国内小説の検索結果
検索のヒント
検索のヒント
■キーワードの変更・再検索
記号を含むキーワードや略称は適切に検索できない場合があります。 略称は正式名称の一部など、異なるキーワードで再検索してみてください。
■ひらがな検索がおすすめ!
ひらがなで入力するとより検索結果に表示されやすくなります。
おすすめ例
まどうし
つまずきやすい例
魔導士
「魔導師」や「魔道士」など、異なる漢字で検索すると結果に表示されない場合があります。
■並び順の変更
人気順や新着順で並び替えると、お探しの作品がより前に表示される場合があります。
■絞り込み検索もおすすめ!
発売状況の「新刊(1ヶ月以内)」にチェックを入れて検索してみてください。
-
眩光(げんこう)の彼方
あの日の選択は正しかったのか。 ユニフォームを脱いでも人生は続く。 人々の再起と夢の功罪を描く、感動のヒューマンドラマ。 デビュー作で第12回静岡書店大賞 気鋭の新人が放つ待望の第2作 あの日の選択は正しかったのか。 「プロにはいかない」立花国際大学の外野手・笠谷は、神奈川ブルーソックスのスカウト・真柴瑞稀の誘いを一蹴した。 安定した生活を求めて社会人野球に進むと笠谷は言うが、元警察官の瑞稀は持ち前の洞察眼で、本心ではないと疑う。そこには、警察官時代にとある少年犯罪を未然に防げなかった後悔があった。 他の有望選手を差し置いてドラフト上位に笠谷を推す瑞稀。スカウト陣から反対の声が上がるなか、瑞稀は笠谷の本当の想いを探り始めるが……。 夢に翻弄される者たちを描く感動の物語! -
原稿は来週水曜までに
刊行未定作品が予約できる時代、ベストセラー作家の身に何が起きる!? 『ヒガシイチガヤ・ユウスケの最新作(来週水曜発売)、予約受付中』 通販サイトの表示を見た、世界的ベストセラー作家ヒガシイチガヤ・ユウスケは、自分の目を疑った。――来週発売だって? まだ原稿は書き上がっていないのに!? その時、ユウスケは締め切的にも人生的にもピンチだった。半年前に脱稿するはずの原稿はあがらず、脱稿したらプロポーズするはずができず、編集者は家に泊まり込み、彼女には愛想を尽かされかけている。なのに新刊予約受付中!?――それは人工知能が執筆速度を予測し、勝手に予約を取り始めてしまうという最新サービスの結果だった。発売情報は瞬時に拡散、世界情勢と彼女の精神性に影響を与え、彼女から「人工知能を使った執筆」を迫られることに……! あさってくらいの近未来に起こるかもしれない、作家と小説の関係の可能性を示唆している物語……のような、ラブ・ストーリー。 新城カズマ:著 賀屋聡子:編集 Novel Jam 2017 最優秀賞作品 -
幻告
「僕の父親は無実だったのかーー?」 時空を超えた法廷で、奇跡を手に入れろ。 感動のタイムリープミステリー! 裁判所書記官として働く宇久井傑(うぐい・すぐる)。ある日、法廷で意識を失って目覚めると、そこは五年前――父親が有罪判決を受けた裁判のさなかだった。冤罪の可能性に気がついた傑は、タイムリープを繰り返しながら真相を探り始める。しかし、過去に影響を及ぼした分だけ、五年後の「今」が変容。親友を失い、さらに最悪の事態が傑を襲う。未来を懸けたタイムリープの果てに、傑が導く真実とは。リーガルミステリーの新星、圧巻の最高到達点! -
幻国の菓子使い
突如、異世界へ迷い込んだ和菓子職人見習いの杏。スニファ王国の騎士・スピカに不法入国者として拘束された杏は、この世界の理を教わる。 ここでは年に一度、各国が魔女に菓子を捧げる祭典があること。祭典で魔女を満足させられなかった国は、国土が消滅してしまうこと。そして、魔女の特徴は黒髪黒目――奇しくも杏と同じことを。 祭典を控え緊張走るスニファ王国で、杏は様々な陰謀に巻き込まれていき……。やがて、魔女の脅威に揺らぐ世界の衝撃の真実が明かされる。 和菓子職人見習いが、魔女から国を救う!? 珠玉の異世界ファンタジー! 【佐倉 杏(さくら あん)】 老舗和菓子店『佐倉』の一人娘だったが、両親の死をきっかけに家を追い出された。ある日突如異世界へ迷い込んでしまい……。 【スピカ】 スニファ王国騎士団団長。第一王子シリウスに忠誠を誓い、付き従う。優秀だが、“黒髪”持ちのため周囲から敬遠されている。 【魔女】 強大な魔力を持ち、人々から恐れられる者。皆“黒髪黒目”を持ち、奇しくもその特徴は杏にも当てはまり――。 -
源さんの味噌汁
生まれつき耳が聴こえない捨て子のゲンさんは生きる意味すら知らない物乞い。御家人だったソウさんは、視力を失ったことで妻娘と離別、過去を捨てた按摩。あることをきっかけにともに暮らすことになった二人は、お互いの不自由を補い合いながら日々を過ごしていたが、生活の厳しさは増すばかりだった。そんなある日、思いがけずも女の赤ん坊を拾ったことで二人に生きる歓びが訪れる。赤ん坊を育てながら江戸両国で小さくも味が評判の味噌汁屋を営むこととなった二人だったが、それはさらなる試練の始まりでもあった……厳しい境遇に生きる人々の絶望と希望を、温かくも透徹した眼差しで描き切る傑作時代小説! -
現在住所は冷蔵庫。自己肯定感急上昇。
冷蔵庫を開けて、ポジティブなメッセージを発信する動画がSNSで大反響。 InstagramやTikTokで話題の“メンケアオネエ”花上惇の初エッセイ&名言集。 いまどき女子が直面しがちな35のお悩み&アンサーを1冊にまとめました。 知られざる生い立ちや一問一答も収録。 CHAPTER.1 LIFE ●女友達がいちいちマウント取ってくるって? ●“女は女らしく”って言われた? ●オタクについてどう思うかって? ●自分に自信が持てないって? ●私がポジティブな理由知りたいって? ●人生が辛いって? ●人に裏切られたって? ●大切なペットが亡くなって立ち直れないって? ●周りに馴染めず浮いてしまうって? ●専業主婦はニートって言われた? ●言いたいことが言えないって? ●独身は可哀想って言われた? CHAPTER.2 BEAUTY ●整形についてどう思うかって? ●服もメイクもケバいって言われた? ●体型をバカにされた? ●顔にコンプレックスがあるって? CHAPTER.3 BACKGROUND CHAPTER.4 LOVE ●明日告白するから応援してほしいって? ●女からグイグイいくのどう思うかって? ●体の関係から始まる恋はアリかって? ●不倫についてどう思うかって? ●男同士の恋愛はどう思うかって? ●彼氏に浮気された? ●いい男に出会えないって? ●好きな人に送ったLINEに既読がつかないって? ●男にヤリ捨てされたって? ●他の女と天秤にかけられたって? ●遠距離恋愛が辛いって? ●友だちと好きな人がかぶったって? ●他の女に彼氏を寝取られたって? ●彼氏がゴムをつけてくれないから別れた? CHAPTER.5 WORK ●仕事でやべぇミスして『終わったぁ~』って?! ●春からの新生活が不安ですって? ●学校や職場でイジメられてるって? ●仕事が見つからないって? ●職場でセクハラされたって? CHAPTER.6 Q&A77 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 -
幻視者の曇り空――cloudy days of Mr.Visionary
ふいに襲う殺人の幻視。 幻視者は「友」を止められるのか? ――恐怖と正義、友情の間で揺れる主人公の葛藤。 『記憶屋』の織守きょうやが描く、人間の闇を炙り出した渾身のサスペンス・ミステリ! ある特殊能力のせいで、他人に関わらないように生きてきた久守一は、偶然、その力で美大生の佐伯が巷を騒がせる連続殺人犯だと知ってしまう。社交的で人当たりもよく、とても殺人犯には見えない佐伯は、捜査線上に浮かんですらいない。柄でもないと思いながらも、自分や後輩の身を守るため、犯行の証拠を探す久守。しかし、友達のふりをしているうち、佐伯に対して本当の友情を感じ始めてしまう――。 青依青・装画 -
源氏物語の変貌―とはずがたり・たけくらべ・源氏新作能の世界
女性作家たちの源氏物語。中世から現代まで、『源氏物語』再生産の様相を時代とジャンルを超えて分析する。 (※本書は2008/3/1に株式会社 おうふうより発売された書籍を電子化したものです) -
源氏 物の怪語り
千年の時を経て―― なお歴史にその名を残す希代の文人、紫式部。 中宮彰子に仕えつつ、『源氏物語』 を書き綴る彼女の傍らには、とうの昔に亡くなったはずの“姉”がいた。 愛娘の賢子にとり憑いたその姉に導かれ、紫式部が出会うのは、四人の歌人と四季を巡る四つの物語。 伊勢大輔、和泉式部、中宮彰子、赤染衛門 ―― 当代の歌詠み達の前に現れる物の怪は、時に恐ろしく、時に儚く……けれど人の心を映し、朧々としてそこに在る。 -
幻蒼、幻想 …… 女の賭け!
