朝井リョウのレビュー一覧

  • 少女は卒業しない

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    少女は卒業しないは、読み終わったあとにじんわりと温かい余韻が残る、とても素敵な青春小説だった。

    物語は卒業を控えた短い時間を描いているだけなのに、その中に詰まっている感情の量がとても豊かで、自然と引き込まれる。大きな事件が起こるわけではないけれど、だからこそ一つひとつの気持ちが丁寧に伝わってきて、「ああ、こういう時間あったな」と自分の記憶と重なる瞬間が何度もあった。

    登場する少女たちもそれぞれに魅力があって、誰か一人に強く寄り添うというより、「いろんな気持ちがあるよね」と優しく受け止められる感じが心地いい。恋や友情にきちんと答えが出るわけではないけれど、その曖昧さも含めてリアルで、逆にそれ

    0
    2026年05月06日
  • 星やどりの声

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    海沿いの街の家族の話なんだけど、末っ子真歩の話しが好きだった。良かった。
    ハヤシくんの無邪気さに救われたけど、ハヤシくんのそれにも理由があったと思うと切ない。
    真歩があまり笑わない理由も、写真を撮るようになった理由も切ない。
    大人びてるけど小学生だもんな…と思う。



    最後の長女琴音の話はちょっと泣いてしまった。
    まだ十分に子どもだった琴音に、最後にあんな風に託したお父さんはズルいと思うし、酷だとも思う。

    個人的に、いちばん好きだった登場人物は松浦さんでした。

    0
    2026年05月06日
  • GOAT Summer 2025

    Posted by ブクログ

    エッセイ、対談、短編などバラエティにあふれた文芸誌です。
    デカい、紙質(色も)的に読みにくい(電車で読むのはキビシイ・・・)。
    それを除けば、これだけの作家(アーティスト)陣の多種多様な作品が並んでいるのに510円は安すぎる!
    読みごたえありです。

    0
    2026年05月10日
  • どうしても生きてる

    Posted by ブクログ

    痛みを感じた時に痛いと叫ぶ気持ちよさはわかる気がした。籤にて、厳しい状況の中で身につけたものがのちの人生を支える力になった事や、結果的に良かったと思える筋書きは生きていく力になりました。

    0
    2026年05月05日
  • スペードの3

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    人間関係の複雑さを考えさせられた。本を通して外から見ている分には面白いけど、実社会では自分はどう映るのかを考えてしまった。自分だったらどんなカードになるだろうと。
    スペードの3では、主人公は一生懸命な分憎めなかった。
    ハートの2では、主人公の逆転劇を応援できた。ただ、ハートの2は誰に当てたものかよく分からなかった。(読解力なくてすみません)

    0
    2026年05月04日
  • もういちど生まれる

    Posted by ブクログ

    大学生前後の若者たちの5つの物語が綴られた短編5作品。作中に描かれている人物の、別視点での物語が展開されていき、章が変わるとイメージしていた人物の別の一面が見えてくる。
    若者ならではの葛藤や、何者かになることへの憧れ、そうなれない自分への絶望、他者への羨望や妬みなど、青々とした描写が鮮明に描かれている。
    自分の大学生時代の記憶を思い出しながら、もどかしさや焦ったさ、憧れなどを思い出させてくれる作品だった。

    0
    2026年05月04日
  • もういちど生まれる

    Posted by ブクログ

    若さゆえの自分に期待してる感じ、それに相反して周りと比較して妬んで嫉妬して一喜一憂する感じが
    学生の時の私にもあった感情だなと懐かしく思えた。あの頃はなんだが色々なことがキラキラして見えたり憧れを抱いたりしたけれども、それ以上に嫉妬や後悔、不安な気持ちが大きかったのかもなぁとも思う。30代に突入した私に色々淡い未熟な感情を思い出させてくれた大切な作品だった。

    0
    2026年05月04日
  • どうしても生きてる

    Posted by ブクログ

    短編集って内容薄いイメージがあるから嫌いだったんだけど、一つ一つの話が下手な長編より濃かった。

    短編集も悪くないなと思わせてくれる一冊だった。

    0
    2026年05月04日
  • 何様(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    短編集

    最後の何様を読んで
    やっぱり誠実かなあ
    嘘をつかない若者と仕事がしたい。
    訳のわからない理由で勝手に辞めないでほしい。

    数回の面接ではわからない?

