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霊子先輩は実写化希望!!
人と関わるのも友達付き合いも苦手、頑張りすぎの僕の生活が一変した!! 自称16歳、霊子先輩と名のる幽霊にすっかり懐かれてしまったからだ。最恐の幽霊になって実写化されることを夢見る霊子先輩には、記憶がほとんどない。ドジばかりだけど一生懸命な彼女を、なんだか放っておけなくなってきた。しかし「幽霊は成仏させたほうがいい」と言う神主が現れたことから、先輩の記憶が戻り始めた。いったい何があったのか、霊子先輩が全てを思い出した先に待っていたのは――? -
霊能探偵・初ノ宮行幸の事件簿
世をときめくスーパーアイドル・初ノ宮行幸には「霊能力者」という別の顔がある。幽霊に対して嫌悪感を抱く彼はこの世から全ての幽霊を祓う事を目的に、芸能活動の一方、心霊現象に悩む人の相談を受けていた。 ある日、弱小芸能事務所に勤める美雨はレコーディングスタジオで彼と出会う。すると突然「幽霊を惹き付ける“渡し屋”体質だから、僕のそばに居ろ」と言われてしまい――? 幽霊が嫌いな霊能力者行幸と、幽霊を惹き付けてしまう美雨による新感覚ミステリ! -
レッドスワンサーガ
私立赤羽高等学校サッカー部『レッドスワン』。新潟屈指の名門は崩壊の危機に瀕し、選手生命を絶たれた少年、高槻優雅は為す術なくその惨状を見守っていた。 しかし、チームが廃部寸前に追い込まれたその時、救世主が現れる。新指揮官に就任した舞原世怜奈は、優雅をパートナーに選ぶと、凝り固まってしまった名門の意識を根底から変えていく。 誰よりも〈知性〉を使って勝利を目指す。新監督が掲げた方針を胸に。『絶命』の運命を覆すため、少年たちの最後の闘いが今、幕を開ける。 -
レトリカ・クロニクル 香油の盟約
人間が大陸の支配者であると説くアシミア教会が勢力を持つ西の大国ヴァルト王国。その国境付近で野盗に追われている獣人の娘フィーネを助けた話術士シンと狐の師匠カズラは、彼女に同行し近くの修道院を訪れる。 香油の生産に長けるフィーネたち赤犬の獣人の部族は、永く人間の支配を受けていた。その状況に我慢ならず暴走しようとする族長ベルノルトを止めるため、修道院長ジークムントに仲裁を求めるのだが……。複雑に絡み合う因縁や思惑がシンたちを思わぬ窮地に陥れる! 話術士シンと狐の師匠の心温まる旅物語、第2弾!! -
レーモンドさんの小さな家
婚約者の両親と初めての顔合わせで緊張する美里は、自分が苦手なもののせいで、両親を嫌な気持ちにさせていないかと不安になってしまう。どうすれば自分らしくいられるのかと悩む美里は、東京タワーを写真に撮ろうとしているのか、四苦八苦している青年に出会って言葉を交わす。彼が敬愛するレーモンドさんという建築家が手掛けた「ここにいていいよ」と言ってくれるような場所と聞いて、聖オルバン教会に足を踏み入れた美里は、張り詰めていた気持ちがふっとやわらぐのを感じる(「風が見える教会」)。ピアニストの道を諦めた良治は、娘が楽しくピアノを弾くのをいつも見守っていた。娘のコンクールの下見のため、娘とその友人を連れて音楽センターを訪れた良治は、娘の思いがけない言葉を耳にしてしまう。そんな中、建物そのものに感激している不思議な青年に出会って――(「ホールに満ちる生命の息吹」)。自然との調和を大切にした建築家アントニン・レーモンドの造った場所は、時間を超えて人々の「居場所」となっている。本当に大切なものに気づかせてくれる温かな短編集。 -
老人と狩りをしない猟犬物語