平凡な主婦も幸せと日常に落ち着きを見せた「美和」は子供に恵まれない。夫の雅彦はサラリーマンそのもの、子供にあまり縁がない。子供のころから不幸を背負って来た冬川夏海は自分の力で生きることを決心する。その手段として夜のクラブのホステスを選ぶ。誘惑あまたの銀座の夜。優しい中年男との瞬時の幸せ、妊娠という不幸。子供はどうしよう!? 二人の世界の違った女が、偶然に出逢う。子宝が欲しい美和と、子供に煩わせられたくない夏海。そんな二人の「おんな」の賭け、そして将来への祈りは!?【登場人物】仁科美和 (33歳)~広告代理店に勤務。そこで雅彦と出会い結婚。仁科雅彦(36歳)~どこのでもいるサラリーマンでありながら、美和と子供のことでは違った意見を持つ。冬川夏海(35歳)~ 家庭に恵まれず育った思春期。偶然にも美和との出逢いで人生が変わる。山岡(53歳)~大企業の役員。銀座クラブの常連。夏海のひと時の愛人。 -
幻想短編小説集 霧の向こう ―ヴァンゲール残景―
神殿に仕える神士となるための学舎で育った元孤児のウトゥスラは、兄弟子の度を越えた愛情に耐え兼ねケガを負わせてしまったことから放校となる。 神士であった養父の「貴き父に罪を償え」という遺言により、遺品である滑石を携え、ケス湖に沈んだとされる貴き父の御座のあるケストラントを目指す――。 表題作『霧の向こう』の他、駆け出しの運搬史であるイズィルカフが手に入れた護符にまつわる呪いと厄災『メリメスの護符』、勇猛な海戦隊「コライオの青鮫(コライオン・イッシュ)」と海賊王ゴアナンの激闘『コライオの青鮫』の全3篇を収録。 <著者紹介> 高橋 利行(たかはし としゆき) 高3のとき、同級生の紹介でメルニボネのエルリックと出会ったことをきっかけに幻想世界に足を踏み入れる。その果てにランクマ―の都にたどり着いた。目がしょぼついた今でも、さまざまな『異世界地図』を前にすると食い入るようにながめてしまう。 -
幻想と怪奇 ショートショート・カーニヴァル
『幻想と怪奇』シリーズ、初の創作のみの一巻は、日本作家23人の書き下ろしショートショート競作集。寄稿者への課題は「長さは八千字まで」と「過去の作家・作品に関連するものを」。著名作家による23編の多彩な作品が集結。さらに、第1回『幻想と怪奇』ショートショート・コンテストの入選作品を収録。長い筆歴をもつ作家から、本書がデビューとなる作家まで、様々な才能がきらめく短い物語をお楽しみください。 【収録作家名(五十音順)】 朝松健/安土萌/荒居蘭/井上雅彦/植草昌実/奥田哲也/勝山海百合/菊地秀行/北原尚彦/久美沙織/倉阪鬼一郎/倉野憲比古/黒史郎/澤村伊智/柴田勝家/斜線堂有紀/高井信/高野史緒/立原透耶/南條竹則/西崎憲/三津田信三/木犀あこ -
幻想と怪奇 不思議な本棚 ショートショート・カーニヴァル
ようこそ、物語のカーニヴァルへ。 本書では、ごく短い物語を、数多く集めました。 寄稿者各氏には、短いこととは別に、もうひとつお願いをしました。 「本について、または本のある場所についての物語を書いてください」 そして、二十七名の作家による短い物語が、この一本の本棚に収まりました。あなたが今いるのは、その不思議な本棚の前なのです。 どうぞごゆっくりお楽しみください。 (1行アキ) 第二回『幻想と怪奇』ショートショート・コンテスト入選作品を収録。全編書き下ろしの別冊『幻想と怪奇』を、ここに再び。 【収録作家(五十音順)】 相川英輔/朝松健/芦辺拓/飛鳥部勝則/荒居蘭/石神茉莉/石原三日月/井上雅彦/植草昌実/江坂遊/織守きょうや/粕谷知世/勝山海百合/菊地秀行/北原尚彦/坂崎かおる/澤村伊智/斜線堂有紀/高井信/高野史緒/立原透耶/西崎憲/西聖/深田亨/三津田信三/木犀あこ/森青花 -
幻想の未来
あのときは、倒れ伏している私の周囲を、廃墟の幽鬼がとり巻いて歌い踊っていた――。放射能と炭素熱で破壊された大都会。極限状況で出逢った二人は、子をもうけたが。進化しきった人間の未来、生きていくために必要な要素は何か。「だけど俺たちは本能を持ってうまれてきてるんだ。生きて行こうとする本能だ。どんな環境に生まれてきたにしろ、本能を持っている限り種族の繁栄のために尽くすべきじゃないか。本能にしたがって行動をしていさえすれば、われわれは、知らない間にこの世界を改造していることになるんだ」(表題作)ほか、ふたりの印度人、アフリカの血、姉弟、ラッパを吹く弟、衛星一号、ミスター・サンドマン、時の女神、模倣空間、白き異邦人の一〇編を収録。解説:山下洋輔。 -
現代好色一代女
男の欲望のまにまに押し流されて生きる美しい母・よし乃。真実の愛を求めて悩む娘・ゆかり。夫の岳夫と母との不倫な関係を知ったゆかりは、恋人・篠田との新生活を望みながら、夫の脅迫に怯えその腕に抱かれつづける。この女体の哀しさは、母の弱さとどこが違うといえようか……。戦争を境に、衣笠家は没落した。かつて宮家の姫たちに仕え由緒ある豪農に嫁いだよし乃は、夫・義則の嗜虐的な愛撫に馴らされていたが、夫の死後は女手一つで生きるため、次々と男に身を委せていくのだった…。女盛りの寡婦のたどる数奇な男遍歴を通して、女体に潜む「業」を追求した、円地文学の会心作。 -
【現代語抄訳】二宮翁夜話 人生を豊かにする智恵の言葉
二宮金次郎(尊徳)。その存在を知ってはいても、いったい何をし、何を語った人か、いまや知る人は少ないだろう。しかし、二宮金次郎こそ、ある意味では日本の道徳の結晶ともいうべき存在なのである。戦時中の日本の修身の教科書について、戦後に厳密な調査を行った占領軍でさえ、二宮金次郎は「中庸、節倹、勤勉の精神に富んだ日本最初の民主主義者」だと評価した。しかし、それすら今では忘れられている。時には厳しい父の言葉のように、時にはやさしい祖父の言葉のように心にしみこんでくる珠玉の教えの数々。これを読み進めるうちに、われわれ日本人がしっかりと伝えてきた人の生きるべき道を、自分の胸に響かせることができるはずである。こんな生きる智恵と滋味にあふれた話を読みたかった。こういう話を語り継ぎたかった。そう思える一冊である。ともすれば現代の我々が忘れてしまいがちな、本物の処世訓が、いま読みやすい現代語新訳でよみがえる! -
現代語訳 蜻蛉日記
王朝日記文学の代表作『蜻蛉日記』を、室生犀星の現代語訳で味わう。大政治家の藤原兼家の妻として、波瀾に富んだ生涯を送った道綱母が、その半生を書き綴った回想録。結婚生活の苦しみ、夫兼家とその愛人たちへの愛憎の情念が、流麗にして写実的な筆致で描かれる。作品中の和歌は、一段の精彩を放っている。韻文と散文が互いに交響することで、物語に独特の陰翳を与えている。(解説=久保田淳) (※本書は2013/8/11に発売し、2022/4/26に電子化をいたしました) -
現代の小説2022 短篇ベストコレクション 日本文藝家協会・編
ミステリーから幻想小説まで極上の11編! 2021年、文芸誌に発表された数多くの短篇から、日本文藝家協会の編纂委員が審査を重ねて厳正にセレクト。 収録した作品は、爆笑家族小説から手に汗握る近未来ミステリー、背筋も凍る怪奇幻想小説まで、非常にバラエティに富んだ高品質なラインアップ。 作中にはマスク警察やマスク拒否男など、コロナ禍だから生まれたキャラクターもいて、まさに現在の日本の短篇小説がどのような方向に発展を遂げているかを1冊で窺える、大変お得なアンソロジーです。 収録作家は、井上荒野「何ひとつ間違っていない」、荻原 浩「マスク・オブ・モンスターズ」、小田雅久仁「裸婦と裸夫」、黒木あるじ「春と殺し屋と七不思議」、小池真理子「ミソサザイ」、佐々木 愛「加賀はとっても頭がいい」、 新川帆立「接待麻雀士」、中島京子「オリーブの実るころ」、パリュスあや子「呼ぶ骨」、湊 ナオ「キドさんとドローン」、矢樹 純「魂疫」の11名。 解説は文芸評論家・杉江松恋。 -
