朝井リョウのレビュー一覧

  • GOAT Summer 2025

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    ネタバレ

    何をおいてもこのボリュームと装丁と内容で510円という事実が衝撃すぎる。
    読む前に何度かパラパラとめくってみる、それだけでも楽しい。
    十分に楽しんだらいざ読み始める。悪特集、心が躍るテーマではあるけれど、読み始めたらちゃんと落ち込むものですね。勧善懲悪的な話は、まあなかろうと思っていたけれど、そもそも悪を如何様に定義しますか?それは誰にとってどんな風に悪いんですか?と踏み込む程に個人の触れられたくない部分が見えるようになっていくわけで、まあ気が滅入る。
    つまりいい話ばっかりだったということだ。
    種々多様な悪に触れて一緒に落ち込もう!

    坂崎かおるのサンクトペテルブルクの鍋がすごかった。
    幻想の

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    2025年07月19日
  • どうしても生きてる

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    短編集の中で、「籤」という作品は私のバイブルみたいな作品です。
    「選んだ籤をあたりにするかはずれにするかはあなた次第」というようなキレイなパッケージされた言葉じゃない、人間の嫌な部分とともに紡ぎ出された言葉は、キレイにパッケージされた言葉の何倍も「ハズレクジ」と向き合う勇気をくれます。

    「受け入れる、受け入れないを選べたわけじゃないんだよ、これまでもずっと」

    理不尽、不平等、報われなさ。
    隣の芝生は青く見えるし、どうして私ばっかりと思ってしまうこともあるけれど、それでも。

    「何を引き当てたって、どんな場所に置かれたって、そのたびどうにか根を張り直してここまできた」人たちの背中を全力で押し

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    2025年07月17日
  • 少女は卒業しない

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    朝井先生の作品を読むと自分の偏見や価値観を省みざるをえず、内面を抉られることが多いのですが、本作はそういうことはなくさっぱりとした読後感でした。
    ただ、決して物足りなかったというわけではなく、甘いだけじゃない、苦いだけじゃない、酸っぱいだけじゃない、切ないだけじゃない、「青春」というワードが持つ独特の感覚を存分に味わうことができる満足度の高い作品でした。
    あの頃の感受性を取り戻すことはできないし、あの生きづらい時代に戻りたいわけではないけれど、ふとあの頃の感覚を思い出したくなったときに読み返してみたいと思います。

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    2025年07月16日
  • スター

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    ネタバレ

    ★よかて思うものは自分で選べ
    読み終えた今、この文章に全てが詰まってるように思える。自分もモノづくりで生きてきた人間だからこそ、尚吾と紘の隣の芝生が青く見えてしまう気持ちが痛いほど分かった。
    "誰でも何でもできる"が増えた現代で、誰かと比べてできない・できてるって比べても意味ない。意味ないっていうよりそんなもの比べられないんだろうな。だからそんな時代に頼れるのは自分の感性、心なのだろう。ぶっとい軸を持つことがこれからの時代もっともっと大切になる。
    自分の感性を確かめるために、取り戻すために手元に置いておきたい本だった。

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    2025年07月12日
  • 少女は卒業しない

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    青春模様と心情を書くのが非常に巧み。印象的な表現が多数。それぞれの物語の間で繋がりが見えてくるのも素晴らしいが、わずか数十ページでこれだけ人物を描いて物語を作り出す筆力に感嘆。

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    2025年07月11日
  • GOAT Summer 2025

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    この価格でこのボリューム。
    創刊号から変わらずのクオリティに大満足。
    作家陣も豪華だし、特集のテーマも良い。特に「旅」の特集はとても面白かった。
    目玉と思われる坂崎かおるさんの「サンクトペテルブルクの鍋」はなかなかの長編で読むのにちょっと苦戦したけれど、サンクトペテルブルク、東京、高崎、と目まぐるしく変わる場面や登場人物の技法に脱帽。眠たい時に読むのはおすすめしない。

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    2025年07月03日
  • 少女は卒業しない

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    どの話も素敵で何度でも読み返したい。この作品で描かれる少女たちの爽やかさと侘しさ、瑞々しさに何度でも触れたい。その中でも、自分は「屋上は青」が特に好みです!