南アルプスの荒涼とした岩山を中心に、ひとりの老猟師が“荒野の王者”と名付ける三頭の獣が棲息していた。巨大な犬鷲、狂猛な巨熊、長大な牙を誇る猪……老猟師は、いつしかすべての王者たちと闘う日が来るとは思っていた。が、とりわけ怨敵と考えていたのは、可愛い嫁や孫をはじめ猟犬の“隼”までも鋭爪にかけた巨熊だった。そんな折、老猟師は一匹の仔犬を拾い、二代目“隼”と名付けた。王者たちとの対決の日は刻一刻と近づいてくる……。最後の闘いに残り少ない命を燃やす老猟師と、一匹の犬との交流を描き、生命の不思議と悲しさを謳い上げた壮大なドラマ。作家・西村寿行の幻の処女長編であり、原点ともいえる名作。 -
路地裏のあやかしたち
高校生の小幡洸之介は、画家である父の作品が夜になると動き出すという怪奇現象に日々悩まされていた。そんなとき、クラスメイトから 「綾櫛横丁にいる大妖怪が、そうした事件を解決してくれる」 という噂を聞き、半信半疑で訪ねることにする。丑三つ時を狙って綾櫛横丁の奥へと足を進めると、たしかに怪しげな日本家屋が建っていた。意を決して中へと入った洸之介が目にしたのは、驚くような光景だった。そして洸之介は、加納環と名乗る、若く美しい女性表具師と出会う ――。 人間と妖怪が織りなす、ほろ苦くも微笑ましい、どこか懐かしい不思議な物語。 -
ロストワールド
バブルの寵児ともてはやされた不動産王の夫と八年前に離婚し、現在は脚本家として働く沢野瑞枝。 夫はバブル崩壊後にすべてを失い、失踪してしまったため、一人娘・日花里の養育費も払われないままだった。 あるとき、年下のプロデューサーの奥脇から、瑞枝自身をモデルに「バブル期をドラマに描かないか」という依頼を受ける。 夫との出会いや結婚生活など、自らを切り売りするようなオファーに躊躇っていた瑞枝だが、娘からの励ましを受けて仕事に挑み始める。 執筆中に当時のことを振り返る中で、ずっと会っていなかった元夫の影が現れ、離婚以来音信不通だった夫の親友と再会し、 さらには自身のドラマに出演する人気俳優が接近してきて…。 一人の女性、そして家族の再生を描く傑作長編! -
ロック・オブ・モーゼス(角川文庫)
わたしはこのギターから全てを教わった―― いつも俯きながら生きてきた。 音楽がわたしに光を与えてくれた。 熱情、誇り、挫折、才能――青春の全てがここにある。 心を掻き鳴らす、珠玉の青春音楽小説。 朝倉桜は京都の私立校に通う高校二年生。同級生の「モーゼ」こと百瀬は幼い頃から天才ギタリストとしてもてはやされ、今はプロで活躍中だ。学校に居場所を見いだせない桜はいつのころからか目立たぬように行動するのが習い性になっていたが、モーゼの強い勧めでギターを始めることに。すぐにギターの虜になった桜は高校を中退し、モーゼ率いるバンド「モーゼス」に加入。プロのミュージシャンになると決意するが……。 -
六百六十円の事情
世の中には、いろんな人たちがいる。男と女。彼氏と彼女。親と子供。先生と生徒。そして爺ちゃんや婆ちゃんとか。その中には、「ダメ人間」と「しっかり人間」なんてのも。あるところに、年齢も性別も性格もバラバラな「ダメ」と「しっかり」な男女がいた。それぞれ“事情”を持つ彼らが描く恋愛&人生模様は、ありふれているけど、でも当人たちにとっては大切な出来事ばかりだ。そんな彼らがある日、ひとつの“糸”で結ばれる。とある掲示板に書き込まれた「カツ丼作れますか?」という一言をきっかけに。入間人間が贈る、日常系青春群像ストーリー。 -
ロブスター【電子版特典付き】
