国内ホラー作品一覧

  • 樹海
    4.0
    奇妙な夢にうなされ、飛び起きたルイは、右スネの古傷が、夢と同じ場所であることに気づく。そんな頃、同級生が青木ヶ原樹海で死を遂げた。真相を探し求め、樹海へと向かうルイ。そこで待つ運命も知らずに……。
  • X雨
    5.0
    一月のある快晴の朝、小学生の里緒の前に一人の少年が現れた。何故かレインコートを着ていた少年はフードをとり、潰れた右目をあらわらにすると、自分には見えるという、“X雨”のことを話しはじめた――。15年後、作家になった里緒は記憶に刻まれたこの話しを書き始めた。そして、物語の結末を完成させるため小学生時代を過ごしたあの街へ出発するのだが……。日本ホラー小説大賞短編賞受賞作家が緻密な構成と斬新な表現で切り拓いた新境地。過剰な衝動に恐怖と感動が交錯する傑作ホラー。
  • 病の世紀
    4.0
    人体を発火させる黴、口腔に寄生し人を人肉喰いに走らせる蠕虫、そして性交渉で感染し、人を殺人鬼に変える「666」に似た形体の謎のウイルス。街に解き放たれた病原体は、黙示録が預言した終末へのカウントダウンなのか――。人々を恐怖に陥れる巨大な陰謀とは? そして立ち向かう孤独な医師の決断とは? バイオテロをも予見した、牧野ホラーこれぞ最高傑作!
  • 最後の記憶
    3.5
    脳の病を患い、ほとんどすべての記憶を失いつつある母・千鶴。彼女に残されたのは、幼い頃に経験したというすさまじい恐怖の記憶だけだった。死に瀕した彼女を今なお苦しめる、「最後の記憶」の正体とは?
  • 双頭の蛇
    3.3
    編集者、喜屋武蛍子の元恋人で調査員の伊達が、信州・日の本村へ調査に出かけたまま行方不明になった。伊達の妻によれば、彼はこの村の寺に二泊した後、村長の車で長野駅まで送ってもらったという。蛍子は村を訪ねるが、伊達が所持していたライターが沼の近くに落ちていたということ以外、手がかりは見つからなかった。蛍子の奔走をよそに、日の本村では七年に一度の大祭に向けて準備が進んでいた。
  • 戦都の陰陽師 迷宮城編
    3.0
    破魔の霊剣・速秋津比売の剣を奪還した、陰陽師の土御門光子と、疾風ら7人の伊賀忍びたち。だがその剣は妖術師・果心居士の施した蠱物におかされており、それを運ぶ光子の力をどんどん奪っていく。果心居士に操られた“虫憑き”の妖忍や、松永久秀の軍勢、魔性の天狗らの襲撃を撃退しながら、光子は果心居士を討つため信貴山城へと向かう。だが霊剣に最後まで纏わりついた、とてつもなく邪悪な蠱物が、ついにその正体を現した――。
  • 粘膜兄弟
    3.6
    ある地方の町外れに住む双子の兄弟、須川磨太吉と矢太吉。戦時下の不穏な空気が漂う中、二人は自力で生計を立てていた。二人には同じ好きな女がいた。駅前のカフェーで働くゆず子である。美人で愛嬌があり、言い寄る男も多かった。二人もふられ続けだったが、ある日、なぜかゆず子は食事を申し出てきた。二人は狂喜してそれを受け入れた。だが、この出来事は凄惨な運命の幕開けだった……。待望の「粘膜」シリーズ第3弾!
  • 夏の滴
    3.7
    僕は藤山真介。徳田と河合、そして転校していった友達は、本が好きという共通項で集まった仲だったのだ――。町おこしイベントの失敗がもとで転校を余儀なくされる同級生、横行するいじめ、クラス中が熱狂しだした「植物占い」、友人の行方不明……。混沌とする事態のなか、夏休みの親子キャンプで真介たちが目の当たりにした驚愕の事実とは!? 子どもたちの瑞々しい描写と抜群のストーリーテリングで全選考委員をうならせた第八回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作。
  • 恐怖の構造
    3.9
    サーカスのピエロを、たまらなく恐ろしく感じる症状を「クラウンフォビア」という。また本来なら愛玩される対象であるはずの市松人形やフランス人形は、怪談やホラー映画のモチーフとして数多く登場する。なぜ人間は、“人間の形をした人間ではないモノ"を恐れるのか。また、日本人が「幽霊」を恐れ、アメリカ人が「悪魔」を恐れるのはなぜか。稀代のホラー作家が、「エクソシスト」や「サイコ」など、ホラーの名作を例に取りながら、人間が恐怖や不安を抱き、それに引き込まれていく心理メカニズムについて徹底考察。精神科医の春日武彦氏との対談も特別収録!
  • 〈魔震〉戦線
    -
    その鞄が<新宿>に持ち込まれた。なんと鞄の中身は、かつて<新宿>を妖都に変豹させた<魔震)>そのものだった!鞄の争奪戦が<新宿>を揺るがし、未曾有の異変が続発する。究極の謎―<魔震>はなぜ新宿を襲ったのか!?やがて明かされる<魔震>の正体とは!?超人気シリーズ、衝撃の核心作!
  • 夜叉姫伝(1)
    4.0
    1~4巻817~935円 (税込)
    「魔界都市こそ安住の地ぞ!」四千年の時空を超え、〈新宿〉に現われた最大最強の中国人吸血鬼団。魔界都市支配を狙う敵と、せつらの凄絶な魔戦が始まった…だが急激に変貌する新宿、更にはメフィストまでもが奇怪な動きを見せ始めた。そして、せつらに最大の危機が迫っていた!

    試し読み

    フォロー
  • 闇に染まりし、闇を祓う
    値引きあり
    3.9
    怪異ハンター・はやせに依頼される不可思議案件。 6つの禍々しい謎、どう解くのか? それとも――放つのか? あなたの呪い引き取ります。 すべて実話のホラー事件簿。 怪異ハンター・はやせのもとには さまざまな不可思議案件がやってくる。 ◎黒いモヤが口から入り込み、 破壊行動をとってしまう少年に取り憑いていた“霊”の正体とは!? (取り憑かれた少年) ◎「猫の置物」の持ち主を襲う突発性難聴や耳の怪我の理由とは? さらに、この呪いは広がっていく……。 (特級呪物・猫ちゃん) ◎はやせの行動を予言したある女性――彼女が幼少期を過ごした 不思議な寺の秘密を追う。 (能力者を育てる寺) さまざまな依頼や呪物の引き取りを通して、 闇に濃く深く染まっていく、はやせ。 同時に、怪異の経験者や呪物の持ち主たちを 染めていた闇はだんだんと祓われていくのかもしれない。 読むごとに、あなたの闇は祓われるだろうか。 それとも――。 大人気YouTubeチャンネル「都市ボーイズ」 はやせ氏が実際に取材、体験した話を元にした 6つのホラー事件簿。
  • 千粒怪談 雑穢
    -
    「路上に座り込んでいる少女がいた。 全身が真っ黒で、肌は爛れている。 女性が前を通る度に顔を上げて、「お母さん?」と訊ねている。 「見ちゃ駄目だからね」との友人の忠告にも拘らず、横を通るときに横目で少女の方を見た。 そこには誰もおらず、小さな靴だけが落ちていた」 10秒で読める怪奇譚が1000話。 1日1怪、2年8ヶ月分の恐怖詰め! 3行に凝縮された恐怖。 体験者から語られた本当にあった怖い話を1,000話記録した膨大なる実話怪談集。 失踪した友人が最後に残した奇怪な言葉。 死者の魂が飛び交う不思議な壷。 霧の遊歩道を引きずられていく縄で縛られた女。 硯箱の二重底に隠されていた謎の写真。 ベランダに落ちていた青い卵の恐ろしい中身。 海岸で拾った呪いの石。死んだネット友達の母と名乗る女からかかってくる怪電話。 母が亡くなる直前、自宅の廊下に現れた異形。 飼い猫がテレビの裏で一心不乱に齧るモノ…。 1日1話読むとして、2年8か月分のゾクッがこの1冊に封印されている。 お休み前に一服の闇をどうぞ――。
  • ふりむけばそこにいる 奇譚蒐集家 小泉八雲
    3.5
    1~2巻825~858円 (税込)
    19世紀英国。父母を亡くし、一族から疎まれて北イングランドの神学校に送られたオーランドは、この世の怪を蒐集する奇妙な少年と出会う。生者を道連れに誘う幽霊列車、夜の寄宿舎を彷徨う砂男と聖母マリアの顕現、哀切に歌う人魚の木乃伊の正体とは。怪異が、孤独な少年たちの友情を育んでゆく。のちに『怪談』を著したラフカディオ・ハーン――小泉八雲の青春を綴る奇譚集。
  • パラサイト・イヴ
    3.7
    事故で亡くなった愛妻の肝細胞を密かに培養する生化学者・利明。Eve1と名付けられたその細胞は、恐るべき未知の生命体へと変貌し、利明を求めて暴走をはじめる――。空前絶後の着想と圧倒的迫力に満ちた描写で、読書界を席巻したバイオ・ホラー小説の傑作。

    試し読み

    フォロー
  • ソナタの夜
    3.3
    愛しているから、私が、嘘をついた。結婚をせずに関係を続けるということは、相手に何があっても知らずにいるという不安を一生涯背負うこと。いとおしく、切なく、親密なのに遠い。表題作のほかに6編を収録。それぞれの恋愛に隠された「たくらみ」と、狂おしいほどに切実な想いを、濃密に描いた短編集。(講談社文庫)
  • 京浜東北線怪談
    NEW
    -
    全駅収録! 埼玉、東京、神奈川…鉄道沿線の身近な怖い話 東北本線、東海道本線の一部と根岸線を走る通称京浜東北線沿いに広がる街々に潜む不思議や恐怖79篇を全駅にわたり掲載した首都圏ご当地怪談集! ◉大宮のビル群に浮かぶ漆黒の異形 ◉死霊が蠢く赤羽の旧水門 ◉怪奇現象が相次ぐ上野の某医院 ◉品川にある異空間に繋がるコインロッカー ◉飛び込む女の霊が目撃される鶴見の踏切 ◉横浜の某ホテルに霊が多数出没 ◉妖怪か!?巨大蛙と黒い女が出現する南浦和の池 ◉西日暮里の線路沿いで江戸川乱歩が見た幽霊 ◉高輪ゲートウェイにある事故物件多発マンションの真相 ◉無惨にも頭が潰れた男が出没する川崎のアパート 埼玉の大宮を発して東京都心部を縦貫し、横浜を抜けて大船へ至る首都圏の通勤通学の要「京浜東北線」。その沿線に広がる街に潜む怪奇譚の数々を、気鋭の怪談師たちが徹底取材し完成した一都二県のご当地怪談集。 ・図面には存在しない謎の空間がある厭な家の恐怖「変な間取り」(蕨) ・平安時代の装束を纏った恐ろしい異形の男が現れる「飛鳥山公園」(王子) ・過去テレビにも取り上げられた怪奇現象が多発する最恐ゲーセンの顛末「ゲームセンター」(蒲田) ・バスに乗ってタイムスリップ!?時空を超える不思議な旅「バスの行先」(大船) ――など、沿線の怪異・全駅収録!
