朝井リョウのレビュー一覧

  • ご本、出しときますね?

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    オードリーの若林と作家たちが対談し、”自分のルール”についてをメインに小説を書くにあたってのモチベーションや作品の映像化の話、小説には関係ない話まで色々と語る番組の書籍化。各回の最後にはオススメの本が紹介されています。それぞれのこだわりや持ち味が出ていて面白かったです。テレビで実際に話しているのを見たかったかな。

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    2025年03月21日
  • チア男子!!

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    男がチアをやる、ノリはウォーターボーイズみたいな話なのかなと思ったが、予想外に熱いスポ根モノだった。チアに関しては狭い認識でしか知らなかったが、この本で世界が広がった気がする。応援するのは全ての人。元気づけるためにここまでやるか。練習を積み、それぞれのチアに対する思いも、メンバーとの絆も深まっていくというなくてはならない描写もきっちり目頭を熱くさせてくれた。読者である俺もチアされてたわ。満足です。

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    2025年03月20日
  • 何様(新潮文庫)

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    前作『何者』と比べて低評価が多い印象でしたが、私は好きでした。
    テーマも就活に関わらず、『何者』の登場人物の深いところを描いていて、本作だけ読んでも楽しめます。

    『むしゃくしゃしてやった、と言ってみたかった』
    は、やるせなさでいっぱいになりました。
    ずっと真面目に正しく生きている人よりも、怠惰で奔放な過去があるのに更生した人の方が認められるってこと、あるある!って思います。
    常に優しい人よりも、冷たい人がたまに見せる優しさに破壊力がある感じと同じ?
    優等生のつまらなさみたいに扱われるけど、本来すごいことなのに、なんだか理不尽。

    『それでは二人組を作ってください』
    は理香が痛々しくて、かわい

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    2025年03月13日
  • 少女は卒業しない

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    統合により校舎が取り壊される、とある高校の卒業式をめぐる短編集。
    作者の朝井さんはほぼ同年代だから、学生描写がどストライク。こんな青春だった。

    どの短篇も別れを描いているが、それは同時に人生始まりでもある。一瞬で通り過ぎる青春の輝きが素晴らしい。

    タイトルの意味は最後まで明示されないけど、いろいろ考えさせられる。校舎取り壊しにより物理的に母校がなくなるという状況。それでも、心の中にはいつでも青春時代が残っているという意味だと、勝手に解釈した。

    卒業ライブにBUMPの「車輪の唄」が出てくるのは、個人的にツボだった。めちゃいいよ。

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    2025年03月10日
  • 武道館

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    当たり前だけど画面の中のアイドルアイドルである前に一人の普通の女の子なんだな、と思わされた。
    正解の道なんてなく、選んだ方を正解にしていくしかない、というメッセージが1番響いた。

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    2025年03月10日
  • もういちど生まれる

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    全てが少しずつ繋がっている短編集。
    若い頃に誰もが通る悩みがリアルで、とても懐かしい気持ちになった。若い時に読むのと大人になってから読むのとでは違う感じ方が出来ると思う。

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    2025年03月09日
  • 世界地図の下書き

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    ネタバレ

    評価の高い作家の、評判のいい作品でしたが、わたしには合いませんでした。

    両親を事故で亡くした小学校3年生の太輔は、「青葉おひさまの家」で暮らすことになりました。
    実はその前に伯父夫婦に引き取られたのですが、暴力という虐待行為を受けたため、施設入所となったのです。

    小学生から高校生まで何十人もが暮らしている施設ですから、割と大きい施設だと思いますが、太輔は1班のメンバーとして、共同生活を送ります。
    1班は太輔と同じ年の淳也、淳也の妹で小1の麻利、お母さんの暴力からの一時避難的入所の小2の美保子、親戚に病気の弟の入院費用を託し、自分はここに入所した中3の佐緒里の5人。
    まずこの5人で大部屋って

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    2025年02月22日
  • 少女は卒業しない

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    朝井リョウはあるひとつの瞬間を捉え、そこにパッと光を当てて読む者を一気に惹きつける能力に長けた小説家だと思う。当作にもそのような場面があった。
    20代の頃の著者の作品はどれも、ご自身の年齢に伴ってか登場人物が年若い。当作も高校の卒業式が舞台であるため当然ながら高校生が多く登場する。彼ら彼女らの会話文は大概、自分の年齢とのギャップもあるもののそもそも本質的にこそばゆい。だがそれでも、ある瞬間に光が当たった時に感じる仄かな高揚は朝井リョウだからこそ与えてくれるものだと思う。著者の作品はこれからも読み続けていきたい。

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    2025年02月20日
  • ご本、出しときますね?

