朝井リョウのレビュー一覧

  • 風と共にゆとりぬ

    購入済み

    以前、読書好きの方に、朝井リョウさんの本が好きだと伝えたところ、「あぁ、肛門エッセイの人ね、面白いよね」と言われたので、読んでみました。前半の内容が、ほぼすっ飛びました。面白かったです。

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    2025年12月24日
  • 時をかけるゆとり

    購入済み

    数年前、まだ学生だった頃に、このエッセイを読みました。当時は正直、途中で読むのを辞めてしまいました。朝井リョウさんの生き生きとした学生時代が目に浮かんできて、自分と比べて、何で同じ大学生なのに、こうも違うんだろう?と卑屈になる自分が嫌いでした。何年経っても色褪せないような、強烈な思い出があることが羨ましい、と嫉妬していたのかもしれません。
    大人になってから、改めて読んだら、今度は、クスッと笑いながら、最後までしっかり読めました。私も大人になったのかな、と思いました。

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    2025年12月24日
  • 正欲(新潮文庫)

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    特殊な性的嗜好と多様性を題材にした小説。近年の性的マイノリティを受け入れようという多様性の風潮を正面からぶん殴っていく。
    お前らが想像もできないような人間が世の中にはいっぱいいるっていう言葉には少々面食らってしまった。
    確かに同性愛者や性の不一致は、理解が広まってきて、昔よりは確実に良い方向に進んでいると思うけれども、それ以上特殊な性的嗜好については誰も考えてもいなかったと思う。
    私も恥ずかしながら、多少理解がある気になっていたけど、全然何もわかっていなかった。

    少々衝撃を受けた小説だった。確かに少し見える世界が変わるかも知れない。是非一度読んでみてほしい。

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    2025年12月22日
  • イン・ザ・メガチャーチ

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    推し活に翻弄される人々を描いた作品。

    行き過ぎた推し活、陰謀論、男性の孤独、マスコミの薄っぺらさ、日本に蔓延する低賃金労働、、、、みんな感じてる「おかしいよね」ってことを全部さらっていく。

    大なり小なり推し活したことがある人も多いが、その中で経験するであろうもやもやっとした感情を追体験させる。
    変な飲み会に誘われた時、若者に混じる雑談苦手なおじさん、ハイソな友達の言ってることはまともだけど好きになれない感じ、オタク界隈のわかってて沼っていくあの感じ、界隈内の上下感とその背景にある同族意識、、、いくつ感情を言語化されるのだろう。そしてこれを読んでどう思えばよいのだ。

    みんなそれぞれの物語に

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    2025年12月22日
  • イン・ザ・メガチャーチ

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    ネタバレ

    面白いっっっっ!
    時間に制限がなければ一気読みできたぐらい面白かった。
    個人的に昔から何かのオタクになったことがなくて、友人や仕事先の女性達はみんな何かの推しをしている人が多かったから、そこから広がるコミュニティや信じられないほどのアクティブさに羨ましいな楽しそうだなと感じてきた立場だったけど、きっかけは孤独や寂しさからハマることもあるのかもなーと。
    思えば私は1人が好きだから寂しさを感じたことがないんだよな。
    久保田のいう部屋の中の孤独も、私には快適でしかないので、共感はできなかったけどこれ男性の方が歳取ると感じるのはわかる気がする。
    家族とどう接していいかわからないんだろうね。

    人はどん

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    2025年12月22日
  • イン・ザ・メガチャーチ

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    怖いほど、そうかもしれないと思う心理描写が印象的。正解という言葉が存在しない世界で生きる私達の視点の位置が、どこにあり、それをどのように捉えるのか。認知次第だなと思った。この物語の主人公達は、現代のペルソナそのものなんだろう。

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    2025年12月21日
  • イン・ザ・メガチャーチ

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    オタクをしている自分に刺さる内容だった。
    今夢中になっていることも誰かが作り上げた物語で勝手にどんどんハマっていっているだけなのかもしれない。

