国内小説の検索結果

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  • 白痴 青鬼の褌を洗う女
    値引きあり
    4.6
    戯作者の精神を激しく新たに生き直し、俗世の贋の価値観に痛烈な風穴をあける坂口安吾の世界。「堕落論」と通底する「白痴」「青鬼の褌を洗う女」等を収録。奔放不羈な精神と鋭い透視に析出された"肉体"の共存――可能性を探る時代の補助線――感性の贅肉をとる力業。
  • 灰色の午後
    値引きあり
    3.0
    「何と云われようと、知らないことは知らないんだから、僕はそう云うしかないんですよ」とあくまで居直る惣吉。突然に出現した女の存在に崩解し出した作家夫婦の危機。反動化し戦争に向う困難な時代に、共に立ち向うはずの折江の夫が、逆に女で家を出ようとする。取り乱し、媚び、たじろぐ女としての自己の崩れを見据る作家佐多稲子の文学世界の最高の達成点。
  • 田紳有楽 空気頭
    値引きあり
    4.3
    あくまで私小説に徹し、自己の真実を徹底して表現し、事実の奥底にある非現実の世界にまで探索を深め、人間の内面・外界の全域を含み込む、新境地を拓いた、"私"の求道者・藤枝静男の「私小説」を超えた独自世界。芸術選奨『空気頭』、谷崎賞『田紳有楽』両受賞作を収録。
  • 樹影
    値引きあり
    4.3
    被爆地長崎。敗戦後3年目の夏、華僑の女柳慶子と画家麻田晋は出遭った。原爆病に脅かされる2人はいたわり合い、自らの生を確かめるように愛し合い、10数年の苦痛の果てに死んで行った。著者の故郷長崎の、酷く理不尽な痛みを深い怒りと哀惜をこめて強靱に描く。原爆を告発した不朽の名作。野間文芸賞受賞。
  • 桜の森の満開の下
    値引きあり
    4.0
    なぜ、それが"物語・歴史"だったのだろうか――。おのれの胸にある磊塊を、全き孤独の奥底で果然と破砕し、みずからがみずから火をおこし、みずからの光を掲げる。人生的・文学的苦闘の中から、凛然として屹立する"大いなる野性"坂口安吾の"物語・歴史小説世界"。
  • 砂丘が動くように
    値引きあり
    3.0
    海沿いの砂丘のある町にやってきたルポライターの男が、少年に誘われ迷い込んでゆく奇妙な町の夜と昼の光景。超能力を持つ少年と盲目のその姉。女装する美しい若者。夜の闇に異常発生する正体不明の無数の小動物キンチ。刻々に変化して砂防林にも拘らず死滅へと向かう砂丘。現代人の意識の変容を砂丘の物質のイメージに托しつつ未来宇宙への甦りを象徴させる。第22回谷崎潤一郎賞。
  • 悲しいだけ 欣求浄土
    値引きあり
    4.7
    緊張した透明度の高い硬質な文体。鋭角的に切り抉られた精神の軌跡。人間の底深い生の根源を鋭く問い続ける藤枝静男の名篇「欣求浄土」「一家団欒」を含む『欣求浄土』、藤枝文学の極北と称賛された感動の名作、野間文芸賞受賞の『悲しいだけ』を併録。
  • 懐中時計
    値引きあり
    4.3
    大寺の家に、心得顔に1匹の黒と白の猫が出入りする。胸が悪く出歩かぬ妻、2人の娘、まずは平穏な生活。大寺と同じ学校のドイツ語教師、先輩の飲み友達、米村。病身の妻を抱え愚痴1つ言わぬ"偉い"将棋仲間。米村の妻が死に、大寺も妻を失う。日常に死が入り込む微妙な時間を描く「黒と白の猫」、更に精妙飄逸な語りで読売文学賞を受賞した「懐中時計」収録。
  • オモチャ箱 狂人遺書
    値引きあり
    3.0
    世間が顔をしかめる女たちが、安吾の前に頻出する。安吾はそれを"自然"だとし、その文学の中に析出する。安吾が析出した女たちは、40年の時空を超え、今、更に光を放ち、生き出し、動き出す。安吾が"予言者"であることを証明するかのように。敬愛する牧野信一の人と文学を語る秀作「オモチャ箱」、坂口安吾晩年の力作「狂人遺書」ほか8篇を収録。
  • 絵合せ
    値引きあり
    3.7
    グリム童話が不思議に交叉する丘の上の家。"姉がひとり、弟が二人とその両親"――嫁ぐ日間近な長女を囲み、毎夜、絵合せに興じる5人――日常の一齣一齣を、限りなく深い愛しみの心でつづる、野間文芸賞受賞の名作「絵合せ」。「丘の明り」「尺取虫」「小えびの群れ」など全10篇収録。
  • あの夕陽 牧師館 日野啓三短篇小説集
    値引きあり
    3.0
    最初の小説「向う側」から近作「示現」まで日野文学の精髄を示す8篇を収録。 ベトナム戦争中、失踪した記者の行方を追う著者初の小説「向う側」、自らの離婚体験を描いた芥川賞受賞作「あの夕陽」等初期作品から、都市の中のイノセンスを浮上させる〈都市幻想小説〉の系譜、さらには癌体験を契機に、生と死の往還、自然との霊的交感を主題化した「示現」まで8作品を収録。日野啓三の文学的歩みの精髄を1冊に凝縮。
  • 愛について
    値引きあり
    3.0
    この道はどこへ行くんでしょうか――偶然の邂逅から始まる若い男女の愛。その2年後の妻の謎の事故死。『武蔵野夫人』『花影』で新しい"愛のかたち"を文学史上に画した著者が、現代の市民社会とその風俗の中に、男と女、家庭、"愛の死と再生"のテーマを"連環"する10章で問う。
  • 銀河を、木の葉のボートで
    -
    1巻528円 (税込)
    自分ではどうにもならないできごとに見舞われたとき、ひとが見る景色はどう変わってゆくのか――。2001年の米国同時多発テロを機に、胸の中に芽生えた様々な想いを、ニューヨーク在住の著者が大切に綴った7つの物語。誰の身にも起こりうる人生の転機と、ささやかな奇跡を優しく掬いとった短編集。
  • 不発弾
    3.6
    今度はあなたが、爆発させてみる? 退屈な日常から逃れられるきっかけなんて、どこにでも転がってる。デパート勤務の的場智明は、地味な売り場での仕事に耐える日々を過ごしていた。そんな折、息子や娘の、“秘密”を妻までが一緒になって隠していたことに気づく。たまりにたまった憂さをはらすために彼がとった行動とは……。表題作など、現代人の爆発寸前の心境を的確に捉え、見事な筆致で描く、秀逸短編集。(講談社文庫)
  • ディプロトドンティア・マクロプス
    3.4
    京都で探偵事務所を開設したばかりの私に依頼人が2名。「失踪した父を探してほしい」という大学教授の娘と、「カンガルーのマチルダさんを見つけて!」とわけのわからないことを叫ぶ美少女だった。捜査を始めた途端、私は暴漢に襲われる。すでに巨大な陰謀の渦中にいたのだ。先の読めない我孫子流ハードボイルド。(講談社文庫)
  • 檻

    4.1
    やくざな世界から足を洗って、今は小さなスーパーを経営している滝野和也。そのスーパーの買収工作をめぐるいざこざから、滝野の野生の血が再び噴き出す。結局は“檻”の中にとどまれず、修羅場に戻ってゆく男の滅びの美学を、鮮烈な叙情で謳いあげた北方ハードボイルドの最高傑作!
