歴史・時代小説作品一覧

  • 札差平十郎
    -
    旗本・御家人への金融を請け負う札差。吉宗が将軍になって以来、この札差ほど江戸で発展した商売はない。だが巷には札差の金庫を狙う悪党どもが……。武士の横暴や経済犯罪に敢然と立ち向かう札差辰巳屋平十郎の活躍。
  • 火盗殺し 風烈廻り与力・青柳剣一郎[2] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.7
    大江戸八百八町を狙う“火付け盗賊”―いつ、どこで、誰が、何を目的に?幾多の拷問の責めにも沈黙を続ける火付け道具を隠し持った男。何が男をそこまで耐えさせるのか。残忍な火付け強盗を利用しようとするさらなる悪党、そして利用される薄幸の人々のため、風烈与力・剣一郎の怒りの剣が吼える!
  • 徳川家康公遺訓 人の一生は重荷を負って遠き道を行くが如し、急ぐべからず――
    2.0
    家康が残した人生の教えに耳を傾けよう! 織田信長や豊臣秀吉と比べ、我慢・忍耐の人の徳川家康。 その家康が残したという人生の教え、つまり遺訓がある。 家康の生涯を表すものとしてこれほどまでに優れた名文で、人生の困難に対して家康がどう向き合ったのかがわかるものは、他にはないだろう。 本書では家康の遺訓の内容をわかりやすく紹介し、家康の生涯のどの部分に相当するものなのか、をひとつひとつ見ていく。 読み進めるなかで、現代に生きる私たちにも人生の助けとなるような生きるヒントが数多く隠されていることがわかるだろう。 家康の言葉は、数百年の時を超え、私たちに生きる知恵を与えてくれるのだ。 また、家康の他にも歴史的人物の遺訓を紹介しているので、そちらもお見逃しなく! 目次 ●徳川家康の遺訓とは ●遺訓の紹介 ●解説 ●徳川家康の生涯 ●その他、歴史的著名人の遺訓
  • 秋声のうつろい 小伝馬町牢日誌
    4.0
    凡庸な忠義者の助蔵が、剣客として知られる主人を斬り殺した科で入牢してきた。不審に思った大賀弥四郎は、持ち前の人の好さで調査に乗り出す。一筋縄ではいかぬ想いに目をこらす心優しき牢屋同心の事件簿。
  • 一鳳を得(う)る~御算用日記~
    4.5
    2人の姉がつくった借金を返すために、幕府御算用者の職を務める生田数之進(いくたかずのしん)は、友の早乙女一角(さおとめいっかく)とともに、出羽国花沢藩の藩邸に潜入した。前藩主の急逝後、家督を継いだ嫡男が、将軍家へのお目見えを果たしていないのは、なぜか? そして、藩主然と振る舞う江戸家老の目論見は? 「千両智恵」の数之進が、身分を超えた恋の思いに身を焦がす、大好評シリーズ第7弾!
  • 春風を斬(き)る~御算用日記~
    5.0
    幕府御算用者の生田数之進と早乙女一角が潜入した仙石藩は、正月の門松すら立てられない貧乏藩だった。藩財政を破綻させた真の原因は何か? 姿を現さない藩主・忠輝の行方は? そして、江戸の町を騒がせる「髷(まげ)切り魔」の正体は? 錯綜する謎を数之進の千両智恵が解いたとき、悪の謀(はかりごと)が、打ち砕かれる! 時代人情小説に新風を吹き込む大好評シリーズ第5弾!
  • 隠密太平記
    -
    松平忠輝公を高島城から奪取せよ!徳川の体制ようやく定まった三代将軍家光の世。幕府を震撼させた伊達政宗謀反の騒乱と、その先兵となって骨肉相食む死闘を繰り広げる忍者兄弟の苛烈な運命を描く。
  • 俳人一茶捕物帳~痩蛙の巻~
    3.0
    〈痩蛙まけるな一茶是にあり〉信州野尻湖に近い農家で生まれ、継母との折り合い悪く十五歳のとき江戸へ奉公に出た弥次郎兵衛、後の俳人一茶。以来奉公先を転々、いまは深川の本行寺に寄食の身である。――北町奉行定回り同心・片山九十郎は、難事件が起こるたび、彼に助けを求める。その目に涙が浮かぶとき、事件の真相が明らかになる。小林一茶の推理が冴える!
  • 寒雀 照降町自身番書役日誌
    4.0
    刀を捨て照降町の住人たちとまじわるうちに心が通じ合い、次第に町人の顔つきになってきた喜三次。そんな自分に好意を抱いてくれるおゆきに対して憎からず思うものの、過去の心の傷が二の足を踏ませて……
  • 銭形平次捕物控 人魚の死
    -
    初夏の頃、平次は子分の八五郎と亀戸へ行った帰りに、お松とお村の美女2人が海女をしている見世物小屋に入る。 その翌日、海女のひとり、お松が見世物の最中に死んでしまう。 それを目の当たりにしていた八五郎は、大慌てで平次の下に転げ込んでくる。 一番怪しいと思われるお村だったが、どう考えても、お松を殺すことはできない……。 現場に行った平次は、水槽のミスをすっかり抜くように指示を出す……。
  • 【大活字シリーズ】宮本武蔵 一巻
    -
    1~6巻660~759円 (税込)
    【大活字シリーズ】宮本武蔵 一巻 日本最強のサムライ「宮本武蔵」の生涯を吉川英治が国民的ロマンに昇華した名作を電子化! 功名を立てようと関ヶ原の合戦に臨んだ新免武蔵(しんめん・たけぞう)、十七歳――。同じく参戦した同郷・宮本村の又八と敗軍の兵として、戦場近くのお甲・朱美母子の元へ身を寄せることに。朱美の父の仇敵を討ち果たし、郷里の宮本村へ帰ることにした武蔵だが、又八は母子とどこぞへ消えてしまった。 村へ到着した武蔵は、又八の許嫁だったお通と再会。理由あって二人は村を出ることに。沢庵和尚に諭された武蔵は剣の道を極める決意を固め、修行の旅に出るのだった。 【大活字シリーズ】は、通常の電子書籍よりも約250%拡大した大きな文字が初期設定されており、小さな文字を読むのが苦手な方、高齢者の方をはじめ、端末操作が苦手な方でも気軽に電子書籍を楽しめるような設定となっています。 タブレット型電子書籍リーダーでの読書に最適な設定となっています。 【目次】 鈴 毒茸 おとし櫛 花御堂 野の人たち 茨 孫子 縛り笛 千年杉 樹石問答 三日月茶屋 弱い武蔵 光明蔵 花田橋 吉岡染 陽なた・陽かげ 優曇華 坂 河っ童 春風便 巡りぞ会わん 茶漬 奈良の宿 般若野 この一国 芍薬の使者 四高弟
  • 半七捕物帳 一 お文の魂
    -
    半七、初見参! 「ふみが来た、ふみが来た」 夜ごと、枕辺に現れる幽霊、おふみ。 「江戸時代の隠れたシャーロック・ホームズ」と呼ばれる、半七がその謎に迫る! 【目次】 お文の魂
  • 銭形平次捕物控 美少年国
    -
    卓越した推理力と正義の投げ銭が悪党を退治する痛快時代小説! 千駄木螢澤には、水も垂れそうな良い男ばかりが揃っているからと 名付けられた「源氏長屋」というものがあった。主人の鈴川主水を 頭に、弟の佐野松、掛り人の杵太郎、下男の猪之松まで、間違いなく 男と知りながらも、本当に惚れ惚れするような男ばかりの男所帯。 ところが最近、その源氏長屋で妙なことが起こっているという。 主人の弟の佐野松が、次第次第に影が薄くなって、痩せが眼について きたと言うのだ。 主人がいろいろと気を付けて見ていると、離れになっている佐野松の 部屋へ、夜な夜な通ってくる女があるというのだが――。
  • 銭形平次捕物控 美女を洗ひ出す
    -