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    2025年12月21日
  • 生殖記

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    ネタバレ

    高校時代に読んだ『何者』以来の、朝井リョウ。
    背表紙のあらすじやレビューなど特に見ず、タイトルに惹かれ読んだが、圧巻だった。
    性別の性、各個体の性を身体的性の象徴と言える生殖器が語るという設定に思わず感嘆の声を上げた。

    この本でも出てくる、同性婚の実現などについて、何故、施策や法整備がこれほどまでに進まないのか、何故反対されるのかと私自身も過去に考えたことがあった。この考えも、共同体の成長、発展、幸福を思ったものだろう。しかし、果たしてその共同体の主軸は?構成員は本当に全ての人なのか?資本主義的思想に傾倒していないか?など根本的、いわゆる足元は全然見ていなかったと、気付かされた。

    自分が当

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    2025年12月21日
  • イン・ザ・メガチャーチ

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    えぐい、、、、。
    朝井リョウの文才、言語化する力。

    世の中をこんなにも客観的かつ的確に見てる人なかなかいないよね?
    全人類にあてはまる物語。
    "自分は違う"が通用しない内容。

    推し活を通じて人間の本質を躊躇なく表現してる。

    視野を広く持つ、視野を狭める。
    これを使いこなせる人はきっと自分の心と向き合うのが上手な人だよね。

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    2025年12月21日
  • 時をかけるゆとり

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    笑いをこらえるのが難しいので、一人の空間で読むことを推奨します。特に、著者のお母様の話はツボでした。こんな面白エピソードを引き寄せるのは、さすが直木賞受賞作家!と脱帽する一方、書くというアウトプット能力が極めて高い方だからこそ、日々の生活に高いアンテナを張っていて、それは私のような凡人でも心がけ次第で実践できることかもしれないと気づきをいただきました。

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    2025年12月21日
  • 時をかけるゆとり

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    古本屋さんや図書室で探しても手に入らなかったのでネット注文しました。本屋さんが少なくなり文芸書の品揃えが良くなかったりするので、近頃はネットで本を手に入れることが躊躇なく出来るようになりました。エッセイは初めて読みましたがやはり面白い。小学生の時毎日日記をつけたことが作家になる大きなきっかけになった事。継続は力なんですね。ゆとり三部作をまとめて買ったので早速風と共にゆとります。

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    2025年12月20日
  • 何様(新潮文庫)

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    今回もグサグサ刺さりました
    社会人になった途端「私はもとからこういう人間です」と演じなければならない違和感
    「逆算」と「むしゃくしゃしてやった、と言いたかった」も思い当たる節が多くて…
    「何者」のサイドストーリーだけど、「何者」の登場人物の少し離れた人物がメインであるところも面白かった

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    2025年12月20日
  • イン・ザ・メガチャーチ

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    正欲、生殖記につき3作目の朝井リョウ
    『推し活』を通して、今の世界の多様性からくる正解のなさ、さらにそこから起こる人間の行動分析
    ただ問題提示で終わらせてて、答えは読者が考えるということで、正欲に似た読後感があった
    でもメッセージが正欲より身近な分、もう少し救いは欲しかったわ

    何かよくわからないものに熱中してる人の眩しさ
    正解がない世の中で、人は何かに酔ってなきゃ楽しく生きていけない。それって悲しい事かもしれないけど、せめて何に酔うかは選べると思った。
    それは身近な人間に迷惑がかかる事でない方が良いし、できれば世界を少し良くできるものだとなお良い
    まあ世界の良さって人それぞれでもあるけどさー

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    2025年12月20日
  • 何者

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    ネタバレ

    自分がちょうど就活が終わった身なので、馴染み深いテーマだと思い読み始めました。拓人のひねくれた性格が、少し自分と重なるところがあり自分はこんな嫌なやつなのかと思ったりもしました。自分は俯瞰して周りが見えててそれがかっこいいとでも言わんばかりの態度に恥ずかしさを覚えながらもどこか自分にも当てはまるのではと震えましたね笑
    ただ後半、5人の関係がもう壊れた後里香さんからこれまで口に出さなかった怒涛の攻撃で、拓人のうちに秘めてる言葉が態度などに漏れ出していたこと、裏垢もばれてたことが明るみになって正直爽快な気持ちになりました。よくぞ成敗してくれたって感じです。このように登場人物に夢中にさせられましたね

