朝井リョウのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ読み始めたときは、地の文の主語が誰なのかわからなかった笑
単に、久しぶりの読書だから自分の読解力が低下しているだけにすぎないと思っていたけど、まさかのナレーターの登場になんておもしろい設定だ!!とその時点で一気読み確定。
家電メーカーで働く同性愛者のオス個体、、ではなくその生殖器が語り手となって、宿主を取り巻く33年間の異性愛者軸による世論や周囲の人物の対応に対する心情が語られていく本作。
幼体(幼少期)のころの体験を経て、共同体での擬態を身につけた彼は、上京とともに経済的自立を自身の精神的支柱として、マスコミュニティとの離別を決め込む(職場は出稼ぎ先としての媒介にすぎず、まるで異世界のよ -
Posted by ブクログ
5編の短編。
でも、全部のお話の登場人物に少しずつ繋がりがあるので、読み進めるほどに繋がりがわかって、同じ出来事を別の人の視点から見れて楽しい。
大学生や専門学校生や予備校生が主人公で、みんなそれぞれ悩んでいる。自分は人とは違うし特別だと思ってみたり、努力せず成功している人を羨ましく思ったり、でも実はその人も努力していたことを知って劣等感を感じたり。登場人物たちは人には隠している心の内面を小説の中で曝け出してくれる。
いろいろな人の内面を覗き見できる小説ってやっぱりすごいね!
共感したり涙したりきゅんとしたり反省したり、今作も感情が揺さぶられた。
-
Posted by ブクログ
今更になって気になって読んでみた小説。
高校が舞台の青春小説ではあるが、主人公が動くような小説ではなく、一人に視点は置いているものの群像劇となっているのが特徴で、同時刻に起きたことを他の人から見た描写があるのも珍しい。
思春期の生徒の気持ちや想いの言葉になりにくさを素直に表現できているのは、著者の朝井氏が書いた当時まだ大学生だったこともありそう。
元々は高校生の時分から書きたいと思っていたらしいエピソードは、同氏の「発注いただきました」で少し述べられているのでご参考に。
2012年に映画化しているが、まだ見ていない身からすると正直これを上手く映画化するのはさぞ難しかっただろうと思う...