【電子版特典】として、創作の源泉に触れる「あとがきミニエッセイ」を巻末に収録 === おちこぼれの女性ジャーナリストが異国の砂漠の地で掴んだ、 自分しかできない仕事、そして、人間のほんとうの幸せとは フリージャーナリストとしての活躍の道が拓けずくすぶっていた寿美佳(すみか)は、摂氏六十度を軽く超える砂漠の地で、鉱石を運ぶトラックに乗っていた。 ここはオーストラリアでも「デッドエンド」と呼ばれる地帯。この先の鉱山で、元引きこもりの日本人労働者や、海外の政治犯が強制労働に従事させられているという疑惑を聞きつけて、記事を書いて一山当てようと潜入取材に乗り込んだのだ。金がない寿美佳のスポンサーとなったのは、夫の研究者・クセナキス博士がここに閉じ込められていると訴える博士の夫人だった。 博士を救い出すという任務も帯びながら、命からがら苛酷な砂漠を越え現地にたどり着いた寿美佳だったが、そこで出会った博士をはじめとする3人の労働者が語ったのは、寿美佳が全く思いもよらない背景だった……。 ここは見捨てられた場所、そして、途方もなく自由な土地―― 「他の場所では生きられなくても」、今、自分の身体が、能力が、拡張していく。 人生の本質や、生と死の尊厳を、外から判断できるのか。 ほんとうの幸せとは何かに迫る著者の真骨頂。 -
倫敦幽霊バラッド
僕は朝倉柊二郎。実は僕、昔から幽霊に悩まされていてね。だから家族から「ロンドンには幽霊がいない」と言われて、二十世紀になったばかりのロンドンに、たった一人でやってきたんだ。だけど街は幽霊だらけじゃないか! 騙された!! 気落ちして街を歩いていると、鮮やかな青の着物に身を包んだ少女を見つける。ああ、幽霊だ……。でも、いつもなら目を逸らすのに、なぜか彼女から目が離せなかった。これが、僕を変えることになる女性との出会い――。霧深いロンドンを舞台に描かれる、切なさに涙が止まらない、儚く消えた恋の物語。 -
わけありシェアハウス
ある夜、なりゆきではじまった記憶喪失の青年との同居生活。それは真奈美にとって、住処を提供する代わりに苦手な家事を肩代わりしてもらうという契約関係のはずだった。 美味しいご飯とお酒、たわいもない会話を交わす温かい日常を過ごすうち、惹かれあい、いつしか恋人へ発展したふたり。けれど、好きになればなるほど「記憶を取り戻したい」「夢なら早く覚めて欲しい」という彼の願いが真奈美の心をかき乱し――。 これは、不確かで甘く切ない恋物語。 -
ワケあり男装令嬢、ライバルから求婚される
選ばれしものしか入ることが許されず、貴顕紳士を育てる場であるアダマント魔法学校。魔法を愛し、深く学びたい伯爵家の令嬢・リオニーは女性であるため、そもそも入学することを許されていなかった。一方、入学試験を受ける資格があり、父から入学を嘱望されている弟・リオルは絶対に行きたくないと言う。 利害が一致したふたり。リオニーは男装して弟の代わりに、魔法学校の試験を突破。晴れて首席として入学することになった。 しかし、入学したその日からなぜか公爵家の嫡男・アドルフに目をつけられてしまう。何かとライバル視してくる彼に嫌気が差していたある日、父親から結婚相手が決まったと告げられた。その相手が、まさかのアドルフで――!? 「最悪だわ……」 婚約を破棄させようと我が儘な態度をとるリオニーだったが、アドルフは全てを優しく受け入れ、更には大切に扱ってくれて……? “こんなはずではなかった!!” 偽りから始まる溺愛ラブストーリー、開幕! ■書籍版には、書き下ろし番外編「アドルフのライバル」を収録! -
わけありの方、歓迎します。
「入居者募集中 ご相談は斎藤家(大家)まで ※わけありの方も大歓迎です」という貼り紙のある、少々年季の入った〈斎藤ハイツ〉。一階と二階に二部屋ずつしかないこの小さなアパートには、変わった住人たちがひっそりと暮らしている。 近くにあるマンションを見張っている、犬連れの老人。漫才の練習に明け暮れている怪しげな二人組。押入れの奥に三千万円を隠している若者。一緒に暮らす少年に人の殺し方を教えている殺し屋……。 彼らは教えてくれる。 生きていくのは難しく、苦しいことばかり。けれど、人生は捨てたもんじゃない。 -
