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朝日堂オーダーメイド製本工房
製本会社朝日堂の屋上にひっそりと建つ小さな工房。生真面目な野島志乃はそこで、本を一冊だけ作ってほしいという個人の依頼を受けている。 「志乃ちゃんは本が大好きですもんね」 「私が好きなのは『本を作る仕事』です」 見習いの田中哉太とともに志乃は、特殊製法も駆使し、依頼人の想いが込もった本を丁寧に手作りしていく。 メーテルリンクの『青い鳥』、宮沢賢治の『セロ弾きのゴーシュ』にまつわるエピソードが詰まった、本好きには堪らない、心にしみる物語。 -
青蘭国後宮みがわり草紙
はるか南の島国、青蘭国。 霊媒師として生計を立てる少女・蓮華は生き別れの姉・桜花が国王との間に子を残して亡くなったことを知る。 蓮華は忘れ形見の王子を守るため、陰謀渦巻く後宮へ飛び込むことに。しかし、みがわりの王妃としてふるまう蓮華に、美貌の国王は冷酷な目を向ける。姉の想い人に半ば失望した蓮華だったが、そこには亡き姉への愛が隠れていることに気づき、蓮華自身も静かに王に惹かれていく……。 姉の想いとともに、王母の策略が張り巡らされた後宮を生き抜け──陰謀の後宮ファンタジー! -
平安かさね色草子
時は平安、雅を愛し宮中に憧れる貧乏貴族の娘・明里は、家のために誰もが数日で逃げ出すという春日家に出仕することに。美形にもかかわらず風雅とはほど遠い春日家の三兄弟をかわしながら、新米女房の務めに励んでいた。明里が見立てた長男の装束や、荒れ放題の春日家での酒宴を見事に執り行った機転が兄弟の上官・有仁をも感心させる。 そして持ち込まれた、後宮で起こっている不穏な企ての犯人捜しの相談。有仁の頼みで明里は鳥羽天皇が暮らす憧れの宮中に行くことに――! -
刺青・少年・秘密
舞台は江戸時代の下町。腕ききの刺青師・清吉の心には、人知らぬ快楽と宿願が潜んでいた。ある日ふとした折に見かけた娘の足。その娘こそ、彼が憧れる肌の持ち主だった。 1年後、偶然にもその娘が訪ねてきた。娘を麻酔薬で眠らせ、一心に女郎蜘蛛を娘の背中に刺し込む清吉。そして娘は――。谷崎潤一郎24歳の処女作「刺青」。 ガキ大将の仙吉と、良家の子息の信一、信一の姉、そして私。踏みつけたり、姉を縛り上げるなど、4人の少年少女の「遊び」は次第に過激なものとなってゆく。子供の倒錯した世界を描く「少年」。 普通の刺激に慣れ切った私は、女装をして浅草の街中を歩くことに悦楽を覚え始める。だが、映画館の貴賓席で、かつて暫く関係を結んでいたT女と出会い――。秘されたものに魅了された男を描く「秘密」。 耽美、サディズム、マゾヒズムが交錯し、それでいて格調高い物語の数々。著者初期の代表作8編を収録した短編集。 永井荷風による「同時代人の批評」を収録。 -
アナと雪の女王 エピソード0 Dangerous Secrets
ついに明かされる「アナ雪」の語られざる真実…!! 全世界で話題沸騰の一冊が、ついに日本語版刊行です。 絶賛の声、続々!(海外レビューより抜粋) ・アナ雪ファンであれば間違いなく読む価値あり。これは今すぐ映画化すべき作品。 ・映画の脚本を完全に補完し、さらに意味を与えてくれる! ・この前日譚を読むと、アナ雪/アナ雪2がいっそう好きになる。 ・なんて美しいラブストーリー!しかも冒険と謎解きに満ちている。読むのが止まらなかった! --------------------------------------------------------------------- どうして魔法の力を持つエルサが生まれたのか、 なぜ彼女は、あれほどまでに自分の力を恐れていたのか、 王と王妃はどうして瀕死のアナを、トロールのもとに連れていったのか、 「アナ雪2」でエルサを呼ぶ不思議な歌声、あれは結局誰だったのか、 これまでベールに包まれていた謎が この一冊でいよいよすべて、明らかになります。 