  • 弔鐘はるかなり
    3.2
    高崎隆之介が横浜(ハマ)に戻ってきた。4年前の不可解な事件で刑事の職を追われた梶礼二郎。その事件の鍵を握るのが高崎だ。高崎を追う梶……。警察と覚醒剤をめぐっての暴力団同士の抗争が複雑に絡みあう。限りない硝煙と血の匂いの中、梶の復讐が始まった。ハードボイルド小説の担い手、北方謙三のデビュー作。
  • 逃がれの街
    4.5
    愛する女・牧子のために暴力団員2人を殺した。生々しい感触が今も幸二の掌に残っている。自分の行為に対して言い訳などなかった。終わってしまったことからは何もはじまらない……。警察と暴力団の双方が追ってくる。逃げるだけだ。公園で知り合った幼いヒロシを唯一の友に、幸二は今、“逃がれの街”を求めて雪の軽井沢へ……。
  • 居場所もなかった
    3.5
    気にいっていた住居を追い立てられて新しい部屋を捜すことになった独身女性作家の「私」。オートロック付きの部屋に固執する「私」と不動産屋との間には奇妙で不毛なやりとりが重なり、真剣になればなるほどズレが生じる。そのおかしみを描く怒りと涙の住い捜しの奮戦記。表題作に短編「背中の穴」を併録。(講談社文庫)
  • ありふれた人間関係論よりイソップ童話
    5.0
    1巻579円 (税込)
    「アリとキリギリス」「北風と太陽」「ウサギとカメ」……誰もが知っているこれらの物語は、イソップというギリシャ人が考え出した寓話です。彼は当時の政治や社会を風刺するために、この『イソップ童話』を書いたのだといいます。つまり、ここに描かれているキャラクターたちは現実にいる人間をモデルにしており、私たちは彼らから人間関係のコツを学ぶことができるのです。本書では心理カウンセラーである著者が、イソップ童話を用いて身近な人間関係の悩みをカウンセリング。人と気持ちよく付き合うノウハウを紹介します。「誠実さは何よりの宝――金の斧と銀の斧」「その場に応じた対応をしないとうまくいかない――獣の国と鳥の国」など、気軽に読めて役立つ話が満載。人付き合いがラクになること間違いなしの一冊です。さあ、あなたもイソップの動物たちといっしょに、人間関係に強くなりましょう!『イソップ物語に隠された人間関係の成功法則』を改題。

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  • 森に眠る魚
    3.9
    1巻605円 (税込)
    東京の文教地区の町で出会った5人の母親。育児を通してしだいに心を許しあうが、いつしかその関係性は変容していた。あの子さえいなければ。私さえいなければ…。凄みある筆致であぶりだした、現代に生きる母親たちの深い孤独と痛み。衝撃の母子小説。
  • ダッシュ!
    3.5
    1巻616円 (税込)
    埼玉は春日部の高校に通うぼくたちのアイドルは、陸上部の先輩でもある「ねーさん」。そおねーさんがクラブに行きたいと言ったときには驚いた。およそそんなこと言いそうにないからだ。皆勤賞だった学校も休み様子が変だ。ある日、事情を知ったぼくたちは声を失った…。――ねーさんの願いをかなえたい! ぱっとしないぼくたちが、ねーさんのために奮闘する青春小説。
  • ZOKUDAM
    3.2
    「この赤い方が、ゾクダム・一号機、通称、赤い稲妻だ」黒古葉博士が指さした先には全長12メートルの巨大ロボットが! 遊園地の地下にあるZOKUDAMに配属されたロミ・品川とケン・十河の任務は、このロボットに乗り込み戦士として怪獣と戦うことらしいのだが……。この様子を密かに窺う男女の姿が。対抗組織TAIGONの揖斐純弥と永良野乃の二人だった。
  • ダンスホール
    3.0
    男は昔の恋人に金を借りに来たと言う(「愛の力を敬え」)。夫は妻の体重日記に不審を抱き始める(「空も飛べるはず」)。女はバニラの匂いに恋人の浮気を疑う(「ピーチメルバ」)。男は顔も知らないダンスホールの女を探している(「ダンスホール」)。長年の片思いが相手に通じる(「真心」)。人生の滑稽と不安、そして希望。単行本未収録の作品を含む全五編で贈る贅沢な傑作集。
  • ZOKURANGER
    3.5
    民間企業から転職し、大学の准教授に赴任したロミ・品川。研究環境改善委員会なる組織の委員に任命されたが、その実態について、まるで把握できない。ある日、委員の一人が「サイズを測らせて」と尋ねてきた。それぞれが色違いのユニフォームを着て活動するらしい。困惑が増すばかりの彼女に、メンバの「妄想」が絡み合う! 大学で繰り広げられる不可思議な物語。
  • ZOKU
    3.4
    犯罪未満の壮大な悪戯を目的とする非営利団体〈ZOKU〉と、彼らの悪行を阻止せんとする科学技術禁欲研究所〈TAI〉。その秘密基地は真っ黒なジェット機と真っ白な機関車! 謎の振動、謎の笑い声、ばらまかれる芸術作品……。一体何のために? 被害者が気づかないほどのささやかな迷惑行為をめぐり、繰り広げられる悪と正義(?)の暗闘。痛快無比の物語。
  • 火のみち(上)
    4.2
    1~2巻764~785円 (税込)