  • 「弔」怖い話 黄泉ノ家
    NEW
    -
    頻発する怪異!呪われた分譲団地の一部始終。 「愛猫の身体中の血液を抜きとってしまったのではと錯覚するほどの血、血、血。」 やっと手にした終の棲家の、これがささやかな異変の始まりだった――。 気付けば人生の半分以上、怪談を書いて暮らしてきたという「超」怖い話シリーズの四代目編著者が、 体験者に会って聞いて、中には何年もの長期間、何世代も続く怪異を整理し纏め上げた渾身の怪談集!  ■スタッフの入れ替わりが激しい薬局、その原因は…「ワンオペ薬局」 ■視界の隅に感じる〈うじょうじょしたもの〉とは…「うじょうじょとゆさゆさ」 ■両親からその存在を否定され続けた諒子と生まれてくることのなかった弟妹達の霊の壮絶な半生…「姉ちゃんと弟妹達のこと」 ■霊的不感症の夫ととにかく敏感な妻の不思議な日常…「御家庭スペクタクル大戦」 ■バブル期前に破格の値段で手にした掘り出し物の物件は黄泉の国からはみ出てきたような忌まわしき家で…表題作「黄泉ノ家」など全19話を収録!
  • 里沼怪談
    NEW
    -
    人里近くに存在しながら、どこか得体の知れぬ不気味さが漂う〈沼〉。 戸神重明が、日本各地の沼を徹底取材! 恐怖に沼る!里(人間)と沼(自然異界)の恐怖譚。 「ここは生きた人間が来る場所じゃあねえ」 原野の真ん中、泥色に濁った沼。 現れた男衆は一斉に鋤や鍬を振り上げて… ――「お化け沼」(栃木県)より ■深夜の馬牛沼から立ち昇る光の虫。 祖父は恍惚とそれを咀嚼する…「真夜中の手伝い」(宮城県) ■高子沼の畔に出る頭が人間で胴体がツキノワグマの化け物…「獣人の沼」(福島県) ■帰宅中に迷い込んだ渡良瀬遊水地。 止水の向こうから現れたのは野良着姿の死人たち…「お化け沼」(栃木県) ■沼の神に石を投げた少年が謎の溺死を遂げる…「蛙沼の主」(群馬県) ■一人で沼を訪れる時だけ現れる少女の正体…「少年の日の思い出」(岐阜県) ■死者の魂が火の玉となって飛来し、歳の数だけ旋回する沼…「夜更けに来るモノ」(和歌山県) ほか、日本各地の沼に纏わる怪異体験、恐怖譚を集めた異色の怪談集。 【収録沼抜粋】 恋話とアメンボ(群馬県太田市、八王子丘陵の沼) 長沼(宮城県登米市)…沼上でサンバを踊る女の幻 平筒沼(宮城県登米市)…顔からエビが生えた人頭の獣 蕪栗沼(宮城県大崎市)…沼で採取する不思議な雪 弁天沼(宮城県白石市)…畔の東屋にいる鎧武者の呪い 馬牛沼(宮城県白石市)…沼から立ち昇る不気味な光の玉 三頭沼(秋田県能代市)…沼の豊穣神・虎子姫の怪 白鷹湖沼群(山形県山形市)…沼上を滑る白い着物の女 高子沼(福島県伊達市)…畔に出現する人面熊の恐怖 五色沼湖沼群(福島県北塩原村)…青い沼の水と廃墟ホテル 渡良瀬遊水地(栃木県栃木市)…死人が彷徨う異界の沼の畔 多々良沼(群馬県館林市)…沼で自殺した女の霊が祟る 八王子丘陵の沼(群馬県太田市)…四つ足のアメンボ女 赤城大沼(群馬県前橋市)…沼の上で踊り狂う赤い女 通称・蛙沼(群馬県安中市)…沼のヌシの祟り ……ほか。
  • 現代異談 首塚の呪術師
    -
    「あれはイズナ使いだ…」 憑き物を操る見鬼に仕掛けられた現代の呪術戦。 首塚で行われていた 驚愕の儀式とは? ――表題作「首塚の呪術師」より 異形・あやかしの類は人の強い想いに魅かれてやって来る。 想いこそが心霊現象や、念の異形といったものを生み出すのだとも言える。 ・飲み会の写真で背後に写る生霊は自分を執拗に付け回しているネットストーカーの男で…「青い男」 ・ある事故に遭遇してから視えるようになった女子高生が通学バス内で体験した恐怖…「紐」 ・人間によって住み慣れた場所を突然追われたあやかし達の怒り…「井戸と楠」 ・将門の首塚で祭壇を組み、怪しげな呪術を行う男。 男に目を付けられた著者は旧友を使い魔にされ、壮絶な呪術戦を仕掛けられる…「首塚の呪術師」 など、現代に息づく呪いと神秘の怪異譚全22話収録。 著者自身の戦慄〈魔〉体験!
  • 阪急沿線怪談
    5.0
    京都、大阪、神戸 関西三大都市に潜む怖い話 京阪神を横断する阪急電車沿いに発展し、独自の文化圏を擁するこの沿線の街に潜む不思議や怪異が満載の関西ご当地怪談! 男の霊に出くわす大阪梅田近くのホテル 神戸三宮のパチンコ店にある異空間への扉 生者を橋から引きずりこむ西宮北口の悪霊集団 京都河原町にあった呪物的絵画 顔の溶けた女の霊が現れる十三の公園 彼の世へ通ず!?豊中の団地に現れる奇妙なエレベーターのボタン 落書きが動く!?高槻市の小学校にあるトイレ 訪れると正気を失う宝塚山中の廃ホテル 怪奇現象が多発する今津線沿いの最恐物件 …ほか 大阪梅田を起点に西は神戸三宮・新開地、東は京都河原町まで、京阪神間を横断する阪急電車。 その沿線に広がる街に埋もれた数多の怪異譚を怪談作家・宇津呂鹿太郎が綴るご当地怪談集。 ・歩道橋に現れた人ならざる異形「鳥肌」(茨木市) ・事故物件か!とあるマンションで頻発する数多の怪奇現象「アウトな物件」(伊丹) ・夜中に通ると果てのない塀が続き抜けられない!不思議な異界譚「阪急西宮スタジアムの跡地にて」(西宮北口) ・ある女性にとり憑く恐ろしい女の霊。話すことすらタブーの危険な恐怖譚「瞼の裏の女」(烏丸) ――など収録。
  • 怪談禁事録 ハカが見える
    4.0
    「存在しない墓が見えたら終わり」 介護施設の記憶ゲームで起きた不気味な事件。 連鎖する死のルールは… (「ハカが見える」より) 幾度も書くのを”邪魔された”曰くつきの禁忌譚! 本来触れるべきではない領域にある話、本能が忌避するような怪異ばかりを集めた怪談集。 ・介護施設で行われた複数の絵を記憶するゲーム。ある人が存在しない墓の絵があったと言い出して…「ハカが見える」 ・1枚の人身事故画像にとり憑かれた男。事故について調べるうち恐ろしい事態が…「7センチの隙間」 ・家に母親が二人いるという女性。一人は生みの親、もう一人は生きていない存在だというが…「母親」 ・水死体のあがった日は海で殺生をするな。船頭の忠告を無視した釣り人の末路…「戻り恵比寿」 ・ある二階建て家屋の調査に赴いた不動産会社の社員。家の中に入るも階段が見当たらず、同行の女性に異変が…「土地家屋調査」 他、禁忌の扉がいま開く!
  • 煙鳥怪奇録 ののさまのたたり
    5.0
    「かげさん、どした?」 「山口さん家入って人が死んだ」 「かげさん、今日は?」 「宮前さん家入ってまた死んだ」 「かげさんって誰なの?」 「ののさま」 子どもに憑いて死を運ぶ〈影〉と、死亡事故が多発する道路との因果 戦慄奇怪な実話取材録! 怪談収集家・煙鳥が体験者から聞き取りした怪異を自身で綴るほか、気鋭の怪談作家二人が煙鳥に再取材する形で記す異色の実話怪談集。 ・北海道で起きたヒグマの怪死事件。猟師が目撃した畏怖なる力とは…「チ・コッ・テレケ」 ・アパートの部屋で男の声で聞こえる謎の単語。意味も不明だがある日、聞こえ方に変化が…「へふぁいもす」 ・母方の血縁者が何人も同じ夢を見る怪現象。襖からのびてきた手が足を掴み引きずられる、その意味は…「襖」 ・柱の中、壁、床下に鏡が埋め込まれていた類似の目撃情報。何かを封じているのかそれとも…「鏡柱」 ・瞼の裏に浮かぶ男の泣き顔。祖母から譲り受けた形見の箪笥との因果…「瞼の男」 ・幼い頃、田舎の家で出会った男の子と裏山で遊んだ記憶。大人になって疑問が…「裏返る夏」 ・東北の集落で年に一度行われる男子禁制の秘密儀式。禁を破って潜入した男が見たものは…「女祭り」 ・子どもの影に憑いて移動する〈かげさん〉。かげさんに入られた家からは必ず死人が出るのだが…「ののさまのたたり」 他、膨大な取材録の中から厳選した不気味で奇怪な恐怖譚24話収録!