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    2025年12月20日
  • イン・ザ・メガチャーチ

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    ネタバレ

    孤独と連帯・視野など現代社会の中でもここ最近問題になっているようなテーマで、読みながら凄くドキドキさせられた。どんなことでも見方によっては良くも悪くもなる。多様性が叫ばれるようになり、多様化していった現代では正しいことを選ぶのではなく、自分自身で責任を持ち間違っていてもいい(正しいと信じられる)と思える選択をしていかないといけないという厳しさを痛切に感じた。
    推し活による経済的なことについても知れて面白かった。性格的にアイドルを好きになったこともなく、推し活からは遠いが、友人や周りの人がなぜ推し活に熱狂しているのかに甚だ疑問を常に感じていた。その一つの答えが分かったような気がした。
    視野につい

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    2025年12月19日
  • イン・ザ・メガチャーチ

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    朝井さんの思考の海原に圧倒されました。自分がいつ陥ってもおかしくない闇。孤独との向き合い方を考えさられる作品だった。

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    2025年12月20日
  • 生殖記

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    生殖器★4.5
    ち◯ち◯が喋ってる?!全く新しいスタイルでめっちゃ面白かった。
    終始小説の語りは生殖器の一人称視点。主人公尚成ですら三人称である。いやそれなら尚成は主人公ではないのか笑。生殖器が意思を持ってかつ生殖器の持ち主の個体を客観的に見て話してる状況が斬新。ワクワクして読めた。
    話しているのは生殖器で生殖器は持ち主の個体が死ぬと次に別の個体(人間以外も)の生殖器として生まれ変わる。前世の記憶を持ち合わせており、過去の話も織り込んでくれる。トリカヘチャタテとていう生物が女性が男性にペニス状のものを差し込み、精子を受け取るという不思議な生態であることを知った。
    主人公の個体は性同一性障害であ

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    2025年12月19日
  • イン・ザ・メガチャーチ

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    めちゃくちゃ面白かった。

    『正欲』の時も感じたが、朝井リョウhs社会批評と小説のギリギリを攻めた上で、あくまで小説の中で、つまり物語の中でやる意味があることを書いているなと思った。

    形式面だと、感情の吐露の場面で、段落を改めまくることで詩の連みたいになる点も面白かった。

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    2025年12月19日
  • イン・ザ・メガチャーチ

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    ページが減っていくのが心の底から悲しくなるほど面白かった!!

    最初は叙述形式が金原ひとみさんのヤブノナカと似ていたので、思わず木戸編集長を探してしまったけど、どうやらいなかった(当たり前)

    ヤブノナカよりテーマがさらに身近な「推し活」だから、サクサク進めて、わかる!こんな人いる!の連続でほんとに楽しかった。
    そして朝井リョウさんの作品に触れると視野が広がる。映画のスクリーンが一段階、広くなる感じというか。
    特にこの作品で繰り返し出てきた単語が「視野狭窄」だからそう思うのかもしれないけど、いやいや生殖記もそうだったし、またいろいろ読みたい!


    集団で熱狂するのは楽しいよね。
    自分がいつも1

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    2025年12月19日
  • イン・ザ・メガチャーチ

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    つくづく朝井リョウという作家は、現実を的確に把握・分析して、読者にグッサリと刺さるような形で問題を投げかけるのがうまい作家だと思う。

    まず帯にあった『神がいないこの国で人を操るには、"物語"を使うのが1番いいんですよ。』という文章からして、非常に魅惑的だ。

    この本は、ごく端的に言えば、推し活という現象を使って、ストーリーや物語というものがどれだけ人の感情や行動に影響を与えるかということを描いているのだが、これは昨今の異様な選挙フィーバーやカルト宗教への絶対的崇拝の構造をも浮き彫りにしている。(としか私には思えない。)
    また、推し活という題材も、主要な3人の登場人物も、今

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    2025年12月19日