    卓越した推理力と正義の投げ銭が悪党を退治する痛快時代小説! 芝三島町の学寮の角で土地の遊び人「疾風の綱吉」という男が殺された。 背後から1箇所、肩甲骨の下あたりを狙ったように心臓へかけてやられて いて、大の男でもひとたまりもないような大きな傷。 この辺りの縄張りは、柴井町の友次郎という御用聞き。早速調べてみるが、 この綱吉、やくざ者だが男振りも評判も良い男で、人に恨まれるような人間 でもない。懐の財布も残っていて、物盗りでもないようだ。 友次郎が綱吉の傷口を調べてみると、凶器は大工の使うノミのような物と 思われる。やがて、下手人として綱吉と女を取り合っていた辰五郎という 男が挙げられる。 ところが、辰五郎は八五郎が平次のところへ転がりこむ前に、暫く世話に なった男。八五郎は辰五郎が人殺しをするような人間ではないと友次郎を 説得するが、まったく譲らない。困りきった八五郎は平次に助けを求める が――。
  • 銭形平次捕物控 大盗懺悔
    -
    卓越した推理力と正義の投げ銭が悪党を退治する痛快時代小説! 人間技では盗めないようなものを盗んでおきながら、3日以内には 元の持ち主に返すという不思議な盗賊が江戸中を荒らし廻っていた。 「盗んでは返すというやり方が気に入らない」と、日頃の温厚な様子 にも似ず、ひどく腹を立てる平次。下手人を捉えようと、早速調査に 乗り出した。 調べてみると、下手人は風太郎と名乗る、目の醒めるような美しい 女泥棒だという。盗まれては返すという騒ぎが3度ほど続き、次に 風太郎が目を付けたのは旗本中でも屈指の家柄、赤井左門の屋敷だった。 千両箱2箱を盗まれたものの、いつもどおり3日目には戻ってくると 安心していたのだが、今回ばかりは5日経っても戻って来ない。 焦った平次は、初夏の街を大汗になって駆けまわるが――。
  • 札差殺し 風烈廻り与力・青柳剣一郎[1] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    完結
    3.6
    旗本の子女が立て続けに自死する事件が続くなか、富商・大和屋が斬殺された。 なぜか、その目撃者を執拗に狙う二人の刺客……。不可解な動きの先に見えてきた武士の窮状と富商の果てしない欲望が生んだ“江戸の闇”の真相とは? 初見参! 頬に走る刀傷が疼くとき、風烈廻り与刀・青柳剣一郎の剣と頭脳が冴える!
  • 密室大坂城
    3.7
    大坂の陣。二十万の徳川軍に包囲された大坂城を守るのは秀吉の一粒種の秀頼。そこに母・淀殿がかつて犯した不貞を記した証拠が投げ込まれた。陥落寸前の城を舞台に母と子の過酷な運命を描く。傑作歴史小説!
  • 雁渡り 照降町自身番書役日誌
    3.3
    日本橋は照降町で自身番書役を務める喜三次が、理由あって武家を捨て町人として生きることを心に決めてから3年。下町に生きる庶民の人情や機微、暮らし向きを端正な筆致で描く、胸にしみる人情時代小説!
  • 邪しき者(上) 柳生秘剣(小学館文庫)
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    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 名古屋城の柳生屋敷に一人の美男がふらりと現れた──後醍醐天皇の血をひく南朝の皇胤・新珠尊之助であった。御三家の尾張は家康第九子義直が治めていたが、時の将軍家光には叔父・甥ということもあり、不満を抱いていた。行く先々で大人も子供も動物も全てのものをとりこにしてしまう尊之助。めっぽう剣が強くて女をしびれさせる尊之助が、天下国家をまき込んで展開する傑作剣豪小説である。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
  • 朱帆ー鄭成功青雲録(小学館文庫)
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    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 近松門左衛門の『国性爺合戦』で有名な明時代末の英雄、鄭成功の若き日の奮戦を描く。主人公は、明末の武将・商人である父と、平戸藩士の娘である母との間に生まれた。父の祖国「明」を守るべく軍を組織して大陸へ渡るのだが…。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
  • 怒帆ー鄭成功疾風録(小学館文庫)
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    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 「抗清復明」の立場を貫く鄭成功は、江戸幕府に応援を求めるが、家光を中心に評定をした幕府の対応は…。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
  • 銭形平次捕物控 紅筆願文
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    御免――と低い声の 羽織袴を身に纏った典型的な御用人、石川孫三郎。 江戸きっての腕利き岡っ引き、銭形平次の下にまた新たな事件が舞い込んできた――。 石川孫三郎が懐から取り出した一枚の紙。 そこには、紅筆で書かれた謎の25文字のかな文字。 平次が解いた謎は、呪いの願文だった――。
  • 銭形平次捕物控 土への愛着
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    卓越した推理力と正義の投げ銭が悪党を退治する痛快時代小説! 雑司ヶ谷きっての大地主、虎五郎という四十男が無残な死体となって自分の部屋で発見された――。 方々から恨みを買うような人物であったため、容疑者は3人も5人もいる。 そこで、知恵を借りようと、三つ股の源吉が岡っ引き銭形平次を訪れるが どうしても手の放せない用事があると断られてしまう。 そこで、平次の代わりにガラッ八に白羽の矢が立つ――。
  • 新書 太閤記 一
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    日本人の多くが親しみを持つ豊臣秀吉。戦乱の世を生きながら、やがて天下統一を果たすまでの秀吉の生涯を描いた物語。 天文5年、尾張で一人の赤ん坊が生まれる。日吉と名付けられた赤ん坊は、やがて母や姉を想い、楽をさせてやりたいと強く考えるようになる。何をしても芽が出ず、何も持たない日吉は村で厄介者扱いを受けながらも、自分の仕事に対しては一生懸命に忠実であり続ける。 人間・秀吉を真正面から描いた吉川英治の意欲作。 <著者情報> 吉川英治 1892年8月、神奈川県生まれ。小説家。様々な職を経て作家となる。『鳴門秘帖』などで人気を博し、1935年より新聞連載が始まった『宮本武蔵』は読者を魅了、大衆小説の代表的作品となる。『三国志』、『新・平家物語』、『私本太平記』『新・水滸伝』など後世に残る大作を執筆。 目   次 日 輪 ・ 月 輪 野 の 子 ど も こ の 一 軒 香  炉  変 大     鵬 群     盗 猫  の  飯 塩 卍 の 一 族 成     敗 矢  矧  川 蛍 天  高  し 稲 葉 山 城 十 兵 衛 光 秀 火の粉・風の子 松 下 屋 敷 今 川 往 来 信     長 狂  児  像 出     仕 じ ゃ じ ゃ 馬 孤 君 と 老 臣 茨 を 拓 い て 奉 公 一 心 米  饅  頭