全世界を魅了した大ヒット映画「アナと雪の女王」の物語は、 アレンデールとノーサルドラ、敵同士だった二人の男女が 不思議な森で出会った瞬間から始まった・・・!! エルサとアナの両親、イドゥナとアグナルの秘密の恋が教えてくれる アナと雪の女王の「はじまり」と「真実」。ついに解禁!!! ※本書は「Dangerous Secrets -The Story of Iduna and Agnarr-」を翻訳刊行したものです。 ------------------------------------------------------------------ <担当編集より> 映画『アナと雪の女王』を初めて観た時、 なぜエルサがそんなに魔法の力を隠そうとするのかがわからず あまり感情移入ができずにいました。 けれどこの本によって、彼女がどれほど深い孤独と不安を抱えてきたのか、 その真実を知り、映画の見え方が大きく変わりました。 物語のすべてのピースが揃ったとき、 これまで知っていたアナ雪のストーリーは新しい顔を見せてくれます。 私はページをめくり、思わずぞくっとしました。 その驚きをみなさまにもぜひ体験していただきたいです! 特に、映画『アナ雪』『アナ雪2』での エルサたち姉妹の幼少期のエピソードに隠された秘密の繋がりは必見です。 本文256ページ -
君と、君がいる彼方
相原孝之は一級建築士で、妻の貴美子と中学1年生の娘・美加、小学2年生で料理好きの息子・康文の4人家族だ。ある日、息子が車にはねられ意識不明の重体に陥るが、時を同じくして、孝之の不倫や娘が学校でいじめられていることが発覚し、家族は瓦解寸前に。そんなとき、認知症の老人が相原家の前に何度も現れ、孝之の心にさざ波が立つ。孝之には幼い自分と母を捨て駆け落ちした父親がいたのだ。一方、康文の意識が戻らない中、老人とのふれあいを重ねるうちに、貴美子と美加の2人は驚くべき事実に気づくことに……。 不倫、いじめ、交通事故、そして認知症老人の作る手料理――崩壊寸前の家族に訪れた奇蹟の13日間。江戸川乱歩賞作家が満を持して贈る書き下ろし感動長編小説 -
利生の人 尊氏と正成
第12回日経小説大賞(選考委員:辻原登氏・髙樹のぶ子氏・伊集院静氏)受賞! 鎌倉幕府滅亡から建武の新政へ。人が生きる甲斐のある世をつくる――後醍醐帝と志を同じくする楠木正成と足利尊氏。三人はその志をかなえるためにともに戦い、志をゆがめぬために敵味方に分かれた。やがて南北朝の動乱を経て、室町幕府による武家政権に移る混沌とした世の人間ドラマを、最新の研究成果も取り込みながら描き、まったく新しい足利尊氏、楠木正成、そして後醍醐帝を造形。選考会では確かな歴史考察と文章の安定感、潔いまっすぐな作柄が評価された、歴史小説期待の新鋭の登場だ。 「利生」とは「《「利益衆生」の意》仏語。仏・菩薩が衆生に利益を与えること。また、その利益」(大辞苑)。本作では「上下の別なく、民が国を想う志を持ち寄って各々の本分を為せば、きっと日本は悟りの国になれる」と後醍醐帝と尊氏、正成は理想の世にかかげる。 <あらすじ> 時は鎌倉末期。討幕の動きが発覚し後醍醐天皇は隠岐に流されるが、幕政への不満から、治世の主体を朝廷に取り返すという近臣たちの討幕運動は幕府内にも広がっていく。幕府の重職にあった足利高氏(尊氏)が、帝方の楠木正成に呼応するように寝返り、鎌倉幕府は滅亡。後醍醐帝が京に戻り、建武の新政がはじまる。 しかし、武家も公家も私利私欲がうごめく腐敗した政治は変わらず、帝の志を実現しようと心をひとつにする尊氏と正成の運命は、陰謀に翻弄され、引き裂かれていく。 -
コロボックル物語