    父が戦死し、戦後満州から引き揚げてきたどん底の生活の中で母まで亡くした南部次郎は、わずかな葬式費用の形に幼い妹を連れ去ろうとする男を撲殺してしまう。きょうだいは離散し服役中も渦巻く憤怒を抑える術すら知らない次郎は備前焼と出会い、ひたすら土を練ることで、ようやく心が鎮まっていく――。(講談社文庫)
  • 空夜
    3.0
    幼ななじみの慎一が診療所の医師として戻り、真紀の心は波うつ。夫に仕事に疲れていた病弱な彼女に、生きる歓びが甦る。絢爛たる桜、一面の菖蒲、燃え上がる櫨(はぜ)の並木……、見慣れたふるさとの風景も色づいて見えてくる。四季の移ろいの中に揺れ動く大人の純愛を描いた、柴田錬三郎賞受賞作家の名作ロマン。(講談社文庫)
  • 最高の離婚(上)
    3.7
    お互いの性格、行動を理解できず、常にケンカが絶えない日々…それでも、どことなく別れるまでには至らなかったふたり。しかし、ある日ある出来事を境に「離婚届出してきた」と妻から告げられてしまう夫――。そんな元夫婦でいまは他人のふたりが、なぜかひとつ屋根の下に暮らすハメに! そして、もうひと組の夫婦には、「隠された衝撃の事実」が。一見幸せそうに見えた結婚生活が実は!?何が「結婚」で何が「夫婦」なのか、何ともややこしい、迷えるふた組の男女が、結婚と離婚の狭間で成長していく等身大のラブ&ホームコメディー。2013年1月10日放送開始のフジテレビ木曜劇場(木曜10時~)ドラマのノベライズの上巻。

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  • 空山
    3.5
    思い出の眠る山を汚すのは誰!? 鮮烈な出会いと別れから5年。亡き恋人・達士との思い出を求めて菅生連山を訪れた、草野市議の俊子。しかし、そこで見たものは巨大なゴミ処理センターの工事で変わり果てた山の姿だった。美しい山を守るため、友人の真紀や医師の慎一たちとともに立ち上がった俊子だったが!? 『空夜』に続く長編問題作。(講談社文庫)
  • アフリカの瞳
    4.0
    10人に1人がHIVに感染している国南アフリカ。かつて白人極右組織による黒人抹殺の陰謀を打ち砕いた日本人医師・作田信はいま、新たな敵エイズと戦っていた。民主化後も貧しい人々は満足な治療も受けられず、欧米の製薬会社による新薬開発の人体実験場と化していたのだ。命の重さを問う感動の長編小説。
  • オー!ファーザー
    4.1
    父親が四人いる!? 高校生の由紀夫を守る四銃士は、ギャンブル好きに女好き、博学卓識、スポーツ万能。個性溢れる父×4に囲まれ、息子が遭遇するは、事件、事件、事件──。知事選挙、不登校の野球部員、盗まれた鞄と心中の遺体。多声的な会話、思想、行動が一つの像を結ぶとき、思いもよらぬ物語が、あなたの眼前に姿を現す。伊坂ワールド第一期を締め括る、面白さ400%の長篇小説。
  • 至高の営業
    4.3
    村上龍氏、推薦!! 「営業マンが扱うのは、実は、モノやサービスではない。〈信頼〉なのだと、本書は教えてくれる。」 「基本プロセスの強化」「ニーズの共有」「情報の活用」。売れてる営業マンは、仕事の質を求めず、お客様の要望に応えず、明日の予定なんか立てない!? キャリア・業種を問わず、読むだけで販売力が身に付く営業指南。伝説のトップセールスが徹底した現場目線で描いた、実用的ビジネス・ストーリー。 「どうしたら売れるようになりますか?」の答えがここにある!
  • ナナセンチ
    -
    1巻1,320円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 体長7cmの黒クマが目の前に現れ…。挿絵を入れずタイポグラフィーで表現する、黒クマの12編の短編集。
  • 白き失踪者
    3.0
    1巻1,562円 (税込)
    謎の女を、愛しぬけ。銃創が引き寄せた人々の運命は数奇にも激しく絡み合い、闇社会の渦へと呑み込まれていく。正義か。愛か。迫られる、究極の選択。
  • ナイン・ストーリーズ
    3.8
    1巻1,672円 (税込)
    三島賞作家・佐藤友哉がサリンジャーの魂をよみがえらせる、全9編の短篇小説。鏡一家の型破りな7人兄弟が活躍する本作は、2004年~2005年にかけて「群像」「ファウスト」誌に掲載された8篇に最新作1篇を加え、ついに完結。永遠の魅力をもつサリンジャー作品を、佐藤友哉式に変奏した幻の名篇、待望の単行本化!
  • 1000年後に生き残るための青春小説講座
    4.3
    1巻1,672円 (税込)
    僕のことが大嫌いでも、とにかく僕のことを覚えていてほしい。そのためには、何かを成さなければならない。だけど僕はもう三十路で、家庭を持ち、3.11に衝撃を受けてしまった。どうすればいい。どこにでも転がっている普通人間が、どうすれば時の流れを乗りこえられるか――。千年に一度の大震災とネット時代を超えて生き残る言葉とは?「戦争」と「青春」をキーワードに時を超える方法を探る気鋭作家の青春小説講座!