  • 【大活字シリーズ】新編 忠臣蔵 上
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    【大活字シリーズ】新編 忠臣蔵 上 吉良上野介、斬られる! 元禄14年3月14日、江戸城松の廊下において、播磨赤穂藩主の浅野内匠頭は、指南役の高家筆頭であった吉良上野介から日頃受けていた屈辱に耐えかね、斬りつけてしまう。浅野内匠頭は、即日切腹、赤穂浅野藩は断絶を命じられ、数百名の武士、その家族が路頭を彷徨う。他方、武家の定法、喧嘩両成敗に反し、上野介についてはお咎め無し。これに強い不満を抱く赤穂藩士は……。 【大活字シリーズ】は、通常の電子書籍よりも約200%拡大した大きな文字が初期設定されており、小さな文字を読むのが苦手な方、高齢者の方をはじめ、端末操作が苦手な方でも気軽に電子書籍を楽しめるような設定となっています。 タブレット型電子書籍リーダーでの読書に最適な設定となっています。 【目次】 浅 野 内 匠 頭 赤 穂 早 打 帳 五日韋駄天記 亦 蓼 草 紙 立 つ 鳥 の 記 米 澤 後 詰 高 田 郡 兵 衛 山 科 普 請 水訓子夜船話
  • 【大活字シリーズ】黒田如水
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    【大活字シリーズ】黒田如水 不遇の天才軍師・黒田如水。 信長、秀吉に仕え、機を見るに敏な如水の前半生を描く。特に強靭な精神を持ち、凄惨な幽閉にも耐え続けた如水と竹中半兵衛との友情はお互いを高い次元で認め合ってこそのものであり、美しく、心動かされる。 【大活字シリーズ】は、通常の電子書籍よりも約200%拡大した大きな文字が初期設定されており、小さな文字を読むのが苦手な方、高齢者の方をはじめ、端末操作が苦手な方でも気軽に電子書籍を楽しめるような設定となっています。 タブレット型電子書籍リーダーでの読書に最適な設定となっています。
  • 【大活字シリーズ】源氏物語 <上>
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    1~3巻660円 (税込)
    【大活字シリーズ】源氏物語 <上> 日本が世界に誇る永遠のラブロマンス。平安の京を舞台に貴族たちの華やかな恋愛模様が咲き誇る! 平安時代の才女・紫式部が生み出し、1000年以上読み継がれてきた超ロングセラー恋愛小説の電子書籍版。 大人になった今だからこそ感じることのできる、日本文学の美しさに触れてみませんか? 与謝野晶子訳/ 桐壺/帚木/空蝉/夕顔/若紫/末摘花/紅葉賀/花宴/葵/榊/花散里/須磨/明石/澪標/蓬生/関屋/絵合/松風/薄雲/朝顔/乙女/玉鬘/初音/胡蝶/蛍/常夏/篝火/野分/行幸/藤袴/真木柱/梅が枝/藤のうら葉 【大活字シリーズ】は、通常の電子書籍よりも約250%拡大した大きな文字が初期設定されており、小さな文字を読むのが苦手な方、高齢者の方をはじめ、端末操作が苦手な方でも気軽に電子書籍を楽しめるような設定となっています。 タブレット型電子書籍リーダーでの読書に最適な設定となっています。
  • 土佐日記
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    日本文学史上、初めての日記文学といわれる『土佐日記』 土佐国から帰京する際の出来事を綴った名作。 当時のユーモアも多く見られ、読むたびに、新しい発見がある。 【目次】 土佐日記
  • 講談 碑夜十郎(上)
    4.0
    時は天保、ところはお江戸。闇にそびえる巨大な石碑の傍らに正体不明の男が素っ裸で倒れていた。通りかかった美女・お絹が、自分の長屋に連れ帰る。お絹は男に一目惚れ、せっせと面倒を見はじめる。名無しじゃあ困る、ということでつけた名前が碑夜十郎。お絹も正体が定かではないが、なぜか河内山宗俊率いる天保の六歌撰の面々と繋がっていた。悪を憎む男と、世の中に不満を抱く面々が動きはじめる。著者の代表的時代小説。
  • 付き馬屋おえん 暗闇始末
    2.5
    江戸で日に千両落ちるところといえば吉原。だが、快楽の夢に酔いしれたつけは、翌朝になれば待ったなしでまわってくる。懐中のものでまかなえぬ遊客には“付き馬”が遊女屋からついてゆくが、それでも無理な場合は、専門の取り立て屋の“馬屋”に依頼がゆく。その馬屋の跡目を町内きっての器量よし、おえんが継いだ。強談して埒があかないときには、一日も欠かさず付きまとい、目的のためにはどんな手段もいとわない。金と色が渦巻く吉原で型破りのヒロインが活躍する連作時代小説。
  • 火城
    3.0
    嘉永三年、黒船来航を三年後に控えた幕末の時代――佐賀藩士・佐野栄寿の心にあったのはただひとつ、当時最先端の科学技術で蒸気船を造ることだった! 大胆な戦略と心を揺さぶる「涙」で藩主を説き伏せ、超一流技術者からくり儀右衛門を巻き込み、日本初の蒸気船を造り出すまでの波乱の半生! 江戸から明治、そして現代まで通ずる飛躍的な技術革新の裏側に暗躍し、命を賭した男たちの熱き物語。
  • 破軍の星
    4.3
    建武の新政で後醍醐天皇により十六歳の若さで陸奥守に任じられた北畠顕家は奥州に下向、政治機構を整え、住民を掌握し、見事な成果をあげた。また、足利尊氏の反逆に際し、東海道を進撃、尊氏を敗走させる。しかし、勢力を回復した足利方の豪族に叛かれ苦境に立ち、さらに吉野へ逃れた後醍醐帝の命で、尊氏討伐の軍を再び起こすが……。一瞬の閃光のように輝いた若き貴公子の短い、力強い生涯。
  • 白洲次郎 占領を背負った男(上)
    4.2
    日本でいちばん格好いいといわれている男・白洲次郎。明治35年に兵庫県で生まれ、英国へ留学。戦後、吉田茂の側近として日本国憲法制定の現場に立会い大きく関与した。しかし、彼は表舞台には立たずに、在野精神というダンディズムを貫き通すのであった。初めて知る方にもお勧めの白洲次郎評伝決定版。(講談社文庫)
  • 天下を善くす~御算用始末日記~
    4.0
    尊皇攘夷の風が吹く幕末。武士たちは生活の拠り所を失いつつあった。かつて、幕府御算用者として諸藩を救った生田数之進と盟友の早乙女一角。二人は、13代将軍家定御台所の天璋院篤姫から葵の御紋が記された手札を託された。徳川の時代が終わろうとする混迷の江戸で、再び彼らが「千両智恵」を駆使し、武士に生き方を指南する。「御算用日記」シリーズ新展開。
  • 銭形平次捕物控 金色の処女
    -
    鷹狩の際に三代将軍・徳川家光を目指し、どこからともなく飛んできた一本の矢。その矢尻には「トリカブト」が塗られていた――。 その曲者を召し捕らないうちに、家光はまたも鷹狩へ向かうことに。 ご老中たちは是が非でも、その鷹狩の日までには、暗殺を企む曲者を召し捕らねばならないと考え、朝倉石見守からその探索を命じられたのが、岡っ引きの銭形平次。 はたして平治は得意の投げ銭で、将軍暗殺を企む悪党を見事召し捕ることはできるのか?
