• 異類婚姻譚
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    読了後、芥川賞受賞時にいつもの本谷節がないとの意見があったことを思い出した。わたしはあれがないとだめなのである。

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    2025年12月01日
  • Schoolgirl
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    うまい、と思わず唸る二作。東京都同情塔から九段作品に入り、彼女の魅力に取り憑かれています。芥川賞候補だったschool girlの現代的な作品世界に驚かされ、文學界新人賞受賞作品の悪い音楽には声を出してわらってしまった。

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    2025年12月01日
  • 夏物語
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    女性なら一度は考えたことがあるであろう「子供を産むこと」について書かれた小説。高評価を得ているとのことで購入しましたが、書かれていることはどこか他人事で、何処かの記事を引っ張ってきただけのもののような感じがしてしまいました。乳と卵がとても感情的な作品だっただけに、その続編とのギャップが大きかったです。

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    2025年12月01日
  • こちらあみ子
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    今村夏子さんのデビュー作で話題の一冊。昨今注目度の高い、学習や感情面での障害についての問題提起的なものも感じつつ、自分の理解できない人間に対して「気持ち悪い」と感じてしまうことについて考えさせられる。

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    2025年12月01日
  • 月ぬ走いや、馬ぬ走い
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    群像新人賞受賞作品でセンスの良いタイトルに引かれて購入。特徴的な語り手の切り替え方とキャラクターの書き分けが素晴らしくて、久しぶりにわくわくしながら読んだ。最近の若者言葉小説はわたしには読みにくく興味が待てなかったので、こういう小説らしい小説が出てきてくれて嬉しい。

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    2024年10月31日
  • 星の子
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    宗教にはまった経緯からそのことによって起きた家庭内の変化を淡々とテンポよく書いているのでわかりやすく、ああ、こういうことありそう。と引き込まれながら最後まで一気に読んだ。しかし、セリフが多いわりにはそのほとんどがどうでもいい会話で、登場人物の感情をいまいち引き出せていないことが個人的に気になった。読後、よくある話しをただ書いたものを読まされたという感想に着地してしまい、宗教3世からすると、宗教当事者以外が小説を書くとこの辺りが限界なのかなと思ってしまった。(当事者性が必要とは思わないけれど)

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    2024年09月26日
  • 東京都同情塔
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    「多様性」という耳障りの良い言葉の上澄みだけをすくったようなタワーが日本で建設されるという設定は、日本人の国民性が反映されていて面白かった。表面だけ取り繕って、中身がスカスカのカタカナ英語を多用する近年の傾向に対する問いかけのような内容になっているのではないかと思う。
    心が動かされる、感動する、という類の小説ではなく、作者が淡々と疑問を投げかけてくるので、個人的には物足りなさを感じた。AIのような、当たり障りのない言葉しか話さなくなった人間をデザインしたのかもしれないけれど、それならば一人称小説にした意味を考えてしまう。
    タクトの出自については、いささかご都合主義なところが気になった。

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    2024年08月03日
  • 正欲(新潮文庫)
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    多様性という言葉は、魔法のように全てを見通すことのできる美しい言葉ではない。けして交わることができない他者がすぐ隣にいるという絶望を突きつけるための、恐ろしい言葉だ。

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    2024年07月18日
  • 二人は底辺
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    「来世は他人がいい」より。本編にハマっているので購入しました。かなり短いですがコンプリート感はあるので、ファンの方にはおすすめします!

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    2024年07月17日
  • いい子のあくび
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    小説の読書体験として最も興奮する瞬間は、登場人物と融合したときだと思う。著者が主人公とする人物はいつもなにかしら「呪い」のようなものを持っていて、一見するとマイノリティ側に見える。けれど、主人公と融合した人間が著者以外に、少なくともここにもうひとりいる。それならば他にもいるのではないかと、そう思えるだけで少しほっとする。

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    2024年06月28日