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お任せ! 数学屋さん
数学が苦手な中学二年生の遥の前に、不思議な転校生・宙がやってきた。宙は突然、どんな悩みでも数学の力で必ず解決してくれるという、「数学屋」なる謎の店を教室内で開店する。はじめは遠巻きに見ていた遥も、店を手伝いはじめることに……。どんな相談事も華麗に解決していく二人だが、一通の悩み相談の手紙から、数学では解けそうにない「人の感情」という、超難問にぶつかることに。彼らは果たしてどんな答えを導くのか!? -
おませさん
『おませさん』 (著者:古島結芽) 「わたし、おませさんなの。だから、もうあなたとはいられないの」 ある日突然、うなちゃんがそんなことを言ってきた。 とても年中さんとは思えない言葉づかいに困惑してしまうが、どうやらうなちゃんは本気のようだ。 今までずっと一緒だったうなちゃんとの関係が突然終わったしまったことは悲しいが、僕はそれをちゃんと受け入れなくてはいけない。 お姉さんとして成長していこうとするうなちゃんと、 少し遠くから見守る「僕」の、あたたかな物語。 デジタル時代の小説を追求する文芸賞「デジタルノベルコンテストvol.1」受賞作。 -
お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂
浅草の一角で、町並みに溶け込むかのように佇む栗丸堂。若い主人は最近店を継いだばかりらしく、栗田仁という。精悍にすぎる容貌で、どこか危なっかしいが腕は確か。 店を応援しようと顔馴染みが紹介したのが、和菓子のお嬢様こと葵だった。可憐な容姿だが、怪しすぎる通り名に警戒する栗田。出会いはいまいちだったが、彼女との出会いが栗田の和菓子を大きく変えることになる。 思いもよらぬ珍客も訪れるこの店では、いつも何かが起こる。和菓子がもたらす、今日の騒動は? ここでは変わらぬ温かい下町の風景が残っている。 -
おまわりさんと招き猫
海辺の下町商店街・かつぶし町の交番に赴任した、おまわりさんの小槇悠介(こまき・ゆうすけ)。 この交番にはずっと昔から、人の言葉を話す謎の猫・おもちさんが住み着いている。 「相手の声を聞こうとする気持ちさえあれば、案外なんとかなるものですにゃ」 町の人々から愛されるおもちさんは、触ると願いが叶うとか、おやつをあげるといいことがあるとか、いろいろな言い伝えがあるらしい。 でもそれが本当かどうかは誰も知らない。 そんな彼らの周りには、優しい町の人々だけでなく、さまざまなあやかしたちの姿もあって――。 百鬼夜行に巻き込まれたり、河童に恩返しされたり、突然の神隠しもあり!? 人と人ならざるモノのあわいで起こる、ふしぎで優しい物語。 -
おみおくり
「もうよかか。逝くぞ。」 「頑張ったね、兄ちゃん。ゴールインだね。ありがとうね。」 故郷長﨑の西海の町(雪浦)と、大分由布の里山(庄内)を幾度も往復しながら、 兄と一日一日を刻むように暮らした最後の日々。 次々に浮かぶ思い出を綴りながら、私は何度か笑い、 何度か泣いた。 生きていれば、どうしようもないことはいくつもある。 それが人生。 兄との静かな最後の時は、丁寧に生きること、 心豊かに生きること、 心を尽くして寄り添うことを教えてくれた。 (※本書は2021/8/7に株式会社 リーブルより発売された書籍を電子化したものです) -
おむこさんは殺人鬼