  • 鬼訊怪談
    -
    怪奇アングラーが釣り上げる戦慄の実話怪談 「両腕はものすごい力で引っこ抜かれたかのようにざくざくになって…」 夜ごと訪れる、酸鼻極まる異形のおんな―― (「検品のおしごと」より) 希代の釣りキチ怪談作家・渡部正和が引き当てた禁忌級の逸話ばかりを凝集した実話怪談集。 ・水中から伸びる瘡蓋だらけの腐った腕と襲いかかる死霊の恐怖「釣行夜話 湖沼釣り編」 ・怪しげな倉庫仕事で憑いた無惨な異形「検品のおしごと」 ・牌によって奈落に堕ちる人間の絶望と怨嗟を描いた怪奇連作「麻雀狂・三態」 ・帰宅した自室で遭遇した異様すぎる呪術の痕跡「骨」 ・東北の某集落に伝わるおぞましい風習を記録した人怖譚「儀式」 ・結婚式場の廃墟を訪れた男の日常にひたひたと迫る花嫁姿の怪異「ゴンドラ」 ――など26話収録。
  • 迷い家
    3.8
    昭和20年。疎開先で妹・真那子が神隠しに。11歳の少年・遠野心造は、妹を探し巨大な屋敷に足を踏み入れる。謎の犬「しっぺい太郎」に助けられ、怪異と戦う心造の胸には、いつしか紅蓮の野望が芽生え――
  • 実話怪談 でる場所
    3.5
    もういいの?―振り向いても誰もいず、それは私自身の声だった。松寿園スタジオ、青山霊園、女子美大付属高、開かずの邸、散在ガ池、廃病院スタジオ、源氏山公園、国道16号線、ホテル青い鳥…。また誰かを死なせてしまうことのないように綴られた、二十八の怪談実話。
  • 恐怖小説キリカ
    4.2
    恐怖、また来る。デビュー作(日本ホラー小説大賞『ぼぎわんが、来る』)、戦慄の舞台裏。ああ最愛の妻までも……大きな文学賞を総ナメにしている錚々たる作家たちが選考委員を務める新人文学賞を獲得した「僕」。隣には最愛の妻・キリカ。作家デビューは順風満帆かと思われたが、友人が作品を曲解して、「作家とは人格破綻者である」「作家は不幸であるべき」と一方的な妄想を僕に押し付け、執拗な嫌がらせをはじめる。しかしその結果、僕は妻のとんでもない秘密を隠し切れなくなり……これぞ最恐のサイコ・ホラー!
  • マガイの子
    3.0
    「ナバリ・イズミ神話大系」とも呼ぶべき独自の、魅力的な宇宙観。その新たな切り口から噴出する、新たな謎〈ミステリー〉と恐怖〈ホラー〉に戦慄せよ。    ――綾辻行人 僕の姉は「取り替えられた」魔物なのか? 「マガイ」のおぞましい真実とは  「山に棲む『紛(まがい)』という魔性の獣が里の子供を攫って喰らい、己の子とすりかえる」「『紛』の子は見かけは人間だが、長ずるに従って徐々に獣の本性を表し、里に災いをもたらす」  現代社会では迷信扱いされる民話だが、鞍臥の人たちは今でも、心のどこかで信じている。なぜなら、あたしがその「マガイの子」だからだ――。  いまは東京で美大生をしている坂見風哩は、8年前に「お山」で従兄が惨殺された現場に立ち会っていた。従兄の死体は獣に食われたようだったが、風哩には事件時の記憶がない。腫物のように扱われる田舎を出たものの、不穏な出来事が周りで続いている。セクハラ教授とのトラブルで訪れた風変わりなスクールカウンセラーとの話で、夢に見る「マガイ」のことをついしゃべってしまい……。  一方、まだ鞍臥に住んでいる高校生の弟・怜治は、8年前に姉を助けてくれた円藤老人が、砂原という謎の研究者と最近共にいるのが気になっている。砂原ら「聖泉協会」の人間は「お山」の「磨崖仏」を調べているというのだが……。
  • 二階の王
    4.7
    第22回日本ホラー小説大賞〈優秀賞〉受賞作が書き下ろしを加え文庫化! 選考委員も驚嘆!  「破天荒な大風呂敷が広げられる。総合的な筆力では今回の候補作中、一頭地を抜いていると感じた」綾辻行人  「『悪因研』の活動が、すべて○○であったとしたら、かなり怖いサイコホラー。違った楽しみ方もさせてもらった」貴志祐介  「邪神との闘いという王道のモチーフに果敢に挑んだ力作。読了後、確かにタイトルはこれしかないと、しみじみ納得」宮部みゆき ===  東京郊外で両親と暮らす八州朋子には、大きな悩みがあった。30歳を過ぎた兄が二階の自室にこもり、家族にも姿を見せない生活が何年も続いているのだ。職場で知り合った男・加東に心惹かれる朋子だが、兄のことは話せずにいた。  そのころ、元警察官の仰木と6人の男女たちは、考古学者・砂原が遺した予言を元に『悪因研』を名乗り〈悪因〉の探索を続けていた。〈悪因〉は人々を邪悪な存在〈悪果〉に変えて破滅をもたらす。6人は五感で〈悪果〉を識別する能力を持つ者たちだった。  〈悪果〉を嗅ぎ分ける男・掛井は、同じショッピングモールで働く朋子への想いを募らせている。そして、掛井の仲間・卓美がある症状を発症し……。 === クトゥルー神話を思わせる魅力的な異形描写や、「世界の命運を握る存在」という大掛かりな題材。それらと不思議にも共存する、「ひきこもり」という現代社会的なテーマ。兄の存在と自分の未来に悩む女性主人公ほか登場人物の心情描写のバランスにも注目の作品。 装画=藤田新策 文庫化にあたり、書き下ろし短編「屋根裏」を収録。
  • 「超」怖い話ベストセレクション 怪恨
    -
    「ガチ怖」と言えば久田樹生と言われて久しいが、そもそも「ガチ怖」とは一体何をさすのか。本気で震えあがる怖い話、長くて読み応えのあるどっしりとした怪談、それらを意味するのは勿論だが、その根底には「話そのものがガチである」というのが大前提としてあるのではあるまいか。つまり、「本当に起きた話で、リアルである」ということだ。それゆえに「ガチで怖い」のだ。無論、実話怪談と名のるものが「本当にあった話」であることは当然のお約束であるわけだが、久田樹生の場合は又聞きや電話やメールで話を聞いたという曖昧さが一切ない。すべて、足を運び、本人から直接目を見て話を聞くというスタイルから成り立っている。それこそが本物の凄みであるのは、本書を一読されればご理解いただけることと思う。まさに魂を削って事実を伝えている。その血生臭い香りをぜひご堪能あれ。
  • 蘭月闇の契り
    3.7
    人が入ると必ず死者が出るといわれている幽霊屋敷。幼い真魚は、その屋敷で探検をしていたとき、首のない人間を見てしまう。そして彼女が高校生になったとき事件は起きたのだった……。屋敷に潜む謎が死を招く!
  • 媚薬
    3.5
    マレーシアのラン園で謎の男に出会ったときから、フリーライターの磯良のまわりでは、次々と人が死んでいく。美青年、茅島に仕掛けられた妖しい罠。調べ始めた磯良の前に、異様に肥った男が現れた。茅島に恋する啓子は、インターネットで手に入れた媚薬を彼に密かに飲ませるが……。一方、街中でも眠るように死んでいく若者が急増していた。忍び寄る自然の恐怖を描く、美しくもおぞましいファンタジック・ホラー。
  • アロマパラノイド 偏執の芳香
    3.0
    十七年前、パリで猟奇的な連続殺人事件が発生した。その残虐な手口から「パリの切り裂きジャック」と恐れられた犯人は、実は日本人だった。ノンフィクションライターの八辻由紀子は、犯人が殺人を告白した限定本『レビアタンの顎』を手に入れた。彼は人並み外れた嗅覚を持ち、「血の芳香」に魅せられて殺人を繰り返していたのだという。この本を手にした時から、由紀子の周りで不可解な出来事が続発するようになっていくが――。読者の五感を激しく揺さぶる、超感覚ホラー!
  • 鬼狩りの梓馬
    -
    時は戦国。武蔵国穏田村に、鬼から人間に転生した少年がいた。名は梓馬。梓馬は、殺伐とした世界で、生まれて初めての恋を手にするが、鬼の血はささやかな幸せを赦すことはなかった。今、鬼対人の戦いが始まる!
  • 翼ある蛇
    3.8
    英文学翻訳家、沢地逸子のホームページに「生理ガハジマリマシタ。ヨッテ、明日、母ナル神ニ生キ贄ヲ捧ゲル儀式ヲ行イマス。コンドハ人間デス」というメッセージが書き込まれた。翌日、都内で発見された大学生の猟奇他殺死体。沢地の担当編集者、喜屋武蛍子は、同居している姪の火呂が自分に黙ってこのホームページにアクセスしていたことを知り、疑念を抱く。火呂には胸に蛇の鱗に似た痣があり、かつてそれを見た神女が海蛇の生まれ変わりだと告げた記憶が蘇ってくる。長編ホラー。
  • 逢魔ヶ刻
    -
    ゆく宛のない旅の中、見知らぬ駅に降り立った笹森。「夜見」というその街で唯一の旅館に泊まることになった彼は、酒場で小夜子という女と出会う。彼女と街の不思議な魅力に捕らわれて、数日間この街に滞在するうちに、この土地に伝わる悲劇の伝説と、二年前に起きた旅行者の失踪事件を知ることになる。時間の流れが止まったようなこの街で何が起ころうとしているのか? 幻想的な古都を舞台に描くサスペンス&ホラー。
  • 死人機士団(上)
    4.0
    秋せつらの許に身長3メートルの巨人が来訪した。彼の尋ね人は婚約者で、彼女の特徴は「彼と同じ身長、黒髪、不死身」。せつらは捜索を開始するが、フランケンシュタイン博士の末裔と称するF男爵が行く手を阻む。〈魔界都市〉に突如出現したF男爵の真の目的とは?男爵の放つ《死人》の刺客が次々とせつらに迫る!
  • 「超」怖い話クラシック ベストセレクション 殯(もがり)
    -
    数々の実話恐怖譚を世に送り出してきた「超」怖い話4代目編著者である加藤一。その膨大な作品群のなかから、特に説明のつかない奇妙で摩訶不思議な真実を厳選収録した怪談ジャンキー待望の傑作集。丁寧な取材に裏打ちされた圧倒的なリアリティー感、濃縮の全91話。読む者はまず緊張と緩和に包まれる。そしてリアルがゆえに、間をおいて襲ってくる本物の恐怖…。学校、公園、病院で…誰もが経験しそうな身近にある遭遇談を集めた「超」怖い話クラシック…実話ホラーの基本がここにある。貴重な書き下ろし3話も合わせて収録した。
  • 最恐 怪談師決定戦 怪談王 戦慄編
    -
    山口敏太郎がプロデュースする真夏の最恐怪談イベント「怪談王」が初の書籍化!! 最恐怪談師の熱いバトルが、書籍でも実現!! 【内容紹介】 恐怖の怪談師たちがトーナメント形式で実話怪談の恐さを競うという新たなスタイルの怪談会、それが怪談王。その怪談王の過去の大会、そして、2018年の予選大会での傑作から23篇の選りすぐりを収録!! 真夏にも関わらず聴衆に凍えるような寒さを与えた最恐怪談は、聞いても怖いが、読むと、さらに怖い……。
  • 怪談グランプリ 2018 地獄変
    -
    怪談グランプリ10周年! 過去のチャンピオンが集結! 【内容紹介】 関西テレビの大人気番組『稲川淳二の怪談グランプリ』の過去のチャンピオンや実力派の怪談師たちによるオール書きおろし怪談集! まさに、10周年にふさわしい豪華な顔ぶれが集結!! 地獄変とは何なのか…… それは読んで確かめるしかない!!
