朝井リョウのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これ凄い好き。
私なんか全然本読んでないなーって思った。
若林さんがそもそも繋がっている、なんなら飲み仲間作家さんとの鼎談から始まって。初めましての作家さんも登壇してくるんだけどこんな会話繋がって凄いなー掘り下げてるなー面白いなーってのが連続するんだから。
タイムリーにみたかったなー。もっと対談して欲しい作家さんいるなー。私が好きな作家さんの本がお勧めされてて嬉しいなー。
もう紹介されてる本片っ端から全部読みたいっ!!すべての回でその時話題に上がったテーマでお勧めの本を作家さんが紹介するんだが、これが垂涎なんです。紹介の仕方にも唸る、だってどれもこれもすっごく読みたくなる。
沢山の本 -
Posted by ブクログ
どんどん世の中が細分化していってコミュニティとか商圏とかが細かくなっていって小さいところでも根強いファンや客がいれば成り立つんだなぁと
よかて思うものは自分で選べ。どうせぜーんぶ変わっていくと。
自分が見えた星の形を描いて、これが星ですって言っていく時代になったんだよね。昔からあるあの星形を、これが星なんだって言い聞かせなくても良くなった
星はそんな形じゃないって批判されまくったとしても、私の見えている星もそれですっていう人と出会えれば、そこが小さな空間になる。世界がまた一つ小分けされる
【神は細部に宿る、これは本当にそうだと思います。細部にこだわってこそ、余計なところで引っかかることな -
Posted by ブクログ
平成という時代ならではの生きづらさをテーマにした作品。初めは章ごとに全然関係ない話のように見えて、徐々にいろんな繋がりが見えてくる構成は見事。全部読み終わってから初めの章を読み返すと、見え方が全然違ってこわいくらい。
競争や順位づけをやめ、ナンバーワンではなくオンリーワンであることの良さが押し出されるようになった平成。むしろそれは「自己責任社会」の始まりで、自分らしさや夢中になれるものが見つけられない人は自己否定に苦しむようになる。
自分も人生の大半を平成で過ごしてきて、好きなことで生きる人が社会的に目立つようになってきたり、生き方の多様さもどんどん増していったりする中で、「自分の好きなこと -
Posted by ブクログ
朝井リョウさんの作品は人間の決して表には出せないようなマイナスな感情を上手く表現するなぁと思った。
全5章で様々な登場人物が出てくるが、それぞれの章で描かれる人物が繋がっていくのが面白かった。
登場人物は高校生大学生の若者。
何者かになりたいと、他人と比較し、劣等感を感じる。誰もが通る壁で、あの頃を懐かしく感じたし、まさにこの本で描かれるような悩みもあったなぁ。
「自分の目で見て、初めてわかることって、あると思うよ。」
インターネット等色んな情報が飛び交う現代社会やなおいて、真実を見失いそうになることは多いけど、自分の目で見て考えることが大事なのだと大人になった今、大切にしていきたい考え方 -
Posted by ブクログ
信念を貫いて自分のスタイルを崩さずにコツコツ積み上げる努力家と、世の中のやり方に沿ってアウトプットする手段をとりいち早く世に知らしめたいという世渡り派か。
どちらが正しいなんてないし、自分の信じたやり方が世の正解と交わることなんて誰が決めるのか。
比べられないものを比べ続けてたら、いつか本当に切り捨てちゃいけないものを捨ててしまいそうになる。
クオリティ優先でなく、いかにバズらせられるかという現代の風潮が物語っているようであった。
サブスクだとか限定だとか完全食だとか流行り物だとか、今だけ騙されていたいって思うこと、私も無意識に惹かれてることあるなって自覚しました。
人間同士の摩擦によるズレの -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白い本だった。面白いというのは、腹を抱えて笑ったという意味ではなく、興味深く考えさせられたという意味での面白さだった。
表題作ではユッコと合理主義者な薫という二人の異なる価値観をもった女の子の過去から現在を描く。薫は子どもの頃から、自分の物差しでいらないと切り捨てたものは一切手をつけない。
自分の体験の話だが、「おれは将来プロゲーマーになるから。家庭科、体育、音楽、美術、理科…とかは必要ないから受けない」と言っていた中学生を頭の片隅に思い出していた。中学校で習う全てのことは人としての土台になるもので、そこから徐々に自分の得意を見つけてそこを伸ばしたりするものではなかろうか。これはいらなかった