訳ありブランドで働いています。
社長が失踪して会社は倒産、アパートは火事で焼失。私、一宮佳菜(24)は今最高に不幸だ。しかもうっかり背負った借金の返済の代わりに、洋服知識ゼロなのに個人経営の小さなアパレルブランドで働くことになってしまった! 検針? 展示会?? 発送費が100円安くなるから、この大量の荷物を運送会社まで持っていけって!?!? 洋服の裏にはデザイナーやパタンナーたちの戦いが隠れていて――。 無愛想なコスパの鬼(※顔だけはいい)の代表に負けず、ブランド拡大を目指します! -
私の大阪八景
〈上の天神さん〉の境内で行われるラジオ体操。カタコラカタコラ下駄履きで集まると、在郷軍人の小父ちゃんが台に上って号令をかけていた。/トコのちぢれ毛をまっすぐにして下さい。中原淳一の絵の女の子みたいにして下さい。/チョロ松と二人で、ゆぶねに腰かけて唱歌をうたった。「旅順開城 約なりて 敵の将軍ステッセル 乃木大将と会見の 所はいずこ水師営」/あとを頼むぞ、とか何とかいって戦地へいくと、若い盛りにパッと桜のように散る。そしてほめられる、新聞にのる、勲章をもらう、みんなに泣かれる、いい気なものだ。男のほうが人生の花を独り占めして、女はカスの部分をつかまされる。/日常のささやかな描写の中にすべて戦争が描き込まれた名連作短篇集。 -
私労働小説 ザ・シット・ジョブ
「あたしのシットはあたしが決める」 ベビーシッター、場の夜間作業員にホステス、社食のまかない、HIV病棟のボランティア等。「底辺託児所」の保育士となるまでに経た数々の「他者のケアをする仕事」を軸に描く、著者初の自伝的小説にして労働文学の新境地。 「自分を愛するってことは、絶えざる闘いなんだよ」 シット・ジョブ(くそみたいに報われない仕事)。店員、作業員、配達員にケアワーカーなどの「当事者」が自分たちの仕事を自虐的に指す言葉だ。 他者のケアを担う者ほど低く扱われる現代社会。自分自身が人間として低い者になっていく感覚があると、人は自分が愛せなくなってしまう。人はパンだけで生きるものではない。だが、薔薇よりもパンで生きている。 数多のシット・ジョブを経験してきた著者が、ソウルを時に燃やし、時に傷つけ、時に再生させた「私労働」の日々、魂の階級闘争を圧巻の筆力で綴った連作短編集。 ■声を出さずに泣く階級の子どもがいる。 ■水商売では年齢と美醜で判断されて、失礼な言葉や態度を許容することでお金を貰う。失礼を売り、失礼を買う。失礼は金になるのだ。 ■何かを感じたり、ムカついたりする主体性のある存在として認識しない者は、相手の賃金だけでなく、人間としての主体性さえ搾取している。 ■革命とは転覆ではなく、これまでとは逆方向に回転させることなのかもしれない。 【目次】 第一話 一九八五年の夏、あたしたちはハタチだった 第二話 ぼったくられブルース 第三話 売って、洗って、回す 第四話 スタッフ・ルーム 第五話 ソウルによくない仕事 第六話 パンとケアと薔薇 あとがき ※本書は「小説 野性時代」2021年4月号、22年1月・5月・9月号、23年1月・5月号に掲載された作品を書籍化したものです -
私労働小説シリーズ【2冊合本版】
