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死の島
大手出版社を定年退職後、カルチャースクールで小説講座を持つ澤登志夫、69歳。 女性問題で妻子と別れて後も、仕事に私生活に精力的に生きてきた。 しかし、がんに侵されて余命いくばくもないことを知るとスクールを辞め、人生の終幕について準備を始める。 講座の教え子・26歳の宮島樹里は、自分の昏い記憶を認めてくれた澤を崇拝し、 傍にいることを望むが、澤はひとり冬の信州へ向かった。 澤は、最後まで自分らしく生きることができるのか。「ある方法」を決行することは可能なのか…。 プライド高く情熱的に生きてきた一人の男が、衝撃的な尊厳死を選び取るまでの内面が描きつくされ、 深い問いかけを読者に与える傑作長編。 解説・白石一文 ※この電子書籍は2018年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
ウチの娘は、彼氏が出来ない!!
私だって恋してみたい。と娘(二十歳)は思っていた。 でも、漫画は次々に新刊が出るし、コミケに向けてコスプレの準備もしなきゃだし。 オタクの私はそれでも結構忙しいのだ。 なんていうか、“ご縁”もなかったし。 そんなことより心配なのはウチの母! いい歳して天然、暴走、世間知らずなかーちゃんを放っては置けない。 そんな時、二人に突如吹きつけた恋の春一番! 娘にとっては人生初の、母にとっては久々の、恋! 少女のような天然母・碧と、しっかり者のオタク娘・空。 トモダチ母娘のエキサイティングラブストーリー。 2021年1月クール、日テレ系列で放送の水曜ドラマを小説化。 出演:菅野美穂、浜辺美波、岡田健史、川上洋平(Alexandros)、東啓介、沢村一樹、有田哲平、豊川悦司ほか -
錨を上げよ
著者初の自伝的小説! 『永遠の0』『海賊とよばれた男』を凌ぐ 怪物的傑作、とうとう文庫化! 一生に一作しか書けない小説。『錨を上げよ』には私のすべてが詰まっている。 ――百田尚樹 ●あらすじ 戦争が終わってちょうど十年目、空襲の跡が残る大阪の下町に生まれた作田又三。 不良仲間と喧嘩ばかりしていたある日、単車に乗って当てのない旅に出る。 しかし信州の山奥の村で暴漢に襲われて遭難、拾われたトラックで東京へ。 チンピラに誘われて組事務所を手伝うことになるのだが――。 激動の昭和を駆け抜ける、著者初の自伝的ピカレスクロマン。 -
誰の上にも青空はある
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「頑張るんじゃない。楽しむんだ」……35万部の人気写真家HABUが贈る、新たな自分と出会うための写真と言葉――単調で平凡な毎日に埋もれ、夢やみずみずしい気持ちをおろそかにするのではなく、そこに自分なりの幸せを見つけるためには、どうしたらいいのだろう。美しい空の写真に、明日へのヒントとなる短い文章を添えた、ずっと大切にしたい1冊。25年にわたって「空」を撮り続けてきた写真家が贈る、心に響く写真詩集。 -
テッパン
80年代 東京――僕と不良のひと夏の物語。 中学卒業と同時に渡米し、長らく日本を留守にしていた吉田倫。吉田は旧友である寿司屋の主からの誘いに応じて、中学の同窓会に赴いた。 同窓会のメインイベントは当時作ったタイムカプセルを皆で開けること。タイムカプセルの中に入っていたのは、アイドルのブロマイドに『明星』や『平凡』といった芸能雑誌、『なめ猫』の缶ペンケースなどなど。三十年以上前に流行した懐かしいグッズの数々に、同級生たちの会話が盛り上がる。 そんな中、吉田の紙袋から出てきたのは『ビニ本』に『警棒』、そして小さく折りたたまれた『おみくじ』だった。 それらは吉田が中学三年の夏休みに出会った、中学生ながら屋台を営む町一番の不良、東屋との思い出の品で――。 平凡な「僕」と不良の「あいつ」、正反対の二人が出会った、ひと夏の切ない物語。 -