この謎は、私を強くする。 『此の世の果ての殺人』で江戸川乱歩賞を最年少受賞しデビュー、 第2作『ちぎれた鎖と光の切れ端』で吉川英治文学新人賞候補、 “Z世代のアガサ・クリスティ”の異名を持つミステリー界の新鋭・荒木あかねの待望の単著第3作は、 “人生の謎”に同志と共に立ち向かう、痛快なミステリー作品集! ◆収録作(全5編) ・同好のSHE 憎いあいつを殺すために乗り込んだ夜行バスで財布盗難が発生。疑われた私を嬉々として庇う女性の正体は? ・震える箱 「隣の女の貧乏ゆすりに腹を立てた」映画館で起きた傷害事件の真相に、“妙な被疑者”専門の取調官が挑む。 ・置き去りイヤリング 東海道新幹線のパーサーが見つけた片方だけのイヤリング。不可解な落とし物はある犯罪に繋がっていて…… ・答え合わせ 雪の上で血を流していた継父。彼の最後の言葉は、僕へのメッセージなのか、犯人を示すヒントなのか。 ・おむこさんは殺人鬼 婚約者は連続殺人鬼? ただの浮気者?「困ってるなら話を聞くよ」元探偵のおばあさんとの隠密調査の結末は。 -
汚名
天然痘と闘い続けた医師・伊東玄朴。その「誤解」に満ちた生涯とは!? 江戸で初めての種痘所設立、蘭方医で初の奥医師登用……数々の功績は、彼のある覚悟ゆえに成し遂げられた。佐賀の貧しい農家に生まれた伊東玄朴は、シーボルトの弟子になり、江戸参府に随行する。シーボルト事件に巻き込まれ、玄朴はお咎めなしとなったものの、義兄源三郎は獄死してしまう。江戸で医者として開業した玄朴は、当時猛威を振るっていた天然痘に立ち向かうため、種痘所の設立を決意。権力者の横槍、漢方医たちの妨害、家族の冷たい目と逆境の中、出世と金にしか興味がない男との悪評を浴びつつも、彼が貫いた決意とは。「料理人季蔵捕物控」「産医お信なぞとき帖」で人気の著者が挑む、感動の歴史小説! -
汚名
SFPD(サンフェルナンド市警)の予備刑事(reserve officer)として、自発的に未解決事件捜査にあたっているハリー・ボッシュのもとを、昔のパートナーだったロス市警本部強盗殺人課未解決事件班刑事のルシア・ソトが現在パートナーを組んでいるボブ・タプスコットとロス検事局のアレックス・ケネディ検事補とともに訪れ、ボッシュが三十年ほど前に逮捕し、現在も死刑囚として服役中の連続殺人犯プレストン・ボーダーズに関して、あらたな証拠が出たとして、再審がひらかれる見込みだと聞かされる。残された証拠を調べ直したところ、すでに死亡している別の死刑囚ルーカス・ジョン・オルマー(連続婦女暴行殺人犯)のDNAが被害者の着衣に精液の形で付着していたことが科学的に立証されたという。事件発生当時、DNAは、犯罪捜査の証拠として認められていなかった。証拠保管庫に収められた被害者の着衣の入っている当該事件の証拠保管箱をソトとタプスコットが開封する様子は、ビデオに録画されており、そこに問題はまるで無いように思えた。 ボーダーズの弁護士ランス・クローニンの主張は、被害者の着衣に別人のDNAが付着している以上、ボーダーズ逮捕の決定的な物証(ボーダーズの住居で見つかった被害者のペンダント)は、事件担当の捜査官(ボッシュと彼のパートナー)が仕込んだものだ、というものだった。ロス市警と喧嘩別れしたいきさつから、ロス市警と検事局のボッシュに対する心証はことのほか悪く、証拠を捏造した悪徳警官としてボッシュに責任をかぶせようという気が満々だった。おのれの信用が地に落とされる危機に際し、リンカーン弁護士ミッキー・ハラーにボッシュは相談し、ミッキーの導師であるリーガル・シーゲルの智慧を借りることになる。 一方、サンフェルナンド市警の管轄で、薬局を経営する父親と息子が薬局内で銃殺されるという事件が発生し、小規模共同体の警察としては、手が足りず、ボッシュも捜査に狩りだされる。捜査を進めるなかで、この事件が、薬局を舞台にしたオキシコドン(半合成麻薬)不正請求にまつわるものであることが判明する。すなわち、身内に引き込んだ医師に鎮痛剤でもあるオキシコドンの処方箋を書かせ、患者を装った出し子たちに薬局で大量に入手させ(料金は医療保険Medicareでカバーされる)、それを売りさばいて大金をせしめている犯罪者集団がいた。薬局の父親は、永年その片棒を担がされていたのだが、息子がその不正に気づき、手を引こうとして、犯罪者集団に処刑されたのだった。犯罪者集団のアジトを突き止め、親玉を逮捕する証拠を手に入れるため、ボッシュは、潜入捜査に赴く。 -