私たちが、すっと読み継いでいきたい物語。250万人が愛した、日本の小人(コロボックル)の物語、復刊! ――びっくりするほど綺麗なつばきが咲き、美しい泉が湧き出る「ぼくの小山」。ここは、コロボックルと呼ばれる小人の伝説がある山だった。ある日、小川を流れる靴の中で、小指ほどしかない小さな人たちが、ぼくに向かって手を振った。うわあ、この山を守らなきゃ! 日本初・本格的ファンタジーの傑作。<全6巻> ◎「久しぶりで本書を読んで感じたのは、これはなんと、純度の高いラヴストーリーそのものではないか、という驚きだった。」<梨木香歩「解説」より> ◎「初版が出て五十一年、いつのまにか本は半世紀を越えて生き、作者の私は八十歳を過ぎてしまった。いくつになろうと、私が作者であるのはまちがいないのだが、このごろはなんとなく自分も、読者の1人になっているような気がする。そして読者としての私も、この再文庫化を大いに喜んでいる。」<佐藤さとる> ◎「これが、僕がコロボックルを描く最後になるかもしれない。」<村上勉> -
極辛版 キムチ大探検
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 キムチを通して知る韓国の生活と文化! ソウルのキムチは辛くない! 本場でさまざまなキムチを食べて回り、その作り方を詳しく習ってきた取材チームのキムチなんでも百科。ソウルの最新ガイドも満載! 極辛の「秘密」を求めて本場を食べ歩き! ソウル観光にも絶好の一冊。キムチを知れば韓国が見えてくる! ペチュキムチ、ポッサムキムチ、ムウトンチミ……。真っ赤な辛いものから、あっさりした汁ものまで、韓国のキムチはともかく多種多様。韓国パワーの源といわれるこの過激な漬物の正体は? 本場キムチの秘密を求めて現地取材した、初めての詳図鑑。ソウル市内のホテル、ショッピング、食べ歩きなどの最新情報も満載したカラー文庫。 -
ベトナムは、いま 十年後のベトナム戦争
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 戦争の本質を追求するオリジナル写真集――ベトナム戦争が終結して10年。だが、ベトナムの人びとにとって、あの戦争は、まだ過去の出来事ではない。枯れ葉剤の怖ろしい後遺症は、想像を絶するほど大きく、むごい。国土は荒廃し、米兵との混血児たちの悩みも消えてない。政治犯として捕らわれて拷問を受けた人々、元売春婦……。いったい、ベトナム戦争とは何であったのか? 戦火の時代から今日まで、ベトナムに視点を据え、戦争の本質を問い続けてきた写真家による、渾身のオリジナル写真集。 -
駒音高く
将棋の世界で歩む7人をあたたかな筆致で描く感動作 藤井聡太二冠の師匠・杉本昌隆八段も共感! 「絶対棋士になってやる」と誓った中学1年生の祐也だが、次第に勝てなくなり学校の成績も落ちてきて……(「それでも、将棋が好きだ」)。 青春・家族小説の名手が、プロを目指す中学生、引退間際の棋士、将棋会館の清掃員など、勝負の世界で歩みを進める人々のドラマを生き生きと描く珠玉の短編集。第31回将棋ペンクラブ大賞文芸部門優秀賞受賞作。 「将棋の厳しさ、楽しさ、人の情を感じる作品。最後は師匠目線で読みました」――杉本昌隆八段(解説より) 装画 高杉千明 -
神さまと前祝い
「神さま」シリーズ累計15万部!運気が爆上がりするアメイジングな方法とは?………………………………………………………「前祝い」とは、よい結果になることを確信して、前もってお祝いをすることです。そして、運がいい人は、無意識に前祝いをしています。つまり、何につけ「先に祝ってしまう」ことが、運を引き寄せるポイントになるのです。 ―――著者「ひたすら楽しく!」これが前祝いの基本です。◇前祝いは、六十八秒以上◇なぜ「素敵な引っ越し先」まで見つかってしまう?◇ストレスと無縁になる「前祝い味噌汁」◇「寝る直前祝い」で不思議なことが次々起こる!◇超開運アイテムは自分でつくれる~その名も「前祝いブレスレット」特製・キラキラ王冠シール&おすすめパワースポット案内付き!! -