現代のファーブルが語る自伝エッセイ 蝶の唆え
大人のための児童文学。 終戦直後の大阪郊外。製粉工場を買い取り事業を始める父、そこで雇われたインテリの経理、シベリア帰りで共産思想の叔父さん、子連れで食べ物を乞う深夜の訪問者、進駐軍の横流し物資を持ってくる伊達者などなど、敗戦直後の個性的な大人に囲まれ、少年はトンボや鯉をつかまえ、全身で自然を満喫して育ちます。 しかし好事魔多し、当時は死病とされる結核菌に襲われます。ストレプトマイシンが効を奏し、一命はとりとめたものの、学校は長期休暇、毎日寝て過ごさなくてはなりません。 病床の楽しみはラジオや新聞の絵物語。とくに山川惣治や樺島勝一の絵に魅了されます。そんなある日、従兄弟のお兄さんが持って来たのが昆虫標本でした。少年は「木組みがほぞ穴にはまる」ような快い衝撃を受けます。病床であるが故につのる昆虫採集への憧れ。戦前の図鑑を見ながら、遠く台湾への想いを深くする日々。 ひと昔前の日本人と社会風俗、そして少年の心象風景とあいまって、のちに虫好きフランス文学者の少年期が鮮やかに描かれます。ギンヤンマ、絵物語、カウボーイ、進駐軍、ラジオ……、懐かしいものがいっぱい詰まった「大人のための児童文学」です。 -
現代ユウモア全集 1巻 『後生樂』 坪内逍遙
95年ぶりに電子全集として復刊! シェイクスピアの喜劇『真夏の夜の夢』から昔話「浦島太郎」、新聞連載小説『松のうち』まで、多彩なジャンル作品を収録。 昭和初期の1928年に創刊された『現代ユウモア全集』は、当時大ヒットを記録。「ユーモア小説」が大衆文学の一ジャンルとして認知されていく初期の過程で、大変重要な役割を果たした。その全24巻が95年ぶりに電子版で完全復刻。 その記念すべき第1巻は大作家、坪内逍遙。古今東西の笑いの理論にも親炙していた逍遥は、「悲哀と好笑は表裏一体、悲しみと可笑しみが縄のごとく絡まり合うのが人情あるいは世態風俗であり、それを写す小説にあっても、両者が好対照となればこそすぐれた効果を発揮する。そうした好笑の機微を理解せず、ただ『馬鹿笑ひ』できる話を求める作者読者のなんと多いことか」と嘆く。 W・シェイクスピアの喜劇『真夏の夜の夢』やN・ホーソーンの小説「ハイデッガー博士の実験」を翻案した戯曲『回春泉の試験』に始まり、昔話「浦島太郎」や「竹取物語」を翻案した舞踏劇、「読売新聞」に連載され後に単行本化された小説『松のうち』、さらには「忠義な鷹」、「チリの油壺」など海外童話を翻案した短編戯曲(13篇)に至るまで、様々なジャンルの作品を収録。 解説文は追手門学院大学准教授・佐藤貴之。付録には、月報や全集のラインアップ広告など、貴重な資料も収録する。 第1巻の巻末には雑文家・平山周吉も特別寄稿する。 ※本文は発刊当時の旧字体総ルビを再現。また、より読みやすいように、新字体バージョンも新たに追加しました。 (電子版 2024年11月29日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。 -
現代ユウモア全集 9巻『異國膝栗毛』 近藤浩一路
資料価値も高い、100年前のヨーロッパ主要都市の社会風俗を日本人画家・漫画家が細かく描写した貴重な337話を収録。 近藤浩一路は、大正期に読売新聞や雑誌に漫画漫文を精力的に発表。岡本一平とともに大正デモクラシー期の漫画文化の強力な発信者である。大正4年には、日本最初の漫画家団体「東京漫画会」も結成、「漫画祭」と称する派手なイベントや展覧会を開催して、日本に「漫画」を普及させた。大正5年には東京美術学校同級生の池部鈞、岡本一平らと漫画雑誌『トバヱ』を発行し、美校出身の漫画家たちを中心に美術としての漫画を創造しようとも試みた。 本巻は、雑誌『主婦之友』大正11年1月号~大正12年11月号まで連載された、彼の代表作、『異国膝栗毛』を初めて書籍化したもの。神戸を出発してアジア経由でヨーロッパまで船旅をする紀行文。100年前のヨーロッパ主要都市の社会風俗を日本人画家・漫画家が細かく描写し、その資料的価値は極めて高い。第1回~第12回まで、全337話を収録。第1回から第4回「大阪一の美人」までは、下稽古と洋行準備の話。第4回「出立の日」から第6回までが、船上とアジア寄港地の話。第7回で、いよいよフランスに到着。第9回から第10回でドイツへ移動し、第11回は、スペインとイタリアの駆け足旅行、第12回ではローマ経由でフランス・パリに戻る。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年7月25日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。 -
現代ユウモア全集 5巻 『東京初上り』 生方敏郎
大正期を代表するユーモア&「中間読物」作家が、絶頂期に発表した貴重なユーモア作品28編を収録。 明治末から東京朝日新聞などの記者として活躍し、大正期には「ユーモア作家」として多数の記事を書いた、いわゆる「中間読物」作家の代表格。昭和になって『中央公論』から発表の場を奪われたが、「雑文」作家として活躍しながら社会批判を続けた。生方のまとまった評伝はなく、戦前に諷刺家として社会に警笛を鳴らしてきたが、今も読める著作はほとんどなく、埋もれた作家でもある。 今回、表題作「東京上り」をはじめ、第一部小説から、第二部対話、第三部警句、第四部随筆までバラエティー豊かな全28編を収録。中でも、「下女の時代」は、架空の大正20年代を舞台にした未来小説という形で当時の女性問題を諷刺する。生方は女性問題にも積極的な発言をし、日本の社会をよくするためには女性の力が必要だと考えていた。「子供と女性諸君とにうつたへて将来の時代を造るより他はないのです」と述べる。 さらに、「誰にも分りよきやうに面白くユーモラスに書いてはありますが、諸君はただ笑って読みすごすばかりでなく、この笑いの中に潜んでいる著者の赤誠と著者の社会改造の意図とをくみ出して、世に宣伝し世を改造するやうに努力あられんことを希望するものであります」と説明する。生方の諷刺ユーモアの意図は、ここにある。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、当時の月報ほか、貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年3月28日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。 -
現代ユウモア全集 3巻 『樂天地獄』 戸川秋骨
大正時代、文化人ネットワークの中心にいた著者の、もっとも読み応えのあるユウモア随筆52点を収録。 文芸評論、随筆家、翻訳者、英文学者、英語教師でもあった戸川秋骨が、精力的に活躍した36歳から57歳までのもっとも読み応えのある随筆、計52点を収録。 全体は4部構成。[スケッチ]では、日常の風景を別の角度からながめ、単調な日々に新しい価値を付与しておもしろくする、まさに「ユウモア」文章のお手本となる作品が並ぶ。[追想]では、小泉八雲、夏目漱石ら恩師を中心に同時代の人々との交流を描いている。[紀行]では行く先々での出来事を秋骨流の手さばきで、貴重な思い出となる出来事へと変身させられる。[パラドクス]は、一見すると矛盾するが、そこにある種の真理があることを意味する。思わぬつながりに「なるほど」と感じることで、パラドクスとなる対象の差が大きくなると、そこに笑いが生じる。特にこの章は、現代ユウモア全集全体の面目を躍如させる章でもある。英語を生業としている秋骨が、「翻訳は不可能」、「英語なぞやるのが馬鹿々々しい」と述べる。それ自体に大きな矛盾を感じるが、ここで秋骨が述べていることは、約100年後の今も、なるほどと思ってしまうことばかりだ。 また、大正時代の雰囲気を醸しだし、「大正レトロ」の味わいを伝えると同時に、古き良き東京の様子、とくに関東大震災前後の様子を描き出した貴重な記録としても、読む価値は高い。同時に、秋骨を中心とする当時の文化人の、意外なネットワークを現代に伝える役割を担っているので、ただの「ユウモア随筆」ではない。近代文化人の隠れた精神史を明らかにする「貴重な歴史書」にもなっている。 解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、当時の月報ほか、貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年1月31日配信) ※この作品は一部カラーが含まれます。 -
