朝井リョウのレビュー一覧
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自分用
自分はセンスがないのに変なこだわりだけはあるので人の倍時間をかけて作品を作るということがしょっちゅうあった。し、他の人の作品の方が圧倒的に優れていると、この人はセンスがあるからだ、などと屁理屈を頭の中でこねくり回していた。作品の価値に優劣をつけるのをやめたいし、自分は自分の作品に100%の自信だけ持っていればそれでいいんだ、とこの本を読んで思えた。
あと、今のタイミングで表現者の苦労を知れたのも良かったな
自分が良いと思っているもの、目指しているものが、何で良いと思ったんだっけ?何で憧れていたんだっけ?と思うことがあるけど、間違いなくそれを見て感動した過去の自分がいて、繰り返し何回も見 -
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解説で万城目さんが語ったとおり、現実のままならない物語。理不尽な世界であるからこそ、読書は大団円を求めると思う。ただ、大団円はときに辻褄合いすぎという違和感を感じることもままあることも事実。辻褄の合わない世界でどう折り合いをつけて行くかを読者は考えながら読み進める。最も印象にのこった「籤」では逃げ出したバイトの藤堂に対し、主人公であるみのりに「私ならむしろこの籤(勤務交代によって強いられた地震後のお客様対応)をひけてよかったと思う」などと語らせてもよい場面だが、藤堂に自己弁明を語らせておいて放置する強さ、あるいは最も効果的な対応、あるいは自己の気持ちの整理のために身勝手に藤堂を活用したあたりが
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『時をかけるゆとり』の改題前のものらしいこの作品。ゆとりシリーズ三部作の一作目。知らずに二作目から読んでしまった。その二作目に出て来た眼科医さんがとても気になり、早速一作目も読んでみる。
この一作目の方が断然面白かった。そして気になっていた眼科医。期待を裏切らない面白さだった。何せ、この本で一番大笑いしたところが、眼科医とのエピソードでエンヤが出てきたところだったのだから。読んで良かった。
そして、学生時代作者が行った大島への旅行での盆踊りについての章は、楽しい中にもしみじみとした趣があり心に残った。
その地域の盆踊りなどの行事を受け継いでいくことの意味を考えさせられた。学校の音楽の授業で -
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シェアハウさないは、推察しながら読んで楽しめた。先読みすることなく、作者の意図するタイミングでもしかしてと疑問を持ち、やっぱりと感じる感覚が心地良かった。再読して最後までの流れがほんとにきれいで、伏線も自然ですごいなと感じた。
立て!金次郎は感動する場面もありながら、それでは終わらないところが、朝井リョウさんだなと感じた。最後のオチも好き。
脇役バトルロワイヤルはこれまでの物語もすべて含みつつ、一つのドラマのような要素もあっておもしろかった。これも最後のオチがさすがだと思った。
何度も読み返したい、おもしろい本だった。読書を始めたい人にもおすすめの本だと思う。 -
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1人のアイドル大好き人間として色々考えてしまうことがあった。まずこの小説の時代背景がすごく懐かしいと思った、熱愛で坊主、握手会で刃物を持った男、やば〜〜い、懐かし〜〜〜〜〜〜!!!!あったな〜、そんなこと。この頃からアイドルの在り方は小さくはない変化をしてきたし、それは私の彼らを見る目に関しても同じことだけど、それでも恋愛というとてもパーソナルな部分に関してはいまだに着地点が見つけられない。だからとにかく片目を閉じて、彼らが見せたいと思ったものだけに焦点を当てるのが今の自分にとっての正解、ってことにしている。
それにしても、アイドルって気が狂った人間にしか出来ないよな、とも思った。アイドルとい -
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二人は一直線上にいるのではない。二度と交わることのない平行線上にいる。進学、就職、浪人、卒業とともに否が応でも各々の道に進まなければならない高校生たちの全七篇。いつか終わりが来るからこそ、青春時代の思い出は儚く尊いものなのかも知れません。
僕自身、前期試験に不合格、卒業式の晴れやかな気持ちのまま4月を迎えることは出来ませんでした。ですが、残された数人の仲間と過ごした後期試験までの僅かな日々、静まり返った校舎で黙々とペンを走らせて感じた悔しさと緊張、歓喜は十年近く経った今では良い思い出です。
本作品の登場人物たちほど物語性のある学生生活を送れた訳ではありませんが、過ぎ行く時間の中で様々な感情