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貝に続く場所にて
芥川賞受賞の鮮烈デビュー作、待望の文庫化。 あの日行方不明となった彼が、ドイツの私の元を現れる。 忘却に抗う言語芸術の傑作にして、鮮烈なるデビュー小説。 第165回芥川賞受賞作 第64回群像新人文学賞受賞作 ドイツの学術都市ゲッティンゲンに暮らす私の元に、東日本大震災で行方不明になった彼が現れる。 陽に透けないほどの存在感を持つその訪問者に私は安堵するが、死者との邂逅はその街と人の様相を重層的な記憶を掘り起こすように変容させてゆく。 群像新人文学賞と芥川賞をダブル受賞した著者のデビュー作。 解説=松永美穂(ドイツ文学者、翻訳家) -
紅梅
「『文學界』にこの作品が掲載されるときは、心配で夜も眠れなかった」(著者談)――本作は雑誌発売と同時に大きな反響を呼び、津村さんの不安を吹き飛ばす賞賛の声が相次いだ。2005年2月に舌癌と診断された、夫で作家の吉村昭氏。舌癌の放射線治療から1年後、よもやの膵臓癌告知。全摘手術のあと夫は「いい死に方はないかな」と呟き、自らの死を強く意識するようになる。一方で、締切を抱え満足に看病ができない妻は、小説を書く女なんて最低だと自分を責める。吉村昭氏の闘病と死を、作家と妻両方の目から見つめ、全身全霊で文学に昇華させた衝撃作。第59回菊池寛賞受賞。 -
素数とバレーボール
41歳の誕生日。僕らは青春と再会する。 今年でいちばん癒やされ小説、誕生! 「性善説の小説家が探り当てた、ここが一つの到達点だーー吉田大助」 家庭も仕事もまだ諦めたわけじゃない。 それにしても40代。不惑は過ぎても迷いっぱなし。 ーー四十にして惑わずなんて、嘘じゃん。 高校卒業から20数年。 41歳の誕生日を迎えた朝、高校のバレーボール部の仲間「ガンプ君」からメッセージが届く。 「41」という数字の美しさを讃えたあとに「500万ドルのストックオプションをプレゼントする」と書かれた 謎のメッセージは他の部員たちの誕生日にも届いていたものだった。 真偽もガンプ君の消息も不明のまま「不惑」を迎えた元男子高校生たちは、再会を果たす。 仕事もひと段落。家庭も安泰。興奮するような新鮮な出来事なんて、もう簡単には起こらない。 ちょっと人生がつまらなくなってきた男たち。 「そろそろ隠居かな」と言いつつ……実はまだ「男として」人生を諦めきれていなかった。 不倫、やめる? 離婚、する? 恋、する? 出世、できる? 左遷、された? 様々な「不惑」の人生の岐路に立つとき、届いた旧友からのメッセージ。 彼らは何を選択するのか。 優しさには、力がある。 -
さよなら日和
「別れ」は止められないけれど、止まった「想い」は動かせる。 閉園をむかえる遊園地を訪れた人々。 彼らの「さよなら」が繋がったとき、心に染みる奇跡が起こる! 閉園が決まった遊園地・星が丘ハイランドパークの最後の一日。訪れるのは、淡い思いを秘める中学生に、離れて暮らす息子と遊びにきた父親、認知症の妻をかかえた老人と、ワケありな人ばかり。営業終了時間が迫る中、なんの縁もない彼らの人生が交錯するとき、小さな奇跡が巻き起こる! 心温まる傑作群像劇。(単行本『廃園日和』を改題。) ~~~ ようこそ、星が丘ハイランドへ! ~~~ ジェットコースター 少年は淡い思いを胸に、苦手なコースターへ。 ゴーカート 久しぶりに会った息子は大人びていて――。 コーヒーカップ 遠距離恋愛の彼氏は、アタシのことをどう思ってる? ヒーローショー 20年ぶりに1日限定で出演するはめになったけど……。 メリーゴーランド 認知症の妻は、この光景を覚えていてくれるのか。 観覧車 家族のいる人との恋。このままでいいわけない――。 -
車軸
地方の裕福な家に生まれながら、その家系を“偽物”と嫌悪する真奈美は大学三年の夏、友人アイリーンの紹介で、戦後成金の資産家の家に育ったゲイの潤と新宿歌舞伎町で出会う。彼らに案内され、初めてホストクラブを訪れた真奈美は、ナンバー2ホスト聖也に興味を持ち指名する。以来、真奈美と潤は、聖也を挟みながら、同志のような関係に。二人の間には、自身の境遇に対する拭いようのないコンプレックスと、堕落への憧れがあった。ある時、真奈美は潤から、聖也を交えた3Pを提案される……。オープンリーゲイである自身の胸中を紡ぎ、数々の賞を受賞する気鋭の歌人による衝撃の小説デビュー作! -
紗袷を着て往く