現代ユウモア全集 11巻『らく我記』 高田義一郞
知る人ぞ知る、埋もれた作家唯一の創作集を含め、随筆、雑文など、貴重な全53篇を収録。 高田義一郞はこれまで「医学博士」ということ以外あまり知られていなかった。創作は少なく、医学的な随筆や通俗的な医学記事が多く、まとまった創作作品集は、本巻『らく我記』だけということで、埋もれた作家となっていた。 しかし、2015年に、彼が1929年の国立大学町都市開発初期、国立市に建築した貴重な文化住宅、旧高田邸が取り壊されることになり、邸宅の記録保存に関わる人たちによって、突然、義一郎の名前や経歴がクローズアップされるようになった。 本巻には、創作をはじめ、随筆、雑文など全53篇を収録している。勤務していた大学病院の裏話や通俗雑誌の医療相談欄の記事をおもしろおかしく評する一方、SF調の2作品、「人造人間」では、[試験管ベビー]を扱い、「人間の卵」では、[薬品で卵生化させての出産]をテーマに深刻かつユーモラスにまとめるなど、100年後の今でも考えなければならない問題をすでにこの時代に提示する鋭い洞察力にも溢れている作品も多い。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年9月26日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。 -
現代ユウモア全集 10巻『當世浮世大学』 大泉黑石
文学史に登場しない幻の作家の代表作「俺の自叙伝」をはじめ、珠玉の滑稽小説7作品を完全収録。 大泉黒石は正統な日本近代文学史に登場しない、幻の作家である。1919年に『俺の自叙伝』を刊行すると、たちまち売れっ子作家となる。しかし、学閥的文壇に属さないため、芥川龍之介、佐藤春夫など、当時の帝大、慶応卒などのエリート作家たちから疎まれ、文壇排斥運動を起こされ、短期間で姿を消すことになる。ちなみに黒石の三男は、昭和の怪優・大泉滉で、次女・洽(あい)の娘は、アメリカの大富豪で2023年に急死した、アナ・シェイだ。 代表作「俺の自叙伝」は、ロシア人外交官を父に持ち、若くしてヨーロッパを彷徨い、ロシア革命から逃れて日本に帰国。東京の下層社会で極貧生活を送りながら旺盛な執筆活動を始める……、ドラマチックな展開が続くが、実は、この作品は「自叙伝」ではなく、「俺の自叙伝」という創作だからややこしい。 「俺の自叙伝」以外には、「剣劇役者」、「恋愛禁物会」、「裏と裏」、「砥石の袋」、「毛皮の褌」、「酸と亜爾加里」の貴重な滑稽小説6篇も収録されている。文芸評論家・志村有弘は、「黒石の滑稽小説には、落語の落ちの手法が用いられ、深い虚無思想を根底としながらも、無類の饒舌とユーモアに特色がある」と指摘している。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年8月29日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。 -
現代ユウモア全集 19巻 『凸凹放送局』 池部鈞
ラジオ放送の初期から視覚の聴覚化にいち早く取り組み、新聞漫画家と油絵画家の二刀流で活躍した画家の貴重な作品集、全22篇。 池部鈞は、油絵の洋画家と新聞漫画家の二刀流で活躍したが、まとまった画集や作品集はなく、伝説の画家となっている。画家としては昭和三年の第九回帝展で「少女球戯図」が特選に選ばれて注目を集め、新聞漫画家としては、「国民新聞」、「東京日日新聞」などで活躍し、 東京漫画会結成にも参加するなど、日本漫画界の礎を築くのにも貢献した。 本巻には、「閣下のユウモア」、「ノミキン論文作成の事」、「自伝漫談 小判から漫画家が生まれる迄」、「漫画落語 職工代議士」、「ラヂオ風景」など、政治家の似顔絵付きで人柄を語るエッセイ、自伝、ドタバタの落語風物語、ラジオの放送台本まで、貴重でユニークな22作品が並ぶ。 彼が当時の漫画家たちと最も異なる点は、視覚の聴覚化にも早くから取り組んだことにある。テレビさえなかった時代に、漫画的作品をラジオ放送化して聴覚に訴える、本作「凸凹放送局」に取り組んだ功績は、今後きちんと顕彰すべきだろう。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料も収録する。 (電子版 2026年5月29日配信開始) -
現代ユウモア全集 15巻 『見物左衞門』 水島爾保布
日本SF界の先駆者とも呼ばれ、画家、漫画家、随筆家など多彩な顔を持つ作家、唯一の作品集。全18篇を収録。 水島爾保布は日本SF界の先駆者とも呼ばれ、画家、漫画家、随筆家など多彩な顔も持つ作家。特に本巻収録の『人造人間時代』は古典SFファンには有名で、SF作家・今日泊亜蘭の父としても知られている。東京美術学校(現東京芸術大学)を卒業しているが、『日露戦争実記第八号』(育英社 明治37年4月)には、「水島爾」名義で新体詩「火鳥の賦」が掲載されるなど、在学中から絵より文芸活動が目立っていた。 本巻には「人造人間時代」をはじめ、表題作「見物左衞門」「漫画小説 結婚と馬鈴薯」「まがひ黄表紙 臥薪瓢箪」「葉巻とチョコレート」「服飾愚談」「女優と犬」など、SF小説から随筆、欧米ジョークの翻案まで、新聞・雑誌に連載された作品を中心に全18篇が収録されている。 彼の作品の多くは未来予想を描きながら、当代の世相を諷刺するエッセイのようなスタイル。例えば、醜い幼虫から華麗な成虫への成長を描く場合も、さりげなくモガ・モボ批判、政界批判を含んでいる。また、「服飾愚談」では、ありし日の出身地、東京・根岸界隈を詳細に記述して、写真のない時代の貴重な記録ともなっている。さらに画家として、本巻の挿絵はほぼすべて連載時から描き直しも行っている。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2026年1月30日配信開始) ※この作品はカラーが含まれます。 -
現代ユウモア全集 13巻 『涙の値打』 田中比左良
