朝井リョウのレビュー一覧
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ネタバレいやーおもしろかった!自分とは全く違う考え方をする人の気持ちの動き方がわかった気がして、とても新鮮で楽しかった。理解できないような人と人が今も尚同じ世界で暮らしているのは、それぞれにそれ相応の役割があるとも考えられた。それにしても、それぞれが頑張りすぎずに生きやすいような世界であり続けて欲しいと思った。
なにより最後に、生殖器が語り部になった経緯を説明してくれたのがすっきりしてよかった。
朝井リョウさんのエッセイを呼んだことがあるけど、ところどころ、あー朝井リョウさんだー!となる文面があって、それも楽しめた!ほんとに読みやすくて、大好きです。 -
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・『水曜日の南階段はきれい』
一緒にはなれなかったれど、2人が一緒に過ごした時間
と思い出は一生の宝物になると思う。一緒になれていたら
むしろその宝物は壊れている可能性もあると思う。
・『それでは二人組を作ってください』
人を値踏みする人は自分も値踏みされているのかもしれない。
自分が思っている価値と相手の思っている価値の探り合いは
とても疲れる。価値がわかる人やわかりやすい人は安心する。
・『逆算』
自分が大人になると創造の「大人」という存在が
この世のどこにも存在しないことを知った。
・『きみだけの絶対』
絶対的価値観の相違は苦しいですね。
苦しいよ。
・『むしやくしゃしてやった、と言ってみたかった』
僕も言ってみたかった。
言ってみよう。
・『何様』
面接は激情の劇場。
面接する側もされる側も演じよう。
楽しめたら最高の舞台。 -
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【感想】
朝井リョウさんの小説は好きで、エッセイも読もう読もうと思いつつ、ようやく手に取れた。
朝井さんはメディアでのお話を見たり読んだりする事はあり、エッセイも面白そうだなーと思ったのだが、予想通りめちゃ面白かった。
エッセイは燃え殻さんがすごく好きなのだが、もちろんだが全然毛色は違い、笑あり笑あり笑ありなエッセイで家で読まないといけない面白さ。
年齢も近いので、共感できるような時代感もあり、面白いんのに朝井さんらしい文章感とテンポが良くて、良い意味で何も考えずに読み進められて、読書の入口としてもお勧めしたい。
【あらすじ】
就活生の群像『何者』で戦後最年少の直木賞受賞者となった著者。この初エッセイ集では、天与の観察眼を駆使し、上京の日々、バイト、夏休み、就活そして社会人生活について綴る。「ゆとり世代」が「ゆとり世代」を見た、切なさとおかしみが炸裂する23編。『学生時代にやらなくてもいい20のこと』改題。”圧倒的に無意味な読書体験”があなたを待っている!?
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ところどころ語り手の主人公に対する評し方や意見や、主人公の他人に対する興味のなさ具合にクスッと笑えるシーンが多々あった。テーマが性的少数者を扱う重たいテーマであるが、それとは裏腹に文体は軽妙で読んでいて昏い心地はしないのが個人的に本書の良い点と思えた。「同性愛者を扱うよ!でも憐憫や同情なんか抱かず軽い気持ちで読んでねー」というような意図を感じた。
この小説で改めて気付かされたのは、「この機能いつ使うねん」と思う家電とか「何が変わったの?カメラの高画質とかそんな求めてねーよ。それより値段安くしろ」と思える最新版のスマホなど、わざわざ拵える必要あるか?と思える商品を続々と出す企業は「成長」という一社員の欲を満たすための副産物に過ぎないんだなぁという事だ。社会に必要、不必要なんて極論どうでもいい。心のどこかで薄々気づいていたかもしれないが、改めて言語化されると身に染みる。そしてこうした無意味な営みを真正面から突き詰めると、残るのは虚無だけだ。とても虚しい。
性的少数者を題材にしているが、サイコパスやソシオパスのような他人と同調できない社会的少数派な人にも当てはまるので、社会に馴染めないといった方にはおすすめ。
視点の鋭利さ、思考の深奥さに毎度脱帽です。
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『生きる推進力』三部作の最新刊。ずっと読むか迷っていて、ついに読んだ!読んでよかった。
