朝井リョウのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自分の中で朝井リョウブームが起こって何作か続けて読んでみてる。
なぜこんなにも、現代日本社会を生きる女性の喜びや苦しみ、そして女という生物にうまれて生きるうえでの理不尽が分かるのか?
女性としてしか生きてこなかった私ですらうまく言語化できなかったことがたくさん。
たった今、朝井の小説を読んでいる私からずっと遠い過去の私までが慰めてもらえたような気持ちになる。。
可哀想だったねと慰められるのとは全く違くて、ここまでこうやって生きてきた私を認めてもらえたような?感じ。
私の物語だ!って刺さった人がきっと私以外にもたくさんいるんだろうな〜と思うと、その事実にもまた慰められる。
そんな風にして生きていこう、というかどうしたって生きていくしかないの! -
Posted by ブクログ
ネタバレ「生きがいがあってそれが家族や仕事。自分以外の他者に向いてる他者貢献。家族や大切な人がいて仕事が好きで生きていて誰からも何も言われない、責められない。」
「生きがいはあるけどそれが他者や社会には向いてない人。家族や大切な人がいなくても趣味がある。好きなことがある、やりたいことがある自己実現人間。」
「生きがいがない人。他者貢献でも自己実現でもなく自分自身のための生命維持装置としてのみ存在する人。」
わたしの生きがいって一体何なんだろう、この3つのどれなんだろうなって個人的にすごい良かったし考えさせられたな。
一番最初の章に出てきた雄介のイメージがすごく良かったけど読み進めれば読み進めるほどどんどん悪い方に変わったなぁ笑 -
Posted by ブクログ
ぞくぞく
最近朝井リョウにハマりつつある。小説家とは思えないほどの、インターネット出没率の高さからついついポッドキャストやYouTubeなどを見てしまう。そんな彼の本を取ったのは2度目。今回もとても満足させていただいた。
私は、ホラーが苦手である。作品の本家である番組も1度見た作品がとても怖かった思いがあり、2度と目にしてはない。そのためこれを読んだのは気まぐれだった。
いざ作品を読み始めると1話目からぞくぞく。こういう本かと覚悟。しかし、読み進めていくと不思議と物語の落とし方や構成の方が心に残っていった。
また朝井リョウという穴に近づいてしまった。
怖さと楽しさを味わえる本。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ表題作もういちど生まれるかがかなり素敵。別作品ではとても魅力的な存在として描かれていた椿は、双子の妹、梢の視点からでは非常に空虚な存在として描かれているように感じた。けれども椿からすれば彼女なりの考え方や世界の見え方があるのだろう、これも椿視点からの世界を読んでみたい。梢の行動の後先顧みなさには驚いた、あの後どうなったんだろう。しかし監督・礼旺からすると最高のシーンが撮れたという点問題ないのだろう。礼旺だけが椿と梢の違いに気づくことができた。ナツ先輩からは酷評されていた礼旺だけど彼なりにレオン(どちらかというとマチルダ単体な気はするが)と椿に誠実に向き合った結果なのだろう。
ナツ先輩の絵をハルが破くシーンは悲しかった。彼女は将来でも過去でもなく今の自分に向き合って欲しかったのだろう。
現在の何かに向き合う、ということがこの本の主題なのかもしれない。父を失った母と向き合う美大生、ダンスで生きていくと決めその道に向き合う短大生、恋心を向けられても1人の人として向き合う3人組たち。レオンという映画に向き合う大学生。どれもひたむきな努力が感じられる。 -
Posted by ブクログ
今回は帯に誘われ手に取った。
帯には『オチにやられる本 ランキング1位』と書かれていた。
帯に偽りはなかった。
五つの物語から成る。
五つそれぞれの設定が、身近にあることなので入り込みやすい。
想像を超える結末が待っていた。
正直、ラストでゾクッとした物語もあれば、恐怖を感じない物語もあった。
第一話の『シェアハウスさない』はゾクッとしました。
主人公の浩子が、居酒屋で酔いつぶれて朝起きると知らない一軒家にいた。
そこは、浩子を介抱してくれた真須美の暮らすシェアハウスだった。
シェアハウスには男女四人が暮らしていた。
浩子の職業はライターで、シェアハウスの記事を書こうとしている時だった。
ちょうど一人の女性がシェアハウスを出ることになり、浩子はシェアハウスに住まわせてほしいとお願いする。
三人から承諾を得て住むことになるのだが、シェアハウスに住む住人は特別な事情を抱える人々だった。
見逃してしまうような、ちょっとした違和感が物語の中にちりばめられていて、最後に「あー そうゆうことね」となる。
楽しい気持ちになった。 -
Posted by ブクログ
『武道館』 朝井リョウさん
1.興味の原点と物語への入り口
普段アイドルにはまったく関心がない私が本書を手にしたのは、大好きな朝井リョウさんの作品だからだ。
家族の本棚から何気なく選んだ一冊だったが、読み進めるうちに「アイドル」という枠組みを超えた、人生の選択に関する切実な問いへと引き込まれていった。
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2. 「正しさ」ではなく「正しかった選択」へ
物語の中で主人公たちは、世間の目やファンの理想、自身の葛藤の間で激しく揺れ動く。
その中で強く心に残ったのが、「正しい選択なんてこの世にない。正しかった選択、しかないんだよ」という碧の言葉だ。私たちはつい最初から「正しい道」を探そうとする。しかし、最初から約束された正解などどこにも存在しないのだ。
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3. 自分の足で選び、生き切る覚悟
自分で決めるとは、選んだ道をその後の生き方によって「正しかった選択」へと育て上げていく覚悟を持つことなのだろう。
他人の期待に流されず、自分の意思で選び取ること。
後悔しない選択とは、完璧な道を選ぶことではなく、自分が選んだ道を誇れるように誠実に生き切ることなのだと教えられた。