【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 大正~昭和にかけて一世を風靡した人気漫画・漫文家の、女性をテーマとした初期作品、全13篇を収録。 田中比左良は大正時代にデビューし、昭和にかけて一世を風靡した漫画・漫文家で、特に女性を描いた作品で知られる。彼の作品は、当時の女性の生き方や風俗を反映し、95年ぶりに電子書籍として本巻が復刊するのは、昭和の記録の復活と同時に、田中比左良という漫画家の復活としても、大きな意義を持つ。 本巻には、特に貴重な初期作品、全13篇を収録。代表作「連續漫畫 モガ子とモボ郞 上巻」をはじめ、当時の女性のたくましい生き方に感動する「海女の生活」、松竹や東宝の俳優審査委員に就任したことで、女性の外面、内面の美しさを絵と文でほのぼのと説明する「京美人禮讃記」、[漫彫]と称するレリーフ式漫画を自ら考案した「漫彫三十三個」、実際の出来事を小説風の人名に置き換えて書かれている表題作「涙の値打」、子供向けの、一種教訓的な漫画物語「一本足のピヨン太郎」「Pちやんとムク」まで、バラエティー豊かな漫画・漫文作品が並ぶ。 発刊当時の書籍を新たに全ページスキャニングしているので、本巻はリフローではなく、FIX形式。本文の旧字体総ルビはもちろん、ユニークなデザインもそのまま忠実に再現している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年11月28日配信開始) ※この作品はカラーが含まれます。 -
現代ユウモア全集 17巻 『嫁を探しに』 麻生豊
【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 新聞連載漫画の草分けとして、現在の4コマ漫画の基礎を築いた漫画家。代表作「ノンキナトーサン」を含め全9作品を収録。 麻生 豊は大正~昭和期に活躍し、新聞連載漫画の草分けとして、現在の4コマ漫画の基礎を築いた、日本の漫画史において重要な位置を占める漫画家。本巻には代表作「ノンキナトーサン」、をはじめ、「嫁を探して」、「ジャヅ狂時代」、「外遊漫談」、「子供をめぐつて」、「拾遺忠臣蔵 九郎兵衛忠義」など、全9作品を収録している。 「ノンキナトーサン」(初出以後は「ノンキナトウサン」)は1929年2月の『サンデー毎日』の連載から始まった漫画で、報知新聞、読売新聞で連載が続く。のんきで世間にうまく適応できない父親の姿をユーモラスに描き、全国的な人気を博し、キャラクターグッズやアニメ化、舞台化もされるなど、日本漫画のIPビジネスの先駆けとなった。「嫁を探しに」は「ノンキナトーサン」を終了させ、その印税で欧州旅行をした紀行文。実は麻生が「ノンキナトーサン」の仕事に追われ、ノイローゼ状態になり、仕事からの逃避と慰安が本当の目的だった。「ジャヅ狂時代」はモボ(当時の流行語でモダンボーイの略)に憧れるが、うまく時代に乗れない自称不良少年の二人の行動を通して、昭和初期の世相を諷刺する漫画。「外遊漫談」は芸術研究の目的で渡欧した人たちが回想を寄せるエッセイ。特に麻生がローマでムッソリーニに面会した際の記述は今では貴重な記録なっている。 発刊当時の書籍を新たに全ページスキャニングしているので、本巻はリフローではなく、FIX形式。本文の旧字体総ルビはもちろん、ユニークなデザインもそのまま忠実に再現している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2026年3月27日配信開始) ※この作品はカラーが含まれます。 -
現代ユウモア全集 12巻 『紅茶と葉卷』 牧逸馬
多筆名作家で、[文壇のモンスター]と呼ばれた破格の作家のユーモア短編、一口噺、アメリカン・ジョークなど全54篇を収録。 牧逸馬は谷譲次、林不忘、賴市彦、阿多羅緒兒など複数の名義で活躍。翻訳、小説、紀行文、ルポルタージュなど多ジャンルを手がけ、「文壇のモンスター」と呼ばれた破格の作家。 「牧逸馬」は現代通俗・探偵・恋愛小説や欧米コントの翻訳、「谷譲次」はアメリカでの体験に基づいた[めりけん・じゃっぷ]物や海外ルポルタージュ、「林不忘」は歴史小説や時代物で知られていく。特に林不忘名義で執筆した丹下左膳シリーズは、芝居・映画化もされ大ヒットした。父は政治ジャーナリストで教育者。兄弟もそれぞれ文学・芸術分野で活躍した。若くして米国へ渡り、大学中退後に放浪生活。多様な職業を経験し、異文化体験が創作に活かされた。 本巻には、1925年から1928年に発表された、軽妙なユーモア短編、[めりけん・じゃっぷ]物、一口噺、連作笑話、アメリカン・ジョーク集など54篇を収録。谷譲次、林不忘名義作品も混在している。英語と日本語を自在に混ぜた独特な文体で、クレオール女性や移民日本人など、異文化のズレや階級・人種など境界的存在の交錯を描き、ストーリーを語りつつ観客目線で解説もする活動弁士的な語り口は、昭和初頭のモダニズム文学にも影響を与えている。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究者で追手門学院大学准教授・佐藤貴之。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年10月31日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。 -
現代ユウモア全集 18巻 『漫談レヴィウ』 徳川夢聲 岡田時彦 古川緑波
映画界のスター、徳川夢聲、岡田時彦、古川緑波によるエッセイ、回想記など昭和初頭当時の大衆芸能の空気を封じ込めた全34篇。 大正末から昭和初頭の映画界のスター、徳川夢聲、岡田時彦、古川緑波の3名によるエッセイや回想記、小説など全34篇を収録。「現代ユウモア全集」では初の複数の著者で構成した1巻。 徳川夢聲は活動弁士として名を馳せ、後に漫談家・俳優・放送司会者などマルチタレントとして活躍した。収録作品は「見習諸勇列傳の巻」、「ヂンタ」、「ドブで眠る」、「通夜」など、単なる映画四方山話ではなく、夢聲の語りの実験が種々に凝らされた意欲的な14篇。 岡田時彦は美貌の青年俳優として活躍し30歳で急死した伝説の映画スター。芸名は谷崎潤一郎、佐藤春夫の両名による命名。本巻刊行時の彼は全盛期で俳優業のかたわら、モダンなエッセイや小説を発表し、多方面に活躍する天才モダンボーイという話題性から本全集に採用されたが、現在では、岡田時彦名義の文章の多くは代作だったことが明らかになっている。「僞眼のマドンナ」、「時彦戀懺悔」など5篇を収録。 古川緑波は昭和戦前を代表する喜劇役者、映画俳優、劇団座長などで活躍。特に映画や演芸の舞台で、エノケンこと榎本健一と競い合い、喜劇といえば「エノケン・ロッパ」と呼ばれる一時代を築いた。ただし、本巻刊行時はまだ素人演芸を披露しているだけの雑誌編集者に過ぎない。「映畫説明今昔物語」、「當世流行もの總まくり」など15篇を収録。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は追手門学院大学准教授・佐藤貴之。付録には、付録には、創刊当時に同梱されていた月報や外箱、表紙&裏表紙など、当時の貴重な資料も収録する。 (電子版 2026年4月24日配信開始) -
現代ユウモア全集 14巻 『晴れ後曇り』 細木原青起
明治~大正~昭和に活躍した人気漫画家&挿絵画家で俳人、唯一の作品集。その貴重な作品16篇を収録。 細木原靑起は明治時代にデビューし、大正~昭和にかけて人気を博した漫画家、挿絵画家、俳人。現代では、「日本の漫画家の嚆矢は彼の(鳥獣戯画の)鳥羽僧正」と論じた、『日本漫画史』(1924年)で知られる。高浜虚子、伊藤左千夫、伊藤晴雨などの小説の挿絵を描き、新傾向自由律俳句の俳人としても活躍。1928年には日本挿画家協会の創立に協力し、長らく委員も務めた。 作品集の存在しない靑起にとって本巻の収録作品は貴重。巻頭の「女房を拾ふまで」から、明治期の浄瑠璃作品のパロディ「再生のお里澤市」、漫画脚本形式の「エレキの威力」、酒乱の[夫]が禁酒に成功するまでの酒飲みの苦労を笑う「禁酒」など、シャープで艶のある独特な挿絵とともに楽しめる16篇を収録。 本巻が発行された昭和4年は世界恐慌が起こり、日本でも昭和恐慌が始まる。当時の暗く厳しい状況では、靑起の作品のような庶民が軽く読めて気軽に笑える作品が根強い人気を得ていたようだ。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年12月26日配信開始) ※この作品はカラーが含まれます。 -