汚名刑事
拳銃捜査の闇を抉ったハードボイルド小説。 秘密部隊「銃器対策課登録作業員」。刑事課から抜擢された警視庁警部補の鎮目は、関西弁の拳銃密売人、謎の美女との駆け引きを通じ捜査方針に疑問を感じる。警察組織の罠にはまった鎮目は――。圧倒的なリアリティで描く新警察小説! 警察と銃器問題に精通した著者が、かつて警察庁に実在した「銃器対策課登録作業員」にまつわる事件を題材に、2年間の執筆・推敲を経て完成させた渾身の処女小説。これまで明らかにされていなかった、潜入捜査で銃器の摘発を行う秘密部隊の存在と、最後は警察庁の意向で組織から斬り捨てられてしまう悲しき「スパイ」の運命を綴る。 新しい、警察小説の旗手が誕生! 著者プロフィール 1959年2月16日、京都生まれ。ジャーナリスト。取材・執筆活動のほかに、テレビ等で銃器評論家として活躍中。映画や漫画の監修も手がける。著書に『銃社会ニッポン』(テレビ朝日出版)、『銃器犯罪』(現代書林)、『脳を食む虫』(マイクロマガジン社/小学館)などがある。 -
おめざめですか、アイリーン
1888年夏。鉄道事故で“死亡”したオペラ歌手アイリーン・アドラーは、夫のゴドフリーと親友ネルの三人で、パリ郊外の村で静かに暮らしていた。だが、持ち前の好奇心が、ふたたび彼女を冒険と推理の旅へといざなう。セーヌ川から引き上げられた男の死体にあった謎の入れ墨、ゴドフリーが命を救った若い女性ルイーズの“死”……アイリーンたちはこれらの真相を追い、モンテカルロへと赴く。かの地で待つのは、さらなる事件と謎、そして同じく事件解決に乗り出した名探偵ホームズとの再会……稀代のヒロインによるヴィクトリア朝ミステリ第2弾。/解説=池澤春菜 -
おめでたい女
佐藤愛子さんも激賞、圧倒の離婚私小説! 《離婚後、ずっと自分で五十枚の原稿を書いていた。これが世に出なければ死んでも死にきれないと思った。「神様、この原稿を書き上げる力を下さい」と神頼みしながら書いた。(中略)今回神頼みするにあたり、「わたしは空手で、大事なお願い事は致しません。原稿が書けるのなら今までの名前は捨てます」と誓ったので今後は、鈴木マキコで書いていきます》(小学館文庫「逆襲、にっぽんの明るい奥さま」あとがきより) さわベス2017文庫編1位に輝いた「逆襲、にっぽんの明るい奥さま」の著者・夏石鈴子がそのペンネームを捨て、全身全霊をかけて自身の離婚のすべてを描いた圧倒の私小説。 連載中、あの佐藤愛子さんが思わず筆を執り著者の才能を激賞。「別れたいのに別れられない」女性、必読。 -
思いがけないベッドの上で
その複数の声を、一人で聞くということ ホテルに一人の女性が滞在している。彼女は朝食を取るために下まで降りていくがウォークマンを携帯させている。そこにはテープが挿入されており、いま、彼女は、その音声をイアフォンごしに聞きながら朝食の時間を楽しんでいる。そのテープには、2週間前に女性3人でさんざんに語り合ったことが録音してあるのだ。その時の熱気。口調。辛らつさとあけすけな内容。それらが朝の彼女の頭蓋の中に響き渡る。そしてその会話のあとの行為についても思い出している…… 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/ -
想いであずかり処 にじや質店
満月の夜だけ開店する「にじや質店」。そこはある条件を満たせば、お金を貸してくれる代わりに「願いを一つだけ叶えてくれる」質屋だという。そんな不思議なお店で働くことになった女の子・いろはと、どうしても叶えたい願いを抱えるお客たちが織りなす、優しく温かい物語。 -
おもいでがまっている
