朝井リョウのレビュー一覧

  • 生殖記

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    【なんとなぁ〜くの空気の正体】

    とある家電メーカー総務部に勤める尚成が、家電量販店で買い物をする場面から始まる。

    しかし本作で異質なのは“語り部”であり
    なんと、物語を語るのは尚成本人ではなく、彼の「生殖器」。
    ただの日常に起こる出来事を、マイノリティ側の視点からユーモラスかつ妙に的確な言葉で語っていく。

    そして語り部である生殖器は、
    「個体の属する共同体の拡大・維持・発展」
    こそが、“なんとなくの空気”を生み出しているのだと語るーー。

    本作はストーリーを楽しむというより、尚成(正確には尚成の生殖器)と心の中で会話しているような感覚に近い。
    序盤は独特な語り口に少し読みづらさを感じたが

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    2026年05月06日
  • 正欲(新潮文庫)

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    映画を先に見た。本で読むとそういうことだったのね、あの映像みたいなところがあった。
    人間て複雑だな。同じように見えていても、思考、嗜好も価値観もいろいろだ。社会生活を営むために、いわゆる世間的常識に合わせ、行動してるんだよね。ホントはこんなことも考えてるんだよと、ザクっと切り取ってつきつけてみせる朝井リョウの表現は怖いほどだ。
    水が飛び散る、バシャバシャしたくなる、浴びる、あることだよね。だけど方法を考えればできないかと思ってしまう。
    どうだったんだろう、わからなかった。
    息子が不登校になった検事、子どもはどう育って大人になるだろう。
    多様性、個性を受け入れることが良しとされている。
    生きづら

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    2026年05月06日
  • 生殖記

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    最初なんだ誰視点なんだ?と思って、ああそういえばタイトルは生殖記だったと腑に落ちた。生殖器の視点から紡がれる人間観察日記、成程人間とはいかに面倒臭い生き方をしているのか思い知らされた。自分は異性愛個体ではありながらも主人公と同じく、マイノリティに属している自覚があるところもあり、共同体感覚は持ち合わせて居ながらも、その発展に寄与できて居ない自分を嘆きながらも、正直面倒臭いと思っている部分もある。自分が楽しければそれでいいじゃん、別に女性だからって結婚して子供産むのが当たり前じゃないんじゃん、仕事だって別にほどほどでいいじゃんって思ってしまっているし自分の趣味を人と許有したりとか拡散したりとかを

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    2026年05月06日
  • 星やどりの声

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    ネタバレ

    海沿いの街の家族の話なんだけど、末っ子真歩の話しが好きだった。良かった。
    ハヤシくんの無邪気さに救われたけど、ハヤシくんのそれにも理由があったと思うと切ない。
    真歩があまり笑わない理由も、写真を撮るようになった理由も切ない。
    大人びてるけど小学生だもんな…と思う。



    最後の長女琴音の話はちょっと泣いてしまった。
    まだ十分に子どもだった琴音に、最後にあんな風に託したお父さんはズルいと思うし、酷だとも思う。

    個人的に、いちばん好きだった登場人物は松浦さんでした。

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    2026年05月06日
  • そして誰もゆとらなくなった

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    帯のとおり、本当に頭を使わずに読める、朝井リョウエッセイ!

    すんばらしい経歴があり、数々の貴重な経験をしている、みんなが羨やむ人生に見えるけど、突然降りかかる災いと体調に振り回される日々でもあり、すごい人にもすんごい弱点があるもんだなと思わされる。

    下記の言語化が私にも当てはまり、「確かに!」となった!!
    「どうやら私は、条件が複数あるもの、つまり単純比較できないものを無理やり比較しなければならないとき、多大なストレスを感じるらしい。」(本書では物件探しが例に挙げられた。)

    と同時に、これまで朝井リョウの本・ラジオから「面白い〜!」はあったけど「わかる、共感〜!」は感じたことなかったなと

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    2026年05月05日
  • GOAT Summer 2025

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    エッセイ、対談、短編などバラエティにあふれた文芸誌です。
    デカい、紙質(色も)的に読みにくい(電車で読むのはキビシイ・・・)。
    それを除けば、これだけの作家(アーティスト)陣の多種多様な作品が並んでいるのに510円は安すぎる!
    読みごたえありです。

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    2026年05月10日
  • 何者

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    登場人物のことを客観視してる(つもりの)読者も、また現代社会で生まれた滑稽な人達の一員なのだ。
    就活やだ涙

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    2026年05月05日
  • どうしても生きてる

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    痛みを感じた時に痛いと叫ぶ気持ちよさはわかる気がした。籤にて、厳しい状況の中で身につけたものがのちの人生を支える力になった事や、結果的に良かったと思える筋書きは生きていく力になりました。

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    2026年05月05日
  • 風と共にゆとりぬ