『私労働小説 ザ・シット・ジョブ』「あたしのシットはあたしが決める」ベビーシッター、工場の夜間作業員にホステス、社食のまかない、HIV病棟のボランティア等。「底辺託児所」の保育士となるまでに経た数々の「他者のケアをする仕事」を軸に描く、著者初の自伝的小説にして労働文学の新境地。「自分を愛するってことは、絶えざる闘いなんだよ」シット・ジョブ(くそみたいに報われない仕事)。店員、作業員、配達員にケアワーカーなどの「当事者」が自分たちの仕事を自虐的に指す言葉だ。他者のケアを担う者ほど低く扱われる現代社会。自分自身が人間として低い者になっていく感覚があると、人は自分を愛せなくなってしまう。人はパンだけで生きるものではない。だが、薔薇よりもパンなのだ。『私労働小説 負債の重力にあらがって』Don‘t Blame Yourself!セクハラ、パワハラ、カスハラ、人種差別に事なかれ主義やポジティブ教の上司まで。ジョブには最低なものとの戦い(ワーク)がつきまとう。「あたしたちは負債の重力に引きずられて生きている。」だが、負債を返済するために生き続けたら人間は正気を失ってしまう。他者のケアを担う者ほど低く扱われ、「自己肯定感を持とう」と責任転嫁までされる社会。自らを罰する必要などないのに。働き、相手に触れ、繋がる。その掌から知恵は芽吹き、人は生まれ直し、灰色の世界は色づく。数多のシット・ジョブを経た著者が自分を発見し、取り戻していった「私労働」の日々を時に熱く、時に切なく綴る連作短編集。 ※本電子書籍は、2023年10月刊『私労働小説 ザ・シット・ジョブ』と25年10月刊『私労働小説 負債の重力にあらがって』の2冊を収録した合本形式での配信となります。 -
私労働小説 負債の重力にあらがって
Don‘t Blame Yourself! セクハラ、パワハラ、カスハラ、人種差別に事なかれ主義やポジティブ教の上司まで。 ジョブには最低なものとの戦い(ワーク)がつきまとう。 ホールスタッフ、激安量販店の店員、屋敷の掃除人にローンの督促人etc. 「底辺託児所」の保育士となるまでに経た数々のシット・ジョブを軸に描く、自伝的小説にして魂の階級闘争。 「あたしたちは負債の重力に引きずられて生きている。」 だが、負債を返済するために生き続けたら人間は正気を失ってしまう。シット・ジョブ(くそみたいに報われない仕事)。 店員やケアワーカーなどの「当事者」が自分たちの仕事を自虐的に指す言葉だ。 他者のケアを担う者ほど低く扱われ、「自己肯定感を持とう」と責任転嫁までされる社会。自らを罰する必要などないのに。 働き、相手に触れ、繋がる。その掌から知恵は芽吹き、人は生まれ直し、灰色の世界は色づく。 数多のシット・ジョブを経た著者が自分を発見し、取り戻していった「私労働」の日々を時に熱く、時に切なく綴る連作短編集。 みんな誰かに負債を返すために生きている。それこそが、闇だ ■面倒を避け続ける職場では、いいことは悪いことになり、悪いことがいいことになる。 ■上から目線の人々は、あまりに視線の位置が高すぎて、その位置から下の人間の姿が見えてない。だけど、なんとなく下のほうに人がいる気配がするので、とりあえず声はかけておくが、相手の姿は見えないし声も聞こえないのだ。 ■嫌と言えない理由があるから貸すのであり、返さなくてもいいという暗黙の了解もあるのだ。こういう特殊な取り決めが成り立つ関係を、家族と呼ぶのだろうか。 -
私が大好きな小説家を殺すまで
突如失踪した人気小説家・遥川悠真。その背景には、彼が今まで誰にも明かさなかった少女の存在があった。 遥川悠真の小説を愛する少女・幕居梓は、偶然彼に命を救われたことから奇妙な共生関係を結ぶことになる。しかし、遥川が小説を書けなくなったことで事態は一変する。梓は遥川を救う為に彼のゴーストライターになることを決意するが――。才能を失った天才小説家と彼を救いたかった少女、そして迎える衝撃のラスト! なぜ梓は最愛の小説家を殺さなければならなかったのか? -
私たちの願いは、いつも。