「待つ」ことでしか、進まなかった人生がある。 今は古びた平成初期の新興マンション。 その一室に、ひとりの年老いた男が、孫とともに住んでいた。 男が訥々と語る、心温まる、この部屋の思い出。 孫はここで、ずっと母を待っている。 この部屋に残された母の愛に囲まれて。 しかし、男が語る思い出はすべて“嘘”だった。 かつてこの男は、とある幼い兄妹から、この部屋を奪った。 男には、そうしなければならない、痛切な理由があったーー。 風吹く部屋で、ずっと誰かを待ち続けた、ある家族と男の物語。 水野良樹(いきものがかり)が筆名で描く、渾身の書き下ろし小説。 ■著者からのメッセージ すぐに話せて、すぐに理解できる。 待つことが少なくなったそんな世界において、人に会えず、先が読めず、いつ終わるかわからない、待つことを強いられた3年間でもありました。今という瞬間を侵食する過去との向き合い方。そして場所に沈殿し、宿り続ける記憶。 人生という自分たちの時間を、前に進めようともがく人々の物語です。 なお、本小説のプロットから受けたインスピレーションを元に創り上げられた楽曲『ただ いま (with 橋本愛)』が、各種音楽配信サイト・ストリーミングサービスにて配信中。 本楽曲は女優の橋本愛が初めて作詞を手掛け歌唱を担当。 作曲は著者の清志まれ、編曲は鈴木正人が手掛けた。 -
思い出探偵
人生は「思い出」の積み重ねでしかありえない。良きにつけ悪しきにつけ、そのひとが生きてきた証なのだ――。小さなガラス瓶、古いお守り袋、折り鶴……、そうした小さな手がかりから、依頼人の思い出に寄り添うようにして、人や物を捜し出していく“思い出探偵”。京都御所を臨む地で「思い出探偵社」を始めた元刑事の実相浩二郎は、探偵社のメンバーである元看護師の一ノ瀬由美、時代劇俳優をめざす本郷雄高、十年前に両親を惨殺されて心に傷を負った橘佳菜子と共に思い出と格闘し、依頼人の人生の謎を解き明かす。「思い出」は心を豊かにすれば、苦しめもする――乱歩賞作家が紡ぎ出す、せつなさと懐かしさが溢れるミステリー。 -
想い出だけが通りすぎてゆく―小説 昭和の旅路
昭和27年、昭和32年、昭和35年―あなたはなにをしていましたか。なにを考え、なにを夢見て、なにを悩んでいましたか。激動の昭和を駆け抜けた青春。 (※本書は2007/12/1に発売し、2022/1/27に電子化をいたしました) -
想い出の色、あなたに残します
愛する人といつまでも一緒にいたい、見守り続けたい。そんな願いが叶うとしたら? 色とりどりの瓶が並べられた、まるで博物館を思わせるような研究所。ここでは空に還るたましいを、ガラス瓶に保存してくれる。そして不思議なことに、瓶に閉じ込められたたましいは、人生で最も鮮烈な、想い出の色に染まる。 だから、この研究所には想いと事情を抱えた人々がやってくる。たましいの色に込められた、一番大切な人の、最後のメッセージを求めて……。 「ついに、来てしまったわ。――昌樹、許してくれる?」 そして今日もまた一人の女性が、願いを胸に研究所を訪れ――。 -
思い出の壁
江戸初期からつづく造り酒屋の桜井家は、中国美術品の蒐集家として知られる。収蔵品リスト『桜獅子名品帖』に陶片もあった。それは額のなかにはいっていたが、白のタイルのうえに陶片がはめこまれたものだった。鎌倉の海岸から宋磁の陶片がよく出たことは知られている。鎌倉に幕府が置かれたころ、宋の貿易船は陶磁器を積んで来航した。だが、途中で割れてしまうものがあり、陶磁のかけらは海に投げ棄てられたという。その鎌倉の浜から拾った陶磁片を買い集め、我が家のタイルの壁にちりばめたものだという。旧伯爵家のものといわれる壁にはめこまれた陶磁片には、思いもよらぬ物語が秘められていた。 -
思い出の修理工場
【スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーに師事し、 『千と千尋の神隠し』『ハウルの動く城』などの作品を支えた アニメプロデューサー、初のファンタジー小説!】 うまく友達をつくれない少女ピピが迷い込んだ、 ふしぎな「思い出の修理工場」。 そこでピピが出会ったのは、 せっかちで小鬼のようなズッキ、 白ヒゲの親方ジサマ、 朝は少女、昼は大人、夜は老女になる レディ・ミス・ミセス・マダム……。 ピピは、初めてできた仲間たちとともに、 人間たちから思い出を奪い、工場を閉鎖に追い込もうとする 「黒いエージェント」に立ちむかうが……? ピピの、勇気の物語が、はじまる。 【読みはじめたら止まらない!】 友情と挫折、仕事と人生。大切な人との別れ……。 十歳の主人公ピピの成長を通して、 生きること、働くこと、人と関わることの素晴らしさを堪能できる、 新たなファンタジー小説が誕生しました! ミヒャエル・エンデ、『ハリー・ポッター』シリーズ、 スタジオジブリ作品を愛する人、 忘れられない思い出を抱いたすべての人々に、ぜひ読んでいただきたい傑作です。 -
思い出の十二号埠頭
そして十年後も豪雨の日を迎える 女には、恋人と呼んで差し支えない相手がいた。その男が、話をしたい、ということでセダンで迎えに来る。女は激しい気性で、日本車の惨めさについて、戦後日本社会の貧弱さについて意見をぶちまける。やがて天候が変わり、湾岸線を走る車の上に豪雨が訪れる。彼女は豪雨の中、危険も顧みず、途方もない行動に出る……それからちょうど10年後の同じ日。また同じような天候だ。はたして彼女は何を思うのか? 短篇「八月の上半身」に話題としてのみ出てくる女性がここでは主人公。ぜひ、併読をお勧めしたい。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/ -
おもいでホームクッキング
レシピに宿る思い出、心動かす美味しい物語。 美味しく、前を向く。 もう二度と会えないあの人の、大切な味をもう一度。 ここは鎌倉・つだやまホームクッキング。 鶴岡八幡宮手前を曲がり、木立ざわめく石段を登ると現れる古民家、「つだやまホームクッキング」。母を亡くしてからモノクロの日々を過ごす野川智也は、講師の津田山とその息子・心路からスカウトされ、この料理教室でアルバイトをすることに。 ここでは故人のレシピを調査・再現するコースがあり、「あの味にまた会いたい」と願う人々が訪れる。夫が娘たちに作っていた「まじかるおにぎり」、バリスタを目指していた青年が両親に淹れた「ケーキのような」カフェオレ、厳格な恩師が同窓会に差し入れた独特ならっきょう漬け……。やがて野川は、津田山にも長年探している味があると知り……。 レシピに宿る思い出に、きっと涙する。心動かす美味しい物語。 -
思い出リバイバル
ひとつだけ、過去を「再上映」できるとしたら。今だから気付けることがあるーー思い出とは、未来へ一歩踏み出す自分を支えてくれるもの。 思い出をひとつだけ「再上映」してくれる不思議な存在、映人。 過去を変えることはできないが、今の自分の視点でもう一度過去を見直すことができる。 幸せだった頃を取り戻したい人、後悔にけりをつけたい人……映人に再上映を依頼する理由は様々だが、受けるか受けないかは映人なりの基準があったーー。 幸せなものでも、苦しいものでも、自分にとって価値があって大切なものだと心から思えたら、きっと「これから」が変わっていく。 思い出を再体験した依頼人たちは、何を得るのか。 そして、映人の正体と目的とは。 -
思い出列車が駆けぬけてゆく
「犯人は読者だ」で話題をさらった『仮題・中学殺人事件』から50年、ミステリ作家デビュー以来、本格もの、ユーモアものをはじめ、様々なスタイルの作品を提供し続けてきた辻真先。中でも、鉄道ミステリは、著者自身が長年の鉄道ファンであることも広く知られており、多くの読者に親しまれてきた。シリーズキャラクターである、トラベルライター・瓜生慎ものを筆頭に、自らも鉄道愛好家でもある、ミステリ評論家・戸田和光が選んだ珠玉の12編。すでに廃線となった路線、企画列車なども登場する、辻ファン、鉄道ミステリファン必携の一冊。/【目次】お座敷列車殺人号/夜行急行殺人号/ブルートレイン殺人号/α列車殺人号/郷愁列車殺人号/白い闇の駅/オホーツク心中/遠い日、遠いレール/終電車の囚人/鉄路が錆びてゆく/東京鐵道ホテル24号室/轢かれる/解題=戸田和光 -