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    エッセイなので時間をかけてダラダラと読めるのがよかった。1作目、2作目と読んで、朝井さんは随分行動的な人だと思った。噂には聞いていたけど「肛門記」はやはり笑ってしまった。この後3作目を読む。

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    2026年05月05日
  • 風と共にゆとりぬ

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    今回もツッコミどころが満載で、読んでいると心の中が騒がしい。
    オクラ模型との出会いで漏らす一言、「朝井さんにとって服とは?」の回答、親切な上司と半休を取った時の話が好き。
    第三部、肛門記はかわいそうなのに全部面白い。

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    2026年05月04日
  • スペードの3

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    ネタバレ

    人間関係の複雑さを考えさせられた。本を通して外から見ている分には面白いけど、実社会では自分はどう映るのかを考えてしまった。自分だったらどんなカードになるだろうと。
    スペードの3では、主人公は一生懸命な分憎めなかった。
    ハートの2では、主人公の逆転劇を応援できた。ただ、ハートの2は誰に当てたものかよく分からなかった。(読解力なくてすみません)

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    2026年05月04日
  • もういちど生まれる

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    大学生前後の若者たちの5つの物語が綴られた短編5作品。作中に描かれている人物の、別視点での物語が展開されていき、章が変わるとイメージしていた人物の別の一面が見えてくる。
    若者ならではの葛藤や、何者かになることへの憧れ、そうなれない自分への絶望、他者への羨望や妬みなど、青々とした描写が鮮明に描かれている。
    自分の大学生時代の記憶を思い出しながら、もどかしさや焦ったさ、憧れなどを思い出させてくれる作品だった。

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    2026年05月04日
  • もういちど生まれる

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    若さゆえの自分に期待してる感じ、それに相反して周りと比較して妬んで嫉妬して一喜一憂する感じが
    学生の時の私にもあった感情だなと懐かしく思えた。あの頃はなんだが色々なことがキラキラして見えたり憧れを抱いたりしたけれども、それ以上に嫉妬や後悔、不安な気持ちが大きかったのかもなぁとも思う。30代に突入した私に色々淡い未熟な感情を思い出させてくれた大切な作品だった。

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    2026年05月04日
  • 正欲(新潮文庫)

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    私たちは「明日死なないこと」のために理由を探して生きている。多様性という言葉に救われる人もいれば、傷つく人もいる。人それぞれに正欲があるからこそ、社会で生きていくのは難しいことだとも感じた。

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    2026年05月04日
  • どうしても生きてる

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    短編集って内容薄いイメージがあるから嫌いだったんだけど、一つ一つの話が下手な長編より濃かった。

    短編集も悪くないなと思わせてくれる一冊だった。

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    2026年05月04日
  • 正欲(新潮文庫)

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    手に入れてしまった、新たな視点。
    それが自分や社会にとって良いことなのか、良くないことなのかはわからない。
    だけど、手に入れるべき、知るべき視点だったとも思う。
    正しいことというのは人によって違う。
    解説のように思考がぐるぐる、永遠に回ってしまいそうだ。

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    2026年05月04日
  • 死にがいを求めて生きているの

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    今春社会人になった彼女からのお勧め。
    だいたいにおいて、どっぷり昭和世代にとっては難しい・・・作家さんです。
    でもまあまあ読んでますが…
    一人一人は違いますが、こんな風だよね‥‥と思うことは‥
    それぞれに思い悩むことは、時代によって変わる(?)かな・・・・

    いつの時代も現役世代の悩みは尽きない…現役を退きつつある…物の繰り言

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    2026年05月04日
  • 何様(新潮文庫)

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    ネタバレ

    短編集

    最後の何様を読んで
    やっぱり誠実かなあ
    嘘をつかない若者と仕事がしたい。
    訳のわからない理由で勝手に辞めないでほしい。

    数回の面接ではわからない?

    社会人になり長年たくさんの人たちと関わることになると、なんとなくその人の人となりがわかる気がします。

    人事部の人は、採用時と採用後の人事考課を長年見ていると、人を見る眼の型が作られるのかもしれません

    初めての面接官であれば、自分を何様と思わず、誠実に、誠実な人は誰かを考えるとよかったのではないかと思いました。それが先輩からの期待だったのでしょう

    多様な人材を採用する現在の会社では、誠実さをどの程度重視しているのだろうか?評価の一

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    2026年05月04日
  • 正欲(新潮文庫)

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    多様性が叫ばれるようになって日本人のおめでたさがさらに加速していってるという言葉がとても印象に残っていて、本当にその通りだと思う
    そういった芯を食った表現が何度も出てきて読んでいくうちにどんどん引き込まれてった

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    2026年05月03日
  • ままならないから私とあなた

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    雪子の方に強い共感を覚えながら読み進めたが、最後の最後で薫の方に傾いたかもしれない、、、。人間のいいところとしても悪いところとしても挙げられる、「ままならない」って本当にぴったりな言葉だと思った。

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    2026年05月03日