  • 躯 KARADA
    3.9
    あなたの体が静かな復讐を始める! 女性の膝に異常に興奮する男、怪しい育毛剤に手を出す青年、アヒルのようなお尻の女子高校生。 体に執着する恐怖を描く新感覚ホラー。 解説・朝宮運河 ※この電子書籍は2002年8月に文藝春秋より刊行された文庫本の新装版を底本としています。
  • メデューサの首 微生物研究室特任教授・坂口信
    NEW
    4.0
    微生物研究者の坂口信は、恩師が遺したウイルスを大学の保管庫で発見する。 それはインフルエンザの感染力と狂犬病の致死率を持つ脅威の殺人ウイルスだった。 ワクチンはなし、感染すれば凶暴化した後に自らをも喰らって死ぬ。 即刻処分を決めるも一部が何者かに奪われ、全国民が人質の地獄のゲームが開始されてしまう……。 テロリストの目的は何なのか? 坂口は毒舌女刑事・海谷と共に犯人の行方を追う! 驚愕のシリーズ第1弾。
  • 呪録 怪の産声
    5.0
    怪談新世代、誕生。 歪ゆえに、悍ましく 粗削りゆえに、鋭く 防御0、攻撃100 直球で攻め込む恐怖 思考が止まる変化球 先人への崇敬と野心 踏襲改造目指せ斬新 欲しいのは恐怖だけ まずは読め、聞いてくれ! 新時代の恐怖60話! 怪を愛し、怪にとり憑かれ、日々怪を求めて尋ね歩く。 何か恐ろしい話、不思議な体験はありませんか、と。 助産師だけに聞こえる出産前の妊婦の腹から響く声…「産声」 社員食堂の排水に浮かぶ生き人形…「油まみれの紙人形」 閉館する写真館に保存してあったある女性の写真群。それには奇妙な点が…「家族写真」。 限界マンションに暮らす不気味な住人たちの共通点…「ご縁があったら」 母と息子の数奇な人生を繋ぐ怪…「日曜日のパンケーキ」 他、自身の体験または取材による聞き書き怪談の公募 「怪談マンスリーコンテスト」から生まれた、 新時代の作家らによる鮮烈な怪の記録60篇を収録!
  • 怪奇異聞帖 地獄ねぐら
    5.0
    「あいつ、たった四日で真っ黒に溶けちまいました」 古墳から出てきた勾玉。 盗んだ作業員を襲う恐るべき呪いとは? 「黒汁」より 人柱の家、廃墟の座敷牢、全室事故物件のアパート… 禍々しさが炸裂する最凶怪談! この世の悍ましきもの、忌まわしきものを限界まで煮詰めた地獄の怪談集。 ・顧客の家に突如飾られた油絵。左耳を手で覆う少女の絵だが、以降住人の耳に異変が…「玄関先」 ・秘密の地下室があると聞いて忍び込んだ廃墟。隠し階段の奥にあった座敷牢と謎の水場は…「廃墟の地下室」 ・民俗学の調査を兼ねて訪れた祖父母の家。妙に冷える畳が気になって調べると裏にびっしりお札が…「お札の部屋」 ・建築作業中に発見された古墳。副葬品の勾玉を盗んだ作業員の行く末…「黒汁」 ・怪我人が続出する古民家の解体。開かずの間の大黒柱の下には注連縄と骨が…「贄の柱」 他、抗えぬ負の魔力に酔いしれたし。
  • 屋敷怪談
    5.0
    子供が消えてしまう家 仏間に墓石を祀る家 家長の魂を移し替える家 福の神を殺す掟の家 神を混ぜて作る呪いの家 死にたい人だけが見える遺書の家 建物の仕事を本職とする著者が見聞きした〈魔〉の棲まう処 家と家系の怪異談! 建物の仕事に携わる著者が長年かけて聞き集めた「家と家系」に纏わる怪異談。 ・家を渡り歩き、住人の記憶を操作する謎の人…「あがたさん」 ・押入れに棲むもう一人の母と呼ぶ何か…「母のぬけがら」 ・死にたい人だけが見つけられる遺書の家…「たがねさんち」 ・旧家の厠に棲み3回だけ質問に答えてくれる神…「厠坊主」 ・家に仮の弟が出現し預言を行う日…「まくれる」 ・成人前の一族を住まわせる度胸試しの家…「護神の御座す処」 ・福の神を見つけたら袋叩きにしなければならない家の掟…「福の神を殺す話」 ・お母様と呼ぶ墓石を仏間に祀る家。墓に入っているのは…「墓になった実家」 ・家の中に突如現れる真っ白な異空間の正体は…「百足部屋」 ・家長の魂を代々移し替える家…「影の座」 ・どこからともなく砂が湧き、家も人も砂に埋もれていく家…「砂かぶりの家」 ・お盆の時だけ家の中で子供が消えてしまう家…「迷い盆」 他、奇妙で空恐ろしい魅惑の64家の怪!
  • ゴールデン・ブラッド
    4.0
    東京五輪プレマラソンで大規模な自爆テロが発生。 救急救命士の向井圭吾は地獄絵図と化した現場で救助活動にあたる。 新開発の万能血液<ゴールデン・ブラッド>により多くの命が救われるが、 その矢先、開発に関わった病院で圭吾の妹・恵利が急死。 輸血を受けた患者もその後次々と変死を遂げていく。 圭吾は刑事の東海林とともに一連の事件を探り始めるが――。 正義の裏に渦巻く陰謀の数々。そして明かされるあまりに切ない真実とは? 著者渾身の医療ミステリ! ※本書は、2017年に幻冬舎文庫から刊行された『ゴールデン・ブラッド』を大幅に加筆・修正したものです。
  • 歪つ火
    3.0
    辛い日常から逃れようと、私は一人でキャンプにやってきた。テントを張り、のんびりご飯を作る。夜はキャンプファイヤーを囲みながら、今日知り合ったばかりの人たちと語り合う。来て良かった。でも、次の日、私はなぜかキャンプ場から出られなくなっていた。しかも、昨夜語り合った人たちは皆、時間がリセットされたかのように「初めまして」と微笑み、昨日とまったく同じ言動を繰り返している。「あなた、大丈夫?」、困惑する私を訝しがる彼らの視線で私は確信した。「ここにいてはいけない、これはダメなやつだ」 非日常に囚われる未体験の恐怖を描く、戦慄のキャンプホラー。
  • 怪談怖気帳 屍人坂
    -
    怪異に遭遇した生の声の数々 「隠れてたんじゃない。身体が右半分しかなかったんです」 ひょろひょろとした白髪の老人が物陰から… 収録話「こっち側」より 体験者の口から紡がれる生の怖い話 怪談が生まれる現場を目撃する! 「ご自身や家族の不思議な体験を聞かせてもらえませんか?」 黒木あるじは怪談語りの催事の場で客たちに訊いてみた。 すると、リアルに語られるのは底知れぬ不気味さを孕んだ怪異ばかり。 ・幽霊の出没が噂される場所で出会ったのは…「みえてますよね」 ・遊んでいた人形が歩きだし…「おまえのせいで」、夜遅くに車で帰る道、電話ボックスにいたモノが…「あしあと」 ・冬の夜の道、近所に住む男性と出会い…「屍人坂」 ・橋から川に人が飛び込んだ!通報が頻発するわけとは…「月命日」 ――など、聞くも怖気、語るも怖気な75話。 怪談はこうやって生み出されていくのか!あなたも体験者となる!
  • 絶厭怪談 深い闇の底から
    -
    〈厭系〉開祖による新シリーズが始動! 決して抜け出すことのできない忌まわしき闇の沼… 「絶望。そう絶望だ。ここには絶望が住んでいる。」 (「結果待ちの話」より) この世の理から完全に外れてしまっている不幸の数々…厭怪談の妙手・つくね乱蔵の「絶厭怪談」シリーズが始動! ・妹が連れてきたのは驚くほど丁寧に作り込まれた赤ん坊の人形で…「新しい家族」 ・妻子を失う不幸に襲われた夫、それでも幸せだと言う理由は…「石田家の幸福」 ・義母への対抗心から始めたお盆の段取りは何かが間違っていたようで…「完璧なお供え」 ・入ってはいけないと強く感じたにも拘らず侵入した結果が招く恐怖…「結果待ちの話」 ・生活の全てに罪の可能性があると言う娘を襲った悲劇…表題作「深い闇の底から」 ほか全30話。 何が起こっても落ち着いて対処するか、或いは静かに諦めるか…明日の絶望がここにある。
  • 怪談番外地 蠱毒の坩堝
    5.0
    「くちゃっ、ぐちゅっ」 棺に入った私から肉をちぎって食む音が…。 (「恥さらしの仏壇」より) 怪談界の武闘派3人が恐怖で殴り合う無法地帯。 最凶に物騒な極悪怪談! 数多の怪異の中でもとくに闇深い話を取材してくる3人が危険な恐怖を持ち寄った怪談集。 ・荷物で塞がれた使用禁止の階段。中央に供えられたコロッケは…「奥階段」 ・離島のガマで頭蓋骨を踏んでしまった男の末路…「しゃれこうべ」 ・嫁ぎ先の奇妙な仏壇。一族の恥さらしを祀っているというが…「恥さらしの仏壇」 ・部屋に井戸のある家の葬式。母は誰とも口をきいてはならぬと…「部屋中の井戸」 ・公園に一夜にして現れた不気味な木。だが周囲は異変に気づかず…「冥途」 ・水詰まりの修理に訪れた文化住宅。猫砂まみれの部屋にいたのは…「畜生部屋」 他、様々な因果が練り込まれた地獄の28話収録!