悪魔のウイルス
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 新型コロナウイルスの騒ぎから数十年後、中国の欧米諸国への劣等感という現実から生まれた超軍事兵器であるユダウイルス(人種別に効果が異なる新型インフルエンザ、自然発生のウイルスには考えられないほどの早さで遺伝子が変化する軍事用人工ウイルス)が政府系武漢研究所から盗まれた。自然発生ではない最先端テクノロジーが開発した人工ウイルスは容赦なく世界に壊滅的被害を与える。絶望した中国から飛んでくる核兵器、街を徘徊する感染ゾンビ達、混乱する世界、日本に船で押し寄せる数万人の中国・南北朝鮮の感染難民。この最先端テクノロジーが生み出した悪魔に日本政府はすべての力を振り絞って戦う。日本はどう生き残るのか? -
転職の魔王様
この会社で、この仕事で、この生き方のままで――いいんだろうか。若手注目作家が未来の見えない大人たちに捧ぐ、渾身のお仕事小説! 大学卒業後に入社した大手広告代理店でパワハラに遭い、三年たたずに退職してしまった未谷千晴。働く自信と希望をすっかり無くしてしまった千晴だが、どうにか「普通の大人」に戻りたいと、叔母が経営する人材紹介会社を活用しながら転職活動をすることに。彼女はその会社で、「転職の魔王様」という異名を持つ凄腕キャリアアドバイザー・来栖嵐と出会う。「仕事内容なんて何でもいいから、とにかく履歴書の空白期間を埋めたい。それが未谷さんのご希望ですか」面談初日から不躾な態度で接してくる来栖に、千晴は戸惑うが……。人気漫画家、おかざき真里氏、推薦! -
ハルカと月の王子さま
小説を音楽にするユニットとして、「夜に駆ける」を筆頭に2020年一番の話題となったYOASOBI。2021年1月6日に待望の1stEPが発売。そこに収録された新曲「ハルカ」の原作小説をビジュアル小説化! 著者は放送作家・脚本家としてもお馴染みの鈴木おさむ。鈴木おさむが紡いだ感動ストーリーに、「えっびっ」などのスタンプで超人気クリエーターとなり、「ハルカ」のMVも担当した伊豆見香苗が描き下ろしたイラストで新たな息吹を吹き込む。 YOASOBI「ハルカ」の別視点で繰り広げられるマグカップと遥の物語。 monogatary.comにて発表された「月王子」を大幅加筆し、新たなエピソードが加わり、さらなる感動を呼ぶ。 ~あらすじ~ 「あの日、雑貨屋で僕を拾ってくれてありがとう。 遥の幸せが僕の幸せだから」 『星の王子さま』を真似た「月の王子さま」のイラストが描かれたマグカップは、雑貨屋の片隅でずっと売れ残っていた。しかし、遥は「おもしろい」と買っていく。その日から、月の王子さまマグカップと遥の時間が動き出した。 初恋、受験、失恋、そして結婚出産。長い時間を重ね、育まれていくマグカップの愛。遥もどんどん愛着が湧いていくが……。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 -
あやかし主従のつれづれな日々 何度でもめぐりあう
友人の後ろについた黒い“もや”、過去世の夢を見る大学教授…… それより気になるのは、大事にしている式神にその思いが伝わっていないこと⁉ 大学一年生の宗近靫正の影には、主従の契りを交わしたあやかしのサクヤが潜んでいる。父方の田舎にある山の桜の木に寄り添うように暮らしていたサクヤと幼い頃に出会って以来、靫正はサクヤとともに在ることを望んだ。友達のようになりたいのに、いつまで経ってもサクヤが自分を“坊ちゃん”扱いするのが靫正は気に食わない。そんなある日、靫正は会員不足に悩む昔噺研究会に勧誘されるが--。 対等でいたいのに主として扱われることにたいそうご不満な主と、主と対等でなんかいられるわけがないと主の望みを拒否しつづける従者のあやかしが遭遇する、不思議な輪廻の物語。 -
