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辛い日常から逃れようと、私は一人でキャンプにやってきた。テントを張り、のんびりご飯を作る。夜はキャンプファイヤーを囲みながら、今日知り合ったばかりの人たちと語り合う。来て良かった。でも、次の日、私はなぜかキャンプ場から出られなくなっていた。しかも、昨夜語り合った人たちは皆、時間がリセットされたかのように「初めまして」と微笑み、昨日とまったく同じ言動を繰り返している。「あなた、大丈夫?」、困惑する私を訝しがる彼らの視線で私は確信した。「ここにいてはいけない、これはダメなやつだ」
非日常に囚われる未体験の恐怖を描く、戦慄のキャンプホラー。
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Posted by ブクログ
キャンプ場というさわやかな場、個性豊かな登場人物たちとの関係が一転して、クローズドサークルな怪異の舞台となる展開。
するすると読みやすい文章と、森や火、夜の景色が映画のように想像できる描写で、さっと読みきってしまいました。言動だけでキャラがつかめる登場人物たちの描写も素敵でした。これ誰だっけ?となることもなく、「だからか、なるほどね」とそれぞれの顛末も理解できる納得感。
途中で結末になんとなく想像はつくものの、それでも飽きずに読ませてもらえました。怪異も引きずりすぎず、その解決法を探る流れも無理がなくてよかったです。
理由や儀式についてはコンパクトにまとまりすぎているきらいもありますが、三津田信三や澤村伊智のようにそこにスポットを当てたものではないのかな、と思います。逆にそういった民俗伝承やしっかりとした謂れを求める人にとっては、軽いと思われるのかも?
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