朝井リョウのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
面白い。声に出して笑ってしまった。
そしてもし私が小説家を夢見ていたとしたら、朝井さんに対して半端ないコンプレックスを抱いたと思う。
早稲田大学在学中に作家デビュー、最年少で直木賞受賞、ダンスサークルに所属して夏休みには男女問わず仲間たちとアクティブにマラソンや京都までのバイク旅、車で北海道旅行(不発でしたが)などなど、陽キャすぎる……。
元のタイトルは「学生時代にやらなくてもいい20のこと(あやふや)」だったけど、絶対した方がいい。というかしたくてもできない。
メディアで見かける時もお喋りが上手すぎるし、生徒会長や応援団長も勤めていたらしい。きっとクラスでも人気者でいろんな人に囲まれていた -
Posted by ブクログ
ネタバレ一つの学校の中で自他を見つめ合う青春群像劇。
誰もが経験したことのある嫉妬・羨望が重なり合う痛気持ちいストーリーには何とも言えない切なさが詰まっていた。
陽キャグループに所属し何でもできる低体温の広樹が羨むのは、映画部で周りから笑われることに苦しむ前田涼也だった。
それは、目標と生きがいを持ち高揚感に溢れる「ひかり」を前田が宿していたから。
広樹が前田に話しかけるラストシーン、前田は広樹の野球バッグを見て目を逸らす。自分の内面を見られなかった広樹は自己嫌悪に陥り物語は終わる。
周りからどう見られるか、コミュニティの中でどんな立ち位置にいるのかなんてことは、どうでもいい。熱量を持つ人間になりたい -
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Posted by ブクログ
木こり?笑
このエッセイを読み始めて、読者が一番最初にクスッと呟いてしまう言葉ではないでしょうか。
本作も前二作品と同様に、大変面白いエッセイでした。
お気に入りのエピソードは
「空回り戦記〜説明会編〜」
「精神的スタンプラリーin北米」
二つとも声を出して笑ってしまいました。
自分の目の前で、その出来事が起きていて、それを体験しているかのような没入感がありました。
朝井さんは、スタンプラリー感覚で自分が人生の中で経験しておきたいと思うことにチャレンジする圧倒的な行動力の持ち主だと思いました。
「人生に一度は!」と思いつき、南米や北米に行ったり、催眠術師の会に行ったり、ホールケーキを19 -
Posted by ブクログ
大好きリョウアサイ!!!
ゆとり3部作の2作目まで文庫で購入してしまっていたため、文庫での発売を待ちに待っていました!
これは絶対面白いと分かっていていて読むのに、その期待を超えて笑かしにきます笑
通勤中も仕事の休憩中もニヤニヤ読ませていただきました。
私にとって文章で声が出るくらい笑うという初めての経験をくれたシリーズです!
疲れて物語が読めないとき、何も考えたくないとき、そんな時でも読めて、笑えて、元気が出る本です。
ずっと本棚に置いておきます!笑
浅井さんは凄いスペックをお持ちなのに、そう感じさせない振る舞いなのも、けっこう大変な体質をお持ちなのに色々な事に挑戦されるのも、凄いなぁ -
Posted by ブクログ
ネタバレ私が生きてて疑問に思ってたことを言語化してくれて、スカッとした。人助けはその人のため、その人の生きがい、死にがい、生きてるための理由。人助けされてる人はそれに利用されているだけ。でもこんなことに気付かずに人助けしたり、されたりする人生がよかったなあと思ったり。ここで終わっちゃうの!ってなったり、逮捕されちゃったり、報われなかったり、続きが気になるけど、それでこそその人の人生ってことなのかなあ。私は生きがいも死にがいもないから、雄介みたいに無理矢理でも見つける熱量があるのは羨ましい。地味に礼香の職場体験の時の一言一言が核心をついてて、読んでいて辛かった。
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Posted by ブクログ
今年、業務量のあまりの多さに、押し潰されそうな日々を送っています。頼んでくれた人のため、社会のため、と思って倒れそうになりながら奮闘していますが、、、本書の「ハートの2」を読んで、なんと自分は偽善的でカッコつけだったのだろうと、なんだか笑いたくなりました。むつ美が「誰かのため、という前提で行っていた物事は全て、自分のため」と気づき、生きるのが楽になったシーン。私もすごくスッキリしました。頑張ってる業務は人のため、ではなく褒められたいという自己承認欲求を満たすため、迷惑かけないため、というより怒られたくないため。まぁ、自分でも気づいてはいたのですが、それが言語化された本を読んで、それでいっか!と