朝井リョウのレビュー一覧
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『健やかな論理』
〇〇だから〇〇のようにはっきりと境界線が引かれた健やかな論理に何でもかんでも当てはめたがるのは安心したいから。こわいから。けど全てを当てはめられるわけはなく曖昧な境界がほとんど。
>いつだって少しだけ死にたいように、きっかけなんてなくたって消え失せられるように、いつだって少しだけ生きていたい自分がいる、きっかけなんてなくなって暴力的に誰かを大切に想いたい自分がいる。
さまざまな感情が入り乱れた境界のない自己の中に突然生まれる健やかな論理に則った感情。その稀有性に胸が震えた。
『流転』
嘘をついてでも変わらないものに自分を託してしまう。嘘をつかず直線で進んだ先は誰も -
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ここ最近で一番面白かったマイベスト認定
ラストシーンの渋谷のカオス具合が最高
俺もinfp だし三浦春馬の訃報もショックしたし
オーディション番組好きだし、最近はb-firstにはまつてる
人生はある程度のめり込んだほうが華やぐのかな
推し活はお金がかかる、友達がジャニヲタだからよりわかったけど
視野は狭くあれば楽しいんだろな、ときには広く
久々面白い読書だった最高、笑った
この時代にこの推し文化で一冊落とし込めた朝井さん凄い
こういうサバ番て最近のイメージだけどもう5年もやってるのか、物語は面白い
最後まで余韻が残る作品,本屋大賞はこれで間違いない -
Posted by ブクログ
『武道館』というアイドルにとっての成功の証に焦点を当て、夢を追うことの美しさ、その過程で待ち受ける残酷さを描いた作品。自分の人生を自分で選び、自分で引き受けることの尊さを教えてくれる一冊でした。
「限りあるものをどう使うかに、その人らしさが出る」、アイドルとしての自分に費やす時間、体力、そして心。それらは無限ではなく、だからこそ、何に賭けるかが「その人らしさ」になる。愛子が武道館を目指す過程は、まさに「限りあるもの」をどう使うかの選択の連続であり、その選択が彼女自身を形作っていく。
これまでアイドルとは無縁の生活でしたが、作中で描かれる夢の実現とその裏にある孤独や葛藤が自分の人生と重なり、 -
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浅井リョウの人の心を言語化する力にはいつも感嘆する。
健やかな論理
こういう事する人だからああいう事する。という風に論理付けしたくなる気持ちは健やか。たいがい間違えてるけど。
流転
独立する明石はその後どうなったのか気になった。豊川は会社に残るしか道はないがまた余計な荷物を背負ってこの先も生きていかなければいけないのだな。
七分二十四秒めへ
「男のユーチューバーが別にやらなくてもいいことばっかりやるのって、男ってだけで生きていける世の中だからですよね」
という一文が同じ男として生まれた身には、正直優越感を覚えた。
風が吹いたとて
なぜこんなに物語の中で風が吹いているのか分からなかった。 -
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ネタバレ1号も楽しかったので、2号は視界に入るだけで読むのが楽しみでワクワクする。
普段文芸誌は、目当ての作家さんの作品しか読まなかったが、GOATは最初から飛ばさずに読んでいる。
毒のある小説が好きなので、今回の「悪」というテーマはどの作品も面白い。
まだ読み途中だけど、今のところ特に好きな作品:
・木爾チレン「あの子にしか行けない天国」
女性は18歳になったらⅠかⅡを選ばなければいけない。Ⅰの生き方は平均寿命45歳だけど、永遠に老けない。妊娠は卵子凍結・体外受精すれば30歳まで可能。Ⅱの生き方は今まで通り老化するが平均寿命95歳、自然妊娠50歳まで、卵子凍結・体外受精は60歳まで可。
18歳 -
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恐ろしい本でした。一気に読まざるを得ないくらいの迫力がありました。
嵌めに行く人、嵌まる人、さらに先に行ってしまう人
描写があまりにもグロテスクで生々しくて鋭利。
本読んでて心底気持ち悪くなる(良い意味)のは久々でした
私はこれまで推し活文化については小馬鹿にしつつも夢中になれる事があるのは良いことだよねぐらいの感覚でした
現実に狂気のファンダムの世界に呑み込まれている人はこの本を読んでどういう感想を持つんだろう。
あるあるだよね〜くらいで終わりそうだ。
何事も一つに集中し過ぎるのは良くないと思う
視野を極限まで狭めるのがとても幸福で満たされることなのだとしても。
沢山の趣味や関心事を持ち続け -
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Posted by ブクログ
ネタバレ久々の星5。6つの短編がつまった作品。特に印象に残ったのは、⑤むしゃくしゃしてやった、と言ってみたかったと⑥何様の2つ。
⑤は正しい自分でいようとしてきた人生に疑問を持ち葛藤する主人公が描かれていた。主人公の性格が、昔の知人と重なってなんとも言えない気持ちになった。また、日常のむしゃくしゃが吹き出し、今までできなかったことが普通にできてしまう、そんな人間の生々しさが表現されていて印象に残った。
そして⑥何様。この話を読んで星5にしようと思った。社会人1年目の主人公が、人事部に配属され、評価されてる立場から人を評価する立場となる。そこに葛藤や疑問がうまれる。(誠実ではないと感じる)物語終盤で先輩