朝井リョウのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
朝井リョウ作品は、"個"の不安や違和感を社会全体のトレンドで包み込んで食べられるようにしてあってついつい「あと一口。」食べてしまう。
いやー、面白かった。ここでは書ききれないから雑感だけ。
MBTIに関しては、人間を雑に分類して、動物園の紹介文みたいなラベルを貼り付けるような嫌悪感を抱いていた。それでいて、一応診断自体は受けておいて誰かに聞かれた時に備えておく自分にも嫌気がさす。共感の範囲がどんどん広くなり、ただ同じ答えを選んだだけでも共感を呼んでしまうような流れを感じる。それでも、その答えを導き出した過程やバックグラウンドで感じる共感は強度を増し、深く刺さる。
人を -
Posted by ブクログ
読んでタイトルの意味がわかる。(深い意味はない)
朝井リョウさんの作品を読むのは、「正欲」に続き、この本で2作目。
2作品しか読んでいないながらに朝井リョウ作品の傾向がわかって、面白かった。内容も個人的に考え方が似ていて、面白いし読みやすい。
その傾向というのは、性的マイノリティの人生を通して人間の存在意義や生きる意味のような哲学的な思考を繰り返し、基本的にずっと同じ主張を、抜群の言語化能力で、例えを用いたり言葉を変えながら繰り返す作品かなと思う。
また、批判ではなくてそんなところも私は好きだが、この文章の構造は、上に挙げた主張(というか作者の脳内)を語るために、ストーリーを利用するという形だ -
Posted by ブクログ
途中までは星5で終盤は3。
桐野夏生とかイヤミス系の人みたいに、他者の悪意を書くのがうまいよねこの人。特に意図しない悪意が不意に他者を傷つける、という現象を書くときの解像度たるや。
検察官のキャラがキャラキャラしすぎだなと思うのはワイだけ?頭が硬いというか硬直的なキャラすぎて、リアリティーに欠ける印象。そこまで追い込まれたら柔軟にならざるを得ないというのがリアルな父親の姿ではないかなー。
マイノリティの苦悩みたいな主題は自分にはあまりささらなかった。いやみんな折り合いつけて生きてるんちゃうん?そこまでシリアスになることある?って思っちゃった。
別に現実に水フェチの友人いたら、噴水とか付き合うけ -
Posted by ブクログ
斜め上からくる超メタ認知体験ができる本。
人間とは、幸せとは、資本主義とは、繁栄とは、そんなことを改めて考えさせられる本。
資本主義社会で成長、拡大、発展への要求が加速し、生きづらさを感じている人が多い。物語の中では、その中でそれぞれの答えを探して生きていく姿がとても勉強になった。
結局、人が真に幸福に生きていくためには共同体感覚が必要だが、共同体感覚とは誰かの役に立ちたいとかそう言った狭義ではなくもっと深く幅広いものなのかなと思った。
自分の殻に閉じこもってしまってはその場しのぎの幸福しか得られないがそうせざる得ない人たちがいるのも理解しなければならないと思った。また人は自分が理解されないこ