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    若林さんは不思議な人だ。
    めっちゃ自意識過剰で自己防衛本能が強くて、見栄っ張りでカッコつけ。本音は言わない。
    だけどスッと人の懐に入ってくる可愛げもあるんだなぁ。
    この本では、若林さんのそんな部分が遺憾無く発揮されていて、終始ほっこり見守る気持ちで読むことができる。
    人が死ぬ本ばっかり読んでたアタマが癒される〜。

    私が好きなのは、羽田圭介さん&藤沢周さんの回。
    この回は、若林さんが話すボリュームも多くて、羽田さん、藤沢さんとの相性の良さを感じる。話してることもほどよくカタくて、良い意味で、男同士っぽい感じ。小気味よくてずっと読んでたい。一冊丸ごとコレでもいいなぁ。
    あとは角田光代さん

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    2025年02月13日
  • 星やどりの声

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    いろんな「仲良し」を感じられて、
    微笑ましくなったりいいなぁと思ったり
    星やどりはこれからどうなるのかな

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    2025年02月10日
  • 星やどりの声

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    亡くなった父との思い出とともに生きる6人の兄妹の物語。朝井リョウさんの著書は初めて読んだが、登場人物たちの会話にとてもリアリティがあり、本当に彼らが存在しているように思える。各章は6人の視点で語られるが、語り口や考え、話し方もしっかり分かれていた。

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    2025年01月29日
  • 星やどりの声

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    家族はずっと一緒にはいられない。でもこの家族は、きっと自分で、各々の道を歩んでいけると思う。お父さんが作った天窓とお店の名前の意味に、胸がいっぱいになった。素敵な家族。

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    2025年01月26日
  • チア男子!!

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    夏に新島の空港の本棚にあったのをちょっと読んで、続きが気になって石垣島で買った。

    動きも人数も多いチアを文字だけで表現していて文章力の高さを感じた。とてもすごいが、あまりに馴染みがないので光景のイメージはなかなか難しかった。一番はじめにイラストつきで用語の紹介がされているので、行ったり来たりしながら読めばなんとか……。あと私は半年かけてちまちま読んだが、むしろ一気に読むのが良いのかもしれない。とにかく私の読解力が追い付かなかったので、アニメか映画も見てみたいなと思った。

    筆者の作品はシリアスな雰囲気のものばかり読んでいるので、真っ直ぐな若者を描いているのが新鮮で面白かった。終盤みんなの思い

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    2025年01月22日
  • 何様(新潮文庫)

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    「何者」を読み終わった後に、すぐ購入。
    「何者」を読んだ時、理香は嫌な人だなと思ったが、「それでは2人組をつくってください」ではそれほど嫌ではなかった。理香と言う人間をわかったように思っていた自分がいたことに気づかされてた。「書かれなかった言葉の方が多い」というサワ先輩の言葉が腑に落ちた瞬間だった。

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    2025年01月18日
  • スペードの3

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    朝井リョウ独特の、人間の醜いけど誰しもが心当たりのある感情みたいなものを表現する、というのが全面に出ている感じがした。自分がありたい姿と、そうはなれないと諦めて他の何かに原因を押しつけてしまう心が、自分にも少なからず思い当たる節があって、共感しつつ、ここには共感したくなかった…と悔しくなる部分もあった。

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    2025年01月05日
  • この部屋で君と(新潮文庫nex)

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    ルームシェア、同棲、長期出張のホテルとか、いろんな形の「ふたりぐらし」を描いたアンソロジー

    最初に部屋の間取り図と最寄駅とか築年数とかの情報が載ってるのが部屋をイメージしやすくてありがたかった
    備考欄の内容が結構面白くて、ストーリー想像してから読んでた

    どの話も面白かったけど、18階の神様と月の沙漠の話が特に好き

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    2025年01月04日
  • 公式トリビュートブック 『チ。 -地球の運動について-』 第Q集

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    原作を読んで、わからなかったことが少し整理できたか。
    まだわからないことも多いが、単なる地動説の異端審判物ではないことを理解する。

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    2025年01月02日
  • 少女は卒業しない

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    高校時代を思い出して、懐かしんだり、恥ずかしくなったり。
    触れるとくすぐったいけど、触れていたい甘酸っぱい短編集。

    あの頃の僕らにとっての社会は、学校という単位の中にきっちりと収まっていた気がする。何もかもが学校の敷地の内側に収まっていた。自分の存在や地位、キャラクターは、学校という社会に完全に依存していたし、一方で学校も僕ら生徒に依存して存在していたと思う。
    僕や友人は、僕のギターの腕をそこそこ認めていたし、あの子の美貌は学年皆が絶対的なものだと思っていた。でも、大学生になって、僕のギターの腕はかなりへなちょこで、あの子より可愛い女の子は山ほどいることを皆知る。
    そんな世間知らずで、内の世

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    2025年01月01日
  • 何様(新潮文庫)

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    考えさせられた。久しぶりに小説から人間関係や自分自身についての学びを得た気がする。
    人と自分は違う、等身大の自分を受け止める。昨年小説を読み漁り何とか自分の悩みの解決法を探していた自分が人間関係と自分自身に対して得たことがこの2つだった。
    今回もいくつか自分の中で響く言葉があった。その中で感じた自分の中で最も大切にしていることは誠実さだと思った。私は自分が発する言葉に疑問を持つことが多々ある。1番〜、好き、嫌い、苦手、得意などである。1番は本当にそれ以外考えられないのか?出会ってないだけでは?好きなものが本当に好きなのか?嫌いな部分はないのか?どこが好きなのか?嫌いなものは本当に嫌いなのか?な

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    2024年12月30日
  • スペードの3

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    宝塚の追っかけってこういう感じなんだということを知らなかったので、興味深く読みました。
    それぞれが不幸を抱えつつも、嘘を抱えつつ、そこに限界を感じつつも毎日を生きていこうとしていて、人間らしい話でよかったです。面白かった。

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    2024年12月29日