  • 黒田如水
    2.0
    不遇の天才軍師・黒田如水。 信長、秀吉に仕え、機を見るに敏な如水の前半生を描く。特に強靭な精神を持ち、凄惨な幽閉にも耐え続けた如水と竹中半兵衛との友情はお互いを高い次元で認め合ってこそのものであり、美しく、心動かされる。 1892年8月、神奈川県生まれ。小説家。様々な職を経て作家となる。『鳴門秘帖』などで人気を博し、1935年より新聞連載が始まった『宮本武蔵』は読者を魅了、大衆小説の代表的作品となる。『三国志』、『新・平家物語』、『私本太平記』『新・水滸伝』など後世に残る大作を執筆。 【目次】  蜂の巣  岸なく泳ぐ者  沐浴  道  信念一路  丘の一族  玲珠膏  先駆の一帆  鍛冶屋町  深夜叩門  初対面  鷹  与君一夕話  死を枕とし  鉄壁  設計二図  質子  待望の日  名馬書写山  友の情け  将座の辛さ  捨て児の城  平井山の秋  道は一すじ  紙つぶて  闇  封の中  猜疑  虱と藤の花  老いざる隠居  惨心驢に騎せて  菩提山の子  かくれ家  昆陽寺夜話  室殿  螢の声  藤の枝  違和  男の慟哭  戸板  稲の穂波  陣門快晴  髪を地に置く  心契  美人可儀容  城なき又坊  草履片方・下駄片方
  • 遠花火 見届け人秋月伊織事件帖
    3.0
    「八歳の女子が赤子を生んだ」。「他人の墓石を勝手に磨いて回る何者かが出現」。江戸旅篭町の古本屋「だるま屋」には公儀の裏事情から町の噂まで、さまざまな風聞が集まる。噂の出所や行く末を追って秋月伊織が“見届ける”抜き差しならない男女の通い合い、心に響く親子の情愛。人情あふれる書下ろし時代小説新シリーズ。(講談社文庫)
  • 上杉鷹山の師 細井平洲
    3.5
    借財、なんと十数万両。破綻間際の米沢藩に迎えられた若き藩主、上杉鷹山は、倹約を徹底し財政改革に取り組む。しかし因習にまみれた藩の改革は並大抵のことではない。鷹山を支えたのは「治者は民の父母であれ」という、師の細井平洲の教えであった。「恕――大切なのはやさしさと思いやり」等、日本人の美しい心を愛した“へいしゅうせんせえ”の言葉の数々。困難なときにこそ読みたい感動の一冊。
  • 助左衛門四代記
    -
    巡礼の呪いなのか、代々の長男を不慮の事故で失いながらも、なお営々とその家名を守り、隆盛を極める紀州・木ノ本の旧家、垣内家。封建の世から近代に至る二百五十年にわたる家系をたどり、代々の当主の個性と、その蔭で“家のしがらみ”となって生きぬく女たちとを、六代目にあたる垣内二郎の手記の形で描く。名作「紀ノ川」をさらに一歩進めた、雄大で風格のある歴史小説である。
  • 戦士の賦(上)土方歳三の生と死
    -
    幕府の浪士新徴に応じて、土方歳三は近藤勇、沖田総司らとともに京に上り、新撰組を結成した。尊攘・佐幕両派が入り乱れ騒然としていた京の巷で、不逞浪士相手に血刀をふるう新撰組の武名は、池田屋の変、蛤御門の変などの活躍で天下に響きわたった。土方は副長として近藤を助け、隊内を鉄の規律で統制してゆく……。幕末の動乱の中、己れの信条を貫き通した男の半生。
  • 奥方様は仕事人
    3.2
    八丁堀同心の妻、留以。婚家では、夫を献身的に支え、姑や小姑との折り合いに四苦八苦する愛らしい奥方様。だが、剣術小町と称されるほどの武芸の腕前を持ち、両親を殺めた夜盗への復讐心を静かに燃やし続ける別の顔も持っていた――。留以が知り合った菩薩先生と慕われている女医者に、毒入りの薬を処方した嫌疑がかけられる。著者渾身の新シリーズ第1弾!
  • 石に匪(あら)ず~御算用日記~
    -
    紀伊国水原家は10年前に2万両あった借財を完済。今では5万坪の下屋敷を構え、贅沢を奨励する質素倹約禁止令を藩士に申し渡している。莫大な資産を得た秘密を探るために、数之進と一角は水原家に潜入。家老格である篠田卯十郎の商才によるものだと突き止めるが……。なかなか姿を現さない「鯨商人」の謎に迫る! 数之進の「千両知恵」が冴える大好評シリーズ!
  • 甚を去る~御算用日記~
    -
    近江国丸池藩市橋家。花の道楽に耽る大殿の長重の後を継いだ長昭の代になって3年で、借財を返し、社倉米を2万石も積み上げた秘密は何なのか? そして、病届けを出して姿を見せない長昭の行方は? 友の早乙女一角とともに潜入した幕府御算用者の生田数之進は、御禁制の鉄砲に絡んだ陰謀の手がかりをつかんだ――。ますます人気絶頂の大好評シリーズ第12弾!
  • 駑馬十駕(どばじゅうが)~御算用日記~
    -
    老中首座・松平信明の策謀と、姿を見せぬ大藩の思惑。幕府御算用者の生田数之進が潜入した信濃国藤吉藩は、三派に分かれた御家騒動の渦中にあった。座敷牢に押し込められた前藩主・折原忠晴が守っているものは何か? そして、敵方に廻った竹馬の友との対決の行方は? 胸が熱くなる「人の情け」と、目から鱗の「千両智恵」がたっぷりつまった大好評シリーズ!
  • 護国の剣~御算用日記~
    5.0
    尚武の気風を誇る肥後国人見藩では、急逝した前藩主の近習二人が、御法度の殉死を犯したとの疑惑が持たれていた。友の早乙女一角とともに潜入した幕府御算用者の生田数之進は、御家乗っ取りを狙う老中首座・松平信明と「交ざり者」の企てを阻止できるのか。姿を見せぬ前藩主の弟。そして、人見藩の至宝、幻の花とは何か。人気絶頂の大好評シリーズ、待望の第10弾!
