朝井リョウのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人の性癖をテーマに人の当たり前とはなんなのかが描かれていた。
多数派である人は誰が多数派であると決めたのか。自覚しているのはなんでだろうか。そんなことは誰にもわからないはずではないか。と思った。
世界を見る目線が少し変わった気がする。
この本を読むと普段の会話から話すべきこと話さないべきことが増える。
例えば、恋バナをする際、第一声は好きな人いるの?ではなく、人のこと好きになる?になるのかな、
ただ、その言葉の使い方だと、世の中好きになるのが多数派だぜみたいな言い方になってしまう気がする。
自分と同じ存在を見つけると、明日を生きたいと思う。安心する。その感覚をずっと得られない人もいる。違う感覚 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「推し活」を仕掛けて搾取する側、される側、とある事がきっかけでされてた側それぞれのキャラクターの視点で、「推し活」とは「何かにすがる」とはなんなのかがかなり生々しく描かれている。
こういうものだとたとえ嘘でも思い込んで視野をあえて狭くしていって見る我に返らないようにするために。
ただその視点が離れた時(我に返った時)の虚無感(これに心血注いで何になるんだろう)結構自分のその行動力が恐ろしくなる。まさかそれが推し活だけではなく、「仕事」、「勉強」、「ボランティア」、さらにはつきつめると「育児」までそういう存在になってしまうという国見の話にはなるほどと思ったし、改めて考えてみると恐ろしさも感じた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ結局、物語に身をやつす事は、良いのか悪いのかどちらなのか?現代ではその良し悪しに両面性があることを伝えている作品であると感じた。
基本的には物語を信じることによって身を滅ぼしていく登場人物たちが描かれているが、物語を信じる=視野をあえて狭める、ことによって生きる活力や行動力を得ることができる描写も強調されていた。
神がいない時代だからこそ、客観的な正解はない→誰もが何かの物語を信じ、自分を使い果たす、しか無い、その行為こそが本物なのだという現代を表した作品だと感じた。
最後の久保田の末路から、その信ずべき「物語」は愛すべき人であるべきだと暗に示しているだろうか、、、
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Posted by ブクログ
ネタバレマイノリティにも普通に生きていく権利をみたいな運動の詭弁っぷりに警鐘を鳴らす1冊。
肌の色や宗教や同性愛者も生きていいんだよ…と、白人キリスト教徒の異性愛者が認めてあげるという、マジョリティが正義の許容心で主張するダイバーシティという矛盾。
マイノリティもマジョリティも関係なく、お互い仲良く生きていくばいいやんと単純に思っていたんだが、「そうはいかへんねんて」と突きつけてくるこの本の内容、確かに読む前に戻れない。
解説がまた、理解のために掘り下げているようで、新たな問題を積み上げてくれる。正しくありたい、マジョリティでありたいと思うことの土台の危うさ。
正しさの集団の中で正しさくらべが