  • 黄金幻魚
    3.2
    1巻1,672円 (税込)
    三陸海岸の港町の漁師・神林優作は船のメンテナンスで休漁中に、中学三年生の息子悠太が同級生を殴ったと学校から呼び出される。母親不在のうえ仕事柄あまり口を利かなくなった息子は、殴った理由を話そうともせず、毛鉤釣りをやりたいという。息子の釣りの師匠は、小山内未帆という妙齢の美女だった。息子との交流を求め優作も弟子入りするのだが、いつのまにやら“幻の大物”を釣り上げる「ひと夏の冒険」が始まっていた。
  • ドン・キホーテの「論争」
    3.7
    1巻1,980円 (税込)
    マスコミVS「純文学」。最前衛の文学的レジスタンス、それは極私的言語の戦闘的保持! 「私はピエロじゃない。私はドン・キホーテ。」はじめに──純文学作家はなぜ怒ったのか
  • 燃える家
    3.0
    1巻2,398円 (税込)
    本州西端、800年前に安徳天皇が没した海辺の街で暮らす高校生・滝本徹は、出生の秘密を抱えていた。ニューヨークをテロが襲った年、徹の親友・相沢良男は世界の無意味を唱え、クリスチャンの国語教師のレイプ計画を進める。一方、地元選出の政治家である徹の実父・倉田正司が権力の中枢へ向かうと共に、対抗勢力の陰謀がうごめき始める・・・。この世を動かす絶対的な力とは何か?現代日本のテーマを根源から問う傑作長篇小説。
  • 夜の道連れ
    -
    本書に登場する人々の多くは、様々な形で、つまづいたり失敗したり幻滅したりあきらめたりする。だからといって著者自身が、暗くてペシミスティックな人間というわけではない。これらの物語は、今でもファミコンに遊び惚けるような僕のノンキな実生活の裏返し(?)なのである。〈著者のことば〉
  • 女の誇り、妻の意地
    -
    「たくらみはそもそも、肉体と心をばらばらに切り売りできると考えたところに始まっていた。私は肉体を男に売って、女の精神の自由を確保したいとねがった」そうして、「私」は結婚したが……。自分の生き方を貫き生活力に欠ける夫。厳しい舅(しゅうと)と病気の子ども。家庭の内と外、女、妻、母としての奮闘を鮮やかに描く自伝的小説。(『犬と猫のはなし』改題)
  • 女の時間
    -
    サラリーマン生活に見切りをつけて、学習塾の塾長におさまった可児雄一(かにゆういち)。若くてハンサムな彼を、欲求不満ぎみの母親族が放っておくわけがない。進学相談にことよせて、あの手この手の誘惑合戦。教室ならぬベッドの上で、手とり足とり性教育。……その色模様は少々脱線ぎみ。センセイと女たちの〃授業〃を軽快に描いた、エロチック・ユーモア小説の快作。
  • 背中の眼
    -
    憧れの人気女優・白鳥美鈴と豪勢な結婚式をあげた、老実業家・小林吉之助。ところが、新婚旅行先のホテルで何者かに殺されてしまった! 過去に潜む不気味な翳(かげ)とは……? 女性心理の深奥を描いて、右に出る者のいない著者ならではの、珠玉の10編を精選! 名手による「女性サスペンス」傑作編。
  • 悪魔の密会 (『背信の詩集』改題)
    -
    暴漢に犯される寸前、小田切と名のる男に救われた人妻・野崎恵美子は、やがて男の冷ややかな野性味に惹かれていった。夫を裏切り、自宅で密会を重ねるうち、はじめて知った性の歓喜。そこへ謎の人物から脅迫状が……。愛と性を貪欲なまでに求めつづけるひとりの女性の背信を、サスペンスいっぱいに描いた官能推理の傑作。(『背信の詩集』改題)
  • 娼婦の部屋
    -
    安息を求め、一人の娼婦の許へ通う男が、やがて彼女の存在自体に彼の平衡を狂わせられていく「娼婦の部屋」、スーツケースいっぱいに奇妙な品物を遺して死んでいった娼婦を描く「軽い骨」、男娼の部屋に通う女学校教師を描いた「寝台の舟」、小学生が性の秘密のにおいを嗅ぐ「悪い夏」など秀作8編。性を通して、人間存在の本質や意味を探る吉行文学の真骨頂!
  • 夏が終わり、愛が始まる
    -
    吉沢紀美子、二十五歳。父の経営する動物病院の獣医看護士。両親は離婚、父との二人暮らし。山村病院の息子・柾貴とつき合い始めた紀美子の前に、病気の猫を抱えた漁師・鈴木正太郎が現れる。何事もスマートな柾貴、口下手で、無骨な正太郎。二人の間で、紀美子の心は……。鎌倉・材木座を舞台に、恋は、不器用に、遠回りしながらも深まっていく。青春恋愛小説。
  • 男の誇り
    -
    平賀相互銀行のワンマン専務工藤亀男は窮地に立たされていた。私腹を肥やす不正融資の事実を何者かが漏洩し、大蔵省の抜き打ち監査が決定したのだ。工藤に無能呼ばわりされた叩き上げの常務梓幸吉が、社の危機に際してとった行動は……? 巨大化のみを追求する企業。自己の能力を限界まで出し切る男たち。現代の戦士たちの闘いを鋭利な筆致で抉る傑作集!
  • 裏切りの報酬
    -
    権謀術数のかぎりをつくして、政財界に確固たる地位を築く大矢勇二。首相すらも失脚させてしまう彼の勢いは、とどまるところを知らない。だが、大矢に自らの地位を追われた男たちがついに、「目には目を、歯には歯を」とばかりに反撃を開始した!! さすがの大矢も、寝首をかかれてはたまらない……。どん底から頂点をめざして成り上がった男が見たものは……。
  • 凌辱の報酬
    -
    三十一歳になった大矢勇二。その誕生パーティには首相を始め、各界の要人の姿が見える。無一文に近い状態から成り上がり、一大コンツェルンを創るまでになった、大矢のカリスマ的魅力に引きつけられた人々。彼らも大矢の野望の前にひれ伏す運命にある。次なる標的は、日本の基幹産業、自動車メーカーだ。策略と暴力を駆使し、野望の道をひたすら走る男を描く!!
  • 冒涜の報酬
    -
    裸一貫から、二十代で業界第九位の建設会社を自分のモノにした大矢勇二。しかし、大矢の出世欲はとどまるところを知らない。その色欲も……いや、色欲はあくまでも出世の手段。それに溺れるのは、標的となった獲物である。政治家から銀行のトップまで、色欲のワナに嵌まったものは大矢の味方となる。男と女の欲望を踏み台にして、のし上がる男の痛快出世譚!!