手作り雑貨ゆうつづ堂 ~アイオライトの道標~
『手作り雑貨・ゆうつづ堂』は、とある海辺の田舎の町にぽつんと立つ、祖母が営む小さな雑貨店。 狭い店内には、パワーストーンを使った様々な雑貨が並べられている。 想いのこもったパワーストーンには精霊が宿り、お客さんたちの小さな一歩を後押ししてくれる。 詩乃がそんなお店でお手伝いをするようになって一か月が経ったころ、前に勤めていた会社の先輩がやってきて……? 白水晶の精霊・フクと共に、祖母の大事なお店を守っていくあたたかな物語――待望のシリーズ第二弾! -
万国菓子舗 お気に召すまま ~真珠の指輪とお菓子なたこ焼き~
注文されたお菓子はなんでも作る博多の“和洋”菓子店「お気に召すまま」はサボり癖のある店主・荘介とアルバイト・久美のコンビで今日もほっこり営業中。 クリスマスも間近に迫った日。どんなお菓子でも作るという荘介の噂を聞きつけて少年がやってくる。 どうやら彼はおとぎ話に登場する「不思議なお菓子」を作ってほしいようで…? 巻末の「特別編 ジョーカーを握っている」では、荘介の父親が『万国菓子舗 お気に召すまま』を見張る不審人物と出会い…? 大人気シリーズ、ますます美味しい第9弾! -
闇夜の底で踊れ
【第31回小説すばる新人賞受賞作】35歳、無職、パチンコ依存症の伊達。ある日、大勝ちした勢いで訪れたソープランドで出会った詩織に恋心を抱き、入れ込むようになる。やがて所持金が底をつき、闇金業者から借りた金を踏み倒して襲撃を受ける伊達だったが、その窮地を救ったのはかつての兄貴分、関川組の山本だった。その後、山本との奇妙な共生生活を続けながら、詩織に一層のめり込んでいく伊達。一方、関川組の組長引退をきっかけにした内紛が抗争へと発展し、関川組周辺にきな臭い空気が立ち込める。伊達の秘められた過去、そして山本が伊達の前に現れた本当の理由が明かされるとき、事態は思いもよらぬ方向へと転がり進んでゆく――。19歳でデビューした、新進気鋭の作家が放つ大阪ノワール。 -
花舞う里
心の居場所を探す少年の伝承と再生の物語。 親友が事故で亡くなったのは自分のせい、と自らを責め、心を閉ざしてしまった中学2年の杉本潤。母と一緒に、東京から逃げるように母の故郷の愛知県奥三河・澄川へと引っ越す。そこはコンビニもファストフードの店もないど田舎だが、700年の歴史を持つ「花祭り」という神事、伝統芸能が根付く山深い地域だった。 奥三河にある10を超す集落が各々に伝わる「花祭り」を大切に守っているが、どこも少子化と過疎化の問題は深刻。潤の新たなクラスメイトもたったの3人で、潤の転入によって久しぶりに集落の中学生だけで少年の舞である「三つ舞」ができると皆が期待する。しかし、人との関わりを極力避けたい潤には煩わしさしかない。 “親友を失った自分が、「神」に捧げる神楽だなんて――”。 祭りへの参加を拒否する潤。だが次第に、周囲の人々の心にも巣食う悩みや悲しみ、この世の不条理さを知るようになる。 守るべき伝統と、受け入れざるを得ない変化。少年の心の成長と、「今」を懸命に生きる人々を描く、美しくて愛おしい再生の物語。 解説は中江有里。 -
かがみの孤城
