朝井リョウのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ何をおいてもこのボリュームと装丁と内容で510円という事実が衝撃すぎる。
読む前に何度かパラパラとめくってみる、それだけでも楽しい。
十分に楽しんだらいざ読み始める。悪特集、心が躍るテーマではあるけれど、読み始めたらちゃんと落ち込むものですね。勧善懲悪的な話は、まあなかろうと思っていたけれど、そもそも悪を如何様に定義しますか?それは誰にとってどんな風に悪いんですか?と踏み込む程に個人の触れられたくない部分が見えるようになっていくわけで、まあ気が滅入る。
つまりいい話ばっかりだったということだ。
種々多様な悪に触れて一緒に落ち込もう!
坂崎かおるのサンクトペテルブルクの鍋がすごかった。
幻想の -
Posted by ブクログ
短編集の中で、「籤」という作品は私のバイブルみたいな作品です。
「選んだ籤をあたりにするかはずれにするかはあなた次第」というようなキレイなパッケージされた言葉じゃない、人間の嫌な部分とともに紡ぎ出された言葉は、キレイにパッケージされた言葉の何倍も「ハズレクジ」と向き合う勇気をくれます。
「受け入れる、受け入れないを選べたわけじゃないんだよ、これまでもずっと」
理不尽、不平等、報われなさ。
隣の芝生は青く見えるし、どうして私ばっかりと思ってしまうこともあるけれど、それでも。
「何を引き当てたって、どんな場所に置かれたって、そのたびどうにか根を張り直してここまできた」人たちの背中を全力で押し -
Posted by ブクログ
これ凄い好き。
私なんか全然本読んでないなーって思った。
若林さんがそもそも繋がっている、なんなら飲み仲間作家さんとの鼎談から始まって。初めましての作家さんも登壇してくるんだけどこんな会話繋がって凄いなー掘り下げてるなー面白いなーってのが連続するんだから。
タイムリーにみたかったなー。もっと対談して欲しい作家さんいるなー。私が好きな作家さんの本がお勧めされてて嬉しいなー。
もう紹介されてる本片っ端から全部読みたいっ!!すべての回でその時話題に上がったテーマでお勧めの本を作家さんが紹介するんだが、これが垂涎なんです。紹介の仕方にも唸る、だってどれもこれもすっごく読みたくなる。
沢山の本 -
Posted by ブクログ
どんどん世の中が細分化していってコミュニティとか商圏とかが細かくなっていって小さいところでも根強いファンや客がいれば成り立つんだなぁと
よかて思うものは自分で選べ。どうせぜーんぶ変わっていくと。
自分が見えた星の形を描いて、これが星ですって言っていく時代になったんだよね。昔からあるあの星形を、これが星なんだって言い聞かせなくても良くなった
星はそんな形じゃないって批判されまくったとしても、私の見えている星もそれですっていう人と出会えれば、そこが小さな空間になる。世界がまた一つ小分けされる
【神は細部に宿る、これは本当にそうだと思います。細部にこだわってこそ、余計なところで引っかかることな -
Posted by ブクログ
朝井リョウさんの作品は人間の決して表には出せないようなマイナスな感情を上手く表現するなぁと思った。
全5章で様々な登場人物が出てくるが、それぞれの章で描かれる人物が繋がっていくのが面白かった。
登場人物は高校生大学生の若者。
何者かになりたいと、他人と比較し、劣等感を感じる。誰もが通る壁で、あの頃を懐かしく感じたし、まさにこの本で描かれるような悩みもあったなぁ。
「自分の目で見て、初めてわかることって、あると思うよ。」
インターネット等色んな情報が飛び交う現代社会やなおいて、真実を見失いそうになることは多いけど、自分の目で見て考えることが大事なのだと大人になった今、大切にしていきたい考え方