朝井リョウのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
送り手側も受け手側も多様化していくなかで、そこに単純な優劣や上下はなく、結局はポジショニングなのだと思う。需要と供給のあいだで、そのときたまたまパズルのピースが噛み合うものが選ばれていく。言われてみれば、その通りである。
ただ、いざ送り手側の立場に立つと、そう簡単には割り切れない。
「どうしてあんな粗悪なものを売っているんだ」と思うこともあれば、逆に「どうしてあそこまで真面目にやっているんだろう。そんなに丁寧にやっていたら採算が合わないだろう」と感じることもある。実際に受け手がどう受け取っているかを十分に考えないまま、つい他の送り手と比較してしまう。
さらに、ある程度その世界を深く知るようにな -
Posted by ブクログ
ネタバレ「探偵よむーく、薦めたい」
の、フェア中に購入した1冊✩.*˚
大好きな、世にも奇妙な物語に似ている
タイトルなので、購入しました✩.*˚
・
・
読んでみて思ったのは、
本当に世にも奇妙な物語みたいな、
奇妙なお話だなと思った。
・
最後はゾッとする話が多かったけど、
今の社会で問題になっている事柄も入っていて、
確かにな。と考えさせられるものも多かった。
・
特に、「立て!金次郎」「13.5文字しか集中して読めな」は、自分がされて嫌なことはしない。
自分がしたことは自分に返ってくる。
といった教訓も含まれているのかなと感じた。
・
最後の「名脇役バトルロワイヤル」は、
登場人物の名前を見た -
Posted by ブクログ
ネタバレ
大学生時代に監督として撮影した動画が、映画祭でグランプリをとった絋と尚吾。絋は「美しい映像を撮ること」、尚吾は「上質な作品を創り上げること」を信念とし、2人は対照的な進路に進む。
有名な監督の元で監督補佐として働き始めた尚吾は、質の高い作品を作るために細部へのこだわりを追求する。同じ信念を持つチームで働くことを誇りにも思う一方で、YouTubeや動画配信などの別のプラットフォームの事ははなから否定的に捉える。しかし、世の中の可処分時間は新たなプラットフォームに奪われてゆき、所属する映画制作チームの資金状況も危うくなってゆく。
一方の絋は、学生時代の動画撮影の縁から、ボクシングジムのYou -
Posted by ブクログ
気になってはいたものの、ショックを受ける気がしていたので、就活を終えてから読みました。
その選択は正解だったと思います。
生成AIの登場、売り手市場、就活の早期化、人気業界の変化。
私の就活は、『何者』が描かれた時代とは大きく変わりました。
でも、人が考えることは変わっていません。
就活が上手くいっている友人。
就活から逃げた友人。
就活を終えた友人。
彼らに対する嫉妬や焦燥は、行動描写だけでも手に取るように伝わってきます。
醜く描かれている登場人物にも、必ず共感できる側面がありました。
まるで、就活とサークルに明け暮れた1年前に戻ったような感覚でした。
文章だけで、あたかも登場人物 -
Posted by ブクログ
ネタバレ浅井リョウさん、今年度(2026年)の本屋大賞受賞されましたね~。私は、ノミネートされて結局2位だった?熟柿を読んでいて、とっても良かったのですが、もちろんインザ・メガ・チャーチも読むつもりです!
で、こちらは少し前の作品で文庫になっていて、友だちからおススメされたのでので読みました!
まず、タイトルがいいよね。私も、どうしても生きてるって感じが日々してるし。
6つの短編が入っているのですが、どれも良かったです。
1つ目「健やかな論理」
「・・・だから、○○に違いない」「~~な人が、自殺なんてするわけがない」などの、健やかな論理に反感をもっている女性のストーリー。人から見たら、何の問題もなく -
Posted by ブクログ
どことは言いませんが、治ってなかったのか…
治ってない方がおもしろいけど、人間の良心的には治ることを祈願していたのに…涙
どこの科とは言いませんが、オシャレな服を着たイケメンの若い作家が、病院でドーナツ型の椅子が並んでいるのを見て呆然としている描写もとても良かったです。
朝井リョウさんは、本当にうまいなあとたくさん笑いながら思いました。例えば腹立つ時に「地獄に堕ちろ」と言えば普通ですけど、「うるせえなクソ野郎どもまとめて派手にくたばりやがれ」と表現すると、あたかも北斗の拳的な痛い目な想像ができちゃうのです。「まとめて派手に」って、絶対浮かばないなあ…
次は3冊目。読むのが楽しみです。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ余暇時間を使って読書をしているのになんでこんなに苦しまなければいけないんだろうと思った。
主人公が冷笑家なのだが、他の登場人物の言動もほぼ全員こき下ろしがいのある出来栄えで、主人公の鋭い冷笑にキツさを感じずに、むしろ共感しながら読み進めることができる。
しかし、そんな感想を抱くような人間なので、最後にもれなく刺された。満身創痍になった。「評価と感想」を書いているのすら怖い……。
一冊を通して一度も刺されない人っていないのではないだろうか。
私はこの本を四時間くらいの間に夢中で読み切ってしまった。今は瀕死だけど本当に面白かった。 -
Posted by ブクログ
著者のPodcastを毎週聞いていて、たまには本も読まなきゃ、と本書を手に取った。
語り手と主人公の心の声と主人公の発話と主人公の対話相手のセリフとごっちゃごちゃに入ってくるのに誰だか分かる。
Podcastで感じる著者の頭の回転の速さを想起させられた。
そして仕事や真剣な私事の話題の間も、全く関係無い食べ物のことを同時に考えたりしてるのが著者の性格表しちゃってる感じするなあ。
主人公と同じような境遇の後輩の颯との価値観がとても離れているのが面白い。
年代がちょっと違うだけで世間の空気がガラリと変わったことを如実に表していて。
世代差もあるだろうし、もちろん個人差もあるだろうし地域差もあるだ