リヴァプールのパレット

リヴァプールのパレット

1,870円 (税込)

9pt

生命を賭して著者が紡いだ、読者へのラストメッセージ

ずっと前に早世した妹といま余命宣告を受けた自分をつなぐことで見えてくる人間の孤独、湧きあがる思い、粉雪のように静かに舞い降りる記憶――。著者が闘病中に最後の作品と心定めて書き上げた絶筆「リヴァプールのパレット」。上質なセンチメンタリズムが内包された「僕たちの星」「彼女が悲しみを置く棚」。声帯を摘出したことを明かし、夫人が代読した藤井聡太王位の就位式祝辞――「声なき祝辞」の完全版を収録。

※音楽著作権上の都合により電子版と紙版で異なる箇所があります。

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リヴァプールのパレット のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    癌闘病の中で書かれた作品

    幼い妹との思い出
    いつも2歳違いの兄の後をついて
    同じことをやりたがった元気な子
    不治の病で入院し
    兄と同じ中学校に行きたいと
    泣いた妹の為に医師である父親に
    抵抗しついに通えるようになる
    その間兄は毎日車椅子の妹に付き合う

    再入院した時も毎日見舞いに行く
    何だか切ない

    0
    2025年09月29日

    Posted by ブクログ

    好きな作家さんだった。
    まさか、亡くなっていたなんて・・・
    たまたま手に取った本が、最後の作品だったなんて・・・

    心にしみるような文体の流れが、好きだった。
    言葉の使い方が丁寧で、表現がとても豊かだった。

    とても、切ない・・・
    以前の作品をまた読みたくなった。

    ビートルズの歌が脳内に反響しなが

    0
    2025年05月28日

    Posted by ブクログ

    3つの短篇小説と藤井聡太氏への『声なき祝辞』を収録。淑やかで透明感のある文章が胸を打つ。『リヴァプールのパレット』に落涙。著者の作品をもっと読みたかった。優しい作品をありがとうございました。合掌。

    0
    2025年05月23日

    Posted by ブクログ

    思い出を振り返るタイミングって、やっぱり死を強く意識したときなんでしょうね。

    さて、私はその時に、思い出を思い出すのでしょうか? 今から楽しみです。
    恋愛に関係したものだったら嬉しいな。

    0
    2025年03月27日

    Posted by ブクログ

    余命宣告された主人公が病床で、過去の思い出をビートルズの曲と共に語る表題作。高校時代の部活の先輩との思い出、大学時代の恋人との別れ、其々が静謐の中で描かれている。命を繋ぐ絹糸の様な強さと儚さが悲しいけど美しくて、今更ながらに、亡くなられた大崎氏のご冥福をお祈りせずにはいられない。

    0
    2025年05月23日

    Posted by ブクログ

    久しぶりの著者本。エモーショナルなところから遠ざけ静謐さを保つような筆致に何度か気持ちを揺さぶれたことがよみがえる。リアルさを感じられずうまく受け止められないこともどきどきあった。この本は「聖の青春」後の初期?の著作で感じた選び抜かれ研ぎ澄まされた形容やことばで語られたものでこちらにちゃんと届いたの

    0
    2025年05月17日

    Posted by ブクログ

    ベテランならではの文体と文章が印象に残る。説明し過ぎない良い後味。作者の病気と人生の振り返り。なかなか良い時間でした。

    0
    2025年04月29日

    Posted by ブクログ

    切なくてとても繊細な文章だなと思う。
    あっという間に読み終わってしまうボリュームだけど、余韻は残る。

    0
    2025年05月09日

    Posted by ブクログ

     声なき祝辞は3回も読み返しました。
     切ないね〜〜


     患者の病気を治せない医者って何者なんだろう。


     「できる限りの努力を重ねて技術を磨きそれを持って人のために奉仕する。」
     この言葉で将棋の本質を解明することに向かおうとする羽生先生の姿がわかります。

    0
    2025年04月14日

    Posted by ブクログ

    大崎善生遺稿集
    この人の小説は、現実と空想の境目が曖昧で
    一体どんなふうに世界の景色が見えているんだろうと不思議だった
    表題作は特にその傾向が顕著で
    身を削りながら物語を綴っている様が思い浮かんで鬼気迫るものがある
    声なき祝辞は涙なくしては読めない

    0
    2025年03月14日

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