ニムロッド
仮想通貨をネット空間で「採掘」する僕・中本哲史。 中絶と離婚のトラウマを抱えた外資系証券会社勤務の恋人・田久保紀子。 小説家への夢に挫折した同僚・ニムロッドこと荷室仁。…… やがて僕たちは、個であることをやめ、全能になって世界に溶ける。「すべては取り換え可能であった」という答えを残して。 …… 「すごく好きです。胸がつまって泣きそうになりました。」――島本理生さん (TBS系毎週土曜日あさ9:30~放送中「王様のブランチ」より ) 【芥川賞選考委員絶賛、選評より】 「地上から塔の頂上へと、軽々と読者を運んでいく垂直の跳躍力こそがこの作家最大の魅力である。」――吉田修一さん 「ここには小説のおもしろさすべてが詰っている。」――山田詠美さん -
こんな日もある 競馬徒然草
ツキにからかわれるのも、人生長い目で見れば悪いことではない。 年々歳々、馬とともに春夏秋冬をめぐり、移り変わる人と時代を見つめ続けた作家の足跡。 日本文学の巨星が三十余年にわたり書き継いだ名篇エッセイ、初書籍化。 編・解説:高橋源一郎 何年先のことになるやら、たとえばダービーの日のスタンドかテレビの前で、そういえばあの男、このダービーをもう知らないんだ、と生前の私のことをちらりと思い出す人がいるかもしれない、と今からそんなことを考えると、心細いようで、あんがい、慰められる気持ちになる。自分一個の生涯を超えて続く楽しみを持つことは、そしてその楽しみを共にする人たちがこれからも大勢いると考えられることは、自分の生涯が先へ先へ、はるか遠くまで送られて行く、リレーされて行くようで、ありがたいことだ。 (本文より) -
浅草料理捕物帖
浅草で評判の一膳飯屋・樽屋の板前、孝助のもとに、悪評高い岡っ引きの文蔵がやって来た。店に毎晩来る浪人・越野十郎太が、連続辻強盗ではないかと目星をつけたからだ。文蔵の手下になりたい孝助は、十郎太を見張るが、十郎太はすぐに意図を見抜き、疑いを否定する。やがて二人は、それぞれが十年前の事件の裏を暴くため、浅草に戻ってきたことが明らかに……。一方、太物問屋・片倉屋に、手代として働いていた息子を見捨てられた千代治は、復讐のため主人・徳兵衛らを付け狙う。だが、その矢先、番頭が辻強盗に殺される。果たして犯人は――? 美味しい浅草の食と事件を描く捕物帖、待望の幕開け! -
イノセント・ツーリング
緊急事態宣言が明けて2020年も夏を越え、大学時代の親友の夫とその息子と、紀伊半島のツーリングに出かけることになった。若くして命を落とした親友との約束を果たすため、そして、ひとり親で育った息子が母を新たに知るため。就職氷河期世代が親になっての心情もそこはかとなく漂うハートウォーミングなロードムービー風の小説が本書。日常の景色だけでなく生活スタイルも変わってしまった。変わらざるをえなかった。リセットするにしても、調子を取り戻すためにも、記憶の底に押し込めてしまった大切なものをもう一度見つけ出して、新たに前に進もう。コロナ禍でぽっかり出現したつかの間の人生の空白期間。みーんな元気の在庫がなくなった。でも、だから……3人それぞれが生きるために必要なささやかなものを見つけた、数日間の旅の物語。 -
数学は嫌いです! 苦手な人のためのお気楽数学
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 読めばゼッタイ子どもに教えたくなる。「楽しい勉強」の基本形――関数だの、方程式だの、微分だのといっても、基本的な部分は、日常生活の中で、普通に暗算しているようなことばかりなのだ。買い物に行ったときのお釣の話から、二次方程式へ。また、蛇口から垂れる水の量の話から、積分の話へ。これ一冊で、数式も苦じゃなくなる! 数学嫌いを大変身させてくれる、目から鱗の名教則本。 -