現代ユウモア全集 16巻 『笑ひの天地』 佐々木 邦
日本のユーモア小説の先駆けにして第一人者の貴重な作品集第2弾。「ぐうたら道中記」をはじめ、全3篇を収録。 本全集第6巻に続き、佐々木邦の2作目作品集。日本のユーモア小説の先駆けにして第一人者の3作品を収録。 「ぐうたら道中記」は、40歳にもなっても寝て本ばかり読んで定職を持たない、愚迂多羅兵衛こと村岡清一郎と奇想瓢逸な團仙吉、三輪哲彦の大学の同窓生三人が、二人の子供まで連れた大勢で、東海道を江戸から振り出しに、名古屋から伊勢参宮、大阪、さらに九州は鹿児島まで、ぐうたらな旅をするお話。しかも、道中記の語り手は、愚迂多羅兵衛の息子、中学生の村岡謙一となっている。「箱根の彼方から始めて二週間に行けるところまで行く」など、計画性はなく、どこでまでもぐうたらな旅が続いていく。 「豪い人の話」は、『面白倶楽部』(講談社)大正十四年十月号に「諧謔小説 豪い人の話」として掲載された。銀行の頭取、陸軍大将、前大臣が、倶楽部で国家の問題を語りあった後で、「頗る際どい話」をする。国家の重鎮三人が密かに会談するので張り込んだ記者に、前大臣は「君達に話すやうなことぢやないよ。」と答える。一種の下ネタ話も、最後の「実に意味ありげである。」が、物語のおもしろさを増す仕掛け。 「或る良人の惨敗」も『面白倶楽部』に「諧謔小説 或良人の惨敗」として大正十五年二月号に掲載された。妻をたしなめるつもりの良人(おっと)が逆にやり込められる夫婦の物語。 一見亭主関白そうだが妻に弱いという男性が、邦の作品にはよく登場する。邦自身がそうだったようだ。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙、「ぐうたら道中記」の雑誌「主婦の友」(初出)連載時と弘学館版の別バージョンのイラストなど、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2026年2月27日配信開始) ※この作品はカラーが含まれます。 -
現代ユウモア全集 7巻『手製の人間』 岡本一平
【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 日本近代漫画の礎を築いた、ストーリー漫画の先駆者が描いた大正期の傑作15作品を収録。 岡本一平は、大正期から昭和初期に朝日新聞の紙面で「漫画漫文」作者として活躍した、当時最も人気の漫画家。近代漫画の礎を築き、ストーリー漫画の原型は一平に始まると言われている。妻・かの子は歌人で小説家。一人息子の太郎は「芸術は爆発だ」という名言を残し、大阪の万博記念公園に建つ「太陽の塔」を生んだ。まさに芸術を爆発させた家族だった。 本巻は、「戀の彌次喜多」~「刀を抜いて」、「無銭不戦」、「笑いの斷片」まで15作品。一平の大正期の傑作ばかりで、自身もお気に入りの作品を収めた傑作集の趣がある。従って、当時の雑誌、新聞に発表された作品ばかりで、書き下ろしはない。 特に「戀の彌次喜多」から始まる前半の「弥次喜多」シリーズは、右→文章、左→漫画の見開き形式で展開されるユニークな作品。後に発展する紙芝居と同じ形式。脚本だが、見開きだから字数が限定される。的確な表現で会話を進め、きちんとオチも入る、一平の才能が垣間見られる。さらに「無銭不戦」は、見方によっては鋭い反戦諷刺とも理解される作品。金を貰わなければ戦わない、金があれば何でもする、という発想は、大正デモクラシーの時期とはいえ、諷刺的な傾向が強すぎ、当局には強い反戦思想と理解された。だが、後に溝口健二監督で映画化され、「刀を抜いて」についても、マキノ雅弘監督、坂本九主演で映画化(「九ちゃん刀を抜いて」)されている。 発刊当時の書籍を新たに全ページスキャンしているので、本巻はFIX形式。本文の旧字体総ルビはもちろん、デザインもそのまま忠実に再現している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、当時の月報や外箱など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年5月30日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。 -
現代ユウモア全集 2巻 『櫻の國・地震の國』 堺利彦
95年ぶりに電子全集として復刊! 空想小説からエッセイ、紀行文、戯作評論まで33編を収録。日本社会主義運動の父、実は日本一のユーモリストだった。 「日本社会主義運動の父」とも呼ばれ、日本共産党委員長もつとめた堺利彦。実は彼、「貝塚渋六」のペンネームで、「日本一のユーモリスト」とも呼ばれていた。生涯で五度も投獄されている彼は、「楽天囚人」と名乗り、牢獄生活すら持ちネタとしていた。 本巻には小説(『野外劇の一幕』)、エッセイ(「猫のあくび」)、海外文学の翻訳(モーパッサン「五十五年の片恋」)、戯作評論(「火事と半鐘の関係」) をはじめ、紀行文、新聞記事批評など33編を収録。その多くが大逆事件以後から1920年頃の「冬の時代」に発表されたもの。 暗澹たる現実社会に向けられた辛辣な文章も多い一方で、堺のもう一面を象徴するのが、ある種の楽天的な理想を膨らませた空想的作品群である。この「空想」のあり方こそ、本巻のもうひとつの見所。特に「小剣が百卅五になつた時」は、公共インフラや最低限の社会保障も整わない当時に、飲み食いにも交通にも買い物にさえお金の要らない百年後の理想社会を描いている。現代の私たちが感じる幾倍もの驚きと痛快さを当時の読者に与えたことだろう。ユーモラスな口吻の奥には、不公正な世界への激烈な憤りと、貧困や圧政にあえぐ人々へのいたわりが常に覗いている。 解説文は追手門学院大学准教授・佐藤貴之。付録には、当時の月報ほか、貴重な資料を収録する。 (電子版 2024年12月27日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。 -
現代ユウモア全集 20巻 『哄笑極樂』 吉岡鳥平
僅か39歳で亡くなった異才の漫画家・吉岡鳥平、唯一の「漫文集」。旺盛な観察力と軽妙な語り口が光る全18篇を収録。 明治・大正・昭和初期を駆け抜け、僅か39歳で亡くなった異才の漫画家・吉岡鳥平、唯一の「漫文集」。東京美術学校(現・東京芸術大学)で西洋画を学びながら、在学中から「東京パック」「講談倶楽部」などに漫画を描き、卒業後は東京と大阪を舞台に新聞漫画家として活躍。「関西漫画会」の結成に関与したり、正岡容や大泉黒石、江戸川乱歩ら文化人との交流も深く、酒と騒ぎを愛する“お祭り博士”としても知られた人物。 本巻には、自叙伝から漫画、漫文、落語、笑話、探訪記事まで、旺盛な観察力と軽妙な語り口が光る、全18篇が並ぶ。「漫画家の自叙伝」では、仙台での青春時代の騒動をユーモラスに描き、「戀の雪達磨」「牽牛織女」などの短篇では、恋愛や結婚生活を風刺的に切り取る。 特に「同行二人大阪見物」「大大阪市民読本」「大阪妖怪探訪」の大阪時代を背景にした一連の作品群では、昭和初期の大阪の街並み、芸能、庶民の暮らしが生き生きと描かれ、極めて貴重な資料。さらに「萬歳四景」は、漫才成立前夜の「高級萬歳」を描き、大阪において[萬歳]が[漫才]になる過程での重要な作品ともなっている。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料も収録する。 (電子版 2026年6月26日配信開始) -