祖母から孫へ、紗袷(しゃあわせ)の着物が託されたその年に、高齢者と若者は未知のウイルスの脅威に引き離される――。北埼玉で暮らす着物好きの美乃里が、“不要不急”の着物を通じて、人とのつながりを紡いでゆく。 *** 数十年ぶりに桐箪笥から出された畳紙はすっかり黄変している。紙面には「藤村呉服店」という店名と、「騎西町」から始まる住所が書かれていた。合併によって現在の加須市となった祖母の出身地だ。おそらく若い頃に行きつけだった着物店なのだろう。 「開けてみろ」と祖母が得意げに促す。美乃里はまだしっかりとしている紙縒をほどいた。よほど思い入れのある一枚となれば娘時代の振袖か。それとも、思い切って手を出した伝統工芸品や作家物か。果たして包みを開いて現れたのは、透き通った布地の上にもやもやとした模様がうごめく、見たこともない着物だった。 「うそ、もしかして紗袷じゃない!」 「いいもんだべ」 -
花陽炎 春之巻
耽美、浪漫、頽廃などの栗本作品の重要な主題が短歌として表現された、創作の源泉を知るための好個の書。 1984年に自費出版された栗本薫の短歌集。出産、育児によって活動を抑えていた1983年から84年にかけて、奔流のように湧き出した短歌が収録され、耽美、浪漫、頽廃などがキーワードとなる栗本薫の創作のモチーフが直截に表現されている。栗本薫の耽美小説群のファンのみならず、創作の源泉を垣間見させる栗本薫を知る上での好個の書。 【著者】 栗本薫 1953年東京生まれ、2009年に病没。1977年に群像新人文学賞評論部門を、1978年に江戸川乱歩賞を受賞して文壇デビュー。1981年には吉川英治文学新人賞を受賞。小説は栗本薫名義で、評論などその他の活動は中島梓名義で発表する。正伝130巻、外伝21巻のグイン・サーガ・シリーズ始め、SF、ミステリー、時代小説、耽美小説などさまざまなジャンルに渡る400点を越える著作が刊行された。 -
ロック・オブ・モーゼス(角川文庫)
わたしはこのギターから全てを教わった―― いつも俯きながら生きてきた。 音楽がわたしに光を与えてくれた。 熱情、誇り、挫折、才能――青春の全てがここにある。 心を掻き鳴らす、珠玉の青春音楽小説。 朝倉桜は京都の私立校に通う高校二年生。同級生の「モーゼ」こと百瀬は幼い頃から天才ギタリストとしてもてはやされ、今はプロで活躍中だ。学校に居場所を見いだせない桜はいつのころからか目立たぬように行動するのが習い性になっていたが、モーゼの強い勧めでギターを始めることに。すぐにギターの虜になった桜は高校を中退し、モーゼ率いるバンド「モーゼス」に加入。プロのミュージシャンになると決意するが……。 -
パーマネント野ばら(新潮文庫)
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 港町にひとつの美容院、「パーマネント野ばら」。ここは女のザンゲ室。まいにち村の女たちが、恋にまつわる小さな嘘や記憶を告白していく。昨日男に裏切られ泣いたとしても、明日また男を愛しくおもう女の不思議。ずっと好きより、いま大好きの瞬間を逃したくない女の謎。俗っぽくてだめだめな恋にもひそむ、可愛くて神聖なきらきらをすくいあげた、叙情的作品の最高傑作。 -
ひょうたんから空―ミタカ シリーズ2―
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人間くさくてノーテンキなミタカは、あいかわらず家族の一員のようにいつもいる。三月、南向きのぬれ縁に何か植えようか、と相談していると、家出中のパパが帰ってきた。そこで、みんなでひょうたんを作った―何かを愛する時、愛するものがある時、愛していいものがある時、人はやさしくなる。そしてそのやさしさは、ただやさしい。「ミタカくんと私」に続く、ナミコとミタカのつれづれ日常小説。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 -
堕落論 アニメカバー版
≪TVアニメ「文豪ストレイドッグス」放送記念! アニメ描き下ろしコラボカバー版を配信!≫ 「堕ちること以外の中に、人間を救う便利な近道はない」。第二次大戦直後の混迷した社会に、かつての倫理を否定し、新たな考え方を示した『堕落論』。安吾を時代の寵児に押し上げ、時を超えて語り継がれる名作。 <シリーズ累計250万部突破!「文豪ストレイドッグス」シリーズとは!?> 中島 敦、太宰 治、芥川龍之介、与謝野晶子、泉鏡花、F・スコット・フィッツジェラルドなど国内外の文豪のイメージをモデルに擬人化されたキャラクターが、「人間失格」「羅生門」などといった各文豪に関連する異能力を用いて戦うバトルアクションコミックス。 舞台は横浜。孤児院を追われた主人公・中島 敦は、とある自殺志願の男・太宰 治を助けたことから、異能力集団「武装探偵社」に所属することに。やがて、ポートマフィアの芥川龍之介らや、北米の異能力集団・組合(ギルド)との対決が激化していく――!
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