朝井リョウのレビュー一覧
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ネタバレAudibleで聴いたことで、文字以上に「生身の人間」の気配を感じ、スクールカーストの残酷さが耳からダイレクトに入ってきた。特に、カースト上位の人間が放つ言葉の「針」のような鋭さや、映画部の面々に対する冷ややかな視線が生々しかった。
1. 映画部の「痛々しさ」と異物感
映画部の彼らは、決して「隠れたヒーロー」としてカッコよく描かれているわけではない。最後まで周囲に溶け込めず、その姿は最初から最後まで痛々しかった。彼らが浮いているのは、単に趣味が違うからではなく、スクールカーストという閉鎖的な社会における「異物」として扱われているからだと感じた。
2. 「想像力の欠如」という残酷さ
カー -
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ネタバレ『何者』は、大学生の新卒就職活動を題材に、「自分は何者なのか」という問いを鋭く突きつけてくる物語だ。
主人公の二宮拓人は、自らを「観察者」と位置づけている。就活に苦しむ周囲の人間を冷静に分析し、その考察をTwitterに投稿する。彼の言葉は的確で、就職活動の本質を突いている。
> 「就活がつらいものだと言われる理由は、試験に落ち続け、誰かから拒絶される経験を何度も繰り返すことが辛いのと、そんなに大したものではない自分を、大したもののように話し続けなくてはならないことだ。」
> 「想像力が足りない人ほど、他人に想像力を求める。他の人間とは違う自分を、誰かに想像して欲しくてたまらないの -
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文章が好き ◯
作品全体の雰囲気が好き ◯
内容結末に納得がいった ◯
また読みたい
その他◯
知らんかった。痔って死ぬんですね‥
そんなことに衝撃を受けたクリスマス2025。
息子がデコレーションしたケーキを家族で喰らいつつ、ホールケーキを食べまくるエピソードを思い出しました。
日常に疲れるたびに本書を取り出して少しずつ読み進めていました。
気がついたら便意と肛門の話ばかりでしたが、
ありがたく笑かしていただきました。
近しい人に、同じ悩みを抱えている人がいるので、その痛みをほんの少しはわかるつもり。
誘惑に駆られて、また別のエッセイにも手を出すことになると思いますが、そこにも便意 -
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解説で万城目さんが語ったとおり、現実のままならない物語。理不尽な世界であるからこそ、読書は大団円を求めると思う。ただ、大団円はときに辻褄合いすぎという違和感を感じることもままあることも事実。辻褄の合わない世界でどう折り合いをつけて行くかを読者は考えながら読み進める。最も印象にのこった「籤」では逃げ出したバイトの藤堂に対し、主人公であるみのりに「私ならむしろこの籤(勤務交代によって強いられた地震後のお客様対応)をひけてよかったと思う」などと語らせてもよい場面だが、藤堂に自己弁明を語らせておいて放置する強さ、あるいは最も効果的な対応、あるいは自己の気持ちの整理のために身勝手に藤堂を活用したあたりが
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『時をかけるゆとり』の改題前のものらしいこの作品。ゆとりシリーズ三部作の一作目。知らずに二作目から読んでしまった。その二作目に出て来た眼科医さんがとても気になり、早速一作目も読んでみる。
この一作目の方が断然面白かった。そして気になっていた眼科医。期待を裏切らない面白さだった。何せ、この本で一番大笑いしたところが、眼科医とのエピソードでエンヤが出てきたところだったのだから。読んで良かった。
そして、学生時代作者が行った大島への旅行での盆踊りについての章は、楽しい中にもしみじみとした趣があり心に残った。
その地域の盆踊りなどの行事を受け継いでいくことの意味を考えさせられた。学校の音楽の授業で -
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シェアハウさないは、推察しながら読んで楽しめた。先読みすることなく、作者の意図するタイミングでもしかしてと疑問を持ち、やっぱりと感じる感覚が心地良かった。再読して最後までの流れがほんとにきれいで、伏線も自然ですごいなと感じた。
立て!金次郎は感動する場面もありながら、それでは終わらないところが、朝井リョウさんだなと感じた。最後のオチも好き。
脇役バトルロワイヤルはこれまでの物語もすべて含みつつ、一つのドラマのような要素もあっておもしろかった。これも最後のオチがさすがだと思った。
何度も読み返したい、おもしろい本だった。読書を始めたい人にもおすすめの本だと思う。