朝井リョウのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
非常に面白かったです!!!
短編集であり、全7話で構成されています。面白かったポイントは3つあります。
1つ目は全て同じ高校かつ時間軸も同じ卒業式を舞台にしている点。7人の少女たちの視点でそれぞれの想いを抱えた状態で卒業を描いており、1つ前, 2つ前に出てきた内容が次の短編小説で登場してくることが多々あり読み進めていくのが楽しかったです。
2つ目は7人の少女たちの視点で同じ卒業式を描いていること。複数人が同時に迎えるイベントである「卒業式」をそれぞれの思いや立場で経験しており、色んな感情を味わうことができました。そして、自分の高校の時の卒業式でも他の人たちは色んなエピソードや思い出があるのかな -
購入済み
推し活も宗教もアクティビズも。
推しができた人、推しを失った人、推しを運営する側の人の三人が絡み合いそうで絡まない話。人はどういうときに推しにハマり、失うとどうなるのか?同じ推しの話でも『推し、燃ゆ』が個と推しとの関係の話なのに対し、こっちは社会全体の話だ。
「メガチャーチ」とは、週末の礼拝への出席者が2,000人を超える超巨大プロテスタント教会のこと。礼拝と言っても『牧師様のありがたい説教を厳かに聞く』というような多くの人にとって退屈と感じるイベントではなく、もっとエンターテイメント性あふれたイベントを行っている。
例えば、プロの奏者によるオーケストラ演奏であったり、ロックバンドのライブだったり。巨大なコンサートホールで -
Posted by ブクログ
『健やかな論理』
かなり短い話なのに、読後にずっと残るタイプだった。
主人公は、自殺した人のSNSを遡り、死にたくなる前触れを探すのではなく、むしろそこに因果関係が存在しないことを確認して安心している。
普通に投稿し、再配達を頼み、日常を続けていた人が、ある時突然死を選ぶ。
その不安定さを確認することで、「人間はそもそも説明できない存在なんだ」という感覚に安心しているようにも見えた。
この話の面白さは、「死にたい理由」だけではなく、最後に「生きたい理由」も同じように説明できないものとして描いているところ。
人は大義名分や明確な理由だけで生きているわけじゃない。
読みかけの本、明日の予定、何気な -
Posted by ブクログ
比べられないものを比べたがる感覚は、きっと誰もが当てはまる感性だと思う。
本来見えなかったもの(世界)が見えるようになったり、好きなことが簡単に選べるようになった世の中で、我々は自分の心がわからなくなってきている。
情報に溢れ、たくさんの人の意見を耳にし、自分の感性すら揺らいでしまう時代。
自分の心は周りと違うんだと、間違っていると思うものを糾弾し、自分の考えが正しいんだと主張する。世間と自分を比べ、本来優劣なんてないはずの感性に口出しをしてしまう。
朝井リョウさんはきっとたくさん悩んできたのだろう。
誰かにとっての正しさが、誰かにとって間違いだと思われていたとしても、それを貫く強さ。自分と違 -
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「表現したい欲」と「社会のルール」みたいな、相反するものをぶつけるのが本当にうまいなと思った。
特に朝井リョウって、どちらかを完全な悪や正義にしないから、自分の中にも両方ある感情として刺さってくる。
自分はどちらかというと、精度を高めるよりも、とにかくまず出してみるタイプだと思う。勢いで動ける反面、社会人としては「ちゃんと詰める」「丁寧に積み上げる」みたいな部分が足りないと感じることもある。
だからこそ、この作品を読んで、仕事に対してもっと熱量を持って向き合わないといけないなと思った。
今は育休中で、仕事から少し距離がある時期だからこそ、「自分はこれからどう働きたいのか」を逆に冷静に -
Posted by ブクログ
「風と共に…」がまだ読み切れていないが、こちらも、引き続き面白い。
トイレの悲哀と甘い物好き。トイレの方は人ごとで大変そうだなあで終われるが、甘党は自分に重なる部分もあり、わかるわかるの連続である。文庫ではクリスマスケーキのご予定の続編がついてくる。私もシャンティフレーズの四角はなんかわからないけどつまらないなあ、と思っていたところ、四角いショートケーキへの思いを言語化してくれる甘党の神あらわるという感じだった。そうか生クリームの足りなさだったのか…
今回はエッセーを読みながらオールナイトニッポンの過去回と、現在進行形のポッドキャスト番組も同時に聴いており、更にちょうど「神保町で会いましょ -
Posted by ブクログ
ネタバレ久しぶりに結構いいなと思った本
すごく痺れたし、いま読めて良かった
また読み返したいと思う
淡くて暗くて儚い時代の物語たちなのに、
もう大人に入ってきてしまった自分にもすごく刺さる
いつまでも淡くて大切なものを、わすれたくないと思った
自分だけの感情と向き合うこと、人には人の黒さや美しさがあること
すべて、こぼしたくないね
そんななかで混ざりあって、溶けて、こぼれていくものもあるけど、大丈夫だよって
自分にも他人にも言いたい
最後のお話でたくさん泣けた
仕事や日常で、生きるために苦手なことを頑張っている自分をえらいと抱きしめてみたくなった
きらきらを夢みても、たくさん考えていても、今はできな -
Posted by ブクログ
ナンバーワンよりオンリーワンだと言われた平成という時代。けれど、自分で自分自身の価値を見出せる人はいったいどれだけいるのか。まして子供達にそれができるのか。大人ですら、難しいのに。
競争をなくしたことで生まれた新たな生きづらさ。競争から漏れた、のではなく、価値を見つけることから漏れてしまった人たち。
ありのままでよい、と言われても、結局は誰かと比べて、誰かに見つけてもらわなくては、生きるのは難しい。
競争から解放されて自由になったはずの平成という時代の生きづらさの根底にあるのは何なのか、それが見事に表現され、章が進むごとに相関図がはっきりとし、ピースの1つ1つがはまっていくような感覚でした。 -
Posted by ブクログ
AIの感想の通りなんだけど、結末が本当に「そうきたかww」だった。
あくまで物語の設定ではあるけど、子供って本当に親を見てるんだなって思うし、純粋な捉え方の表現が面白かった。
個人的には第三話が好きだった
★★
「子どもに降りかかる情報をせっせせっせと振り払うより、たくさんの情報を浴びた子どもが何を選び取り、何を捨てていくのかを見守り、ときに助言をするのが親の役目ではないのだろうか。」
★★
この言葉は親としての自分も考えさせられたし、与え過ぎずに子供に自分の考えを主張できるようになってもらいたいと思えた。
そして自分もそうなりたい40代父親。。