=== 私たち、十四歳の二倍も生きてんのに、どうしてこんなに人生に不器用なんだろう――。 === 中学二年のときに同じクラスだった、いまは二十八歳の女性三人。 設計士として「住まいを作る」仕事と向き合いながらも、突如豹変した母親との関わりに悩む曜子。 結婚し、娘を保育園に通わせる幸せな日々のはずなのに、なぜか満たされない紀子。 優雅な実家暮らしだが、誰にも明かせない“秘密”を一人で抱えている朋美。 仕事、家族、恋愛──同窓会で再会した三人の人生はひそやかに交錯する。 朋美が、神社で不思議な「小さいおじさん」を観たと話したことから、それぞれの日々が少しずつ変化し始めて……。 ※本書は、第十五回ボイルドエッグズ新人賞を二〇一三年二月に受賞し(受賞時タイトル「あしみじおじさん」)、同年十月に文藝春秋より刊行された単行本『小さいおじさん』を、改題のうえ文庫化したものが底本です。 解説:北上次郎 カバー装画:谷川史子 -
私たちは青になった
自由のないお嬢様に幼ない日から想いを寄せつづけ、大学生になった西源重郎。 長い時間を経て、源重郎の想いが届こうとした時、2人を引き裂く残酷な出来事が起きる。 傷だらけになった2人がたどり着いた、最後の楽園は――。 魔法のiらんど単行本で大人気の『お女ヤン!!』シリーズにも登場する、西源重郎の究極の愛を描いた、切なすぎる号泣ラブストーリー。 -
私、という名の人生
ビル清掃のチームリーダーとして働く西さん。アルバイト学生の父親的存在の彼には、ブラジルで生きのびた壮絶な過去がある。74歳の現役歯科医師・シヅ子さん。戦争の後、命の限り生きようと決心した彼女は、今日も朗らかに患者を迎えている。奈良に庵を結んだ青い目の老禅僧・ドーラ。師が夢見心地で語る禅宗の教え――。人生の機微に触れる滋養たっぷりの物語に、爆笑必至のショートストーリーも収録した盛りだくさんの1冊。 ※本書は、二〇〇一年六月に小社より刊行した単行本『彼の人生の場合と彼女の人生の場合』に、和尚の人生の場合 または[無理會]/酢酸バー「鼻」/或る日の六号室/エコ噺 を加えた文庫が底本です。 -
私と彼女と家族ごっこ
ボロアパート「八十陰荘」。 そこは悪食大学教授をはじめ、肉体派和美人や元神童・現人間のクズ、やや色ボケの気のある女性にマッドサイエンティストと《普通》の枠に収まらない変人が揃いに揃った魔窟であった。この度そこに、教え子と駆け落ちした小学校教諭の私と、私が愛するその教え子の二人が加わってさらに混迷を極めることになり――だがその時、不思議な事が起こった。ある日を境に、住人たちは私と少女を自らの『肉親』であると認識し始めてしまったのだ。天涯孤独の私と、家族の愛に飢えていた少女は、その温かい《家族ごっこ》の関係に身を委ねかけるが……。 -
わたしと帝都の陰陽師
時は大正10年。行方不明の姉を捜して帝都にやって来た家出令嬢、亜寿沙(あずさ)は、「あやかしなんていない!」「陰陽師なんて詐欺師!」という現実主義者。 なのにひょんなことからひ弱なスゴ腕陰陽師、維吹(いぶき)の弟子に抜擢され、さらには本物のあやかしに襲われて考えを改めるはめに! 生活力ゼロな維吹を見るに見かね、身の回りの世話をしながら彼と一緒に事件を解決していく亜寿沙。お調子者の雑誌記者、冷徹な帝国軍人にお節介焼きな仙人……。さまざまな人と出会ううち、亜寿沙は姉の失踪に凶悪なあやかしが絡んでいたことを突き止めて――。 霊感ゼロなら知識で倒す、型破りなおてんば娘と残念なイケメン陰陽師の事件録、ここに開幕! -
わたしのアグアをさがして