  • 女医彩子の初心(うぶ)な主治医
    -
    「あーぁッ」女医彩子の唇から嬌声がもれた。老人の患者が、いきなり彼女の胸をつかんだのだ。病名は狭心症。発作もなく経過は安定しているが、年齢を考えると油断はできない。しかし、こんなことをするほど元気なら……? 彩子は推理してみた。――医学は人間学でもある。病気だけでなく、患者の事情も知らなくてはならない。彩子は今、それを必死で勉強中だ。
  • 女医彩子は名探偵
    -
    女医彩子は今回、北の都、札幌に出張を命じられた。新米医師は誰でも、医局の都合で全国に飛ばされるのだ。病院があるのは、札幌でも一番の繁華街すすきの。夜ともなると、三千軒を超すお店が、いっせいにネオンの灯をともす。クラブ、飲食店、そして風俗営業の店ありで、患者の持ち込む悩みも実にさまざま。その患者たちと彩子のやりとりは、読者の心を暖める。
  • デスマスク展示会
    3.0
    トラベル・ライター雪崩連太郎、初登場。その「たわけた神」「幽霊塔」は、取材先での妖しく、怪異な体験で読者を魅了する。また「お年玉殺人事件」はコーコこと、おなじみの滝沢紅子が大活躍。さらに「手のひらの夜」「環魂記」などの六編は、いずれも苦く、恐ろしく、ノスタルジックな余韻を残す会心作ばかり。この一冊は都筑ワールドを知る貴重な展示会だ。
  • ぶたぶたと秘密のアップルパイ
    3.7
    イラストレーター・森泉風子は、不思議な会員制喫茶店への特別招待券を手に入れた。そこでは、誰にも話せない秘密をひとつ、店員に話さなくてはいけないというのだ。その店員というのが……見た目は可愛いぶたのぬいぐるみだが、中身は心優しき中年男・山崎ぶたぶただった。客たちはみな、ここで心の荷物を下ろし、新しい人生へと踏み出す勇気をもらってゆく――。
  • 黄金の鮫を追え~「最後のKGB」東京作戦~
    -
    KGBのブレンコフ大佐は、ゴルバチョフ大統領の指令に度胆を抜かれた。一部の党中央委員が国外へ持ち出したらしい四百十トンもの金塊の行方を探れというのだ。謎の鍵を握る商社を探っている最中、クーデターが勃発! 一方、遥か日本近海にはソ連原潜の不気味な巨影が! 正確な情報と調査、そして大胆な発想! 〃二十世紀最大の政変〃の核心に迫る傑作長編!
  • 愛の保存法
    3.6
    久井(くい)光太郎と高坂まゆみは結婚離婚を繰り返すおかしなカップル。さすがに二人の四度目の披露宴の話には、周囲も少々困惑気味。けれども、はた迷惑とも言えるかれらの行動には、意外に深い理由があったのだ(「愛の保存法」)。食い違って間違ってうまくいかない、困り者のダメ男にわがまま女。全編、くすっと笑えて、ちょっぴりしみじみの傑作短編集。
  • 騒ぐ女・静かな女
    -
    「あしたならいいわ」という返事に、栄一(えいいち)は心底うろたえた。女ともだちの裕子(ゆうこ)がセックスの誘いに応じるなんて、期待すらしていなかったのだ。ただ、裕子は自分が不感症だと告白。それが原因で恋人から別れを告げられた、とも――。なるほどベッドの彼女は、一見「静かな女」のようだったが……(表題作)。〃女の真実〃は奈辺(なへん)にありや? 瑞々(みずみず)しくて切ない恋愛小説集。
  • 十三歳の実験
    3.0
    少女に情事を覗かれている!? 大学生の川岸一生(かわぎしかずお)が口説いた井上のぶ子は、夫と別れ、娘の香夜(かよ)と暮らしながら小料理店を営んでいた。香夜が寝るのを待って交歓を愉しむ二人──だが、少女は行為を見ていたのだ。十三歳の香夜は性に興味を持ち、川岸に抱いてほしいと願う。川岸は本能では惹(ひ)かれつつ理性で抗(あらが)うが……。女と少女の間(あわい)に揺れる性。究極の美少女小説。
  • 午後の足音が僕にしたこと
    5.0
    こつ。こつ。午後1時25分、今日もハイヒールの音が町の東からゆっくりと近づいてくる。足音は「僕」の仕事場のすぐわきを通り過ぎ、町の西までいくと戻ってくる。そして、町の東へ消えていく。彼女は、もう何年も同じ行動を繰り返し続けていたのに、ある日、足音が途絶えた……。人知れずざわめき揺れる心、一瞬のロマンス──読むことの楽しさを堪能できる極上の小説集。
  • 台 風 娘
    3.0
    「僕は風子(ふうこ)と結婚するつもりです」「台風21号と結婚? 方法はあるのかね」「いまから考えます」南の島でダイスケの胸に生まれた小さな恋の竜巻。それは、コンピュータや人工衛星を駆使しての予想を遥かに裏切り、やがて超弩(ど)級の台風になっていく。発達し勢力を増した風子はついに日本へ上陸。この恋はもう誰にも止められない! 魅力的で荒々しい現代の女神の物語!