  • 星星の火~御算用日記~
    5.0
    藩の重職3人が不審な死を遂げ、藩主・太田信親も病に倒れた越後国春海藩。幕府御算用者の生田数之進が、友の早乙女一角とともに潜入した春海藩には、わずか二歳の若君を守って、御家のために尽くそうとする、けなげな少年武士たちがいた。そして、悪の黒幕、老中・松平信明との対決! 星星の火は、やがて大きくなり、燎原の火となるのか。大好評シリーズ第9弾!
  • 径(こみち)に由らず~御算用日記~
    5.0
    幕府御算用者の生田数之進が、友の早乙女一角とともに潜入を命じられた丹後国鶴川藩は、この5年ほどの間に、借財を半分に減らしていた。女色に耽り、芸事を好む藩主・牧原英成は、本当にうつけなのか、それとも……。豊かに見える藩に隠された真実とは何か? 藩の裏帳簿「西施帳」とは何なのか?数之進の新たな恋の予感を告げる、大好評シリーズ第8弾!
  • 関ヶ原連判状 上巻
    3.8
    豊臣秀吉亡き後、再び風雲急を告げる乱世。徳川家康に従うか、それとも石田三成につくか。東西両軍どちらに味方するかで、それぞれの思惑が錯綜するなか、第三の道を模索する英傑がいた。その名は、細川幽斎。足利幕府最後の将軍の異母兄にして、当代唯一の「古今伝授」の伝承者である彼は、加賀前田家、そして朝廷をも巻き込んだ一大諜報戦を仕掛けた。関ヶ原合戦の知られざる真相をあばく大作。
  • お順(上) 勝海舟の妹と五人の男
    3.5
    自らの意志を貫き、愛に生きたおきゃんな江戸娘・お順の波瀾の生涯。 兄の剣の師との叶わぬ恋の末、佐久間象山に嫁ぐも・・・。 お順の人生を彩る五人の男たち。 父・勝小吉 初恋の人・島田虎之助 夫・佐久間象山 兄・勝麟太郎(海舟) 謎の剣客・村山俊五郎 さらに松陰、龍馬、土方歳三らも登場する 幕末から明治を描く長編歴史小説 <目次> 第一章 小吉の放ほう蕩とう 第二章 虎之助の野や暮ぼ 第三章 象山の自うぬ惚ぼれ
  • 遺書配達人
    -
    昭和十九年夏、上海で発病した西山民次は死地に赴く十三人の遺書を預かり内地に戻った。息子の帰りを待ちきれず息絶えた『墓の女』から、本人に直接遺書を手渡すことになる『受取人なし』まで、西山の辿る八年間が十四話から成る。西山は有馬自身だ。「戦争体験の風化を厳しく告発した」という著者の言葉が新鮮に甦る名作!
  • 黄金戦線――聖王の遺産
    -
    お家復興の悲願に燃える、土佐一条家残党・段蔵は、四国の覇者・朝宗我部元親(ちょうそかべもとちか)から、阿波剣山に眠るというソロモン王の財宝探索を命じられた。お宝を餌に南蛮諸国を動かし、打倒豊臣を謀ろうというのだ。だが、既に噂を耳にした秀吉が動いている。一番乗りはどっちだ!? 豊富な資料を駆使して注目の新鋭が描く、壮大な一大伝奇巨編!
  • 異端の殺し屋
    -
    「島田左近は、おいが斬る!」 薩摩藩の志士・田中新兵衛は、勤王派にとって仇敵である左近の暗殺を決意した。成功すれば、その報酬で、惚れた女郎小りんに会えるのだ。――果たして、示現流の一太刀で、見事、左近の首は宙に躍ったのだが……。 ともに「人斬り」と称された新兵衛と土佐藩の岡田以蔵。ふたりの悲劇を描いた標題作のほか、著者会心の時代小説集!
  • 慶安太平記
    3.0
    東海道は由比の宿。才気煥発な紺屋(こうや)のせがれである与四郎の夢は「公方様になる」ことだった。彼は、長じて由比民部之助橘正雪(ゆいみんぶのすけたちばなのまさゆき)と名を改める。由比正雪である。泰平無事の世とはいいながらも、巷には多くの浪人があふれ、時の執政に対しての不満が鬱積していた。幕府の転覆を企てた憂国の軍学者の、その波瀾万丈の生涯を描いた傑作時代小説。「慶安事件」始末記!
  • 妻を怖れる剣士
    -
    江戸での御前試合のため、沼田藩から五人の若い剣士が旅立った。試合は好首尾に終わったが、剣士たちは華の吉原でおいらん遊びの楽しさを知ってしまう。「我が城下にも小吉原を!」の要求で、藩内に奥方連も巻き込んだ騒動が起こって……。強いばかりが剣豪ではない。表題作など、血のかよった九人の剣士たちのほほえましい人間性に迫る異色の傑作剣士小説集!
  • 裁きの石牢
    -
    岡豊(おこう)城の城主は、城内に石牢を設け、みずから裁く罪人を入れておいた。そして、裁きの場では、神のごとく罪人の胸中を察し、空恐ろしいまでに罪状の虚実を看破した。領民は不思議がり、その〃裁きの石牢〃は、感謝と畏怖の象徴となっていた……。善政の裏にこめられた恐るべき領主の秘密の企みとは何か? 戦国乱世の無常を描く苛烈悲痛の残酷武芸譚!
  • 燈 台 鬼
    4.0
    遣唐副使として唐に渡ったまま行方不明となった父・石根(いわね)を求め、道麻呂(みちまろ)はかの地へ赴いた。二十数年の歳月を経て、ようやく出会った父は、あまりにもおぞましい姿に変わり果て……。 直木賞受賞の表題作のほか、オール新人杯第一回受賞作「子守りの殿」、異色作「水妖記」など初期の作品六編を収録。直木賞受賞までの歴史小説をすべて網羅した、巨匠の原点!
  • 黒田長政
    3.0
    豊臣秀吉、徳川家康にも一目おかれたほどの稀代の軍師・黒田官兵衛(如水)、そして武功輝くその子長政。豊家(ほうけ)ゆかりの大名に対する幕府の圧力をみごとにかわし、黒田藩五十二万石の礎を固めた。父子二代の活躍!
  • 寺田屋おとせ
    -
    京の伏見で船宿・寺田屋を営むおとせ。黒船以来、世相は風雲急を告げ、薩摩藩御定宿の寺田屋にも若き勤王の志士たちが集う。おとせは彼らの面倒をみるが、その中に、土佐の脱藩浪人・坂本龍馬の姿もあった。
  • 仙石騒動
    -
    但馬出石藩(兵庫県)の当主・仙石道之助の廃嫡を狙って、実父播磨守(はりまのかみ)と国家老(くにがろう)の仙石左京が暗躍。江戸詰勤番侍(えどづめきんばんざむらい)・金子半十郎は、但馬出石五万八千石の行く末を案じ、あえて不忠の臣となることを決意した!
  • 吟遊 直九郎内探記
    -
    千石取りの旗本の子息で、俳諧好きの高瀬直九郎は、おりおり気楽な吟行の旅に出る。が、それは表向き、実は大目付高木伊勢守の密命により、諸般の内情を探るのが彼の任務だ。 家来の友平、十吉少年、それに筆丸(伝書鳩)、給(愛犬)の一行が、悪人どもをむこうにまわして、丁々発止と火花をちらす。 複雑怪奇な陰謀を暴くニューヒーロー颯爽と登場!
