朝井リョウのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレチアメンバーが7人から16人になったとき正直人数多いなと思ってしまいました。心情が書かれないメンバーもいたので、まぁ16人もいるしな…仕方ないよなと思っていましたがそうではなかった。コーチの「最後の儀式」でメンバー全員の思いを知れました。あのノートには登場人物全員の辛い、苦しい、悔しい、超えてやりたい、頑張りたいという想いが赤裸々に綴ってある。演技を通しながら一人一人の想いを読んだとき、もう一度この本を読み返したくなりました。
それから、今回の話で1番成長を遂げたのはイチローだと思っています。できない人の気持ちが分からない、なんで出来ないと考えていたイチロー。「そんなの感覚でできるやろ」とトン -
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読後、さっそくチアの大会を検索してしまった一冊。最後の演技の表現が圧巻すぎて、「あ、これ実際に見てみたい」と思わされました。この表現の技は実際にはどんな感じだろう、観客としてでも楽しめそう!と興味が湧いたのです。もちろん、そう思わされたのいは、全国大会に至るまで、ゼロからのスタートから人間関係のゴタゴタなどを乗り越えた先の景色だったのもあります。読者は「ここまで関わったんだから今後も応援するよ!」となぜか思わされるはずです。それが他の方の感想にある「続きが読みたい」に繋がっているのではないでしょうか。(わたしも気になります。
●チアって甲子園で女子が踊っているアレでしょ?
と思った方、そうで -
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ファンの期待に一生懸命に応え自分の理想とするアイドル像を再現するるりかちゃんと、今まで過ごしてきた 自分 と アイドルの自分 との違いに悩み自分を突き通す選択をした愛子ちゃん。2人ともファンを大切に思いアイドルという職業を楽しんでいたように感じたが2人はどこが違ったのか。るりかちゃんも歳を重ねて恋をしたら 自分 と アイドルの自分 どちらを選ぶのか(その頃にはアイドルと恋愛が両立できるようになっているかもしれない…!)。
みんな選択をしながら生きている。作中では選択に正解があるかないか話していたが、人生の中で二択があったとして、どちらか一方の選択の答えしか私たちは知ることができないのだから、 -
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ネタバレ朝井リョウ11作目。有名どころで気になっていたものの分厚くて敬遠してましたがやっと読みました。後半のノートを公開することでメンバーの全員の視点や葛藤がまとまって描かれていて、構成が上手だな…と思いました。(誰)
団体競技もので『風が強く吹いている』も最近読んだのですが、『風が強く吹いている』の爽やかな青年たちにくらべ、弦とイチローのやや屈折した感情も丁寧に描いているのが朝井リョウらしかったです。一馬と晴希のまっすぐな絆も良かった。一馬はずっと切なくて、特に、家族に見てもらうためにチアをやるんじゃなくて、家族を忘れないためにチアをやると決意した最後にはうるっときました。 -
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「桐島、部活やめるってよ」があまりにも有名な著者・朝井リョウ。
これまで本や映画で触れることはあったものの、そこまで機会は多くはなかった。
ふと知ったのだが、著者とは同じ大学。しかも3つ年下とはいえ、同じ期間に大学に通っていた様である。これを知ったら俄然興味が湧いてきて「ゆとりシリーズ」とも呼ばれているエッセイ集、その第一弾を早速読んでみた。
結論、ただただ面白い。大学時代ってホントこういう無駄なことばっかやってたよなぁと懐かしさがこみ上げてくることこの上なく、何よりその語り口がおもしろい。書き方によっては、ただのつまらない学生のmixi日記になってもおかしくないのだが、そう感じさせない著者の -
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★4.0
ありきたりなストーリー、予想が容易なラスト、それでも読み終わった後に泣きそうになってしまったのはなぜなのだろう。
考えてみて、きっと気付かないうちに、私も「青葉おひさまの家」の一員になっていたのだろうと思った。
他のメンバーと一緒に学校へ行って、夜に隠れてお菓子を食べて、気軽に相談できない出来事が起きて、一緒にランタンを作って、、。
彼らはただ同じような境遇から同じ施設に住む他人ではなくて、間違いなく家族だった。そんな家族の一員に私もなったような気がしてしまった。
最後は全員離れ離れになってしまう。悲しいけれど、彼らならきっと大丈夫だろう。一緒に過ごした宝物のような日々を、また過ご