興安嶺颪吹き荒れて 敗戦の満洲 脆く崩れていくものの影を 少年は見た

興安嶺颪吹き荒れて 敗戦の満洲 脆く崩れていくものの影を 少年は見た

2,200円 (税込)

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人間性を無視し人権を破壊するもの、それが戦争である

私は、終戦までの五年間を、満州国に住んでいましたので、激動期の戦前戦後の体験を書いてみました。また、もう一つの課題として、当時の白系ロシア人のおかれた悲劇的な状況を書き表しました。敗戦の満洲で、白系ロシア人ほど立場の弱い人たちはいませんでした。 いずれにしても、戦争というもののむごたらしさがもたらした結果です。私は、この作品に「平和への祈り」と、「遺言」を込めました。

【目次】
第1章 横道河子というところ
第2章 ヒットラーとロシナンテ
第3章 氷の家
第4章 復活祭
第5章 井上ホテルの崩壊
第6章 さらば横道河子
第7章 陶頼昭の夜
第8章 新京到着 木材会館
第9章 棄民=四等国民を生きる
第10章 李浩全との出会い
第11章 日本人狩り
第12章 日僑俘=日本人捕虜
第13章 雪の朝
第14章 半風子は知っている
第15章 死者の母音
第16章 新しい年に
第17章 兄・芳樹の日記抄
第18章 春節吉報 ソ連軍撤退
第19章 共産軍入城 タチヤーナとの別れ
第20章 父の長城
第21章 中央政府軍長春奪還
第22章 黄昏の別離 胡蘆島から佐世保へあとがき

【著者】
山本直哉
1935年生 横浜市立大学卒 本籍地・長野県

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