  • やまのめの六人
    3.4
    嵐の夜、「ある仕事」を終えた男たちを乗せて一台の乗用車が疾走していた。峠に差し掛かった時、土砂崩れに巻き込まれて車は横転。仲間の一人は命を落とし、なんとか生還した五人は、雨をしのごうと付近の屋敷に逃げ込む。しかしそこは不気味な老婆が支配する恐ろしい館だった。拘束された五人は館からの脱出を試みるが、いつのまにか仲間の中に「化け物」が紛れ込んでいるとわかり……。 怪異の正体を見抜き、恐怖の館から脱出せよ!横溝正史ミステリ&ホラー大賞受賞作家が放つ、新たなる恐怖と謎。
  • 影牢 現代ホラー小説傑作集
    4.2
    『七つのカップ 現代ホラー小説傑作集』と対をなす傑作ホラー短編8選。大都会の暗い水の不気味さを描く鈴木光司の「浮遊する水」。ある商家の崩壊を 陰惨に語る宮部みゆきの時代怪談「影牢」。美しく幻想的な恐怖を描く小池真理子の不気味な地下室が舞台の「山荘奇譚」。記憶の不確かさと蠱惑的世界を 描いた綾辻行人の「バースデー・プレゼント」など、ホラー界の実力派作家によるオールタイムベスト! 解説・朝宮運河 【収録作】鈴木光司「浮遊する水」(『仄暗い水の底から』角川ホラー文庫 坂東眞砂子「猿祈願」(『屍の聲』集英社文庫 宮部みゆき「影牢」(『あやし』 三津田信三「集まった四人」(『怪談のテープ起こし』集英社文庫 小池真理子「山荘奇譚」(『異形のものたち』角川ホラー文庫 綾辻行人「バースデー・プレゼント」(『眼球綺譚』角川文庫 加門七海「迷(まよ)い子」(『美しい家』光文社文庫 有栖川有栖「赤い月、廃駅の上に」(『赤い月、廃駅の上に』
  • 七つのカップ 現代ホラー小説傑作集
    3.9
    『影牢 現代ホラー小説傑作集』に続く2010年代を中心に発表された傑作ホラー短編7選。小野不由美の“営繕かるかや怪異譚”シリーズからは死霊に魅入られた主人公の心理に慄然とさせられる「芙蓉忌」。土俗的作品で知られる岩井志麻子による怨霊の圧倒的恐怖を描いた海の怪談「あまぞわい」。怪談の存在意義を問う辻村深月の「七つのカップ」など。作家たちの巧みな想像力により紡がれた悪夢の数々がここに。解説・朝宮運河 【収録作】 小野不由美「芙蓉忌」(『営繕かるかや怪異譚 その弐』角川文庫 山白朝子「子どもを沈める」(『私の頭が正常であったなら』角川文庫 恒川光太郎「死神と旅する女」(『無貌の神』角川文庫 小林泰三「お祖父ちゃんの絵(『家に棲むもの』)角川ホラー文庫 澤村伊智「シュマシラ」(『ひとんち』光文社文庫 岩井志麻子「あまぞわい」(『ぼっけえ、きょうてえ』角川ホラー文庫 辻村深月「七つのカップ」(『きのうの影踏み』角川文庫
  • お道具怪談
    -
    アレを使えば、切れ味最強さ。良くも……悪くも (「研ぐということ」より) ホチキス/漬物石/聴診器/足踏みミシン/傘 彫刻刀/鑿/鉋/鉈/孫の手 孫の手/柳刃包丁/バケツ/砥石の台…ほか 人の怨みを吸い、呪具と化した物たちの怪! 生活と仕事の相棒、道具に纏わる恐怖怪談集。 パワハラで辞職した社員が遺した愛用の文具。ねこばばして持ち帰った上司を襲う惨劇の音…「笑うホッチキス」 亡き姑自慢の古漬けに使われていた漬物石。嫁が石に触ると焼けるように熱く…「つけてくる石」 神棚に祀られた鉋とその下の不気味な脂染み。かつて罪人の拷問に使用された物だというが…「滲む脂」 先輩大工が遺した道具箱。細工された隠し底に入っていた物は女の髪束と書き置き…「二人ハ夫婦」 祖父の道具箱に封印された曰くつきの古い鑿。他人が触れば祟られ、職人生命を断たれるというが…「鑿」 古民家宿から無理を言って譲り受けた孫の手。宿の主人から大事に使えと言われたが…「孫の手」 先祖代々受け継がれてきた砥石の台。最高の切れ味に仕上がる秘密はその材質に…「研ぐということ」 病床の父から怪異な物が見たくなった
  • 実話奇譚 狂骨
    4.5
    「遺体を焼かずにその辺りの地面に埋めて…」 住宅地で次々に起こる凶事の因果、実在する忌み地の恐怖!! (「狂骨」より) 体験者の生々しい恐怖を再現する川奈怪談、最新刊! 怪談師としても活躍する川奈まり子の最新作は、呪いと因果に絡めとられた恐怖が満ちる奇譚の数々! ・店の常連と出来心でラブホテルへ行った男性を襲う女の情念が起こす怪異「恋慕の淵」 ・幼い頃に亡くなった友だちが箪笥に乗って現れたら…男の奇妙な告白「箪笥の友だち」 ・幽霊画に魅入られた者の悲劇と恐怖の結末「幽霊画の祟り」 ・怪死事件が相次ぐ神奈川県某所の住宅地――そこは地主一族が墓地を宅地造成した場所だった。改葬されずに埋もれたままの人骨の上に何も知らずに暮らす人々、そして秘密を知る少女を襲う恐怖を描く表題作「狂骨」 ――など怒涛の30話を収録。
  • 妖怪談 現代実話異録
    5.0
    人の世の理を超えた圧倒的畏怖。 神と妖の実話怪談! 「猿の神様を連れて帰る」 東南アジアの村から父が送ってきた写真。 そこには人面の異形が… 「外来種」より 飛行機に乗り合わせた天狗のような男。乱気流が起こると団扇を取り出して…「高度一万メートルの邂逅」 財布をすられた祖父が頼った姪。姪は蝦蟇を呼びその肝を…「籠蛙力行」 温泉街で見かけた木乃伊館。その夜、失踪した夫は意外な場所に…「木乃伊館」 村の裏山に棲む危険な神。見た者は目を喰われると言われるが…「遭神」 父が東南アジアから連れ帰った猿の神。昼は木彫りの像だが…「外来種」 山の廃屋からまろび出て里に来る妖・血鞠とは…「ちまりの話」 人を刺した箸から芽吹いた楠に宿る妖獣…「しいらくさん」 ある家が祀る独自の神、〈海ンカミサン〉。強すぎるその力とは…「ゥフゥヌンヮヌゥーノッ」 他、異形たちが跋扈する33話!
  • 怪談社 THE BEST 鬼の章
    3.5
    増ページで恐怖が迸る! 傑作に大幅加筆を加え、「廃校の怪談」ほか新作30話書き下ろし 心霊TV番組「怪談のシーハナ聞かせてよ。」「怪談好きが集まるBAR REQIEM」のレギュラーや怪談ライブ、YouTubeなどでも活躍中の怪談師・糸柳寿昭と上間月貴。 彼らが所属する怪談社の人気既刊本〈十干〉シリーズより、自ら厳選した怪談に大幅加筆したベスト版最終巻。 ・中学生の友達の額をふざけて指で突いたらその指がズボリと…「指先の脳」 ・買い物から買ってきたら家の敷地から見知らぬ少女が飛び出してきて…「便利屋がいた話」 ・心霊スポットに入り込み、紙垂がかかった扉の鍵を開けたのだが…「廃校の怪談」 ――など、書き下ろし新作30話を含めた57話を収録。怪談に塗れて溺れろ!
  • 闇塗怪談 終ワラナイ恐怖
    5.0
    母は怖い顔で俺の口を塞いだ。 アレは確かに禁忌だったのだ… 最後に明かされる、著者自らの体験談。 忌まわしさ。 おぞましさ。 恐れと畏れ。 全ての怪を解放し、全ての頂を超えるシリーズ最終巻! 営業部員が会社のブログで実話怪談を綴り始めたことから生まれた人気シリーズ「闇塗怪談」が本作をもってついに完結。 著者自らの体験を中心に、これまで封印してきたすこぶる曰くつきの話を全て解禁する。 ・昏睡状態に陥った著者が見た奇妙な夢…「五日間、眠り続けた」 ・火事で被災した人々に食事を振る舞う家に現れた不気味な親子…「そこにいたモノ」 ・幼い頃からいつも一緒に遊んでいた二人組の男女。両親はアレとは遊ぶなと言うのだが…「マサル」 ・著者の母が幼い頃能登の蔵で見た異形…「鬼女」 ・夢に現れる女性の絵を描き続ける男。やがて絵に変化が…「書けなかった話」 ほか、大ボリュームでお届け。 本を閉じても恐怖は終わらない。闇よ、永遠なれ。
  • 怪談社 THE BEST 邪の章
    -
    『怪談社 THE BEST 天の章』に続く第2弾。ただし、単なる傑作選ではない。大半は、新作書き下ろしを収録。再録に関しては、前日談や後日談などを加筆。前作に比べて64ページの大幅ボリュームアップで刊行。
  • バチカン奇跡調査官 アダムの誘惑
    3.5
    バチカンの奇跡調査官・ロベルトは、旧知のFBI捜査官・ビルから招待を受ける。任務のため、偽装婚約中のエリザベートと結婚式をあげるのだという。ロベルトは相棒である平賀と共にアメリカに向かうが!?
  • 怪談実話傑作選 弔
    3.6
    実話怪談単著デビューから六年、1000話以上の怪談を送り出してきた黒木あるじの初のベスト傑作選がいよいよ登場! 厳選された最恐の59編と書き下ろし6編を収録。どこまでも冥く底が見えない怪異を描く怒涛の黒木ワールドを、これでもかと堪能できる珠玉の一冊。解説は平山夢明。
  • 剣の門
    -
    女優を目指してニューヨークに留学していた圭子の元に妹がやってきた。圭子の周辺で次々に発生する“ケーキサーバー”と呼ばれる殺人鬼の凶行。妹もついにその魔手にかかるのだが―。渾身の力作長編!