  • 風のかたみ
    -
    2年前に大学を退官した木島が美奈子に再会したのは、イタリア・ミラノ郊外の修道院でだった。はじめて一夜を共にした翌朝、美奈子は風のように消えてしまった。「神さまに感謝しなくっちゃ」。彼女の口癖の苦い意味をのちに知った木島の胸に、愛しさがこみ上げる(「風のかたみ」)。懐かしい風景、昔日の心の傷――せつない人間模様を描く8つの作品を収録。
  • 鰻の寝床
    4.0
    〔辰巳屋〕は、店主の喜平が厨房を仕切り、息子の嫁・秀子が、おかみとして暖簾を守る老舗の鰻屋。息子の道介は、鰻を焼く匂いを嫌って家業を継がず、挙げ句の果てに外に子供までつくってしまった。その子も早18歳。ある日、秀子は道介に息子の将来を相談され、喜平に弟子入りさせようとするが……(表題作)。美味い料理に人情あり。心あたたまる隠し味。全9編収録。
  • ガールズ・トーク~それぞれの恋、幸せの探し方~
    -
    5人の仲のよい幼なじみのOLたち。そのうちの一人、亜矢子が突然の見合い結婚宣言。しかし、これまでの亜矢子の騒動を知る4人は、複雑な気持ちで披露宴に臨むのだった……。5人の幼友達の友情、それぞれの、恋に結婚に揺れ動く心を通じて、女性にとっての本当の幸せの探し方を描いた新感覚ドラマ。
  • 美人物語
    4.0
    美しいということは大変なことなのです。私のことを「エエ女」なんて、天使に向かって、「天使のようだ」と言うのと同じこと。しかし私は美しい上に寛大です。選ばれた人間の強さ、強靱さを備えています。自分より低い位置にいる者に対して、哀れむ気持ち、愛(いとお)しむ気持ちを持っているのですから。無敵の美人、美香子がおくるコミカル・ラブ・ストーリー!
  • 世紀末鬼談
    -
    だれも見たことのない世紀末の地図です。そこでは、夜ふけの自動販売機が、あなたに反逆し、商店街の迷子が数分間で、おとなの死体になります。いっそうの恐怖に、目のくらむ結果もあれば、明快な解決に、ほっとする結末もあります。絶妙な話術の12編。
  • 報復倒産
    -
    大岩昭平は闇屋から薬品メーカーに成長したワンマン社長。社風刷新のため、役員と労組が結託し、社長追放策を練りだした。大岩も負けてはいない。高値で株を売った後、内紛を流布して株価を暴落させる。社長の座は譲った。だが、制がん剤成功のニセ情報で、再び大混乱を……。悪徳経営者が社員を手玉にし、倒産へ導く残酷小説。
  • 笑う心臓
    3.0
    L.A.で移植を受けた順子(よりこ)は、おぞましい夢を見はじめ、性欲過剰になり、性格も変貌(へんぼう)していく自分自身に怯(おび)えていた。街中で忽然と現われた〃男〃は、「いとしい息子の心臓はたしかにおまえに預けたぞ」と告げた。不安のうちに帰国した彼女を、〃邪悪な意志〃が待ち受けていた! 臓器売買の実態、邪教(カルト)集団の報復、心臓を抉(えぐ)りとる連続猟奇殺人事件。新たな恐怖の扉が開く。
  • 素  敵
    -
    定年退職後、家に居る夫と息を詰まらせる妻。妻子ある男性と恋愛関係にある長女。神経症気味の無職の次男と、彼に〃救い〃を見出すその嫁。孫はまだいない。ありふれた家庭の風景の底から、ふと顔をのぞかせる人の怖さ……。それでも現実は、素知らぬふりで続いていく。表題作をはじめ、人と人との不思議な関係を精緻に活写して堪能させる芥川賞作家の傑作短編集。
  • 嘘  猫
    4.5
    住み慣れた大阪を離れ、東京の広告代理店で働き始めたアサグレ青年。六畳一間の安下宿にある晩、転がり込んできた一匹の肥(ふと)った猫は、翌日、5匹の子猫を産んで――。慣れない東京での生活に、生まれたての子猫まで抱え、アサグレ青年のてんやわんやの毎日が始まった……。懐かしくも愛(いと)おしい猫たちとの不思議な日々をリリカルに綴(つづ)る、著者初の自伝的青春小説!
  • 荒らぶる魂
    4.5
    赤石岳山麓でペンションを経営する治宗は、夫婦の破局が因(もと)で愛育していた仔猪・ゴンタを山に放った。四年後、突如、南アルプス山中に巨大な猪が出現。それはかつてのゴンタだという。付近に出没し、荒れ狂う手負いのゴンタ。人生に傷ついた治宗は、山狩りからゴンタを救出することに、自らの再生を賭けるが……。人間の心に潜む哀しみと、動物への限りない愛を描く巨編!
  • 最終列車
    -
    広島駅構内で中谷は手錠を掛けられた。〃怪盗もヤキが回ったなァ〃と舌打ちした。彼は六年前から、名古屋に多喜子、京都に比佐子、広島に美佳という美女を囲い、新幹線を活用し、窃盗で稼いでは彼女らを歓喜させてきた。だが、今は人生の「最終列車」に乗せられたに等しい。ところが、まず、美佳が激励に現われて……。犯罪小説(クライム・ノベル)の名手が、様々な男女の生きざまを展開!
  • 結婚と純愛のあいだ
    -
    国枝比佐子(くにえだひさこ)、28歳。翻訳会社で経理を務めるOL。30歳を目前にして、「負け犬」にだけはなるものか、と結婚を焦っていた。が、そんな彼女、実は不倫を続けて2年になる。相手は同じ職場に勤める営業担当の羽山志郎(うやましろう)、37歳。彼を妻から奪おうと、あれこれ画策する比佐子だったが、ある日、純朴な青年・田代宏明(たしろひろあき)と出会って……。著者が切り開く新境地、“超”恋愛小説!
  • 悪党どもの弔歌(ちょうか)
    -
    還暦(かんれき)を迎えた佐川(さがわ)は、千葉の片田舎でみやげ品の卸売り業を営んでいた。だが、裏では強請(ゆすり)と強盗(タタキ)を生業(なりわい)とする前科持ちの老ギャングだ。年齢(とし)の離れた女と表向き平穏に暮らす彼は、現役引退を賭(か)けて仲間と銀行を襲い、大金を強奪した。全てが上手くいっていたはずなのに、思わぬ伏兵の出現で、佐川の歯車が狂った。そして、それは残虐な事件の幕開けでもあった。
  • 牙 の 街
    4.0
    東京郊外の会社社長宅に押し入った悟(さとる)と林田は、一家全員を全裸にして縛り上げ、5千万円を強奪した。そこで悟は、犠牲者の一人である若いお手伝いが高校の同級生だった有村芳子と気付き愕然とする。危険も顧みず芳子に会うことを決意する悟。そこには意外な運命が二人を待ち受けていた……(表題作)。炸裂する暴力と極限の性。著者渾身の衝撃作四編収録!