  • 幕末算法伝
    -
    最上流算法家の金盛吉之丞は、維新の動乱に巻き込まれ、官軍参謀暗殺の一味に加わって失敗。逃走の途中、負傷して動けぬ親友の渡会清明を手にかけた過去がある。その事情を明かせぬまま、彼は清明の妹・志ほに、実の兄同様の愛情を注ぐ。ところが、志ほは彼を恋人として慕い、ひたむきな思いを寄せていた――。 日本独自の算学(和算)を題材とした、異色の長編時代傑作。
  • 算学武士道
    -
    水沢藩の勘定方に勤める保(たもつ)は、貧しさゆえに、好きな算学(数学)に打ちこむことができいない。ある日、算学を嫌っていた父が水死した。母の行動に疑惑を懐きながらも、そのままにしてしまった彼は、自責の念にかられる。保は、算学への夢を捨て、母を道連れにして…。(表題作) 剣の道よりも、和算の解に命を賭けた男たちの悲喜劇を描く、異色の傑作時代小説集!
  • 助 太 刀
    -
    山之辺銀二郎は新婚早々、すぐ江戸藩邸の勤務を命じられた。暫く独り暮らしに戻るのは辛いけど、出世は確実。ところが大恩を受けた人の嫡男・草狩敬之介から、「憎い男と果し合いをやる。助太刀を頼む」と切願された。果し合いは勝っても死罪。吉は凶に変わった。だが銀二郎は頷いた。(第一話・助太刀) 武士が掟に耐え、美しくも残酷に生き抜く士道小説の珠玉集。
  • 介 錯 人
    -
    不幸は突然、襲ってきた。藩内で陽明学を講ずる門出転(かどでうたた)に幕府から苛酷な罪科が下されたのである。「切腹」。この学問は国禁とされていた。愛弟子・和三郎の動揺は激しかった。「師の大恩に報いるには自ら介錯人を努めること」と申し出た。師を送る日が迫る。和三郎は〃失敗〃の夢にうなされた。さて当日は……? 武士道小説の名手が織りなす美しくも悲しい九編の宿命絵巻。
  • 洞窟の生存者
    -
    太平洋戦争――この二度と繰り返してはならない歴史は、戦いの真の姿を眼をそらさずに見ることによって、再びその愚を冒さない抑止力につながっていくだろう。極限状況に置かれた東南アジアの戦場で、兵士たちはどのように生き、人を愛し、憎み、そして死んでいったか。――戦争の実相に迫る傑作小説集!
  • 太閤暗殺
    3.8
    ようやく授(さず)かった我が子・お拾(ひろい)にすべてを譲(ゆず)り渡したい……太閤秀吉は、実の甥である関白・秀次を疎(うと)ましく思い始めていた。危機感を抱いた秀次の側近・木村常陸介(きむらひたちのすけ)は、大盗賊・石川五右衛門に太閤の暗殺を依頼した! 迎え撃つ石田三成と前田玄以の秘策とは? 本格時代小説にして本格ミステリー。戦慄のラストに驚愕必至の、日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作!
  • 色に狂えば
    -
    奈津は不義密通が重罪だと知ってはいたが、小者の小市郎に惹かれ、からだを許した。以来、若い二人は燃え狂う。が、密会は露顕し、夫の茂右衛門は有無も言わせず小市郎を斬った。次の刃は当然、自分へ……と奈津は覚悟したのに、茂右衛門は太刀を納めた。なぜ? どんな仕置が奈津を襲うのか!(『芙蓉』)。直木賞作家が、武家社会の掟に抗う女性を描いた珠玉小説集。
  • 龍馬の明治(上)
    -
    坂本龍馬、暗殺者の凶刃を逃れる! 九死に一生を得た龍馬は、〃廃幕〃による改革を目指し、陸奥宗光(むつむねみつ)とともに精力的に動き始める。が、討幕の気運は諸藩に広がっていた。長州に続き、薩摩の西郷隆盛も武力討幕へ傾いていく。さらに諸外国までもが、龍馬の志を阻(はば)もうと……。龍馬が生きて明治を迎えたら日本はどうなったか。大胆な発想で描くもう一つの歴史物語。
  • 女刺客人~尼僧お庭番~
    -
    将軍吉宗の御落胤、と名乗り出た天一坊は、ニセ者として処刑された。だが、それは替え玉であった!? 腕利きの女忍者・鈴鹿は、密かに生母の故郷へ落ちのびる真の天一坊に同行する。一方、天下の乱れを案じ、天一坊を亡き者にしようとする公儀や尾張・紀州の刺客が、執拗に行く手を阻む。妖艶な女刺客やくノ一の対決を描く、官能時代傑作第三弾!
  • 松平長七郎旅日記~江戸・山陽編~
    4.0
    三代将軍家光の甥ながら、長七郎は無位無官の気まま者。折りから都で琉球の美姫刈女(びきかりめ)と出会い、姫が亡き父から受け継いだ莫大な財宝をめぐる怪事件に捲(ま)き込まれ、正義の刃(やいば)を揮(ふる)う(「白妖鬼」より)。痛快無比の道中記。
  • いざよい変化
    -
    蒼生(あおい)が以前に主(あるじ)夫婦を娶(めあわ)せた材木問屋のいせ屋は、最近の二度の火事で巨額の富を得ていた。一方、御府内では、巫女や拝み女の行方不明事件が次々発生。蒼生の裏稼業〈妖堂(あやしどう)〉に捜索の依頼が来ていた。更に。いせ屋の主・彦次郎の背後に、蒼生を狙う〈忍非人衆(しびとしゅう)〉の影が! 蒼生や三妖娘(さんようこ)を追いつめる謎の烏男(からすおとこ)とは!?
  • 月を流さず~御算用日記~
    5.0
    能州から、長姉の伊智が上ってきて、四兵衛長屋は大騒動! そんななか、幕府御算用者の生田数之進と早乙女一角は、下野国黒銀藩の藩邸に潜入する。藩主・大関増輔は鯱病を病み、藩政の実権をめぐって、奥方派と愛妾派の暗闘が噂されている小藩である。背後に潜む悪の謀(はかりごと)が打ち砕かれたとき、意外な真相が明らかになる、傑作時代人情小説。待望のシリーズ第6弾!
  • 流星のごとく~御算用日記~
    5.0
    「そやつは贋者(にせもの)じゃ、数之進(かずのしん)にあらず」。――幕府御算用者・生田数之進は、いつもとは違う方法で、筑後国鶴見藩に潜入している。走り者が続発し、財政は苦しいはずなのに、なぜか贅沢を続けられる藩。その調査を続けるうち、明らかになる驚愕のからくり。そして、その奥には、さらに根深い陰謀が……。千両智恵が窮地を救う、好評シリーズ第4弾!