  • だからドロシー帰っておいで
    4.2
    「お義母さん、ちょっと出掛けてきます」。たったそれだけの言葉を契機に、かつて内気で平凡な主婦だった伸江は、妄想を肥大させた世界の旅で、逞しく変貌を遂げる。しかし、現実では、彼女による血と狂気の宴が繰り返されていた……。恐怖のヒロイン・伸江が、あなたの中で全ての垣根を破壊する。『オズの魔法使い』をモチーフに、平凡な主婦の狂気とロマネスクを描く。
  • おそれ
    4.5
    東京郊外のニュータウン――美観やセキュリティが万全に整えられたこの街で次々と起こる異変。チェロ奏者キム・イェニョンと再会した八神は、ある人物の欲望が生んだ禍々しい計画の存在に気づく。
  • 天使の囀り
    4.4
    北島早苗は、終末期医療に携わる精神科医。恋人の高梨は、病的な死恐怖症(タナトフォビア)だったが、新聞社主催のアマゾン調査隊に参加してからは、人格が異様な変容を見せ、あれほど怖れていた『死』に魅せられたように自殺してしまう。さらに、調査隊の他のメンバーも、次々と異常な方法で自殺を遂げていることがわかる。アマゾンでいったい何が起きたのか? 高梨が死の直前に残した「天使の囀りが聞こえる」という言葉は、何を意味するのか? 前人未踏の恐怖が、あなたを襲う。
  • 戦都の陰陽師 騒乱ノ奈良編
    3.3
    時は戦国。大陰陽師・安倍晴明の末裔たる土御門家を“魔天の四天狗”を名のる魔物が襲撃、魔を滅ぼす霊剣・速秋津比売の剣を奪い去る。それは裏蘆屋の流れをくむ妖術師・果心居士の指図だった。果心居士は奸雄・松永久秀を操り、恐るべき陰謀を企てていた。霊剣を取り戻すため、土御門家随一の使い手・光子姫は、凄腕の伊賀忍び・疾風らに守られながら、久秀のいる多聞山城をめざすが――。新説・陰陽師物語、待望の第2巻。
  • いのちのパレード 新装版
    3.3
    無国籍で摩訶不思議 華麗でクレイジーな変奏曲集!  指や手の形をした巨岩があちこちから生える奇妙な村に、妻と私はやって来た(「観光旅行」)。後期ロト7の当箋通知が届いた。まさか、この俺が?(「当箋者」)。大人なんだから不用意な発言はやめてほしいよ。だって僕らは…(「夕飯は七時」)。恩田ワールドの原点<異色作家短篇集>への熱きオマージュ。小説のあらゆるジャンルに越境し読者を幻惑する15篇。 新装版刊行に当たって、書評家・杉江松恋氏が解説「パレードは世界の果てまでも」を寄稿。また、2010年版の表紙に使用されたジョセフ・クーデルカの写真作品を斬新なデザインで再構成し、パッケージの奇想度合いもバージョンアップした「ジャケ買い」必至の一冊です。
  • もう一度、落下。
    NEW
    -
    磯部崇は就職活動のため坂ノ上ビルへ訪れていた。面接が終わり帰ろうと乗り込んだエレベーターにて恰幅のいい会社員と小学生らしき男の子と一緒になるが、何の前触れもなくエレベーターが停止してしまう。しばらく待てば復旧するかと思いきや全く動かず、外との連絡も取れない。少しずつ何かが起きていると察していく三人のなかで、徐々に恐怖が心を蝕んでいく。パニックになりながら何とかして外に出ようとするなか、しかしビルのなかではそれ以上の大惨事が起こっていた。果たして、エレベーターの外ではなにが起こっているのか。エレベーターから始まる高層ビルを舞台としたパニックホラー!最後の最後に、すべてがわかる!
  • スラッシャー 廃園の殺人
    3.5
    異形のホラー作家・一藍が10億という巨額の費用をかけ、造りあげた廃墟庭園。そこでは行方不明者が続出し、遺体で発見される者も出た後、ついに作家自身まで謎の失踪を遂げた。そんな血腥い曰く付きの場所、“魔庭”をロケハンするために訪れた映画関係者たち。彼らに、想像を絶する恐怖と怪異が襲いかかる――! あらゆる場所に仕掛けとたくらみが張り巡らされた驚くべき庭園。そして、一行に執拗につきまとい、殺戮を平然と行なう黒怪人の正体とは? 絶叫必至、疾走感にあふれる驚愕のホラー・ミステリ。オマージュにした映画を紹介する、著者書き下ろしの「好事家のためのノート」も収録。
  • 極楽に至る忌門
    3.9
    四国の山奥にある小さな村。そこには奇妙な仏像があり、大切に祀られていた。帰省する友人・匠に付き添い、東京から村を訪れた隼人は、村人たちの冷たい空気に違和感を抱く。優しく出迎えてくれた匠の祖母の心づくしの料理が並ぶなごやかな夕食の最中、「仏を近づけた」という祖母の言葉を聞いた瞬間、匠は顔色を変える。その夜、匠は失踪し、隼人は立て続けに奇妙なことに巻き込まれていくが――。東京での就職を機に村を出て、親族の死をきっかけに戻ってきた女性が知った戦慄の真実。夏休みに祖父の家にやってきた少年が遭遇した恐るべき怪異。昭和、平成、令和と3つの時代の連作中篇を通して、最強の拝み屋・物部斉清ですら止められなかった、恐ろしい土地の因縁と意外な怪異の正体が浮き彫りになっていく……。ホラー文庫30周年記念、書き下ろし作品。
  • バチカン奇跡調査官 聖剣の預言
    3.8
    スペイン・バレンシア地方にある小さな村。そこにあるサン・ビセンテ・エスパダ教会には、スペインの名高い聖人、聖ビセンテに纏わる聖剣が祀られていた。 ある時、真昼から美しいオーロラが教会の真上に現れ、村が悩まされていた風土病が治まった。その後、教会に勤める司祭のもとに主からの御言葉が下される。 主の言葉通りに定められた日に教会へ向かうと、そこには同じように主の声を聞いたという11人の男女が集っていた。 聖剣を取り囲むように待つ彼らは、聖剣から不思議な音が発された後、再び主の御言葉を聞く。それは聖剣が下す預言であった。 山間の大火事や政治家の不正の発覚など、聖剣の預言は次々と的中し、ついにはバチカンへ奇跡認定の申請書が送られる。 申請を受けた平賀とロベルトは、バチカンに属する事になったマギー・ブラウン神父とともに現地への調査に赴くが……。 聖剣の下す預言ははたして本物なのか――? イケメン神父コンビが謎に挑む、大人気オカルトミステリ本編第18弾!
  • 行ってはいけない 呪いの村
    -
    因習、怨念、怪異、事件、異形……知ってはいけない禁忌の真相! 集落、奇習の地、事件現場、辺境の島など日本全国の「いわくつきの地」を舞台にした“世にも奇怪な物語”。見てはいけないもの、触れてはいけないことが、この世には間違いなく存在する――。チャンネル登録者数29万人超、都市伝説系YouTuberとして人気の「都市ボーイズ」が監修。
  • 邪宗館の惨劇
    3.9
     一年前の火災事故で親友を失った天田耕平は、恋人と共に慰霊祭へと向かう途中にバスが事故を起こし、山道で立ち往生してしまう。  雨風をしのぐため他の乗客らと共に近くの廃墟へと避難するが、そこはかつてある宗教団体の信者が集団死したといういわくつきの建物だった。 その夜、乗客たちが次々に殺害される事件が発生。建物からの脱出を試みた耕平は、恐ろしい姿をした怪物に遭遇し意識を失う。  目を覚ました時、耕平は事故を起こしたはずのバスに乗っていた。その後、まったく同じ流れで繰り返される殺人事件を体験し、耕平は自分がこの夜を『繰り返している』ことに気づく。 「俺は、タイムループに陥ってしまったのか……」  何度『繰り返し』を経験しても誰も救えず、『繰り返し』からの脱出もできない耕平の前に現れたのは、怪異譚蒐集のため、この地を訪れたホラー作家、那々木悠志郎であった。
  • 子狐たちの災園
    3.7
    6歳の奈津江には、不思議な能力があった。誰かが失くしたものを探し出すことができるのだ。優しい両親とともに穏やかな日々を送る奈津江だったが、突然、立て続けに両親を失うという不幸が彼女を襲う。さらに、両親は自分の実の親ではないと知らされたのだ。呆然とする奈津江は、実姉を名乗る深咲に連れられ、父が経営する子どもたちの施設“祭園”に引き取られることになる。そこに暮らすのはわけありの少年少女たちだった。周囲を取り囲む黒い鬱蒼とした森、施設内をさまよう狐面の女、廃屋と化した“廻り家”と呼ばれる奇怪な祈祷所。やがて、奈津江の秘密が明かされるとき、惨劇が幕を開ける――。怪異と謎に溢れた極上のホラー・ミステリ。『災園』を改題。
  • 拝み屋念珠怪談 奈落の女
    3.7
    かつての相談客・裕木が拝み屋・郷内のもとへ持ち込んだ、200話にも及ぶ生々しい怪談実話。 突如校庭に現れた生首、遊びに誘いにくる死んだはずの子供。写真に写り込んだ、異様な巨体をもつ女……。 奇怪な記録を読み進めるうちに、郷内は複数の怪談に繰り返し登場する不気味な女の影に気づく。 一連の「念珠怪談」に隠された、ある驚愕の真相とは――。 これは読む者を奈落の底へと突き落とす「生きた怪異」、その後半の記録である。
  • 忌少女 きしょうじょ
    4.0
    映像化プロジェクト進行中! 『禁じられた遊び』シリーズ最新刊 禁断の能力を持つ少女が憎悪に駆られた時、惨劇が幕を開ける 「死んじゃえ。死んじゃえ。死んじゃえ。」 1999年10月。 母と二人暮らしの中学3年生・美雪は、ある特殊な能力を持っていた。 彼女はふとしたことからクラスの不良少女3人組に執拗なイジメを受けるようになり、 ついには古い体育倉庫に閉じ込められてしまう。 凄まじい憎悪の感情が美雪を満たし、そして…… 映像化プロジェクト進行中のベストセラー『禁じられた遊び』前日譚。 清水カルマ(しみず・かるま) 奈良県生まれ。作家・フリーライター。2018年、第4回本のサナギ賞大賞を受賞。翌年に刊行された受賞作『禁じられた遊び』は瞬く間にベストセラーとなり、話題を呼ぶ。著書には同作のシリーズ『カケラ女』(ディスカヴァー文庫)のほか、『寄生リピート』(幻冬舎文庫)がある。
  • 牛首村〈小説版〉
    3.3