  • 髑髏を抱け
    -
    小谷幸一は二年前、夜明けの道を裸足で歩いているところを発見された。過去の記憶をすべて失っていた。彼は、記憶を辿る旅の途中南房総の町で、絡み付くような視線を感じる。その晩、スナックで知り合った女とベッドを共にするが、突然三人の男たちに襲われた……。わずかながらも紡ぎ出された過去の記憶、そして驚愕の事実が……!? 復讐に燃える男を描き切る!
  • 悪夢の交わり
    5.0
    真由子は、半ば強引に岩井の愛人にさせられた。彼は代議士の地元秘書で、手広く商売をしている。彼女があてがわれたマンションに定期的に届く段ボール函がある。それはすぐに岩井の後妻の弟、田原が運び出していく。その中身を知ってしまった真由子は、自分を欲する田原を利用して謀略のドラマを自作自演した!?――肉体を武器に仕掛ける悪女を描く力作!
  • 青年の領域~ビジネス・エリートへの道~
    -
    三宅謙一(みやけけんいち)、岡田徹男(おかだてつお)、高川明夫(たかがわあきお)が富国(ふこく)銀行横浜支店に就職して4年2カ月経(た)つ。揃って26歳。同じ業務渉外係で競(きそ)いながら、今は自分の足で歩いている。だが実態は転職を策したり、大口融資に勇んだり、恋に悩んだりの日々。やがて三人は配属が変わり新しい出発に燃えた。――銀行員の著者がビジネスマンの生き方を活写する!
  • 男の極楽~千束圭太(せんぞくけいた)日記~
    -
    〃男の極楽というのは、絶頂をきわめているときではない。うだうだと陽溜(ひだ)まりにうずくまりかける頃をいうのだ〃独身を謳歌(おうか)する演歌作曲家・千束圭太(せんぞくけいた)は、ヒット曲もあり、女にも不自由していない。今夜もまた、オンナが飛び込んできて……。男と女の実像と虚像をみごとに抉(えぐ)りだす、ユーモアとペーソスあふれる傑作連作小説。
  • 女主人(マダム)
    -
    「長い銀座ぐらし、さぞいろいろあったでしょうとよくひとに訊(たず)ねられる。ええ、と頷(うなず)きながら、答えのほうはいつも曖昧になってしまう……」(あとがき)。虚飾とカネが交叉するクラブで、マダムは華麗に、そして逞(たくま)しく夜を泳ぐ。女の修羅場を生き抜いた著者が男と女の本性を冷徹な目で描ききった傑作連作小説。
  • なめられた女
    -
    平和な家庭に突然ころがり込んできた闖入者(ちんにゅうしゃ)。その女が座間(ざま)家に居ついて40日にもなる。勝手に冷蔵庫を使うなどやりたい放題。だが母の芙美代(ふみよ)は強くたしなめることをしない。父も、「いずれ出て行くさとあまり気にしていない。いったいなぜ、家族はこの女の横暴を黙認するのか。娘の真紀(まき)は、女が居すわる理由を調べるため、四国の大洲(おおず)市へと向かった。戦慄の事実が……?!(『女の戦争』改題)
  • 地獄の愛
    -
    軽井沢で偶然巡り会ったふたり。許されざる愛に苛立つ男は、六千万円強奪の企みを秘めている。深い官能に陶酔しながらも、女は男の疲れきった双眸(そうぼう)の中に、野望を垣間見た。幸福な結婚を望む彼女の前に、計画実行の日は刻々と迫ってくる……(表題作)。激しく燃える愛と人間の美醜を鮮やかに描き出した官能の美学!
  • 愛  人
    1.0
    ●愛する人と愛される人、だから愛人って素敵だと思わない? 三千代は、こう決意した。(表題作)●大邸宅に囲う美女七人、今夜もその一人の部屋へ行く。華麗な生活に浸る男の隠された一面。●相手がよければいくらでも失神くらいするわよ。平然と言ってのけるハイティーンの思わぬ誤算。――愛と欲望をめぐる傑作小説集。
  • 猛烈に不幸な朝
    -
    〃今年こそレコード大賞を獲れ〃レコード会社のやり手ディレクター鬼頭一平に至上命令が下った。――老獪な裏工作と卑劣な暴露作戦。そして生贄の女。ライバル追い落とし戦争は熾烈を極めた。病床の妻を失い、部下にも去られた鬼頭がつかんだものは?……現代社会を生きる人間が否応なくおちいる罠と孤独を非情に抉った傑作。
  • 遠別少年~13のストーリーズ~
    -
    遠別――北海道の最北端を日本海側に下った小さな町。風は強く、日本とは思えないほど冬の寒さは厳しい。それでも季節はめぐり夏には水もきらめく。その地で、豊かな生命の営みを全身で感じていた少年。長じて装丁家になったその少年は、北の自然に溶けこんだ大切な思い出を、みずみずしい文章で絵画のように描き出した。懐かしさが芳醇(ほうじゅん)に匂いたつ傑作短編集!
  • She loves him?
