朝井リョウのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
SNS時代における質と価値のあり方がテーマのお話。
特別な才能があるわけではない人でも、日々の発信の積み重ねによって誰かにとってのスターになり得る。かつては限られた人だけがスターと呼ばれていたが、今はそれぞれのコミュニティの中で輝く存在が生まれる時代になり、閉じた空間の中であっても、そこに確かな価値を見出してくれる人がいれば、その人は紛れもなくスターなのであるということが書かれていました。
本来比べられないものを同じ土俵に載せて、どっちが優れていて、こっちは劣っていると比べ続けていると許せないものが増えてきてしまう。
誰かにとっての質や価値は、その人自身にしか判断できないものである。
自 -
Posted by ブクログ
就職したら「何者」かになれるのだろうか。
「何者」かになろうと足掻く就活を描いた『何者』の続編。
彼らは「何者」かになれたのだろうか。
別の本(マンガ)のセリフ。
たいていの学生はボールを入社に向かって投げる。だから、最高でも「届く」で、普通は届かずに手前で落ちる。
正確な引用ではないけど、社会人になってこのセリフを読んだ時、あまりに的を射てドキッとした
内定が出たら。入社式したら。そう思って、必死に足掻いたけど、そこがゴールではない。
『何様』は、『何者』の彼らの存在は控えめではあるけど、ゴールだったはずの入社のその先を強く意識させる短編集。『何様』の各話に見え隠れする(堂々と主人公にな -
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私たちが信じているものって一体なんだろう?
今や世間に溶け込んだ『推し活』。
彼らはどんな気持ちで活動しているんだろう、私たちが彼らのためにしていることは本当に届いているのだろうか?彼らを売り出している人は、本当に彼らのためを思って活動しているのだろうか?
推し活を、【宗教】と感じることは少なからずあったかも知らないけれど、それを会社視点だったりで考えたことはなかったので、なんだか闇の部分を見てしまった気分。危険を孕んでいるかもしれないこの状況を、リアルに言葉にできるのがさすがだなと思った。
ミステリーでもなくヒューマンでもなく、
ノンフィクションに近い物語。
『正欲』の時にも感じたけれ -
Posted by ブクログ
ある舞台女優と、彼女のファンクラブを取り仕切る女性の会員、そして新しく加わった会員。3人の女性の語るそれぞれの人生、悩み、苦しみ、そして悟り。自分にも少なからず心当たりがある人の心の嫌なところがむき出しになるので、うっとなるけれど、最後はそれぞれが自分の人生を取り戻せるような終わり方で良かった。
3章の舞台女優のお話が特に好きだったし、共感できた。本来は羨ましがる要素などないのに、不幸なエピソードを持っていて、みんなから注目を集めることができる人、そこに強烈な物語と理由を生み出せる人をずるいと思ってしまう感情。どん底を知ってるからこそ人に優しくなれる、ってよく言うけど、じゃあどん底を知らない -
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「自分がいろんなカルチャーを好きな理由ってここにあるんだよな〜」と思えるようなフレーズが中盤くらいにあり、そのあたりから割とすらすら読み進められた。
さまざまなコンテンツに触れるための媒体が多様化し、消費速度もみるみるうちに上がり続けていく現代で、作り手は何を大切にすればよいのか。日本でも有数の映画監督に弟子入りした尚吾と、YouTubeでの発信を行うことにした絋という二人の主人公の葛藤や学びを通して、受け手である我々にも疑問を投げかけてくる構成がとても良かった。
めまぐるしくモノの価値基準が変わっていく世の中で最終的に信じられるのは自分の心だけ。自分がここまでの人生で触れてきたものすべてがこ -
Posted by ブクログ
「健やかな論理」にやられた。
直前まで健やかだった人々が自殺する突拍子もなさが、納得できるのだ。普通の構成だったら違和感しかないだろうな。この作品では、その唐突な行動を自然な流れとして描いている。
ある日、急に死にたくなるのではない。意識の底でずっと流れていた希死念慮に気づいてしまった途端、その流れに乗るのが自然だと感じてしまうのだ。
「もういいかなと思った」というセリフにはリアリティーが溢れていた。
「そんなの痛いにきまっている」は、著者のメインテーマである性癖が描かれている。マジョリティーには見えない当たり前の壁。多くの人には見えず、素通りできてしまう空気の壁なのに、著者の描くキャラクタ -
ネタバレ 購入済み
一気に読める!!
朝井リョウさん、5冊目かな。相変わらず、サクサク読める展開。会話しながら、脳内思考が繰り広げられるところが、臨場感があって好き。私はユリちゃん側の熱量の低い人だから、推し活で楽しんでいる人が羨ましかったけど、やっぱりバランス良く推さないと人生詰むわな、、、。視野が狭くも広くもバランス大事。個人的には、アイドルプロデューサーが冷静すぎて、リアルに感じた。てか、最後の終わり方!!続き書いてーー!!バレるのかな。家族関係の再構築できるのかな。あー気になって寝られなくなっちゃった。これが、視野の狭くなる感覚かな。朝井リョウさんの自叙伝が個人的に一番面白いよ。