学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。 輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。 そこには“こころ”を含め、似た境遇の7人が集められていた。 なぜこの7人が、なぜこの場所に―― すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。 生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。 受賞歴:2017年啓文堂書店文芸書大賞・大賞、『ダ・ヴィンチ』BOOK OF THE TEAR特集 小説ランキング部門・1位、『王様のブラインチ』ブランチBOOK大賞2017・大賞、第11回神奈川学校図書館員大賞(KO本大賞)・大賞、埼玉県の高校図書館司書が選んだイチオシ本2017・1位、熊本県学校図書館大賞2017・大賞、第15回本屋大賞・1位、第6回ブクログ大賞 小説部門・大賞 -
ブラック銀行
関西のS銀行は利益を伸ばし続けることで、優等生銀行の評価を得ていた。 しかし、その実態は経営理念を捻じ曲げ、ひたすら利益を上げることが目的と化した、パワハラ経営であった。 そして、その陰で、S銀行に利用されて人生を狂わされた取引先、お金を借りるために不利益を受容せざるを得なかった小さな取引先は、静かに悲鳴を上げていた。 また、行員たちは銀行の将来に不安を抱え、経営方針に付き従い生き残りを図ろうと頑張る者、嫌気をさして別の道を選んで行く者、静かに組織の本流からはみ出されていく者に分断されていた。 『頭取あなたの経営は間違っています』 一通の手紙から、組織のはみ出し者たちは、じわじわと経営陣に戦いを挑んでいく。 勝つのはどちらだ。 -
海辺の館の一か月
結婚式当日、教会で待つレノーラのもとに新郎となるはずの相手は現れなかった。不運にも三年間で三度、縁談が破談になった彼女は、噂の的になるのを逃れるためロンドンを離れるよう父から言い渡される。しかも、このような目にあって結婚などこりごりだと思っているレノーラに、嫁がなければ財産を渡さず勘当すると言う父。絶望的な気持ちを抱えて、彼女は田舎の島に暮らす友人の祖母の館に向かった。 館をおとずれると、そこにはヴァイキングのような髭のたくましい男性がいた。ピーター・アシュフォードという、アメリカから来たその男性は、島の領主である公爵の遠縁にあたり、男子のいない公爵の相続人だった。ピーターもまたある事情で館に滞在することになっていて……海辺の館で、にぎやかな同居生活がはじまった。 -
へっぽこ先生その他
東京下町の思い出、四季折々変化する鎌倉の風物、昭和文士たちとの友情、懐かしさ溢れる名随筆の数々――作家としての早熟な才能を示した東京・神田育ちの青年は、菊池寛に誘われ文藝春秋社で編集者となった。しかし敗戦後は社を去り、以後筆一本の暮らしに入る……。人生の断片を印象鮮やかに描き出す短篇小説の達人が、横光利一、小林秀雄、井伏鱒二ら文学者との深い交流や、さりげなくも捨てがたい日常・身辺の雑事を、透徹した視線と達意の文章で綴った、珠玉の名随筆59篇。 ◎「自分の小さかった時のことを思い出してみて、夜なべに針仕事をする母のすぐ脇に、寝床を寄せて眼をつむっていると、なに一つ言葉を交わすのでもないのに、うれしくてうれしくて、眠ったふりをしながら、いつまでも眠らずにこうしていたいと思ったことがあったし、銭湯の帰り道、父と二人並んで歩いていると、まっくらな中で、これが自分と父なのだという、きわめて自然な血のつながりを感じたこともあった。」 -
静かな終末
やさしい口当たりと驚きの後味 最後に一篇、いかがですか? 初収録作品多数、日本SFの巨匠の知られざる傑作集 大きな戦争が起きて、どうやら世界は終わるらしい。 しかし、そんなニュースは流れない。戦争の噂はデマだったのだろうか……。 不気味な“日常”を描いた表題作ほか、 ムダをはぶき効率化を突きつめた企業の行く末「ムダを消せ!」、 クイズ番組に人生を賭けるクイズのプロたちの熱き戦い「テレビの人気者・クイズマン(人間百科事典)」など、未収録作品と未文庫化作品を多数収録。 いまなお突き刺さるアイデアと警鐘。 