朝井リョウのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ちょっと涙拭くから待って…
児童養護施設で暮らす、子どもたちの一生懸命な物語。交通遺児、児童虐待、イジメなど、読むのがしんどくなるような内容がたくさんありましたが、「実際にこういうことが世の中にあるし、もしかしたらもっともっとひどいこともあるんだろうな」と思いながらモヤモヤしながら読みました。
自分たちだけではどうしようもない現実に置かれながらも、一生懸命に向き合い、なんとか希望を描きながら前に進んでいく子どもたちの姿に心打たれました。みほちゃんとまりちゃんの強さには本当に涙。
逃げたっていい。きっと素晴らしい人との出会いが待っている。そう思わせてもらいました。
子どもたちにも読んでほしいな。 -
Posted by ブクログ
ネタバレやっぱり朝井リョウさんの作品が好きだなあと改めて感じました。
文章の緩急が滑らかで、さりげなく物語の山場へと導いていく手腕が本当に見事だと思います。
『水曜日の南階段はきれい』
当事者にとっては何でもない光景なのかもしれないけれど、第三者から見ると二人があまりにも輝いていて、最高でした。読んでいて心が潤いました。
『それでは二人組を作ってください』
理香の姿は、ただ「かわいそう」と片付けられない複雑さがありました。
人間らしさが滲み出ていて、嫌いではないけれど…何とも言えない後味が残る作品でした。
『逆算』
沢渡さんとぜひお近づきになりたい…。
『きみだけの絶対』
自分が大切に -
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購入済み
多様性という言葉は、魔法のように全てを見通すことのできる美しい言葉ではない。けして交わることができない他者がすぐ隣にいるという絶望を突きつけるための、恐ろしい言葉だ。
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Posted by ブクログ
ちょうど今の自分に刺さる内容だった。
夢中になれることを探すのってすごく難しい。そういうのって探せば探すほどわからなくなるものだと思う。
周りが、何かに夢中になっていたり、意味のあることをやっていると、なんとなく焦ってしまう。
同級生と数字で比べない世界になっても、逆に突出した人が目立つことが多くなり、自分との差にがっかりしてしまうこともある。
そういうのって、いくつになってもある。むしろ、大人になってからの方が、自分の限界が見えてきている分現実的にのしかかってくるようにも思う。
結局、自分の軸で、自分が満足できるものを探すしかない。
けど、生きがいというほど大それてないくていい。自分が心地 -
Posted by ブクログ
ネタバレ子ども時代って、身体が小さい子と大きい子の格差ってあったと思う。それと現実をよく表しているし、身体が小さくいじめられている兄妹のもがきがささる。
さおりはみんなのお姉さんとしてしっかりしなきゃと思いながらも、誰かに甘えたいし助けてほしいという心の声が、実際に言葉として伝えてなくても伝わる。
大人になると自分で選択してどうにかできることが増えるけれど、子どもの頃ってどうすることも出来ないことばかりで、
大人以上に悩む感じが、子どもたち5人全員が自分の子どもの頃と重なった。
1班のみんなとみこちゃん、素敵でした。
じんわり心にきたり、クスッと笑えたり、朝井リョウさんの言葉の使い方が、とても -
購入済み
『何者』を読んでから、読んでみると
他人からどう見えていても、人それぞれ葛藤があるものだよなと納得させられる。
納得させるほど人の醜い部分や温かい部分を描き切る朝井リョウさんはやっぱりすごいなと。 -