私労働小説 負債の重力にあらがって

私労働小説 負債の重力にあらがって

1,870円 (税込)

9pt

4.0

Don‘t Blame Yourself!
セクハラ、パワハラ、カスハラ、人種差別に事なかれ主義やポジティブ教の上司まで。
ジョブには最低なものとの戦い(ワーク)がつきまとう。
ホールスタッフ、激安量販店の店員、屋敷の掃除人にローンの督促人etc.
「底辺託児所」の保育士となるまでに経た数々のシット・ジョブを軸に描く、自伝的小説にして魂の階級闘争。

「あたしたちは負債の重力に引きずられて生きている。」
だが、負債を返済するために生き続けたら人間は正気を失ってしまう。シット・ジョブ(くそみたいに報われない仕事)。
店員やケアワーカーなどの「当事者」が自分たちの仕事を自虐的に指す言葉だ。
他者のケアを担う者ほど低く扱われ、「自己肯定感を持とう」と責任転嫁までされる社会。自らを罰する必要などないのに。
働き、相手に触れ、繋がる。その掌から知恵は芽吹き、人は生まれ直し、灰色の世界は色づく。
数多のシット・ジョブを経た著者が自分を発見し、取り戻していった「私労働」の日々を時に熱く、時に切なく綴る連作短編集。

みんな誰かに負債を返すために生きている。それこそが、闇だ
■面倒を避け続ける職場では、いいことは悪いことになり、悪いことがいいことになる。
■上から目線の人々は、あまりに視線の位置が高すぎて、その位置から下の人間の姿が見えてない。だけど、なんとなく下のほうに人がいる気配がするので、とりあえず声はかけておくが、相手の姿は見えないし声も聞こえないのだ。
■嫌と言えない理由があるから貸すのであり、返さなくてもいいという暗黙の了解もあるのだ。こういう特殊な取り決めが成り立つ関係を、家族と呼ぶのだろうか。

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私労働小説 負債の重力にあらがって のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    シット・ジョブ クソみたいな仕事
    以前読んだ本で知った言葉
    海外で多くを経験した著者が
    6話のストーリーから導き出した結論
    私達は負債の重力に引きずられて
    生きている

    最後のストーリーから
    家族の事を思い出し
    育てられた負債を返さないといけない
    だから親から借金の申し込みには
    応じるけど 返しては

    0
    2025年11月15日

    Posted by ブクログ

    勤め先のスナックのママにストーカーされる。万引きを捕まえて叱られる。皿洗いで雇われたのに、チャイナドレスを着て受付に立たされる。邸宅の清掃バイトをして、”見るな”とメモされていたものを目にする。量販店で列に割り込んできた男をのらりくらりと時間をかけてあしらう。借金取り立ての電話をして、盾にされた子供

    0
    2025年11月11日

    Posted by ブクログ

    前作のシットジョブたち以外にもまだこんなに様々なシットな労働を経験してきたのか…
    やりきれない読後感は前作と同様で、様々な差別とかハラスメントとか、不条理的で少し残酷でモヤモヤする。
    様々なシットジョブたちを経て、時系列的にぼくはイエローでホワイトでちょっとブルーの話に流れつくのかな。

    0
    2025年11月23日

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