朝井リョウのレビュー一覧
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購入済み
朝井さんってあんなに賞をたくさんとってていかにも文学って感じなのにこんなテイストの本を書かれることにびっくりしたし、
何より面白過ぎて絶対に人前では読めないなと思いました。 -
購入済み
なんかすごく切なかったなあ!部活を辞める桐島と直接関係あるバレー部の人から、クラスメイトから、同学年の人から、友達の彼女まで。中高生特有のちょっとドロドロした感じとか、ダサいかダサくないかで人を振り分けたりとか。でもそういう感じの人が周りにいる中流されないように踏ん張ってるところとか。すっごく若い~~!あとミカの話はさすがに切なすぎ、あのあとちゃんと母と向き合えたのかな。
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ネタバレ・そう思ったとき、ノック三回分のシャーペンの芯がぽきりと折れた。
・キャラメル味の太陽が太陽に食べられていく。
・しかし、翔の短刀ほうがもっと直入だった。
・どうしてだろう、こういうときって、その人が話したいことよりも、話したくないことの方が伝わってくる。
・「これでいいんだ、これでいいんだ」そう呟き続ける晴希から少し離れたところで、一馬が世界一美しい形で土下座をしていた。
・序盤の、一馬の部屋に初見の溝口と三人でチアの話を始めるところで、もうちょっとだけ泣きそうになった。もうすでに、未来が見えてしまったからだろうか。青春って恐ろしい。朝井リョウって恐ろしい。 -
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ネタバレ2025/10/06
正統派の映画にこだわる尚吾と、今の時代にフィットした動画編集をする絋。自分と違う土俵に立つ相手のことを羨み認めたくない気持ちで揺れる。尚吾と鉱のいいとこ取りする泉の事も認めない理由を探す…みんな得意なことが違い、それぞれのファンを持てばニッチな人たちのスターになり得る。話の本筋ではないがユーチューバーは限られた一部の人ではなく、その人にとってのスターになればいい、そのユーチューバーは手の届かない超高収入の人ではなく会社員的な稼ぎでやっていく人もいる、そんな見方は知らなかった。私も偏見で凝り固まってる。そんな知らない世界を朝井リョウの本ではいつも見せてもらえる。
千紗の、自 -
Posted by ブクログ
ネタバレ前作より、話術(と言っても過言ではない人に話しているような文体)がパワーアップしてて、とにかく笑いました!
サラリーマンとの兼業をなぜ辞めたのか、そして小説家一本になった結果、ハードなデスクワークが産んだお尻の悲劇の肛門記‥
直木賞を受賞し売れっ子になってからも、考えてることは昔と変わらずそのままだよ!だけど、こんな経験もしたから裏側教えるね!とまるで旧友のように自分語りしてくれているようなエッセイです。
「財も力もない子どもという時代を生き抜く上で、本から授かる言葉そのものや、本の中の多くの言葉に触れるという経験は、自分を守る盾になりうると私は思っている」
こんな素敵なコトバも伝えてくれて -
購入済み
独特な目線から話してるなあ、人間のことを「ヒト」と読んだり〇個体とカウントしたり、、、新鮮で面白くて次々読んでいったらいつの間にか最後のページに。フレンドリーな口調が読みやすかったのかも。
人間は成長とか変化しないことを恐れていて絶対今にとどまろうとしないし、後戻りなんてもってのほか、、、ほんとそうだよねぇ、と思いながら読んだ。脳が発展していて身の回りがある程度満たされているから、暇なときに「生きてる意味ってなんだろう」みたいなことを考え始めるの、すっごく人間らしいよねぇ、とも。
ある事象に対する人々の見方や風潮の変化についての描写が興味深かった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ前作「時をかけるゆとり」が主に著者の大学時代の出来事を綴ったエッセイだったが、第一部は就職してからの出来事が多く、会社を退社するまでのエピソードを綴る。
第二部は2015年7月から12月まで日経新聞に連載していた、著者にしては少しお固いエッセイ。文化祭で自作の舞台を上演することになった高校生、NHK合唱コンクールの課題曲の作詞、若い世代読み手増やすため書き手の審査員になったことなど、自らよりもさらに若い世代に向けた視線に感銘を受ける。
一転して第三部「肛門界激震の一大叙事詩」という「肛門記」は破壊力抜群。ここまで面白いエッセイを読んだことは今までなかった。 -