    -
    私は、はっきりと彼の最後の言葉を想い出す。「君がこなごなに、壊してしまったのさ」 上手に恋しているはずの私。なのに、私の洞察力は、彼と逢えない夜、私の知らないうちに、鋭利になっていた……。(表題作より) 実らぬ恋でも、せつなくても、いちばん愛しかった男(ひと)への想いを、純粋(ピュア)な気持ちで綴った短編連作6景。男女の別れをテーマにした、著者の告白的恋愛小説。
  • ノーワン・ノーラブ
    4.0
    木でできた重いドアを開けてみる。そこは、自分がより温かくなれる場所。いろんな人のいろんな人生が、薄暗い照明に映し出されている。恋に迷う女たち。新しい生き方を求め、新しい出逢いを探すひと。でもただひとつ、はっきりしていることがある。「ノーワン・ノーラブ」――誰もが皆、恋をする。 とあるバーを舞台に、やさしいまなざしで描かれた恋の物語。
  • 女たちのオフィス・ウォーズ
    -
    「日本の男って、どうして女に負けるのが嫌なのかしら」――アパレル、銀行、デパート、不動産、広告代理店、流通などの7人の女性総合職が、男社会の中でさまざまな悩みを抱えながら生きる様を、実在のモデルに取材して描く短編小説集。恋も、仕事も、家庭も、生き甲斐も、両立させようと健気に働き、挑戦する「できる」女性たちの物語。(『しなやかな辣腕』改題)
  • すれすれ
    -
    石原沢吉は、父が遺した自家用車で白タクを始めた。「女の子とうまくやるためには車は必需品である」という話をしばしば耳にしたからである。ところが成果はおもわしくなかった。そんな時、沢吉は亡父の友人から、父が女体遍歴の秘伝書を遺していると聞いた!? 主人公の好色物語を通して、男女の生と性を描く異色の教養小説(ビルドゥングス・ロマン)。
  • ルアーに恋した日
    -
    中川悠。二十四歳の湘南ガール。母は家出、父は失踪中。葉山で一人暮らし。知り合いの釣具店を手伝う。ある企業から、釣り師としての腕を見込まれ、フィールド・テスター(開発製品を使う側からチェックする)を依頼される。一方で、自殺しようとした十九歳の順一を助けたことから、奇妙な同居生活が始まる。悠の励ましを受け、順一は生きる勇気を取り戻してゆく。そして、奇蹟が……。
  • 友よ、もう会うこともないだろう
    5.0
    「ドライ・ジンのような小説を書きたいと思った。スコッチのようなミステリーでもない。バーボンのようなハードボイルドでもない。ドライ・ジンのようなアクション小説。正確にいえば、ドライ・ジンでつくったジン・トニックのような物語(ストーリー)」(「あとがき」より)ロス、カリブ、ハワイ、グアム……、強敵との一期一会の勝負を求める青年ギャンブラーの旅!(『プール・バーで待っている』改題)
  • テネシー・ワルツは、1度だけ
    -
    グアムに住みついて4年。おれの本業はカメラマンだが、仕事はほとんどこない。食うために私立探偵の真似ごとをしている。――美人歌手の依頼人は一枚のモノクロ写真をおれに差し出した。写真の男を10日間で探してという。謝礼の1000ドルは魅力的だったが……。南の島で繰り広げられる男と女の事件、乾いた文章で描く爽快作!
  • ロックンロール・ティーチャー
    -
    湘南、葉山の私立高校にとんでもないセンセーがやってきた。早川美久、ハワイ帰りの22歳。ホノルル・シャミネード音楽院で、ベートーベンからマイケル・ジャクソンまで勉強。できる楽器はピアノとロックンロール・ギター。特技は実戦カラテ!――表向きは音楽の特別講師。ところが実態はなんと番長グループ壊滅の使者だった!?
  • 暗闇の女
    4.0
    愛欲を貪り尽くして飽くことを知らぬ女。運命に抗いつつ哀しみに溺れていく女。肉体を武器に世の中をわたっていく女。男を騙す女、そして騙される女。これら百花繚乱の芳香豊かな華々しき女性たちの人生模様を、自在の筆をもって、あますところなく描ききる! 元祖超流行作家・梶山季之のきわめつき傑作小説集、登場!
  • 結婚小説
    4.0
    結婚なんかしたくなかったのに、彼のことを好きになりすぎて、浮気性の彼を独占するために結婚しなきゃならなくなった琴美(ことみ)。どうせするなら、〃夢〃を実現したい! でも花婿はまったくもって甲斐性なしの貧乏映画監督。琴美の理想の結婚への道は多難なのだが……。琴美の友達、まゆこ、莉帆(りほ)、和喜(かずき)たちの結婚もなかなかにして前途多難なのだった。
  • 猟犬探偵
    3.9
    〈竜門猟犬探偵舎〉に奇妙な依頼が舞いこんだ。動物プロダクションから傷ついた一頭のトナカイとともに一人の少年が失踪、その行方を追ってほしいというものだった。竜門卓(たく)は相棒の猟犬ジョーを連れ、その臭跡を辿りながら有馬の山中へと分け入るが……(「トカチン、カラチン」)。心優しきアウトローたち。自らの信念に従い行動する男の美学。感動の連作短編集!
  • 出もどり家族
    -
    五十歳とは、憂鬱な年齢である――。昔ながらの商店街で民芸店を営むネジメハジメは憂鬱の種を山ほど抱えていた。妻の実家は借金まみれ、将来が心配な子供たち、愛人問題etc.泥沼に追討ちをかけるように、ネジメは交通事故まで起こしてしまう。しかし、被害者の風俗嬢との出会いが彼の人生を大きく動かすことに……。ねじめ正一が初めて挑んだ「私小説」の傑作!
  • こちら、FM遊々です!
    -
    「FM遊々」は小さなコミュニティラジオ局。音楽や交通情報、リスナーからのメッセージなどを放送していたが、市長選挙を控えて選挙へシフトした! 番組を使って、事前運動を始める者あり、たった一人で選挙運動をする者あり、宗教団体が後ろに控えている者あり──。候補者入り乱れた混戦模様の選挙戦を、軽快なタッチでコミカルに描いた痛快作。
  • 六本木シンデレラ
    -
    夏目涼太郎は六本木に生まれ、家業である銭湯の番台で女の裸を見ながら育った。美大生の彼は、アルバイトで始めたヌード・カメラマンの仕事が忙しく現在は休学中の身だ。悪友の岩田は、家業の魚屋を嫌って何やら怪しげなカフェバーを始めた。地元育ちの若者と多国からの出稼ぎモデルが繰り広げる、恋とスリルとウイットたっぷりの『六本木バナナ・ボーイズ』第二弾!
  • 青山物語1979~郷愁完結編~
    4.0
    「正社員から嘱託(しょくたく)にして下さい」上京以来8年。平岡義彦は、子会社を任せるという社長に断り、ボーナスのもらえない人間となった。生活の安定よりも原稿の書ける時間が欲しい。小説家になる夢を持ち続けていた。仕事は今までどおりこなし、同僚の愚痴も聞く。そんな義彦にも淡い恋の予感が……。恋に仕事に、青春の日々を過ごした青山。ここに著者の原点がある!

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