沈黙博物館

沈黙博物館

825円 (税込)

4pt

耳縮小手術専用メス、シロイワバイソンの毛皮、切り取られた乳首……「私が求めたのは、その肉体が間違いなく存在しておったという証拠を、最も生々しく、最も忠実に記憶する品なのだ」――老婆に雇われ村を訪れた若い博物館技師が死者たちの形見を盗み集める。形見たちが語る物語とは? 村で頻発する殺人事件の犯人は? 記憶の奥深くに語りかける忘れられない物語。

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沈黙博物館 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    読んでいるうちにだんだんと怖くて不安で後ろも振り向けなくなっていって読むのもやめられない

    文章の力をすごく感じた作品

    0
    2025年01月30日

    Posted by ブクログ

    ある村の大きなお屋敷に住む、ちょっと気難しい風変わりな老婆に雇われた、若い博物館技師の物語です。
    屋敷には老婆と一緒に暮らしている少女と、離れには庭師と、その妻である家政婦が住んでいます。
    故郷を離れ、この村にたった一人で訪れた技師は、亡くなった村人たちの形見を集め、それらを展示、保存する博物館を作

    0
    2023年07月10日

    Posted by ブクログ

    スリルのある小説です。見事に感情がぶつかり合い、不思議なパズルを完成させます。主人公が戸惑い、躓いたりして沈黙と戦います。謎めいた小説の好きな方におすすめです。何か返事があるかもしれません。

    0
    2022年08月31日

    Posted by ブクログ

    すごくしんとした気持ちになりました。
    爆弾事件と殺人事件のくだりは忘れていたので、こんなにミステリな作品だったっけ…と思いましたが好きです。
    沈黙の伝道師も好き。わたしもかれらにひっそりと語りたいです。
    遺品を展示する沈黙博物館、訪れてみたいです。
    わたしなら一体何を展示されるのだろう…。
    解説が、

    0
    2018年01月11日

    Posted by ブクログ

    久しぶりに胸を打つ話を読んだ。老婆の描き方が素晴らしく、魅力的だった。自分だったら形見は何になるのだろう、と想像するのも楽しめるというか。言葉にならない思いがたくさん溢れてきた作品です。読み終わった時、この本に出会えてよかったと思った。

    0
    2021年10月09日

    Posted by ブクログ

    象徴に満ち溢れている。

    沈黙。形見。博物館。冬。
    身寄りのないことが、逃げ場のないことが分かった主人公。高齢の老婆。バイソン。
    解説でホロコーストとの関連に触れているが、その文脈で行くと多くのことがなにかにあてはまる。

    そして、圧倒的で静謐な世界観。
    特に沈黙の伝道師の存在が不可思議で考えさせら

    0
    2017年01月31日

    Posted by ブクログ

    幻想的な長編小説。「博士の愛した数式」以来、小川洋子の長編はあまり読んでこなかったのだけれど、すごく良かった。

    博物館技師の「僕」が訪れた幻想的な村。そこで「僕」は形見を陳列する「沈黙博物館」を作ることになる。形見を収集してきた「老婆」と、その娘だという「少女」、屋敷に代々仕えている「庭師」と「家

    0
    2015年04月23日

    Posted by ブクログ

    終始登場人物の名前が出ていないのにも関わらず、そのことに読み終わるまで気がつかないほど自然で美しい文体で描かれています。庭師と主人公との穏やかな交流と、その下に潜む秘密が徐々に明らかになっていくのをどきどきしながら読みました。

    0
    2013年07月25日

    Posted by ブクログ

    『猫を抱いて象と泳ぐ』を思い出しながら読んでました。
    チェスの世界と博物館の世界という違いはあれ、どこか似通った幻想的な雰囲気があります。そもそもどこの国の話なのかも判然としませんし。
    登場人物はそれなりに(と言うか結構活発に)動き回りますし、会話も豊富なのですが、どこか絵画的な静止状態と静けさを感

    0
    2016年06月19日

    Posted by ブクログ

    亡くなった人の形見を展示する博物館をつくることを依頼された、博物館技師の物語。形見を見れば、持ち主の人生が語れる老婆と、その養女、そして庭師と一緒に進める博物館づくり。なぜか形見は盗み集めるという作業で、後半事件性も帯びてしまうが、全体として村上春樹の作品で感じるような、不思議な別世界観がある。

    0
    2025年01月02日

沈黙博物館 の詳細情報

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