朝井リョウのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
不安だから、多数決の多い方にいたい。それが正しいと信じたい。そうだよなぁ私の欲、つまり正欲なんてその人にとっての“正しさ”だけであるということをじめじめと描かれていた。
「自分とは違う人が生きやすくなる世界とはつまり、あしたの自分が生きやすくなる世界でもあるのに。」
啓喜のように世間の正しさ(のようなもの)を身近な人よりも気にしてしまいがちな私にとってはトゲが刺さったような文章。
「三分の二を二回続けて選ぶ確率は九分の四であるように、"多数派にずっと立ち続ける”ことは立派な少数派であることに。」
多数派でいることの方が立派な少数派…
こういう本を読んだときにうまく言葉にでき -
Posted by ブクログ
『何者』のサイドストーリー。とはいっても、6つの話に分かれており、薄ら繋がりが見えるような感じで、どこでどう繋がってゆくのかな、と思わされるフリースタイルみたいな展開。
人間は不器用で、人間を取り巻くものは複雑で白黒つけられる単純なものではない。このことを受け入れた上で単純に生きてもいい、と思えた。どこまでいっても単純に生きることは出来ないから。
解説も良かった。自分の気持ちを忘れないようにここにメモしてるけど、解説を見てほしい。
解説にあるように、自分の人生が進めば本から受け取るものも変わるだろう。
自分がどう変わっていくのか、この本を時折読みながら確かめてみたい。エネルギーがいるだろうけど -
Posted by ブクログ
心が抉られる。
なんなら見たくなった読みたくなかった視点。
自分がまさに信仰気質のある推し活をしていたし、今もまたそうなりそうな段階にいたから。
理想は誰にも馬鹿にされず、自分の管理できる領域で楽しみたい。
でも新しくできた推し活を通して、自分の人生を前より前向きに捉えれるようになった、そして推してる人が幸せであってくれますようにと願うようになった。
いつだって操縦される側の人間で、地盤が固まっていない時にのめり込むのはやはり危険性を感じる。
でもどっぷり浸かって、自分自身を余すことなく使い切った時、ふと我に帰る。
もう、疲れちゃったと。
前もあったな、こんなこと。
推しが頻繁に配信し