月のうた
小学生の時に母を亡くした民子は、父とその再婚相手との三人暮らし。複雑な想いを胸に秘めていたが、亡き母の親友からある話を聞き、徐々に心を開いていく――それぞれの想いを鮮やかに掬い取った、切なくも温かな家族の物語。 -
ぎぶそん
中学二年「ガンズ・アンド・ローゼズ」に心酔した少年ガクは、仲間を集めてバンドをはじめる。 親友のマロと幼なじみのリリイ。 それに「ギブソンのフライングV」を持っていてギターがうまいと噂――の問題児かける。 ケンカや練習を経て、四人は次第に仲間になっていく。 ガクとリリイの淡い恋、文化祭ライブ、十四歳のできごとのひとつひとつが多彩な音を響かせあう青春ストーリー。 第21回坪田譲治文学賞受賞作。 -
アイドル潜入捜査官 小田切瑛理
とある権力者の指示により、国民的人気アイドルグループ「プリティなでしこ」の第10期メンバーオーディションを受け、グループに潜入した、元警視庁公安部の小田切瑛理。 年齢制限10オーバー、格闘技をたしなみ媚びは売らず(売れず)正義感あふれる彼女が、慣れないアイドル活動に悪戦苦闘しながら、テロリストスパイ捜査を進めていく。 デンジャラスなアイドルの規格外っぷりに笑いが止まらないコメディタッチ爽快小説! -
タマの猫又相談所
──うちの理生ときたら、高校生になったというのに、泣き虫で弱虫でこまったもんだ。やれやれ、おれがなんとかしてやるか──。 流されるままに花道部に入部し、因縁ののライバル茶道部との激しい部室争奪戦に巻き込まれてしまった理生を、じつは妖怪・猫又の飼い猫タマが陰から賢くサポート。 -
北京散歩ノート
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 北京に行ってない人にだって、北京を旅行した気分にさせる、北京の情報がいっぱい! 旅を10倍楽しくする北京マップ――北京の空に想いを馳せて、田舎のおふくろを東京見物によぶ時の、意中の人を実家に案内する時のおもいで、北京から来た中国の編集者と力を合わせて編んだ、「北京旅行全情報」。北京への旅行で、最少限必要な会話や食事・宿泊・交通の情報、昔から有名な街並みや名所旧蹟、公園や博物館・美術館の、歴史と地理が満載。――極爲熱情地編輯了 北京旅遊指南! -
危地に生きる姿勢
自由に、悔いなく生きた男たちの人生は、どのようなものであったのだろうか? 逆運に立ち向う男の生き方を考える――宮本武蔵、塚原卜伝、伊藤一刀斎などの、激烈な闘争の半生と不動の境地を考える時、16歳の昭和20年1月、動員先の川崎航空機工場で受けた、戦慄の空襲体験を思い出す時、故郷・片男波の海が育んだ、命を賭けて逆運に立ち向かう男たちを知る時……、著者の胸に去来するものを、熱く静かに語る、滋味あふれるエッセイ集。悔いなく生きる、自信と備えを考える名著。サラリ-マンをやめ、無一文で帰郷してからの激しい星霜と、敵を回避することを潔しとしない性分、男として守らなければならないものを、静かに語る! -
「日本自讃論」では未来は読めない
夜郎自大で世界中の笑いものにならないために、これからどうするか? 誰が総裁になろうと、これだけは重要だ! ――世界的な日本叩きの中で、被害者意識とエリート意識に捉われた、愛社人間のアナタ。豊かになった日本は、なぜ他国から嫌われるのか。国内での常識は、世界では通用しないのではないか。精神主義や集団ガンバリズムは、国を亡ぼすのではないか……。入社試験のあり方から愛社精神に巣くう病理、カラオケブームの意味するものまで、我らKKニッポンの全社員が、クールに自分を見直すべき問題に斬り込む! KKニッポンの全社員に贈る診断と処方箋、今後の指針を探る対談集。 -
日乃出が走る
