作品一覧

  • ロックンロール
    3.6
    1巻627円 (税込)
    小説執筆のためパリのホテルに滞在していた作家・植村は、なかなか筆の進まない作品を前にはがゆい日々を送っていた。しかし、そこに突然訪れた奇跡が彼の感情を昂ぶらせる。透き通るような青空の下で、恋が動き出そうとしていた。ポケットに忍ばせたロックンロールという小さな石ころのように、ただ転がり続ければいい。作家は突き動かされるように作品に没頭していく――。欧州の地で展開される切なくも清々しい恋の物語。
  • 傘の自由化は可能か
    3.1
    1巻715円 (税込)
    駅やコンビニや飲み屋に、使いたい人がいつでも使用できる「自由な傘」を置いておく――パリのカフェで、札幌に向かう寝台列車で、日曜日の西荻窪の路上で、泡のように浮かんでくる思い。小説デビュー作『パイロットフィッシュ』で主人公の青年も夢みたシステムは、現実でも可能なのか? 表題エッセイのほか、旅や言葉、本や大好きな周囲の人々など、作家ならではの思索的日常をさりげなくスケッチしたエッセイ集。

ユーザーレビュー

  • ロックンロール

    Posted by ブクログ

    大崎善生作品の中で、一番のびのびとしたほんわかヒューマンラブコメディ。

    大崎作品の中で、これほどコメディ色が強い作品は珍しい。

    一番、大崎さん自身を生身で感じられる、まるで大崎善生さんと旅をしているかのような作品。

    大崎作品の中ではトップレベルに読みやすく、またふんわりとして温かい。

    それでいて、キュンキュンする。
    「スワン・ソング」とは正反対で、この登場人物である冴えないのか冴えてるのか分からない、"のしイカ"のようにヒラヒラとした"おじ"に、淡く鮮烈に恋する読者は少なくないのではなかろうか。


















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    2025年01月06日
  • ロックンロール

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    大崎善生さんの書くものが好きだ。
    読むのは12冊目になる。

    熱帯魚、出版業、環状線をぐるぐると回る、ヨーロッパ、音楽…
    そういう繰り返されるモチーフの中に、はっとする言葉がある。
    キャラクターとか関係性とか心情とかそういう物語の在り様ではなくて、
    言葉拾いをしながら読むような感じ。

    安定して流れる物語の中で、安心して自分のための言葉を探せる。
    小説の中で扱われたような意味合いでは見たことの無い言葉。

    今回は「くもの巣の修繕」、「窓」、「掘削機」がわたしに差し出された。
    「鍋」や「ノシイカ」、「ロバ」、「小石」、「中指」、それだって良かった。

    読みながら、沢山の知人を想起したこともおもし

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    2013年01月08日
  • ロックンロール

    Posted by ブクログ

    パリの街や音楽の美しさや、主人公のシンプルな考え方が、カッコよくおもえた。しっかりしたイメージのある哲学を持っているのに、謙虚だとおもった。シリアスじゃない登場人物たちが良い。

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    2009年10月11日
  • ロックンロール

    Posted by ブクログ

    私も趣味で小説を書きます。

    でも磨く鍋が……全然…足りない^^;
    まだまだ未熟であります故…精進精進。

    0
    2009年10月30日
  • ロックンロール

    Posted by ブクログ

    陽気で激しい、明るい大崎作品。珍しく陰気な話題は無い。George Harrisionの「All Things Must Pass」、Jeff Beckの「哀しみの恋人達」が物語の鍵となる。

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    2009年10月04日

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