SF第一世代の巨匠による、やわらかな口当たりと驚きのコクが味わえる全五十篇。 お目覚めに、あるいは最後に一篇いかが? 作家活動最初期の十年間に眉村卓が発表したショートショートのうち、これまで著者の単行本または文庫本に一度も入ったことのない作品を中心に五十篇をまとめたのが、本書ということになる。未知のジャンル「SF」に賭けて若き日の作者が傾けた情熱の一端を、この一冊から感じていただけたなら、これに勝る喜びはない。 ――日下三蔵「編者解説」より 【収録作品一覧】 いやな話 名優たち われら人間家族 廃墟を見ました 大当り 誰か来て 行かないでくれ 応待マナー ムダを消せ! 委託訓練 面接テスト 忠実な社員 特権 夜中の仕事 のんびりしたい 土星のドライブ 家庭管理士頑張る 自動車強盗 ミス新年コンテスト 物質複製機 獲物 はねられた男 落武者 安物買い よくある話 動機 酔っちゃいなかった 晩秋 怨霊(おんりょう)地帯 敵は地球だ 虚空の花 最初の戦闘 最後の火星基地 防衛戦闘員 最終作戦 敵と味方と すれ違い 古都で 雑種 墓地 傾斜の中で あなたはまだ? 静かな終末 錆びた温室 タイミング テレビの人気者・クイズマン(人間百科事典) 100の顔を持つ男・デストロイヤー(破壊者) 電話 店 EXPO2000 『ながいながい午睡』あとがき(さんいち・ぶっくす) -
奇蹟のピアニスト 人生哲学 やがて鐘は鳴る
奇蹟のピアニスト、フジコ・ヘミング。幼い頃から才能を発揮し、高く評価されていたにもかかわらず、不遇の時代をすごしてきた天才ピアニスト。1969年、リサイタル直前に風邪で聴力を失い、やむなくすべてのコンサートをキャンセル。その後、耳の治療に専念する傍ら、ピアノ教師として生計を立て、演奏活動を行ってきた。1999年、そんなフジコを取り上げた『フジコ~あるピアニストの軌跡~』(NHK)が放送されたことがきっかけでブレイク。多くの苦難を乗り越えたフジコの演奏は視聴者の魂を揺さぶり、大反響を巻き起こした。ピアノと共に壮絶な人生を歩んできたフジコ。本書では「うまくいかないほうが当たり前」「じぶんらしく生きる」という、偉才ならではの人生観や死生観、生活観に迫った気持ちが軽くなるエッセイです。フジコに密着し続けてきた写真家・中嶌英雄氏の貴重写真も多数掲載。 -
僕が殺しました×7
累計50万部突破! 『最後の医者』シリーズの著者が贈る <既刊発掘シリーズ>第5弾、新装版で登場! ある女子高生の殺害を認める7人の容疑者。 誰が真犯人なのか? 愛された彼女の本当の姿とは? 救いなんてヒトカケラもない、ドンデン返しホラー! 【あらすじ】 「私がリエを殺しました」。連行された僕を含めて、7人の男女全員が同じ供述をした。そこはある女子高生殺害の真犯人を特定するための会議室。それぞれが狂った動機・犯行過程を告白していくうち、矛盾はどんどん大きくなっていく。リエを殺したのは誰なのか? 議論は平行線を辿ると思われたが、最後の告白が終わったとき一転。驚愕の結末があなたに襲い掛かる。救いなんてヒトカケラもない、ドンデン返しホラー!【新装版】 著者について ●二宮敦人 1985年東京都生まれ。一橋大学経済学部卒業。代表作『最後の医者は桜を見上げて君を想う』等、フィクションとノンフィクションの垣根を越えて活躍。著書に『18禁日記』『最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常』『紳士と淑女のコロシアム「競技ダンス」へようこそ』等がある。 -
大山将棋勝局集
