朝井リョウのレビュー一覧
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全員がずっと手が汚れていて、その手でお互いの真っ白なところを触り合っている。そんな様子を垣間見た気がしました。
誰かを幸せにするために、さまざまな人が犠牲になるという、感動とは真逆のファシズム的なビジネス「推し活」。それぞれの幸せのために、個々のアイドルが犠牲になる感動ポルノを費消する。
こんな恐ろしい話があるか、と思いました。
思想とも違う、欲求とも違う。互いに自分の正義を押し付け合い、正義だから正しいと無知蒙昧の如く、経済的犠牲は僥倖とさえ思う。まさに信仰。
砂利のような言葉遊びである、「儲け」という字は『信者』と書く、というもの。これが具体的な物語になったらこうなる気がする。
そして、 -
Posted by ブクログ
ネタバレグロい
私アイドルもオーディションも大好きで、今も鯖番みてるし、昔の鯖番落ちた子が最近デビューしたからそれも追い始めたし結構人生アイドルに捧げてるタイプだから本当に全部の文が刺さった。
いつもは読み終わったらしっかり感想書くタイプだけど、まだしっかり書く余裕ないから落ち着いたら改めて書く。
昨日今日で読んだんだけど、読み始めたタイミングが最悪で
・今見てるオーディションの推しが最近人気になってきたけど次の順位発表式で落ちそう
・今日は前見てたオーディション落ちた子が別事務所からデビューしたからそのファンミ
・週明けは本命のファンミ
という全力オタ活中に読んだから具合悪くなった^ ^
この本 -
Posted by ブクログ
面白かった!
自分もそこまで極端な推し方はしていないにしても推しがいてCDを複数買ったりSNSのトレンド入りを狙うような人間なので、自分の行動を客観的に見るとこんな感じなんだ、裏側にはこんな思惑があるんだ…とすぐ物語に引き込まれ一気読み。
そして何と言っても推し活をテーマにしつつも「人との繋がり」に焦点を当てているのがいいなと思った。
自分もあまり人から連絡しないタイプだけど、「やってこなかったこと」がいつか自分に返ってくるのかな、、と考えさせられて、久しぶりに自分から友達に連絡したりしてみた。
自分の行動や思考に良い影響をもたらしてくれたという意味でも、読んで良かったと思える本でした! -
Posted by ブクログ
2026年本屋大賞受賞
読みやすくて自分も推し活のさなかにいるみたいなスピード感。是非後半はカバーを外して読むと、より一層臨場感が増すかもしれない。
読みながら、久保田慶彦に感情移入してしまった。孤独で誰かと繋がりたい。ようやく繋がれた喜びを味わった。変わろうとした。けれどもそれは若い人からしたら、そこまでの感情ではなく、かえって変な人に思われ一方通行。また孤独に帰ってしまった。その切なさやるせなさがひしひしと伝わった。
また、社会と推し活の関係性。
金銭感覚や、視野が狭いとか、宗教性とか、色々なことに触れ、まだ読後、心が高揚しているのと、ざわざわしてるのと、感情が落ち着かない。
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先日風と共に…を時間切れで読書途中で返却せざるを得ず、なんとも悲しい続編でのリベンジとなったが、引き続き面白い。
トイレの悲哀と甘い物好き。トイレの方は人ごとで大変そうだなあで終われるが、甘党は自分に重なる部分もあり、わかるわかるの連続である。文庫ではクリスマスケーキのご予定の続編がついてくる。私もシャンティフレーズの四角はなんかわからないけどつまらないなあ、と思っていたのだが、ここの四角いショートケーキへの思いを言語化してくれる甘党の神あらわるという感じだった。そうか生クリームの足りなさだったのか…
今回はエッセーを読みながらオールナイトニッポンの過去回と、現在進行形のポッドキャスト番組 -
Posted by ブクログ
『イン・ザ・メガチャーチ』を読み終えてまず感じたのは、これは“推し活”を描いた小説ではないということだった。もちろん、アイドル、舞台俳優、ファンダム、SNS文化といった現代的な題材が中心にある。だが本作が本当に描いているのは、「人はなぜ物語に救いを求めるのか」という構造そのものだ。
タイトルの“メガチャーチ”は巨大教会を意味する。つまり本作は、現代の“推し”やコミュニティを、新しい宗教のようなものとして描いている。神がいなくなった時代に、人は別の何かを信じるようになった。その対象がアイドルであり、界隈であり、物語だ。
作中には、「神がいないこの国で人を操るには、“物語”を使うのが一番いい」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ久しぶりに結構いいなと思った本
すごく痺れたし、いま読めて良かった
また読み返したいと思う
淡くて暗くて儚い時代の物語たちなのに、
もう大人に入ってきてしまった自分にもすごく刺さる
いつまでも淡くて大切なものを、わすれたくないと思った
自分だけの感情と向き合うこと、人には人の黒さや美しさがあること
すべて、こぼしたくないね
そんななかで混ざりあって、溶けて、こぼれていくものもあるけど、大丈夫だよって
自分にも他人にも言いたい
最後のお話でたくさん泣けた
仕事や日常で、生きるために苦手なことを頑張っている自分をえらいと抱きしめてみたくなった
きらきらを夢みても、たくさん考えていても、今はできな -
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1. 読もうと思ったきっかけ
イン・ザ・メガチャーチ を読もうと思ったのは、もともと朝井リョウさんの小説やエッセイが好きだったこと、そして本作が初の本屋大賞受賞作だったからです。
これまでにも 正欲 などを通して、「現代社会をただ批評するのではなく、自分自身もその構造の中にいることを突きつけてくる作家」だと感じていました。今回もきっと、単純な勧善懲悪では終わらない作品なのだろうと期待して読み始めました。
実際に読んでみると、本作は単なる“推し活”や宗教を扱った小説ではありませんでした。現代人が何を信じ、どこに居場所を求め、なぜ共同体へ惹かれていくのかを描いた作品だったと思います。
2.