清水由美の一覧
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ユーザーレビュー
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17章、ネイティブ並みに文章を読み解くには、”辞書に載らない知識と教養”が必要という話。生の日本語文章には、「国境」のような有名文学作品はもちろん、サザエさんのような現代のカルチャー、「鴨川の法則」といった小話(?)まで日本語母語話者であれば知っているであろう”ネタ”が満載である。
同様のことは他言
...続きを読む語にももちろんあり、本書では言及されていないが、英文学でallusion(引喩)と言われており、特にシェイクスピアや聖書の前提知識がないと意味、あるいはおもしろさが分からない、といったことはままある。
中国文学なら漢詩や古典がそれにあたるだろうか。
(その昔、大学の第二外国語で”何日君再来”を習ったとき、歌詞に唐の詩人・王維がさりげなく引用されていることを知り、中国四千年の歴史の重みをひしと感じた。)
話はとぶが、アメリカで育つ息子は家では日本語を話すものの、摂取する娯楽はほぼアメリカのもので、日本のものは絵本を除けばアンパンマンで止まっている。将来彼が日本を訪れたとき、顔も発音も国籍も日本なのに文化を共有しない日本語話者はどのように受け入れられるのだろうか。
ヨシタケシンスケさんの挿絵が絶妙で最高。
「破れたわよ?」「お客様が破いたんです。」
Posted by ブクログ
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『日本人の日本語知らず。』を改題、章・コラム、ヨシタケシンスケ挿画を増補したことにより親しみやすく読みやすい本になってるが、取り上げている内容はけっこうハードなものが多くて、母国語ではなく外国語として学ばない限り知りえない「日本語のルール」が少なからずあるということに目を開かされた。英語も大切なのだ
...続きを読むけど、第二外国語として「日本語教育」を受け自国語に対する客観性を養うことで、物議を醸す「らぬき・れたす・さいれ」(4章)問題などに冷静に向き合えるようになるのでは。文法ばかりでなく、我々がほとんど意識していない発音でも日本語特有の一癖二癖があることに気づくと、英語の発音練習にも役立つかも…
Posted by ブクログ
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日本語以外ろくに知らないのに、なぜか「日本語は難しい」とか「繊細だ」とか言う人(だいたい年配の人)に会うと、いつもムカッとしていたが(日本人はやさしい、繊細、真面目、頭が良いなども同じ)、こういう風に理論整然と実証しながら反論できたら痛快だなあ。
清水さんは、日本語のわかりやすさ、モヤモヤする表現に
...続きを読むついて、なぜそうなのか説明してくれる。
一文が短くて、比喩例が的確で理解しやすい。
「文法というのはルールブックのようなものではありません。文法という名のルールが先にあって、それにしたがってみんながしゃべったり書いたりする、そんなイメージがあるかもしれませんが、違います。文法というのは「あとからこねた屁理屈」です。」(P46)
不祥事があった時、政治家や企業のトップが記者会見で「まことに、あってはならないことで、遺憾に思います」などと言うが、被害にあった方が言うならともかく、被害を与えた方がこういうのは、間違っている。主語は収賄、改竄などの不祥事であって、自分は関係ないよ、と言いたいのである、と。「よく、日本語は主語があいまいだ、などと言われますが、決してそんなことはありません。日本語は、明示しなくても主語がわかるしくみを備えた言語です。しかし、主語を明示しなくてもわかる、ということと、主語をごまかしてもいい、ということは、まったくの別問題です。」(P161)本気で謝る気があるんだったら一人称で謝るべきである、と。
もちろん日本語についての解説も秀逸で、連濁のルールや、「・」と読点「、」の違い(「ナカグロは読点よりも粘着力が強い」P165)、EXILE系によくある「~させていただく」の濫用がなぜおこるのか、など、読んでスッキリした。
うちの近くのスーパーでは、店長が放送で毎日「本日はトマトがお安くなってございます」などと連発していて、いつも「お安くなっております、だろ!」と突っ込まずにはいられなかったのだが、その「ございます」の誤用についても書かれていた。店長、読んでほしい。
猫のことがよく出てくるので、清水さんちの猫見たいなあと、猫欲でハアハアしながら読んだら、最後にブログをしていると書いてあり、ブログも見て、猫たちの姿も堪能できた。可愛いかった。
日本語ネイティブの人と猫好きには特におすすめしたい。
Posted by ブクログ
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ものすごく面白かった!著者が猫好きの方のようで、これ猫のことかな?と思わせる用法があってホッコリ
自分が外国語を勉強してるときに感じる、(こんな発音辞書にないよ?この語尾なに??)みたいなどーにもよくわからんものが、日本語に置き換えるとそういうことか~と分かって、スッキリ。
文法があって言葉がある
...続きを読むのではなく、もともと存在した言葉に法則性を当てはめたのが文法なのだから、文法通りにいかないのは当たり前のことなんだよな~と納得できた次第。
日本人的なふるまいが日本語のなかに潜んでいる、というのは興味深い。
くれるもあげるも英語ではgiveだけど、日本人はウチとソトを使い分けるので、日本語ではソトからウチ(くれる)とウチからソト(あげる)で言い方が変わる、というのは目からウロコ。
「ある言語が使えるというためには、その言語の語彙と文法を身につけるだけではなく、当該の時代におけるその言語の話者の大多数が知っているであろう「どうでもいいこと」をも知っていることが望ましい」というのはすごく納得。その国の歴史とか文化とかを知って言葉を勉強すると、ほんとに面白いよなぁというのを実感しています。
Posted by ブクログ
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日本語びいき
普段何気なく話している日本語だけど、ふと疑問に思うあれやこれが、面白おかしく簡潔に説明されています。周りに外国人がいる人には、特にオススメ。
mic92
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