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 優勝回数123回、勝局数は1000局を軽く突破。重厚無類の大山将棋の真髄を示す珠玉自戦記、巨人の足跡! ――超人・大山康晴。優勝回数じつに120回以上、勝局数は既に1000局を超えた。常に棋界の先端に立ち、この道一筋の精進は50年の長きに亘る。重厚無類の戦法で確実に勝ちを制し、棋界に前人未到の金字塔をうち樹てたこの不死鳥は、いまなお新棋風の工夫に余念がない。大山将棋の真髄を披瀝する珠玉自戦記。 -
となりの男
小説家になる夢を捨てきれず、勤めの傍ら小説を書き続ける主人公の男の家に、小中学校の同級生・湯川秀樹が風呂敷包いっぱいの原稿を抱え、「作家になりたいんや」と押しかける。 鼠のような目をした湯川は、うすのろぶりを皆に馬鹿にされ続けてきた奴だ。 しかし、その可笑しな感性を生かし、常人には作り得ない作品世界を作り出せるのではないか……。蔑んできた男が、自分が心から欲している才能を隠し持っているかもしれないという期待と嫉妬。湯川のことが頭から離れなくなった男は、いつしか湯川を題材に小説を書き始める――。 表題作「となりの男」ほか、「ユタの肖像」「桜かがよう声よ」「水門」 全4篇の人間の本質に迫る短篇を収録。 -
未来の私へ贈る、君と紡ぐ今日の物語
金沢で暮らす高校生の彩羽は、モノに触れるとそこにある感情を色として視ることができる。その特殊な能力と、不仲によって離婚した両親とはなればなれになったことで、どこか孤独を感じる日々を過ごしていた。「代わりは他にはいないんやから、もっと大事にしないとだめやろ?」和紙工房でアルバイトをしている憧れの大学生・創生がくれる言葉に、彼への気持ちが膨らむ彩羽だったが、彼の色は視えない。さらにふたりの関係を揺るがす出来事が待ち受けていて――!? 「創生さん、私は、これからもあなたに、ずっとずっと恋しててもいいですか?」孤独な少女がさまざまな色を通して大切な人の想いと絆を知り成長する、感動の青春ストーリー!! 読んだらきっと大切なあの人に会いたくなる! -
色川武大・阿佐田哲也 電子全集
“純文学作家・色川武大”の代表作、『狂人日記』と『怪しい来客簿』を同時収録した豪華な組み合わせ。 色川武大、最後の長篇小説となった『狂人日記』は、文芸誌「海燕」編集長・寺田博氏の勧めにより見せられた、 ある神経の病気を患っていた飾り職人の画集からインスパイアされ、自身が精魂込めて記された長篇。 狂人と健常者の狭間に身を置き、他者を求めながらも得られずに自ら死を選ぶ男の狂気を内側から描き、 1988年、第40回読売文学賞を受賞した“純文学作家・色川武大”を代表する晩年の傑作。 『怪しい来客簿』は、雑誌「話の特集」に1975年から翌年にかけ連載された小篇17篇からなる連作小説。 社会の片隅へと押し込められる、この世からはみだした人たちとの触れ合いを描き、1977年、第5回泉鏡花文学賞に輝いた。 執筆当時、麻雀小説作家・阿佐田哲也で名声を得ていた氏が、“純文学作家・色川武大”として狼煙を上げた重要な作品である。 解説は、色川作品を敬愛してやまない作家・佐伯一麦氏。解題は、元担当編集者で当電子全集の監修を務める大槻慎二氏が担当。 付録として「狂人日記」第1回の生原稿のほか、吉行淳之介、津島佑子両氏からの追悼文等を収録する。 -
今日は心のおそうじ日和
突然終わった結婚生活。バツイチか──と嘆く余裕もない私。職務経験もろくにないが、家事だけは好きだった。 そんな私に住み込み家政婦の仕事が舞い込む。相手は高名な小説家。そして整った顔立ちとは裏腹に、ものすごく気難しい人だった。行き場のない私と、ふれ合いを拒む小説家。最初はぎこちなかった関係も、家事が魔法のように変えていく。彼と心を通わせて行くうちに、いつしか──。 なにげない毎日が奇跡になる物語──本を閉じた後、爽やかな風を感じてください。
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