    社会人になり長年たくさんの人たちと関わることになると、なんとなくその人の人となりがわかる気がします。

    人事部の人は、採用時と採用後の人事考課を長年見ていると、人を見る眼の型が作られるのかもしれません

    初めての面接官であれば、自分を何様と思わず、誠実に、誠実な人は誰かを考えるとよかったのではないかと思いました。それが先輩からの期待だったのでしょう

    多様な人材を採用する現在の会社では、誠実さをどの程度重視しているのだろうか?評価の一

    0
    2026年05月04日
  • ままならないから私とあなた

    Posted by ブクログ

    雪子の方に強い共感を覚えながら読み進めたが、最後の最後で薫の方に傾いたかもしれない、、、。人間のいいところとしても悪いところとしても挙げられる、「ままならない」って本当にぴったりな言葉だと思った。

    0
    2026年05月03日
  • スペードの3

    Posted by ブクログ

    自分の感情の奥底にある、普段は見えない(見ないようにしている)部分まで言語化されていて、若干苦しくなるときもあった。でも、そういう気持ちを悪だと捉えて見ないようにする必要はなくて、自分の中で噛み砕いて、時に苦しくなりながらも前に進むことができるのだと感じることができる内容だった。
    帯に書いてた「私は、私のためによくなりたい」というフレーズが刺さった。

    0
    2026年05月03日
  • 何様(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    直木賞受賞作の「何者」の登場人物の過去や未来について、6人のエピソードが書かれた物語。

    事前情報が薄い中で読んでいたので気づかなかったが、読み進めていく途中で、これが前作の「何者」の登場人物に潜む謎を明かす物語だと判明する。

    何者で、軽音サークルに所属し、就活のタイミングでは上手く思考を切り替えて内定をもらった光太郎の初恋の話や、留学やイベント運営など履歴書は優等生ながらプライドが高くどこか不器用で就活が上手くいかなかった理香と、同棲するちょっと厨二病風な彼氏の隆良との出会いなど、短編の物語が6作品綴られている。

    特段、作品間で繋がりがあるわけでは無かったので、あくまで短編小説として読む

    0
    2026年05月02日
  • 何様(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    何者のその後って感じなんだろうけど、2冊で1冊のような、個人的には何様の方が好きだった。

    結局「何者」に出ていた瑞月は母親だけじゃなくて父親にも裏切られて、夢も何者かになることも出来なくなったのが悲しいなぁ…

    そしてサワ先輩がやっぱり良い人で良かったし、また理香みたいなめんどくさい系かと思っていた君島さんが本質をついていたのもいい終わり方でした。

    0
    2026年05月01日
  • ままならないから私とあなた

    Posted by ブクログ

    めんどくさいことに意味がある、それに共感しながら読み進めていきながらも、これまでになかった新しいものに、人間的な何かが宿る。そうやって巡ってきたというセリフには図星をつかれた。
    ままならないから自分は自分でいられる。

    0
    2026年05月01日
  • 何様(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    何者、を読んだのが何年も前なので人物全然覚えてなくて、全く関係ないオムニバス的なものとして読んだけど十分楽しめた。

    0
    2026年05月01日
  • 武道館

    Posted by ブクログ

    私にも推しがいて、推しのことが頭に浮かびながら読ませてもらいました。 
    なので、とても読みやすかった。

    アイドルをやめたあとも、その人の人生は続いてく。

    当たり前なんだけど、そのことを念頭において、応援していこうと思いました。

    0
    2026年04月30日
  • わたしの名店

    Posted by ブクログ

    テーマごとにお気に入りの店ととっておきの一皿、それにまつわるエピソードがまとめられた1冊。
    大好きな作家の澤村伊智が寄稿しているというので読んだ。澤村伊智、なかなかエッセイなどは書かないので……。
    タイトルの通り、書き手がこよなく愛する料理のことを書いているのと、そうに至ったエピソードがあり、読んでいて楽しかったし料理の描写がおいしそう。お腹すく。
    前後で読んでいた本がわりと重めだったからいい息抜きになった

    0
    2026年04月29日
  • 星やどりの声

    Posted by ブクログ

    亡き父の残した喫茶店「星やどり」を三男三女母ひとりで営む家族の物語。

    人や物音や気配の声によって、父に向けた寂しさや愛情・信頼が清らかに現れている。

    父が残したものは家族の輪。

    末っ子『真歩』、最後に長女『琴美』は涙なしでは読めなかった。

    0
    2026年04月28日
  • 何様(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    就職したら「何者」かになれるのだろうか。
    「何者」かになろうと足掻く就活を描いた『何者』の続編。
    彼らは「何者」かになれたのだろうか。

    別の本(マンガ)のセリフ。
    たいていの学生はボールを入社に向かって投げる。だから、最高でも「届く」で、普通は届かずに手前で落ちる。
    正確な引用ではないけど、社会人になってこのセリフを読んだ時、あまりに的を射てドキッとした
    内定が出たら。入社式したら。そう思って、必死に足掻いたけど、そこがゴールではない。

    『何様』は、『何者』の彼らの存在は控えめではあるけど、ゴールだったはずの入社のその先を強く意識させる短編集。『何様』の各話に見え隠れする(堂々と主人公にな

    0
    2026年04月21日
  • もういちど生まれる

    Posted by ブクログ

    ひーちゃんは線香花火

    変わらない夏なんてないのだと。
    確実に毎年違ったことが起こる。人の気持ちは変わる、人間関係だってささいなことで変わってしまう。
    だから、たいしたことなんかじゃない。全部たいしたことじゃない、なんて言葉で終わらせられない。
    主人公の女は愛されすぎている、前世で何をしたのか気になる^_^

    全部読んだ!こういう短編が繋がってる本大好き!!

    0
    2026年04月25日