時は明治2年。 代々続く一軒の老舗菓子店が、店を閉めた。 世の混乱と父親の謎の急死により店が傾き、悪の豪商・善次郎の手に押さえられたその店――橘屋を復興しようと、ひとり娘である16歳の少女・日乃出は奔走をはじめる。 再建の第一歩として必要不可欠な家宝の「掛け軸」を奪還するため、日乃出は善次郎と「百日で百両、菓子を作って稼ぐ」という勝負をすることに……。 果たして日乃出は、その賭けに勝つことができるのか!? 勝敗の鍵を握る幻の西洋菓子「薄紅」のレシピを追い求め、日乃出は走る! -
ジ エンド オブ ザ ワールド The End of the World
中東で起こった戦争をきっかけに世界各地で核爆弾が炸裂。 避難したシェルターの中で、母も父も、弱って死んでいった。 シェルターに一人残された少年。 そんな時に無線機が受信したか細い声。 少年たちはどうなったのか?(表題作) 卒園6年後に行われた幼稚園の同窓会、そういえばあの時……だんだん全員が思い出しはじめたあの子のこと。 (「六年目のクラス会」) 刊行当時に衝撃を呼んだ、那須正幹の名短編10編がよみがえる。 -
鹿乃江さんの左手
「この学校には魔女が棲んでいて、どんな願いごとも一つだけ叶えてくれる」という噂。 絵空事と思っていた生徒の前に、ある日魔女を名乗る女性が現れて……。(「からくさ萌ゆる」より) ある女子校で起こる“不思議で残酷な出来事”を描く3つの連作短編集。 -
少年十字軍
13世紀、フランス。 “天啓”を受けた羊飼いの少年・エティエンヌの下へ集った、アンヌ・ルー、ベッポら数多の少年少女たち。 彼らの目的は聖地エルサレムの奪還。 だが国家、宗教、大人たちの野心が行く手を次々と阻む――。 直木賞作家・皆川博子が作家生活40年余りを経て、ついに辿りついた最高傑作。 -
カレンダーボーイ
ある朝目が覚めたら、小学五年生に逆戻り!? 社会人としてそれなりの地位を築いてきた二人の男が、眠りについて目が覚めるごとに現在と過去を行き来するようになってしまう。 二人は過去を変えることで、ある人を救うことができると気づく。 あたたかな切なさに満ちた物語。 -
野鴨
はかなく取りとめない日常の中に現代の至福を描き出す長篇小説。家族を愛し人生を慈しむ――丘の上に住む作家一家。息子たちは高校生・大学生になり、嫁いだ娘も赤ん坊を背負ってしばしばやってくる。ある時から作家は机の前に視点を定め、外に向いては木、花、野鳥など身近な自然の日々の移ろいを、内では、家族に生起する悲喜交々の小事件を、揺るぎない観察眼と無限の愛情を以て、時の流れの中に描き留めた。名作『夕べの雲』『絵合せ』に続く充実期の作家が、大いなる実験精神で取り組んだ長篇。 ◎庭に来る鳥や、庭の樹木から書き起こされる章が多いが、人の心が自然現象のなかに融け、照らし出されているように感じられる。八章には、「四十雀が飛び立ったあと、水盤の水に映った空が揺れている。」という小景描写があった。水面が揺れているのではなく空が揺れている。こんなところを読むと、今、見ているような気がする。昭和の小説には、このような豊かさがあった。<小池昌代「解説」より> -
考えるよろこび
江藤文学への最高の入門書。『漱石とその時代』執筆当時に行った、若き著者の知性とユーモア溢れる講演録。表題作の他「転換期の指導者像」「英語と私」など、全6編――アメリカから帰国し、名作『漱石とその時代』を準備中の、1968年から69年にかけて行われた若き日の6つの講演。現代における真の「英知」とは何か……歴史を探り、人物を語り、表現の謎に迫り、大学や国際化の意味を問う。軽妙なユーモアと明快な論理、臨場感あふれる語り口で、読者を一気に江藤文学の核心へといざなう。多くの復刊待望の応え、甦った歴史的名講演集。 ※本書は、講談社文庫『考えるよろこび』(1974年9月)を底本としました。
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