  • まことの花~御算用日記~
    5.0
    生田数之進(いくたかずのしん)は、不審のある藩を調べる幕府御算用者(ばくふごさんようもの)。今回は無類の狂言好き、若狭守(わかさのかみ)村芳が治める吉田藩に潜入することに。前藩主の亡霊騒動、姿を見せない奥方の謎。その裏には本家と分家の争いが!? 仕掛けられた「連環(れんかん)の計」とは、そして、鶯の鳴き声が招くのは、藩の改易か繁栄か。数之進の千両智恵が大活躍。江戸の町に桜の嵐が吹き荒れる。
  • 天地に愧(は)じず~御算用日記~
    4.5
    幕府御算用者・生田数之進(いくたかずのしん)は、御家騒動に揺れる播磨国高野藩(はりまのくにたかのはん)への潜入を命じられる。改易を目論(もくろ)む幕府の思惑を避けつつ、真実を掴もうとするが、そんな折り、藩士が何者かに襲われた。また、藩に怪しい隻眼(せきがん)の大男が出入りし……。やがて、その男の正体が判明し、戦慄が走った! 果たして、藩と数之進の運命やいかに!? 著者渾身の時代小説、大好評第2弾!
  • 元禄百足盗
    5.0
    倒幕を謀る柳沢吉保と大僧正隆光が召還した四十七の「魔」は、浅野内匠頭の遺臣たちに憑依した! 悪霊祓い師・祐天上人は、阿弥陀仏の導きで彼らを封じんとするが……すでに江戸は、四十七人の盗賊「百足盗」の出現に震撼としていた! ――伝奇時代小説界の新たな俊英が描く、虚々実々の江戸魔界絵図。各界で話題を呼んだ怪異僧・祐天、ふたたび見参!
  • 月影兵庫 独り旅
    -
    惚れた女と一緒になって、道場を開いた兵庫。だが、恋女房の桔梗は流産し、あっけなく死んでしまう。無常を感じた兵庫は、道場をたたんで飄然と旅に出た。そこで待ち受けるものは……? 剣と愛欲の道中記!
  • 月影兵庫 秘剣縦横
    -
    気ままな暮らしに未練を残しつつ、桔梗と所帯をもった兵庫は、十剣無統流の道場を開く。入門者が増え、生活も安定したころ、昔すりだった女に惚れた同心の門弟が惨殺された! 快調シリーズ第三弾!
  • 写し絵殺し~岡っ引き源捕物控(八)~
    3.0
    油問屋の若後家(わかごけ)の死体が空き店の奥座敷で発見された。赤いしごきの片端を柱に括り付け、絞殺されていた。下手人は男か、女か? 源次(げんじ)は女が顔を出したことがある写し絵の会を探る。その後、死体のそばにあった妙なものから、元大奥勤めの女が浮かんだ。さらに、源次は元同心・神子孫七(かみこまごしち)から同じ手口の事件を報される。果たして、縺れた糸の先には……。(表題作)
  • 鷽(うそ)~岡っ引き源捕物控(五)~
    -
    小名木川(おなぎがわ)に浮かんだ女の水死体。自死か、それとも誤っての転落死か? 検屍(けんし)をした源次と手下の助三(すけぞう)は、全身数カ所に何かで殴られた痕を見つけ、殺しと断定した。女の身元から錺職人(かざりしょくにん)の亭主をしょっぴく。だが、男はその時刻、別の女と出合い茶屋にいた。源次は元同心・神子孫七の助言を得て探索に奔(はし)る。すると、女の意外な過去がわかってきた(表題作)。
  • 鳴門秘帖(上)
    -
    江戸時代中期、阿波徳島の藩主、蜂須賀重喜(しげよし)を黒幕として倒幕の陰謀があると疑った幕府は、隠密の甲賀世阿弥(よあみ)を送って動向を探らせるが、世阿弥は10年このかた行方知れずになる。幕府は隠密、法月弦之丞(のりづきげんのじょう)を、世阿弥の消息を探り、阿波藩の動静をあらためて探るため派遣する。だが、弦之丞はたちまち、お十夜孫兵衛、スリの見返りお綱という正体不明の者たちに跡を追われる。世阿弥は捕えられ、剣山の山牢に幽閉されていた。そして探り当てた阿波の秘密を遺書ともいうべき血で書いた「秘帖(ひじょう)」にまとめていた! 弦之丞と阿波藩の剣客たちは「秘帖」をめぐって熾烈な戦いを繰り広げる…

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  • 木練柿(こねりがき)
    4.0
    胸を匕首(あいくち)で刺された骸(むくろ)が発見された。北定町廻(きたじょうまちまわ)り同心の木暮信次郎が袖から見つけた一枚の紙、そこには小間物問屋遠野屋の女中頭の名が。そして、事件は意外な展開に……(「楓葉の客」)。表題作をはじめ闇を纏う同心・信次郎と刀を捨てた商人・清之介が織りなす魂を揺する物語。時代小説に新しい風を吹きこんだ『弥勒の月』『夜叉桜』に続くシリーズ第3巻、待望の文庫化。
  • 信長と信忠
    4.0
    お前に俺の孤独がわかるか―。 織田信長とその長男・信忠の知られざる葛藤。 父と子、家族の視点から天下統一を目指す 織田家の興亡を描く戦国歴史小説。
  • 秀吉の枷 上
    3.7
    覇王(信長)を討つべし! 多くの謎に包まれた秀吉の生涯に迫る迫真の歴史ミステリー 「殿は、いつまでもあの『覇王』の手先であってはなりませぬ」。死を目前にした軍師・竹中半兵衛は、病床で秀吉に4つの忠言と秘策を授けた。天正7(1579)年6月、蜂須賀小六、前野小右衛門ら播州から駆けつけた異能集団《山の民》を伴い、秀吉は密かに天下取りに動き出す。大ベストセラー『信長の棺』に続く、「本能寺3部作」第2弾登場!