人の心を動かすには物語が必要、というのはとても腑に落ちたし、納得した。例えば、子どもたちと学習する上でもそうだなー、と思った。単元のゴールに向かって学習を深めるためには、学習する動機が必要だし、頑張る理由がいる。そのために、子どもたちに前を向かせる物語は必要だと思う(教育者すぎて草)
視野を広げたほうがいい、はよく聞くけど、狭めることも時には必要かもなーと思った。推し活が流行ってるのはきっと、不景気とか、周りの環境にストレスがあったりとか、そういう要因も少なからずある。でもそんな社会で生きていくためには、生きる推進力を見つけるためには、視野だって狭めていい、狭めたほうがいいかもしれないと思った。
最近とあるアイドルにハマってて、でもこれを読んでから、あ、今物語の中に取り込まれかけてるなー、とか、今これを買ったりすることによってあの人が喜ぶなー(いや待てよこれはファンダムが勝手に想像して行っていることではないか?)的な、国見さんの視点から見てしまうことがあって推し活がブレてます -
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なかなか読んでいて心苦しくなる作品だった。読み進めるほど喉に石でも詰まっていくような感覚を覚えた。自分の中の正しさがあり、それを他者に強要していることに身に覚えがあり、多数決で勝つ側にいがちな自分だからだろう。自分の少ない人生経験のなかでも他者の性的嗜好にどうこう思う自分がいて、思い出しては嫌になった。
自分を顧みる作品であり。言語化は困難だが、正しさとはなんだと。登場人物たちアクアフィリアの人たちがどうにか生きるために繋がっていく様はよかったねと素直に思った。しかし、この気持ちも理解してあげる側に立った上から目線なのかもしれない。マイノリティーの思いや視点を理解するなんてできないんじゃないかと思った。しかし、同じ社会で生きていくためにどうするべきなのか。今後の人生でこういったマイノリティーと関わることがあるのかわからないが自分にできることはただただ否定も肯定もせずそんな人もいるのかと視野を広げ続けることなのではないかとおもった。 -
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令和社会のキーワードが散りばめられた一冊
推し活だけではなく、
型にはめるコミュニケーションとか、福祉が必要とされないけどギリギリな収入や生活をしている若者、とか、陰謀論とか、中年の孤独とか。
「久保田の物語」が特に視野狭窄と拡大解釈と暴走でゾッとしたけど、
物語に熱狂している3人の視点からは共通して幼さとか未熟さのような哀れみを感じた。
自分も、虚への消費で現実の物足りなさを埋めていた時代があったから、そんな未熟な感情がよくわかる。
複雑な人間関係から逃げられて圧倒的な肯定とわかりやすい帰属意識に身を投じると心地よいんだよね、それが救いになるのもめちゃくちゃわかるんだよ。
でも久保田の孤独もすみちゃんの生活も澄香の生きづらさも、それじゃ解決しないんよ…わかる、推し活は救いであって、解決ではないってこともわかる、けど、結局、解決どころか救いにすらならないから物悲しい。救われたいのに。
だから、国見のような大衆をコントロールする人間だけが成功者になる社会、誰かの苦しみの声を荒唐無稽と笑う社会というのも個人的には胸糞が悪い。
(陰謀論はあかんけどさ)
結局、自分の人生に対して推し活するしかないのかね。
そして、向き合うべき人が誰なのか、大切にすべきコミュニティは自分にとってどこなのか考え続けるしかないのかね。
立ち止まって考える機会にもなった。
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Posted by ブクログ
なかなか 文体に馴染めずに ゆっくりゆっくり読んだ
相手の心の奥を 素手でぐうっと握りながら もう片方の手は その背をやさしくさすってあげる みたいな本
苦しくなるけど 救われる 不思議な気持ち
こんな伝え方 よく思いつくなぁ
作者の発想とセンスに脱帽
主人公が 幸せそうなラストで良かった
何かが解決したわけではないし そもそも 問題なんて最初からあったのかどうかすら 分からないくらい
ただ
気持ちいいなぁ楽しみだなぁ
と 歩く主人公の姿を 嬉しいと思えた
この本の語り手が「よかったね 」 と声をかけたように
そうだね
よかったね
私も そう言ってあげたい
いつか そう言われたい