想い出をむかえに
ネジ販売会社の社長を務める山本信之輔はある日、とある講演会会場で真桜子と再会する。二人は惹かれあい、逢瀬を繰り返す。信之輔が真桜子との結婚を意識し始めた矢先、真桜子から突然別れを告げられる。3ヵ月が経ったある日、自社製品が係る事故が発生し、現場である福岡へ飛ぶ。対応を進める中で信之輔は社員の存在を強く意識をする。社長と社員が一丸となって原因の究明を急ぎ、頼もしい社員に心強さを感じつつ、もう一方の心の支えとして真桜子を想う信之輔。奇しくも福岡は現在真桜子が滞在する街だった。意を決して真桜子に連絡し、久々に会話を交わす中で、二人の気持ちに変わりないことを確信した信之輔は、改めて結婚を決意する。本作品は、巧みな構成と明快な文章が魅力的な、著者初の作品。メーカーとしての業務を通して社員の一体感と、アラフォー・アラフィフの男女二人の揺れる心理の二面を巧妙に描出し、読者を惹きつけて離さない長編小説。 -
想いはベールに包まれて
社交も人目に触れることも避けて生きてきたレン・ヘイデンは、育ての親のおじの工場経営を手伝い、女性ながら実業家として手腕を発揮していた。だが、おじ、おばが亡くなりひとりになって、共に生きる伴侶がほしいと思いはじめる。そこで経済的に困っていそうな上流階級の男性を夫として迎えようと考えた。 リヴァーデイル伯爵を継いだアレグザンダー・ウェストコットは、長年放置され価値のなくなった領地まで管理することになり困窮していた。そんな折、レンから会って話したいという申し入れがある。「わたしたちが協力しあえば、望みのものをそれぞれ手にできると思います」と言われ戸惑うが、レンの抱える悲しみに触れたとき、アレグザンダーは彼女を守りたいと思い……優しさ溢れるバログの世界の最新巻。 -
面白くないお笑い芸人・他短編集
◆面白くないお笑い芸人 小島夢夫は、笑ってもらえないお笑い芸人だ。 面白くなさ過ぎたから、と慰謝料を請求されたことまである。 ある日、はじめて夢夫のネタで笑ってくれた女性にどこが面白かったのかを聞くと、予想外の答えが返ってきた。 ◆ひょっとこ踊り 北男は同じ会社で働いていた、六人の子供を持つシングルマザーの南子と結婚したが、大家族はたくさんの問題を抱えていた。 北男はそれぞれと体当たりでぶつかり合って、本当の家族になることができるのか。 ◆果物屋の未亡人 五十代で夫に先立たれた未亡人、早野水穂は周囲の人々に支えられて夫が遺した果物屋を切り盛りしていた。 ある時、妻が入院したという男が来店するが、彼との出会いによって水穂の人生は狂っていく。 ◆魚を助けた歌手 売れない歌手、髙木まどかは友人たちと三泊四日の沖縄旅行へ向かった。 ある夜、ひとりで浜辺を散歩していたまどかは打ち上げられて死にそうになっている大きな魚を見つけ、一生懸命にその魚を水に戻してやった。 すると、魚が口を開き、まどかの願いをひとつ叶えてくれるという。 まどかが願ったこととは。 ◆未来からのエールをありがとう! 米倉真由美は悩んでいた。 陶芸家として活動しているが、収入はほとんどなく、そろそろ引退することを考えていた。 もう店を閉めよう、と決意したその日、ニューヨークから帰国したばかりだという老夫婦が店に訪れ、真由美の作品を絶賛してくれた。 アドバイスも受けて、真由美は現実的に考えたリミットとして半年間という期限を切って、もう一度頑張ってみることを決めたのだが。 さら・シリウス:あらすじ 鉢本杏梨:文章 -
おもちゃ絵芳藤