婚約破棄。勤務先の倒産。そして母からの「あんたみたいに、取り柄がないのにわがままな娘は、男の人で人生が決まるの」という言葉に、趣味で続けてきたフラメンコを取り柄にしようと渡西することを思い立った莉子。 両親に逆らい始めたマドリードでの生活は、自由そのもののように思えたが、日本人コミュニティの狭さや言語と文化の壁、そして日本に置いてきたはずのしがらみが莉子を悩ませる。 そんなスペインの暮らしの中で、フラメンコの開祖と言われる日本人女性と出会い、彼女のフラメンコへの思い、そして踊り手にかける掛け声「アグア」(水=必要不可欠な物)の意味を知った莉子は、自分にとっての「アグア」は何なのかを考え始める。 -
私の居場所はここじゃない
舞台は大手事務所主催のエンターテイメントスクール。3月にある事務所所属をかけたオーディションに向け、高校生5人はレッスンに励んでいた。 友達と一緒に応募したオーディションで特別に声をかけられ、成り行きでアイドルを目指すことになり、当たり前だった「青春」や友人関係に息苦しさを感じ始める莉子。 亡くなった母の期待を背負い、結果を残したいと焦る、ダンスボーカルグループ志望の冬真。 「子どもを産まなければモデルになりたかった」という母の言葉で将来の夢を決め、SNSの活動を頑張るモデル志望の美華。 「普通」「真面目そう」と言われ続けてきたことにコンプレックスを抱き、「特別」になりたいと強く願う俳優志望の純平。 いじめが原因で自ら芸能活動を辞めたが、もう一度自分の居場所を求めて入学を決意した、元天才子役のつむぎ。 嫉妬や葛藤を乗り越えて彼らが最終オーディションの舞台に立つとき、どのような”光”を放つのか――。 ※巻末には、電子書籍限定特典として、アナザーストーリーを収録! -
わたしの処女をもらってもらったその後。
真野美咲、年齢イコール彼氏いない歴更新中のもうすぐ29歳。処女を拗らせた結果、全く覚えがないまま酔った勢いで会社一のイケメン忽那さんと一夜を共にしてしまう!? 「このまま付き合おう」と言われたものの、何もかもが初めてだらけで戸惑いを隠せない。真剣に迫ってくる忽那さんにだんだんほだされてきたけれど、“初めて”はやっぱり一筋縄ではいかなくて!? 第6回カクヨムWeb小説コンテスト恋愛部門《特別賞》受賞の笑って泣けるハッピーラブコメディ! -
私の本気をあなたは馬鹿というかもね
まだ太平洋戦争の傷が残り、人々の気持ちが殺伐としていた時代。アカネ、アリー、ワシオの三人の少女は貧しいながらも、それぞれの想いを胸に抱え、逢坂にある退役婦人養生院で働いていた。 大人の都合に翻弄される彼女たちは、厳しい時代の中でも、自らの道を切り開いていこうと懸命に進んでいく──。 大人であれば我慢することにも「間違っている!」と真っ直ぐに言える純粋な心。周囲からは煙たがられるけれど、それは希望に満ち溢れた子供たちの特権。そんな眩しい光に包まれた少女たちを、奇才・牧野修が感動的に描く。 -
私の魔法使い
幼い頃に両親を亡くしたソフィは父の生家である伯爵家に引き取られ、過酷な労働の末、王宮の下働きに出されることに。新天地で生活が改善されるかと思ったが、九歳の時に負った醜い火傷痕のせいで孤立してしまう。しかし、宮廷薬師と出会い、火傷痕を治す研究の傍ら化粧の技術を磨いたことが切っ掛けで王妃の専属化粧係に抜擢され! ? そんなある日、王妃の生誕祝賀会に魔法大国から美貌の王弟ジークベルトが来訪することに。彼は王妃の化粧を見て、化粧係は誰かと尋ね──。 -
わたしは告白ができない。
校内でも有名なイケメン風紀委員長・睦月に片思い中の小夜子。 ある日、ずっと渡せなくて持ち歩いていた彼へのラブレターが紛失してしまった。 「大切なものがなくなった」と落ち込んでいると、それに気づいた睦月が「風紀を乱す盗難事件は即刻解決する」と言い出した。 落とし物として誰かに拾われ手紙を読まれることは嫌だけど、こんな展開で本人に内容を知られるのが一番最悪――。 渡すつもりだったラブレターが行方不明になったり、送ったはずの告白メールが見知らぬ誰かに届いてしまったり。 かと思えば大切な思い出を盗まれ、なりすまし告白をされたり。 わたしが告白できないのは、恋なのか故意なのか。……どっちでもいいから告白くらいさせてほしい! 『交換ウソ日記』の著者が描く、いつも誰かに邪魔をされ何故か告白ができない女の子と、イケメン風紀委員長とのドタバタ告白ミステリ! -