    2020年『犬鳴村』 2021年『樹海村』 そして2022年――『牛首村(うしくびむら)』 実録!実在?【恐怖の村】シリーズ第3 弾は、北陸に実在する最凶の心霊スポットが舞台! 『犬鳴村〈小説版〉』『樹海村〈小説版〉』同様、 保坂大輔と清水崇の脚本をもとに実話怪談の旗手・久田樹生が小説化。 清水崇監督・Kōki主演 映画「牛首村」2月18日(金)降臨! 「ウシノクビって……知ってる? この話を聞くとみんな呪われて、いなくなるだって」 〝私がもうひとりいる……?〟 奏音(かのん)は、ある心霊動画に映った、自分そっくりの女子高生を見て驚愕する。 牛首マスクを無理やり被らされ、廃墟に閉じ込められたところで映像は途切れた。 彼女は誰なのか? 妙な胸騒ぎと、忍び寄る恐怖。 何者かに導かれるよう、動画の撮影地・坪野鉱泉へと向かう。 自分と同じ容姿の少女、消えた女子高生たち、牛の首…… 「牛首村」と呼ばれる恐ろしい場所の秘密と風習が、狂気と恐怖となり、彼女にまとわりついていく……! ◉北陸随一の心霊スポット――〈坪野鉱泉〉 坪野鉱泉(つぼのこうせん)は、富山県魚津市・史跡「坪野城址跡」の裏に位置する温泉旅館の通称で、北陸随一の心霊スポットと言われている。旅館は1982年に倒産し、経営者は行方不明になった。建物は取り壊されることはなく、廃墟と化す。以来、プールで男児が水死した、オーナーがボイラー室で首を吊った、建物内に霊が見えるなどという噂が流れ、肝試し目的の若者や暴走族の溜り場になる。心霊現象が多く報告され、地元では坪野鉱泉から無事に帰還するためのルールが存在している。また、1980~90年代にかけて数多くの心霊番組やオカルト番組で活躍した霊能力者・●保●子さんが坪野鉱泉を訪れた際には、強い危険を感じ、廃墟に入ることを拒否したほどの最恐スポット……。 ◉多くの心霊現象の報告が集まる場所――〈牛首トンネル〉 富山県小矢部市桜町と石川県河北郡津幡町牛首を繋ぐトンネルで、正式名称は「宮島隧道」。牛首トンネルという名の由来は、牛首村にある八坂神社の神様「牛頭大王」からきており、この神様は、頭が牛、体が人間の霊力の強い神様として知られている。トンネル内で男性が焼身自殺をし、更にその母親が息子を追ってトンネル近くで首吊り自殺したという噂が囁かれ、多くの心霊現象の報告が集まっている。実際にトンネル内に安置されている地蔵に纏わる怪奇エピソードが多く、「血の涙を流すお地蔵様を見た」「夜中に喪服を着た老婆が襲ってきた」などの恐怖体験の声が集まっている。現在は首のない地蔵が安置されている。
  • 怖い村の話
    4.0
    1巻880円 (税込)
    知ってはいけない禁忌の真相! 因習、怨念、怪異、事件、異形…… 「いわくつきの地」に今も残る恐怖譚 村落、島、奇習の地、事件現場…… 日本全国の「いわくつきの地」を舞台にした 41編の“世にも奇怪な物語” 見てはいけないもの、触れてはいけないことが、 この世には間違いなく存在する――。 ●犬鳴村……人間を破滅させる「日本国憲法が通じない村」 ●巨頭オ……憎しみに満ちた異形の者たちの集落 ●花魁淵……殺された遊女の怨念がさまよう村の谷 ●泥棒村……実在した「村ぐるみ」で万引きする地 ●杉沢村……伝説の地に夜現れる「村人たち」の悪霊 ●つけび村……「山口連続殺人放火事件」現場に残る怨念 ●売春島……島の「闇」を象徴する忘れ去られた失踪事件 ほか
  • カケラ女
    3.5
    1巻880円 (税込)
    「ねえ、ふたりは『カケラ女』の都市伝説って知ってる?」 麻丘郁美(あさおか いくみ)は華やかな大学生活を送っていた。 ところが、仲間たちが一人の女子学生と諍いになり、 屋上から突き落としてしまう。 現場にいた郁美は、彼女の死亡を確認する。 しかし翌日になると、遺体は忽然と消えていた。 そして後日、仲間の一人が変死体となって発見される。 累計5万部突破! 『禁じられた遊び』 著者最新刊
  • 邪神たちの2・26
    -
    大日本帝国陸軍将校、海江田清一は、九頭竜川上流の故郷で父の遺品を発見する。 そこには船乗りだった父の、インスマスの町で体験した怪異が綴られた遺書と、 ハワードという友人からの手紙が隠されていた。 そして、1936年2月26日、陸軍の青年将校らは1483名の兵を率い、「昭和維新断行・尊皇討奸」を掲げて決起する。 しかしその真の目的は、邪神の魔の手から日本を救うことであった。

    試し読み

    フォロー
  • 禁じられた遊び (本のサナギ賞受賞作)
    3.5
    ★2023年9月8日 実写映画『禁じられた遊び』公開! ★橋本環奈さん・重岡大毅さんW主演! ★監督は『リング』『事故物件 恐い間取り』の中田秀夫監督! ★新帯は、映画の「ティザーポスタービジュアル」版です。 シリーズ10万部突破!(※) 「第4回 本のサナギ賞」大賞作 ※2023年1月ディスカヴァー・トゥエンティワン調べ ////////////////////////////////////////////// 主人公・伊原直人は、妻の美雪、息子の春翔と共に幸せな生活を送っていた。 しかし、念願のマイホームを購入した矢先、美雪が交通事故で命を落とす。 絶望する直人のかたわらで、春翔は「ママを生き返らせる」と、美雪の死体の指を庭に埋め、 毎日熱心に祈りを捧げ出す。 同じころ、フリーのビデオ記者、倉沢比呂子の周囲では 「誰も乗っていないエレベーターが動き出す」「部屋の中にカラスの死骸が突然あらわれる」など 奇怪な出来事が次々に起こり始めた。 直人の元同僚である比呂子はかつて、美雪から直人との不倫を疑われていた。 その当時、奇怪な現象に悩まされた比呂子は、その原因を美雪の持つ不思議な力のせいだと確信していた。 今回も再び美雪が自分に対してその力を使っていると考える比呂子だったが、 美雪はすでに亡くなっていることを知った。 真相を知るために直人の家を訪ねた比呂子は、そこであまりにも異様な光景を目にする…。 恐怖が身に迫る本格Jホラー。
  • 怖い橋の物語
    3.9
    橋は異なる世界をつなぎ、様々な物語を引き寄せる。奇妙な橋、血みどろの橋、あっと驚くような橋…世界各地の実在の橋、お話の中の橋、描かれた橋などを、興味深くちょっぴり怖いエピソードとともに紹介。
  • 街角怪談 噂箱
    -
    これ知ってる? 闇のクチコミ、最新の黒い噂43本? ・旧洗濯表示に隠された人身売買の暗号「服の洗濯タグが変わったワケ」 ・電車内でAirdropで送られてくる死体写真。犯人は…「Airdrop」 ・霊の声を拾ってしまう「スマートスピーカー」 ・レストランの席待ちリストにある名前を書くと…「予約」 ・貼ると他人に自分と同じ怪我を負わせられる「赤色の絆創膏」 ・見た者が二十年後に死ぬ絵「ミタラシヌヨ」 ・ある方法で墓に供えると死者からの返事が届く「死者の手紙」 ・チラシ裏に数字があったらそれはアタリ「ポケットティッシュの中の闇」 ・霊感がない人も霊を視られるようになる「催眠術」 ……ほか、日常に仕組まれた罠、貴方の隣のアンダーワールド。
  • 虚実妖怪百物語 序
    4.0
    1~3巻880円 (税込)
    「目に見えないモノが、ニッポンから消えている!」妖怪専門誌『怪』のアルバイト榎木津平太郎は、水木しげる氏の叫びを聞いた。だが逆に日本中で妖怪が目撃され始める。魔人・加藤保憲らしき男も現れ……。
  • 赤鉄町怪事録 首狩り地蔵
    -
    「ここかいな、ワシの首はここかいな…。」 ある日、首なし地蔵に男の生首が置かれた。 首を求めて彷徨う地蔵の噂。 謎の双子に、怪しい組み立て工場。 小説投稿サイト《エブリスタ》発、一気読みホラーミステリ! かつて鉱山の町として栄えた赤鉄町は、峠の首なし地蔵に生首が置かれるなど、不気味な事件と噂には事欠かない町だ。ある日、ニートの花崎はwebの求人広告で思い掛けない高収入バイトにありつく。とある工場でベルトコンベアを流れてくる部品を組み立てるだけの作業なのだが、これがなんと日給十万円! 実に美味しい仕事だが、一つだけ疑問がある。一体自分たちは何を造っているのかということだ。次々と消えるバイト仲間、謎の補充人員、花崎はバイトとして潜り込んでいた探偵・篠原と工場の秘密を暴こうとするが…。「気づいたら一気読み! 」「ジワ怖からのバンジー! 」「眼球が高速スクロール! 」、小説投稿サイト〈エブリスタ〉で話題のノンストップ・ホラーミステリ! 著者について 木場水京(きば・すいきょう) 1991年7月4日生まれ。血液型、B型。 趣味は、生物の飼育(熱帯魚、爬虫類、昆虫が好き)。 座右の銘:成せば成る。
  • 街角怪談
    -
    当たりで〈毒入り〉が出る自販機 霊を呼んでしまうスマホゲーム 人肉を食わせてくれる〈肉男〉 ブラックな呪術やおまじない、ネットやSNSに潜む魔モノ、街の怪人、奇妙な噂…あなたの隣のアンダーグラウンド!! 嫌いな人を消してくれる電話番号/必ず戻ってきてしまう番号入りの千円札/沖縄南部のコンビニが自動ドアではなく引き戸のワケ/「毒入り」が当たるロシアンルーレット自販機/人肉を食べさせてくれるハンドルネーム〈肉男〉/霊を呼ぶ仕掛けがされているスマホゲーム/生意気な小学生を陰で始末する用務員=影オジサン/六つまでしか聞いてはいけない七不思議/あるIDをLINEで招待すると追加されるななしの友達に「ゆめこちゃん」と呼びかけると…他、不気味な闇話29話! 【収録作】 「山道の看板」夢野津宮 「117」三石メガネ 「紙幣」ガラクタイチ 「肉男」松本エムザ 「筺―コンビニエンスストア」諸見里杉子 「ゆめこちゃん」真山おーすけ 「降りたらどうしよう」あい 「八柱の家」阿賀野たかし 「絶叫する女」雪鳴月彦 「絶対 見るな」緒方あきら 「クジラの夢」三石メガネ 「ねがいごと叶えてあげる」黒谷丹鵺 「寝言に返事をしてはいけません」砂神 桐 「廃墟のおまじない」三塚 章 「電話番号564のbox」りんご 「運命を信じたなら」松本エムザ 「守られなかった校則」松本エムザ 「呪いの自販機」田丸哲二 「その面」純鈍 「マッハ婆」快紗瑠 「乗ってもいいですか」砂神 桐 「リヤカー婆」快紗瑠 「学校の七不思議」佳純 「影オジサン」砂神 桐 「髪形代」霧野つくば 「都市伝説 仕掛け呪い…」低迷アクション 「ノリエ」さたなきあ 「カン・ケン・カン」三塚 章 「怪電話」閼伽井尻
  • 百物語 サカサノロイ
    -
    呪いのカウントダウン。百物語でヤバいの8話目ってほんと? 「お母さん、ぼくきょうだいがほしいな! 」 弟ができた。妹もできた。 「お父さん、今度はお兄ちゃんがほしい! 」 「……お姉ちゃんでもいいかい?」 え、それって――……恐怖の答えは第44話に! 〈サカサノロイ=逆さ呪い〉。それは百物語を逆から紡ぐことで完成する呪法。母が葬式の夢を見ると知っている人が死ぬ。ただし、それが誰かは分からない…不吉な予知能力を持つ母と暮らす娘の恐怖「葬式の夢」、文通相手の家を内緒で訪ねてみると、そこは1年前の火事で更地になっていた。だが、家に帰ると新しい手紙が…「文通友達」、死産を受け入れられず幻の子供を育てるようになってしまった妻。やがて夫は真実に気づく…「妻」ほか、最恐の百話を第百話からカウントダウン! 読むほどに怖くなる呪式、あなたはどこまで読破できますか?
