上條さなえの作品一覧
「上條さなえ」の「10歳の放浪記」「月と珊瑚」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「上條さなえ」の「10歳の放浪記」「月と珊瑚」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
沖縄に住む6年生の珊瑚は勉強は苦手。
一緒に住んでいるルリバーは沖縄民謡歌手で、珊瑚も小さい頃から民謡を教えてもらっている。
お母さんは九州で働いて、お父さんはいなくて、
ときどき恥ずかしい気持ちで子ども食堂でご飯を食べさせてもらっていて、珊瑚の家は正直貧しい。
同級生の詩音にひらがなばかりの作文をバカにされ、珊瑚は漢字の勉強を始める。
そんな頃に、本土から転校してきた月(るな)のミステリアスな雰囲気に、珊瑚の心は釘付けとなる。
月のボーイッシュな姿とさりげない優しさ。
詩音のちょっぴり偉そうだけど相手を思う気持ち。
くるみの貧困に関係なく付き合ってくれる友情。
日常の上空を飛ぶ戦闘機
Posted by ブクログ
【本の内容】
「お父ちゃん、明日はご飯を食べられる?」―昭和35年、10歳の著者は父と共に東京・池袋でホームレスとして暮らしていた。
健気に生きる少女を支えてくれたのは、貧しくも心優しい人々だった。
40年以上も胸に秘めてきた、つらく悲しい記憶を辿る著者の心の旅。
生きる人すべてを勇気づける児童作家の自叙伝。
[ 目次 ]
放浪への序章(椎名町;大塚;狭山貯水池;鮫洲;滝野川;高尾山)
放浪の始まり(九十九里村;根津八重垣町;池袋;秋津;房総へ)
[ POP ]
芸人なら自分の境遇をネタにできるが、一般にはハードルが高い。
惨めさ、辛さを客観的に語るには、主観(=親)の死を待たなけ
Posted by ブクログ
沖縄に住む小学6年生の女の子、「珊瑚」主観で書いた日記形式の物語には、勉強ができないことを気にしていた本人が、漢字を覚えるために日記を始めたという設定に微笑ましさを感じながら、時折、田中海帆さんの凜とした絵が加わることによって、シリアスな雰囲気も醸し出しており(表紙の楽しそうな絵も裏表紙を見てみると・・・)、そんな本の作り方には地元の人達の視点だからこそ見えてくる、沖縄の様々な素顔や切実な思いがたくさん込められていたのであった。
ジェンダーレスや貧困問題、多様性など、現代ならではの様々な要素が自然と取り込まれた学校生活に於いて、昔から変わらないと思われる沖縄ならではの部分を感じることで、
Posted by ブクログ
小5の娘に薦められて読んだ。
子供向けの友情ものかと思いきや、沖縄のリアルな話を子供目線で書かれた物語だった。まぁ子供向けの本であることに変わりはなかったけど。
頑張り屋で、貧乏な境遇に少し劣等感を持つ珊瑚が、華やかな転校生、月に憧れを抱きつつ仲良くなっていく。
また一緒に二人で住んでいるおばあちゃんの、過去も段々とわかってくる。それを受け止められるように成長する珊瑚。
物語の途中にそれとなく沖縄の現実や、過去の苦しみも描かれる。なかなか重い。
うまく文がまとまらなかったが、ちょっとジーンときたり、そうなんだよなー、と真剣になったり、を繰り返した。
良い話だった。
Posted by ブクログ
那覇の小学六年生の女の子、珊瑚が主人公。家は貧しい。子ども食堂で食べるカレーがひそかな楽しみ。勉強が苦手。祖母は酒場で歌う民謡歌手。珊瑚も民謡を習っている。
祖母や曾祖母の過去、地域の人たちの暮らし、育まれる友情、初潮を迎えたときのこと、東京からの転校生をベルばらのオスカルに重ねて憧れる気持ち、等々がつまった物語。
特に印象に残ったのは、東京からの転校生(ややこしいがオスカルとは別人)である詩音が、戦闘機の音を聞いてパニック状態になるシーン。慣れっこでちっとも怖くないし「戦闘機は落ちない」と信じている珊瑚は、「戦闘機は落ちないからだいじょうぶ」と、その音に負けないように大きな声で言う。戦闘機が