わたしを追いかけて
尊厳死。 それは、自らの意思によって延命措置を受けずに、人間としての尊厳を保ちながら最期を迎えること。 実際に現代日本でも法制化の動きがあるが、孕む問題の大きさゆえに、法案の是非をめぐり、さまざまな議論が戦わされている。 そんな「尊厳死」を題材にした本作では、近しい者の死に直面する人々──OL、少年、医師、カウンセラーたち──の思い悩みながら生きる姿が、ときに切なく、ときに凄惨に描かれていく。 -
笑う書店員の多忙な日々
その筋では知られる書店『四谷書廓堂』の文庫文芸担当として働く女性店員、楠奈津。なによりも本を愛する彼女が、日々店にやってくる困ったお客様や出版社の営業担当を相手に奮闘する姿をコミカルに描いていく――。 -
笑えよ
成績優秀で常に穏やかな橋立、クラスの中心にいるモテ男・仲平。高2の普通女子・柏木葉へ打ち明けられた彼の「秘密」の告白。報われない3人の奇妙な関係が、始まった。第6回ダ・ヴィンチ文学賞大賞受賞作。 -
ワルツ【上中下 合本版】
終戦直後の新宿。街の殆どが瓦礫と化し、明日の行方も見えぬ混乱の中、三人の男女は出逢う。 僅かな金と煙草で組事務所の襲撃を請け負った特攻崩れの城山龍治。朝鮮人であることを隠しながら頭脳と美貌でのしあがろうとする林敬元。 疎開先で強姦されそうになり東京へ流れてきた天涯孤独の生娘・岡崎百合子。 苛酷な運命に抗いながら見えない糸で絡まり合っていく三人の壮絶な人生を描破し、人間の本性と闘争、そして底知れぬ恋情を塗り篭めた昭和スペクタクル小説! 花村文学史上最強のエンタメ小説、合本版登場! ※本電子書籍は「ワルツ 上・中・下」を1冊にまとめた合本版です。 -
王先生の薬膳レストラン
主人公・日夜子は通勤途中、腹痛で気を失い古い洋館に運ばれ、王と名乗る美麗極まる男性からそこは自分が働くレストランだと告げられ―。魅力溢れる男性陣が女性の心と体を癒してくれる薬膳レストランへようこそ! -
王先生の薬膳レストラン~春のレシピ~
世田谷区奥沢にあるイケメンだらけの薬膳レストラン。王先生と呼ばれるミステリアスなシェフは体の不調を原因を見抜き、その人に合うメニューを出してくれるという。日夜子の運命は……? カバーイラスト/竹中 -
ONE
“日本一チケットがとれない”演劇ユニット、大泉洋も所属する「TEAM NACS」のメンバー・戸次重幸の一人舞台『ONE』とのコラボ書籍。2014年1月から1人で全国1万2千人をも動員する舞台『ONE』(チケット即完売!)のサブストーリーとなる、6つの短編を、戸次重幸が「ダ・ヴィンチ電子版」で書き下ろし。その小説&舞台の戯曲&そして1万5千字にも及ぶロングインタビューを一挙収録。完全版「ONE」がここに。小説版と舞台版で「視点を変えて」楽しめる、“2度、面白い”本。本書には自らもTEAM NACSに所属する戸次本人が「これはドキュメンタリー」と語るほど、劇団事情のリアルさを織り交ぜた一編など、多彩な作品が並んでいる。みんな、そんなに偉くない。でも偉くない人たちで社会は成り立っている。戸次重幸が初の小説で描いたのは、そんな“しようがない”愛すべき人たち。ほろ苦くて、軽快で、舞台を愛する全ての人に贈りたい一冊。装画と挿絵は『変身のニュース』のマンガ家、宮崎夏次系(『モーニング・ツー』で連載中)が描き下ろし。