  • 厭結び オチが最凶の怖い話
    -
    「この結末(=なかみ)知りたい?」 容赦なさすぎがシビれる、極悪ラストな恐怖集! 最後の最後に笑顔で崖ドンされたような衝撃。 「厭すぎて、逆に気持ちイイ」「ぞわムズな後味がハマる」という人、続出! 小説投稿サイト〈エブリスタ〉で開催された「怪異小説コンテスト」より、結末最凶の恐怖譚13話を収録! おい、この終わり鬼すぎだろっ! ただでさえ怖いのに、ラストでもう1回地獄の底まで突き落とされるようなオチが待ち受ける恐怖譚=厭結び。容赦なさすぎてむしろ快感、この後味がハマるという人、続出! 親友が安産のお守りに買ってきてくれたこけしのお土産。だが、そのこけしには別の意図が…「こけし」、ある日突然耳が青くなり、他人の心の声が聞こえてしまう奇病にかかった少女。治す方法はただ一つ、同じ青耳を喰らうこと…「青耳」、違反車を追いかけていた白バイ警官はある家に迷い込み、そこに住む家族からスープをご馳走になる。だがそこは空き家のはずで…「虚食の家」ほか、あなたを待ち受ける戦慄の闇オチ怪談13話を収録!
  • 北海道の怖い話
    -
    夕張新炭鉱と父と僕と…(夕張市 清陵町) 1981年10月16日正午、夕張新炭鉱にて起きた大規模なガス爆発事故。「お父さん、さっき僕に会いに来たよ」その日の夜、太郎君とお兄ちゃんは不思議な体験をした。 里塚霊園からの死の電話…(札幌市清田区) 20数年ぶりでの同窓会の帰り、男女4人で車に乗った。「ここはな、電話ボックスで電話すると幽霊からコールバックされるってよ」市営霊園と火葬場が敷地内にある里塚霊園。行かなければよかったと今も後悔している。 雄別炭鉱跡の廃屋群に近付くな……(釧路市 御別区) 取材に行けば呪われる…いつしかそれが常識となったその最初の頃の話である。また魂が一つこの草原に消えた。 等、身の毛もよだつ北海道の怪談を37編も蒐集。
  • 吸血蟲
    3.5
    突然届いた弟の手紙に不吉を憶え郷里を訪れた亜希子、姉を探しに来た警察官の触沢。台風一九号により陸の孤島と化した、津谷瀬村には、50年の眠りから蘇った死霊たちが静かに広がっていた…… ※本書は二〇〇〇年四月、アスキーより刊行された『呪葬』(アスペクトノベルス)を加筆・修正のうえ文庫化したものが底本です。
  • 妄目
    -
    1巻880円 (税込)
    第3回ノベラボグランプリ最優秀賞受賞作品! 戦慄のホラー小説が電子書籍になって登場! 成人式を迎えた彩は2年前に自殺した親友・静を忘れられないでいた。 「怖いと思うものが、黒く見える」 成人式後の同窓会でそう言っていた同級生が、ひとりまたひとりと不可解な死を遂げる。 彼らは皆、静の死に関わった者たちだった。 恐怖の果てに彩を待つ驚きの結末とは……。
  • 怖くて不思議な 妖怪伝説 異ノ巻
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ★★怖くて不思議な怪奇 マンガ&ストーリー!★★ いまもむかしも、科学では説明できない得体のしれない現象がたくさん起きている。それってもしかして妖怪のしわざかも? 河童、天狗、まくらがえし、七人みさき、絡新婦(じょうろうぐも)・・・・ ほら、ほら、あなたのあなたのうしろにも・・・・! 【目次】 妖怪ミイラ大特集 全国妖怪出没マップ 第一章 異 その一 河童 …… 危険な川遊び その二 ヒダル神 …… なにか食べたか その三 カイナデ …… それに答えたら その四 七人ミサキ …… 雨の日には その五 さとり …… すべてお見通し その六 江戸妖怪物語 …… 魍魎 第二章 奇 その一 絡新婦 …… 訪問者 その二 化け猫 …… おばあちゃんちの猫 その三 ろくろ首 …… 追いかけっこ その四 天狗 …… ある日記 その五 のっぺらぼう …… 繰り返す悪夢 その六 江戸妖怪物語 …… 蟹坊主 その七 狐の嫁入り …… おじいちゃんの思い出 その八 件 …… 予言 第三章 禁 その一 船幽霊 …… ひしゃくをかせ その二 人魚 …… 永遠の命 その三 江戸妖怪物語 …… 手の目 その四 海難法師 …… 海から来るモノ その五 枕返し …… かけじく その六 隅の婆様 …… 最後の一人は その七 雪女 …… 話してはいけない その八 茶袋 …… 逃れられない その九 送り雀 …… 夜の山にて その十 青行灯 …… 百物語 <電子書籍について> ※本電子書籍は同じ書名の出版物を底本とし電子書籍化したものです。 ※本電子書籍は固定型レイアウトタイプの電子書籍です。 ※目次ページでは、該当ページの数字部分をタップしていただくと、すぐのそのページに移動することができます。なお、さくいん並びに本文中に参照ページがある場合及び【立ち読み版】からは移動できませんので、ご注意ください。また閲覧するEPUBビューアによっては正常に動作しない場合があります。 ※本文に記載されている内容は、印刷出版当時の情報に基づき作成されたものです。 ※印刷出版を電子書籍化するにあたり、電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。また、印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。 株式会社西東社/seitosha
  • 血のスープ~都筑道夫コレクション〈怪談篇〉~
    4.0
    ハワイ。小野寺慶吉は女装のホモセクシャル、ケイの誘いに応じた。事後、慶吉の太腿に残った二つの噛み痕が前兆だった。日本に戻った慶吉のもとへ、ケイから指令が届く。“食事の用意を、若い健康な日本人を”不可思議なケイの力に操られ、慶吉は生贄を探すが……。謎の存在、ケイの正体は? 吸血鬼を超えるホラー!(血のスープ) ほかに傑作怪談短篇を多数併録。
  • レフトハンド
    3.6
    製薬会社の研究室で致死率百%のレフトハンド・ウィルスが漏洩。だが、主任の影山は研究の続行を要請する。受け入れられなければウィルスを垂れ流すと脅しながら。第4回日本ホラー小説大賞長編賞受賞。
  • 二重螺旋の悪魔(上)
    4.3
    遺伝子操作監視委員会に所属する深尾直樹は、ライフテック社で発生した事故調査のため、現地に急行した。直樹はそこで、かつての恋人・梶知美が実験区画P3に閉じ込められていることを知る。だが、すでに現場は夥しい血で染め上げられた惨劇の密閉空間に変質していた……。事故の真相に見え隠れするDNA塩基配列・イントロンに秘められた謎。その封印が解かれるとき、人類は未曾有の危機を迎える!恐怖とスリルの連続で読者を魅了する、極限のバイオ・ホラー。
  • ビンゴ
    3.8
    東北の小さな高校で一人の女子生徒が首を吊った。黒板には、誰が書いたか席割りと同じ5×5のビンゴの図。その中央が彼女の席だった。森に響き渡る「リーチ!」「ビンゴ!」の声。そして、恐怖が始まった。
  • グリーン・アイズ
    4.0
    雪で孤立した高原に引きこもった青年、内藤健介を待ち受けていたのは、緑の目をした無数の亡霊だった。彼の危険を察知した恋人の奈々子も白銀の高原に向かうが、想像を絶する恐怖が彼らに襲い掛かる。
  • 黒魔術の家
    4.0
    黒木夏夫の家は、母と妻と子供の6人家族。妻の未紗がある日「6っていう数は縁起が悪いのよね」とつぶやいた。そして彼女は人数が「幸福な絶対数1」になるまで人数を減らそうとする。戦慄のサイコ・ホラー! ※本書は、2003年1月に有楽出版社から刊行された『Black Magic Woman』を改題した文庫が底本です。
  • 王女の渇き
    -
    自傷跡の残る左手首が発見された。老刑事・井出川は女性ばかりの会社「約束の地」に不審を覚えるが、捜査半ばで謎の言葉を残して不慮の死を遂げる。父の死の原因を探る文博は、その会社へと引き寄せられ、やがて姿を消す。世紀の変わり目に急成長を遂げたその会社は、自傷癖のある男女を集め、演劇公演を企画した。演目は、王女が男の生首を求める劇「サロメ」。その舞台にすべての悪夢が集結していく――。(『サロメ後継』を改題)
  • 西巷説百物語
    4.4
    人が生きて行くには痛みが伴う。そして、人の数だけ痛みがあり、傷むところも、傷み方もそれぞれちがう……様々に生きづらさを背負う人間たちの業を、林蔵があざやかな仕掛けで解き放つ。

最近チェックした本