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    2025年07月01日
  • GOAT Summer 2025

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    そうそうたる執筆陣。ひとつひとつがけっこうおもしろいし、新しい作家さんを体験するのにいい。510円っていうのも驚異的な安さ。

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    2025年06月29日
  • どうしても生きてる

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    どの主人公も生きづらさを抱えていて、でも自分も同じ様なことを感じているような、きっとこんな風に気づいていなくとも、同じ様な感情を持ちながら生活を続けている人は沢山いるんだろうな、と感じた、私は「流転」の主人公にイライラしながらも、きっと同じ様に目を背けながら生活を続けてきたのでは、と思った

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    2025年06月29日
  • どうしても生きてる

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    リアルでどの話もほんとありそうな話。そしてマイナスな感情になる。元気な時じゃないと物語に引き込まれてしまう感じ。どんどん読み進めることができました。朝井リョウさんやっぱりすごい。

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    2025年06月26日
  • ままならないから私とあなた

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    薫と雪子のどちらの考え方にも共感できる。
    二人の人生を通じて、「合理性」と「人間の曖昧さ」という相反する価値観について描かれていた。
    合理性が好きな自分ではあるが、雪子に感情移入して読んでしまった。
    今まで読んだ朝井リョウの作品の中で一番好きです。

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    2025年06月23日
  • ご本、出しときますね?

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    これ凄い好き。

    私なんか全然本読んでないなーって思った。

    若林さんがそもそも繋がっている、なんなら飲み仲間作家さんとの鼎談から始まって。初めましての作家さんも登壇してくるんだけどこんな会話繋がって凄いなー掘り下げてるなー面白いなーってのが連続するんだから。

    タイムリーにみたかったなー。もっと対談して欲しい作家さんいるなー。私が好きな作家さんの本がお勧めされてて嬉しいなー。

    もう紹介されてる本片っ端から全部読みたいっ!!すべての回でその時話題に上がったテーマでお勧めの本を作家さんが紹介するんだが、これが垂涎なんです。紹介の仕方にも唸る、だってどれもこれもすっごく読みたくなる。

    沢山の本

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    2025年06月22日
  • 世にも奇妙な君物語

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    テレビの世にも奇妙な物語は、映像である分ちょっとホラー要素があるのが苦手だったけど、文章だと嫌なホラー要素がなく、ゾワッとする不気味さを楽しめました

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    2025年06月19日
  • GOAT Summer 2025

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    今年から読書を始め、文芸誌も集めてみようと思い初めて購入しました!
    安すぎません…?笑
    内容も盛りだくさんで、ちょっと不気味だけど楽しく読めました!

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    2025年06月14日
  • スター

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    どんどん世の中が細分化していってコミュニティとか商圏とかが細かくなっていって小さいところでも根強いファンや客がいれば成り立つんだなぁと

    よかて思うものは自分で選べ。どうせぜーんぶ変わっていくと。

    自分が見えた星の形を描いて、これが星ですって言っていく時代になったんだよね。昔からあるあの星形を、これが星なんだって言い聞かせなくても良くなった
    星はそんな形じゃないって批判されまくったとしても、私の見えている星もそれですっていう人と出会えれば、そこが小さな空間になる。世界がまた一つ小分けされる

    【神は細部に宿る、これは本当にそうだと思います。細部にこだわってこそ、余計なところで引っかかることな

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    2025年10月01日
  • スター

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    世界に何かを発表する人にしか分からないテーマかと思ったが全くそんなことはない。アマプラでオススメから何となく流行の作品を視聴している消費者然としている人でも、クリエイター達が何を考えているのか覗くことができる。表現者は表現のあり方を。消費者は消費の在り方を、いま一度見つめ直す機会になるはず。誰かの何かを糾弾しない朝井リョウらしい作品。ずっと傍に置いておきたい

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    2025年06月08日
  • 何様(新潮文庫)

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    「こういう時は、ピボットだ」

    「軸足はそのままで、寄り添ったり、本当に危ないと思ったら距離おいたり。とにかく自分がいる場所は変えない事が大事、って。」


    ーきみだけの絶対ー

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    2025年06月07日
  • もういちど生まれる

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    朝井リョウさんの作品は人間の決して表には出せないようなマイナスな感情を上手く表現するなぁと思った。
    全5章で様々な登場人物が出てくるが、それぞれの章で描かれる人物が繋がっていくのが面白かった。
    登場人物は高校生大学生の若者。
    何者かになりたいと、他人と比較し、劣等感を感じる。誰もが通る壁で、あの頃を懐かしく感じたし、まさにこの本で描かれるような悩みもあったなぁ。

    「自分の目で見て、初めてわかることって、あると思うよ。」

    インターネット等色んな情報が飛び交う現代社会やなおいて、真実を見失いそうになることは多いけど、自分の目で見て考えることが大事なのだと大人になった今、大切にしていきたい考え方

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    2025年06月01日
  • 武道館

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    おもろい!
    なんで朝井リョウってアイドルや思春期の女の子の気持ち書くのが上手いの
    結末も良かったな、何処かでありそうな話。

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    2025年06月01日
  • スター

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    あああーーー、商業的すぎると見下してしまう気持ちも、見下して自分の狭い価値観に囚われていてダサいなーと思う気持ちぜーんぶ私も持ってる。。商業と芸術の両立難しい。もう一回読む

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    2025年06月01日