  • 家、家にあらず
    3.8
    江戸北町奉行同心・笹岡伊織の娘瑞江は、おば様と呼んでいる御年寄職・浦尾の勧めで、大名砥部奥御殿に奉公へ。否応なく、陰湿ないじめや、長局内の勢力争いに巻き込まれていく。折しも、砥部家に勤める女が役者と起こした心中事件を、伊織が探索することになり……。閉ざされた“女の城”で瑞江が遭遇する不可解な事件の数々。家と血の絆を巡る長編時代ミステリー。
  • 夏ほたる 見届け人秋月伊織事件帖
    3.4
    「蛍の舞う頃にはまた戻る」と言い残して去った男を尋ねて上京した、箱根の宿の女主人おみねだが、運悪く持ち金を掏られてしまう。現場に居合わせた見届け人秋月伊織は、途方に暮れるおみねの探索を助け、紙問屋の倅と名乗った男の行方を追う。しかし語られた身の上は偽りであった。文庫書下ろし第六弾! (講談社文庫)
  • 鬼平犯科帳<番外編> 乳房
    4.2
    「まるで不作の生大根(なまだいこん)をかじっているようだ」と男に自分の身体をけなされ、その煙管職人をお松が殺した頃、長谷川平蔵は旗本として退屈な日々を送っていた。その平蔵が火付盗賊改方に就任した直後の捕り物と、お松の数奇な人生が絡み合うことになろうとは……。平蔵が「男にはない乳房が女というものを強くするのだ」とふと洩らす。過酷な運命を背負う、女だけでなく男の生き方をも、情感ゆたかに描きだした鬼平犯科帳番外編。
  • 柳生大作戦(上)
    4.0
    石田三成の正体は、朝鮮の古代国家・百済(ペクチェ)の流れを汲む、近江百済党の首領であった。百済再興を謀(はか)り、魔人と化した三成。これを阻まんと、剣客・柳生石舟斎ら大和柳生一族が立ち上がる。唐王朝、古代朝鮮、大和朝廷の動乱から関ヶ原の戦いまで、千年の死闘を大胆な歴史解釈と奇抜な着想で描いた伝奇大作! (講談社文庫)
  • 上方与力江戸暦
    -
    大坂から来た豪快侍の痛快捕物! 北町奉行所に大坂から赴任した内与力、淀川新十郎。もっさりした風貌と陽気な語り口だが、捕物は型破りで豪腕。贋金の探索の果て、対峙したのは上方以来の因縁の相手だった。書下ろし時代小説、新シリーズ開始。(講談社文庫)
  • 不忠臣蔵
    3.3
    元禄15(1702)年12月14日夜。赤穂浪士47名が両国の吉良邸に討入りを果たした。この事件はその後300年あまり、日本的な忠義の規範として語り継がれることとなった。しかし、旧赤穂藩士の中にはこの討入りの「義挙」に参加しなかった人々もいた。彼らはなぜ吉良邸に行かなかったのか? 厳密な歴史考証と豊かな想像力で「忠臣蔵」を問い直す歴史小説の傑作。第20回吉川英治文学賞受賞作。
  • からかご大名
    3.0
    三島宿のはずれで大名行列の供先を横切ったために、六歳の少女が斬られた。名主、和尚の助命嘆願の甲斐もなく……。一つの事件が引き起す波紋を追い、人間関係の複雑さに光をあてた表題作。蒙古襲来の史実に添い、肥前松浦党の戦いと情報活動を描いた「元寇秘話」。他に「弾丸よけ竹束之介」「首様」「駒ヶ岳開山」など様々な時代、階層の人間の生に視点を据え、その本質を衝く10編。

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  • 六合目の仇討
    -
    江戸後期、西神田を出発した富士詣での先達をつとめる町人・八兵衛には、幼な馴染みのぬいをめぐる苦渋の過去があった……十年前に武士を捨てた男への復讐劇が、富士山中腹に展開される表題作。蝦夷地北辺の警衛に功のあった近藤重蔵の失脚を描く「近藤富士」、ほかに「関の小万」「冬田の鶴」「指」「太田道灌の最期」「生人形」「賄賂」「島名主」「伊賀越え」「仁田四郎忠常異聞」「意地ぬ出んじら」の、歴史に材をとり、そこに生きた人々の姿を見据える全12編。

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  • 梅雨将軍信長
    4.1
    織田信長は、土砂降りの桶狭間を急襲して今川義元を倒し、雨の晴れ間を狙って長篠に武田勝頼を破った。大勝するのはいつも雨の時季。その陰には「気」を見る男がいた――。表題作の他、算法に惹きつけられた侍たちの悲劇を描いた「算士秘伝」、言い争いから富士登山に挑むことになった大奥下女の物語「女人禁制」など、自らも科学、技術、山岳の人であった著者の異色歴史小説全9編。

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  • 黄金の日日
    4.5
    戦国の争乱期、南蛮貿易によって栄える堺は、今井宗久、千利休ら不羈奔放な人材によって自治が守られ、信長や秀吉たちもその豊かな富に手を出すことができなかった。今井家の小僧、助左衛門は危ない仕事を何でも引受けることで戦国武者たちの知遇を得、大船を仕立てて幾度かルソン(フィリピン)に渡り巨利をなす。――財力をもって為政者と対峙し、海外に雄飛していった男の気概と夢。

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  • 秀吉と武吉 目を上げれば海
    3.6
    戦国末期、瀬戸内海の村上水軍を率いて独立自存の勢力を誇っていた海賊の総大将・村上武吉。毛利一族などとの争いの末に獲得した徴税権と領土が、天下統一を狙う豊臣秀吉に奪われそうになった時、武吉はいかにして、それと戦ったのか。いかなる権力にも臣従することなく、己れの集団を守りぬいた武吉の生涯を通じ、時代の転換期における指導者のあり方を示唆した歴史小説。

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  • 冬の派閥
    3.5
    御三家筆頭として幕末政治に絶大な影響力を持つ尾張藩の、勤王・佐幕の対立は、ついに藩士十四人を粛清する〈青松葉事件〉へと発展し、やがて明治新政府下、藩士の北海道移住という苦難の歴史へと続く。尾張藩の運命と不可分の、藩主徳川慶勝の「熟察」を旨とする生き方を、いとこ一橋慶喜の変り身の早い生き方と対比させつつ、転換期における指導者のありかたを問う雄大な歴史小説。

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  • 下野悪女伝説
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 小山義政の乱、上那須家の相続争い、大関高増の政争など、歴史を動かす大事変の陰には常に悪女の存在があった…。小山祇園城、那須野ヶ原、黒羽を舞台に、3人の悪女が悲しくも激しい生きざまを見せる珠玉の短編集。
  • 耳袋秘帖 神楽坂迷い道殺人事件
    4.0
    七福神めぐりが流行る神楽坂で、寿老人役の爺さんが石像に頭をつぶされて亡くなった。近所ではずいぶん嫌われ者の老人だったのだが……。一方、奉行所が10年来追い続ける大泥棒・品川左衛門が久々に姿を現す。贋の恵比寿天から弁財天の口吸いまで、不可思議な事件が相次ぐ。根岸肥前が過ごした不思議な一夜「虫一匹」(書き下ろし余話)を新収録。殺人事件シリーズ第10弾。
  • 耳袋秘帖 木場豪商殺人事件
    3.7
    強引な商法で、ここ数年急激にのし上がった木場の材木問屋“日野屋”。辣腕で鳴らすこの豪商がつくった複雑怪奇な「からくり屋敷」で、人が死んだ──。美しき手妻師、負け知らずの怪力女、“蘇生した”寺侍らが入り乱れ、あやかしの難事件が幕を開ける! 江戸の「大耳」こと、根岸肥前が活躍する「耳袋秘帖」殺人事件シリーズ第14弾。文春文庫オリジナルの書き下ろし時代小説。
  • 耳袋秘帖 麻布暗闇坂殺人事件
    4.0
    坂の町・麻布──昼もなお暗き暗闇坂で大八車が暴走し、若い娘が亡くなった。やがて、麻布七不思議・お化け椿の下に怪しい影があらわれて……。坂の上の富豪たちを坂の下の貧しき者が見上げた時、悲しき怨嗟が凶悪犯罪を呼び寄せる! 事件の鍵を握るのは降霊術の女か? 江戸版「天国と地獄」! 勘定組頭時代の根岸肥前が消えた年貢の謎を解く「宮仕え」を新収録。殺人事件シリーズ第8弾。

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