現代ユウモア全集 23巻 『戀を吹く喇叭』 佐々木味津三
『右門捕物帖』や『旗本退屈男』で、日本の時代小説・捕物帖の基礎を築き、昭和初期に活躍した人気大衆作家の貴重な24篇を収録。 佐々木味津三は、大正中期から作家活動をはじめ、菊池寛に認められて雑誌「文芸春秋」の創刊に関わり、横光利一や川端康成らと雑誌「文芸時代」も立ち上げ、純文学方面の新進作家として嘱望された。しかし、実家が抱える多額の負債と、弟妹三人と長兄の遺児五人の養育義務を負ったことから、金にならない純文学から、大きな収入の見込める大衆文学方面に舵を切る決断をする。 本巻には、そんな彼が純文学から大衆小説路線に移る前後の1923年~1929年の間に、文芸誌から大衆娯楽雑誌まで様々な媒体に発表された24篇を収録。一番新しい「大江山仙介の見合」が巻頭で、一番古い作品「新東京繁昌記」が巻末という構成は意図的なものを感じる。同時代のスポーツネタを入口に、読者を次第に作品世界へと呼び込み、最後にすでに過去となりつつある関東大震災直後の戯作的ルポルタージュで余韻を残す形となっている。作品傾向も社会風俗や時事的話題を取り入れた話が多い。人気絶頂の大学野球をネタにした「大江山仙介の見合」、新興映画の発信地として勢いのあった蒲田撮影所を舞台にした「忘笑症患者」、大家さんとの小競り合いを「階級闘争」という流行語で呼ぶ「お犬様」、 田山花袋「蒲団」をパロディ化した「女性軽蔑家」などなど。特に巻末の「新東京繁昌記」は、大震災の数ヶ月後に発表された作品で、混乱の中で強かに生きる東京人の姿を活写した一つの風俗史料ともなっている。なお、佐々木味津三は本巻刊行から約4年後の1934年、急性肺炎を起こして僅か37歳で亡くなった。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究者で追手門学院大学准教授・佐藤貴之。付録には、表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料も収録する。 (電子版 2026年9月25日配信開始) -
現代ユウモア全集 22巻 『ヴェランダの椅子』 牧逸馬
多筆名作家で、[文壇のモンスター]と呼ばれた破格の作家の第2弾。〈めりけん・じやつぷ〉物を中心に全18篇を収録。 牧逸馬(長谷川海太郎)は複数の筆名を使い、海外ルポ、翻訳、探偵・怪奇・恋愛・歴史・捕物小説など多彩なジャンルで人気を博し、「文壇のモンスター」と呼ばれた作家。 今巻は、そんな彼の第12巻に続いて2巻めで、「こん・げいむ」「感傷の靴」「喧嘩師ジミイ」「サム・カゴシマ」「國のない人々の國」など1925-27年に雑誌掲載された18作品を収録。今巻の初出は、巻頭「紋十と牛之介」と巻末「海へ歸る女」の林不忘名義以外は、すべて谷譲次名義作品。しかもアメリカ在住の日本人や日系人を主人公とした[めりけん・じやつぷ]物が中心。さらに[めりけん・じやつぷ]物の中でも、彼らの生活描写を端緒として、多民族国家アメリカの都市風俗を皮肉交じりに紹介する作品が多い。具体的には、奇想天外な手管を駆使した詐欺師やマイノリティの生き様、アイデンティティの揺らぎをテーマに、資本主義社会の欺瞞や、自己欺瞞を描いている。多民族国家アメリカを単身放浪した牧自身が、目に見えない線で人間を区切ることの無意味を噛みしめながら、同時に現実の人種差別の圧倒的強度を思い知った実体験が作品の根底にあるのだろう。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究者で追手門学院大学准教授・佐藤貴之。付録には、表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料も収録する。 (電子版 2026年8月28日配信開始) -
現代ユウモア全集 8巻『ゆがめた顏』 正木不如丘
「第二の漱石」とも称された、日本における医者兼作家の先駆者が描いた、傑作25作品を収録。 正木不如丘は、医者兼作家。竹久夢二、堀辰雄、横溝正史らが入院した、日本初の高原サナトリウム=富士見高原療養所の初代院長を勤めた人物で、文筆もこなし、大正末から昭和前半にかけて、文芸誌から大衆娯楽誌、大手新聞まで様々な媒体に作品を発表、「第二の漱石」と囁かれたことさえあった。さらに、徳冨蘆花の主治医を務め、最期も看取った。 本巻には、1922年~1927年頃にかけて新聞や雑誌に掲載された25作品を収録。随筆と小説がメインだが、その境目が見分けにくい作品もあり、読み進めるうちに徐々に虚実が曖昧になってゆくような構成にもなっている。 前半は、臍の手術にまつわる患者の訴えを題材にした喜劇「臍の悲」をはじめ、「すつぽんの血」、「腹中のコレラ菌」、「誤診物語」、「王手飛車取り」など、病院や患者にまつわるエピソードを披露する、不如丘が開拓した〝医者物〟と呼ばれるジャンルで、医療現場の悲喜交々を面白おかしく紹介している。 中盤~後半にかけては、作者の経験談と同一視しがたい、医業を中心テーマとしない小説や、叙情的な哀感を漂わせる作品が並ぶ。山間の因習と神秘を材にとった「神代櫻」は、どこか泉鏡花を思わせる民俗的世界観に何とも要約しがたい物語の余情を漂わせ、老医師と老馬の絆を中心に懐旧的な風景を映す「靑」など、割り切れない人情や世相を情緒豊かに描き出す筆致には、作家としての幅の広さを感じさせられる。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究者、追手門学院大学准教授・佐藤貴之。付録には、発刊当時の外箱や表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 -
現代ユウモア全集 4巻 『奇妙な精神病者』 長谷川如是閑
明治~大正~昭和の3時代に渡り活躍したジャーナリスト兼作家の、入手困難で貴重なユーモア作品20編を収録。 ジャーナリスト、評論家、作家と様々な肩書きで、明治~大正~昭和という、激動の時代に活躍した著者の、明治~大正にかけて発表された、入手困難で貴重なユーモア作品、計20編を収録。 雅号=如是閑は「にょぜかん」と読む。友人による命名で、「是(かく)の如く閑」、つまり「こんなに閑」となっているが、日本新聞社→大阪朝日新聞に入社、天声人語を担当し、社会部長として、全国中等学校優勝野球大会(後の夏の甲子園)を企画創設し、大正デモクラシーを代表するジャーナリストとして進歩的、反権力的な立場で論陣を張り、戦後は最後の貴族院勅撰議員として日本国憲法の制定に携わり、実際は94歳の長寿で亡くなるまで、多忙を極めて駆け抜けた。 現在、如是閑のユーモア作品を手軽に読むことはできない。ジャーナリスト、評論家としての作品に重きが置かれ、作家としての、とくにユーモアを活かした戯曲、小説は雑文として軽視されているようだ。理由は、そのユーモアの難しさにある。 例えば、「無線電心機」では、機械文明が人間に利益を与えながら不利益を生むが、そこに思わぬ利益が起こる可能性があることを明らかにする。この文明批判的な眼力で現実を見抜く点が、如是閑の「ユーモア」となっている。 その他の作品でも、落語や講談のような直接笑いを取るユーモアではないので、多くの読者は「これがユーモア?」と感じてしまう。『現代ユウモア全集』の一巻だから、どこかに「ユーモア」はある。それを読み取るのも本巻を読む楽しみだ。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、当時の月報ほか、貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年2月28日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。 -