第七回歴史時代作家クラブ賞作品賞受賞作。 江戸っ子に人気を博した浮世絵。絵が好きで、絵を描くこと以外なにもできない絵師たちが、 幕末から明治へと大きく時代が変わる中、西欧化の波に流され苦闘しながらも絵を描き続ける姿を描く長篇小説。 文久元年(1861)春。大絵師・歌川国芳が死んだ。 国芳の弟子である芳藤は、国芳の娘たちに代わって葬儀を取り仕切ることになり、 弟弟子の月岡芳年、落合芳幾、かつては一門だった河鍋狂斎(暁斎)に手伝わせ無事に葬儀を済ませた。 そこへ馴染みの版元・樋口屋がやってきて、国芳の追善絵を企画するから、絵師を誰にするかは一門で決めてくれ、と言われる。 若頭のような立場の芳藤が引き受けるべきだと樋口屋は口を添えたが、暁斎に「あんたの絵には華がない」と言われ、愕然とする――。 人徳はあるが、才能のなさを誰よりも痛感している芳藤。 才能に恵まれながら神経症気味の自分をもてあましていた芳年。 時代を敏感に察知し新しいものを取り入れるセンスがありながら、己の才に溺れた芳幾。 “画工”ではなく“アーティスト”たらんとした暁斎。 4人の個性的な絵師たちを通して、死ぬまで絵筆をとろうとする絵師の執念と矜持に迫る力作。 解説・岡崎琢磨 ※この電子書籍は2017年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
おもちゃ 河井案里との対話
すらっと伸びた脚と大きな目、最先端のセクシーなファッションに身を包んで政界に登場したときは、マスコミはこぞって「女性政治家の星」として好意的に取り上げた。しかし、史上最大級の選挙違反で逮捕されるや、手のひらを返したように、「稀代の悪女」としてここぞとばかりに叩いた。 河井案里。 参院議員として活動したのは19カ月に満たなかったが、世間に大きなインパクトを残した。 彼女はマスコミの寵児となったが、実のところ、彼女のプライベートをよく知る記者はいない。 筆者は、当選直後から逮捕されるまで、インタビューなどの取材だけでなく、ことあるごとに電話やメールでやり取りをしてきた稀少な存在である。筆者の手元には、膨大な量の録音、メールがある。 あらためてそれらを読み返すと、不思議なことに気が付く。 宮崎で成功した建築家の家に生まれ、慶応大学に進学し、代議士の妻、そして自身も県会議員から参院議員と、これだけ聞くと恵まれすぎた人生のように見えるが、彼女からは、いっこうに幸せそうなようすがうかがえないのだ。 生きづらい女。 筆者は彼女の生まれた宮崎を訪れることからはじめ、その人生をあらためて取材してみた。すると、そこには、マスコミで見せた鼻っ柱の強い美人政治家とは別の顔が見えてきた。 「私も黒川さんも、権力闘争のおもちゃにされたんです」 河井案里という一人の女性政治家の人生を通して、現代社会における女性の生きづらさに迫る。 -
おもちゃの指輪がほしいねん
間違いない。 こいつ、やっとるわ。 「あなたを知りたい、どうしても」 失恋をきっかけに保安員、いわゆる万引きGメンとして働き出したアカリ。 捕捉率No.1の生きる伝説、タカエ師匠の教えを胸に、日夜、スーパーに現れる万引き犯たちを捕まえていく。信じられないことが山ほど起きる現場で奮闘するうち、いつしか若手保安員のホープとなったアカリだが、ある日、運命の人、カオルさんに出会う――。 万引きGメン アカリの恋。 演劇界・文学界ともに注目の新鋭による最新小説! 【著者略歴】 ピンク地底人3号(ぴんくちていじんさんごう) 1982年生まれ。同志社大学文学部文化学科美学芸術学専攻卒業。劇作家・演出家。2019年「鎖骨に天使が眠っている」で第24回劇作家協会新人戯曲賞受賞。2022年「華指1832」で第66回岸田國士戯曲賞最終候補。初の小説『カンザキさん』で第47回野間新人賞受賞。2026年「明日を落としても」で第29回鶴屋南北戯曲賞受賞。
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