現代ユウモア全集 6巻 『明るい人生』 佐々木邦
日本のユーモア小説の先駆けにして第一人者。専業作家となって最初の作品集、全7編を収録。 佐々木邦は、日本のユーモア小説の先駆けにして第一人者。1926年、明治学院大学の講師や慶應大学教授を退職して、作家生活に専念する。本巻は専業作家となってから彼の最初の作品集で、長編「夫婦者と独身者」を始め、「抜目のある男」、「ケチな人の話」、「大量生産者の話」、「重役候補の話」、「理想的良人」、「日記の発心」、の計7編を収録。これらの収録作品で、邦は、深く人間の機微に触れ、健全で明るい笑いを提供する「ユーモア小説」というジャンルを確立することになる。特に「大量生産者の話」や「理想的良人」などでは、この当時で男女を平等な視点で扱い、むしろ女性が強さを発揮する。この作品を読んで、苦笑する男性、すっきりする女性、 たくさんいたことだろう。このような雰囲気に、大正時代の自由主義も感じられる。装幀・挿絵は、田中比左良。漫画漫文だけではなく、美人画、肉筆画なども手がけて、当時、人気を博した漫画家。さらに、邦が作家デビューした大正末年は、「漫画」が市民権を得る時代でもあった。邦が新しいユーモア小説のスタイルを確立したことは間違いないが、その人気を支えた側面には「漫画」の流行と定着が貢献している点も、見逃せない。発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、本全集収録以外の田中比左良の挿絵ほか、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年4月25日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。 -
現代ユウモア全集 21巻 『ユーモア突進』 東健而
43歳で亡くなった早すぎた作家・東健而、生前唯一の作品集。ハイカラで洗練された都会的ユーモア作品全14篇を収録。 僅か43歳で亡くなり、今巻が唯一の作品集である東健而は、映画史では、無声映画からトーキー映画への過渡期の重要な人物として、また、翻訳史や児童文学史でもジョン・ウェブスターの「足ながおじさん」の初訳者として、それぞれ名前が残っているが、作家としては完全に埋もれている。企業の広告部や出版社勤務、松竹キネマ合名会社の外国部長を経験し、「東健而」以外にも「森田みね子」、「愚教師」のペンネームを使い、一人で三人の作家として活動した。 本巻は生前唯一の作品集で翻訳、小説、随筆、放送原稿が、バランスよく収められている。 前半は、「チビ監督の復讐」「和製アドルフ・マンジュー」の翻案ユーモア小説中心で、欧米ユーモアの日本化がテーマ。中盤は、「笑つたり怒つたりの生活」など療養のために転居した逗子生活の随筆で、東健而の人柄が最もよく出ている。後半は、「世界一の法螺吹き国」「独り行くチャップリン」など放送原稿と映画漫談で、ラジオ文化と映画文化の先駆性が光る。これらは当時の外国文化に通じるハイカラで洗練された都会的ユーモアが感じられる貴重な作品ばかり。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料も収録する。 (電子版 2026年7月31日配信開始) -
【原典】『日本昔ばなし』
誰の心の奥底にもある、残忍性と禁断──。それは理性の力でどんなに蓋をしようとしても、隙間から漏れ出し、生き延びてしまう……。『日本昔ばなし』の中の子殺しや子捨て、山姥の子ども食いの話、そして奔放な性の匂い……表立って語るのがはばかられるような人間の暗い面を炙り出す話には、『グリム童話』同様、人間の深層心理として世界に共通する面があります。日本の風土にじっとりとしみ込んだ人間の本性の恐ろしさと巧みな知恵、その豊かな「泉」を心ゆくまで堪能してください。収録内容手なし娘人魚と八百比丘尼食わず女房蛇の婿入りかぐや姫赤い髪の娘姥捨て山天道さんの金の鎖糠福米福六部殺し俵薬師 -
原爆を見た少年
脳の血管病を持つ広島の崩壊家庭に育った少年・ヒカル。その命を救った脳血管外科のパイオニアの老医師・火男。命は救われたものの、天涯孤独となったヒカルは高校をドロップアウト。一方、医療崩壊といわれるすさんだ医療現場での仕事に燃え尽きた火男は、故郷の長崎に帰る途中の三原で、偶然、ヒカルと再会する。そのふたりの前に建つ、1597年に殉教した二十六聖人の一人、トマス小崎の像。その二十六聖人に導かれるようにふたりの長崎への旅が始まる。とともに長崎に旅して、<時>について思いを巡らせ、1年かけて殉教と原爆について学ぶ。そして、生命の実相に触れることで心を被っていた殻が破られてゆく……。 -
元禄小源太
五代将軍・綱吉治下の元禄期は、ある意味で暗黒期と言えた。将軍・幕閣のあいだに、女色はもとより男色の風がはびこり、賄賂はなかば公然とまかり通り、お犬様が人間より優遇された。この風潮に敢然と立ち向かった浪人たちがあった。冠小源太と汀十次郎――いずれも、悪政のいけにえとなった由緒ある家筋の血を引いている。ふたりの反抗は、私憤というよりむしろ世直しの気慨であった。しかし、男が志を立て事をかまえる時、そのかげで泣きくずれている美女がいるのは、いつの世も変わらない。元禄期を舞台に、剣と恋、勇気と策謀、正義と悪がからまり合う時代小説。小源太よ、お主どこへ行く? -
ゲーテ『若きウェルテルの悩み』を読む(文芸漫談コレクション)
「ウェルテルは自分の才能を文学に使っておけばよかった。その文学性を映画化するなら、「ザ・ストーカー」というタイトルしかない。彼が荒れると世界が荒れる。殺人事件が起き、村は洪水(いとう)」。今回は、ゲーテ『若きウェルテルの悩み』を読む。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2016年1月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。 -
ゲーム部はじめました。
指先10cmで1億人を熱狂! PCひとつでスターになれる! eスポーツは僕たちの新しい青春だ! 春の季節は大嫌い。青春はいつも他人のもの。 スポーツ強豪校の星海学園の高校一年生、七瀬遊は身体が弱く運動ができない。 運動部のマネジャーにも気が進まない中、不思議なイラストが描かれた 「ゲーム部」の勧誘チラシを発見する。 部員5人を1ヵ月以内に集めなければ部の設立は不可!? ゲーム甲子園で優勝しなければ廃部!? 苦難を仲間と乗り越えられたなら、それは青春だ。 「当たり前の日常を作家が描いたものが小説ならば、 ゲーム(eスポーツ)はすでに我々の日常だ。 もはや小説とは思えない日常のエンタテインメントがここにある」 黒川文雄(メディアコンテンツ研究家) -
ゲーム・メーカー 沈黙の侵略者
東京湾浦賀航路上で、大型商船2隻が続けて爆発・炎上した。当初、事故かと思われた事案は、海中に仕掛けられた機雷による爆発と判明し、日本はかつてないテロの恐怖に晒される。どこの国が、いったい何者が、機雷を仕掛けたのか。さらに東京湾上空を哨戒していた、『P―1』対潜哨戒機が地上から撃墜され、日本は、空と海の動きを封じられる。かつてない危機に、株価は暴落し、経済は壊滅的ダメージを受ける。掃海母艦『うらが』に乗艦した、海上自衛隊掃海隊群司令の岡本は、湾岸戦争の死地を経験した機雷処理のスペシャリスト・奥寺一佐を現場へ送り込むことを決意する──。
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。