朝井リョウのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【なんとなぁ〜くの空気の正体】
とある家電メーカー総務部に勤める尚成が、家電量販店で買い物をする場面から始まる。
しかし本作で異質なのは“語り部”であり
なんと、物語を語るのは尚成本人ではなく、彼の「生殖器」。
ただの日常に起こる出来事を、マイノリティ側の視点からユーモラスかつ妙に的確な言葉で語っていく。
そして語り部である生殖器は、
「個体の属する共同体の拡大・維持・発展」
こそが、“なんとなくの空気”を生み出しているのだと語るーー。
本作はストーリーを楽しむというより、尚成(正確には尚成の生殖器)と心の中で会話しているような感覚に近い。
序盤は独特な語り口に少し読みづらさを感じたが -
Posted by ブクログ
映画を先に見た。本で読むとそういうことだったのね、あの映像みたいなところがあった。
人間て複雑だな。同じように見えていても、思考、嗜好も価値観もいろいろだ。社会生活を営むために、いわゆる世間的常識に合わせ、行動してるんだよね。ホントはこんなことも考えてるんだよと、ザクっと切り取ってつきつけてみせる朝井リョウの表現は怖いほどだ。
水が飛び散る、バシャバシャしたくなる、浴びる、あることだよね。だけど方法を考えればできないかと思ってしまう。
どうだったんだろう、わからなかった。
息子が不登校になった検事、子どもはどう育って大人になるだろう。
多様性、個性を受け入れることが良しとされている。
生きづら -
Posted by ブクログ
最初なんだ誰視点なんだ?と思って、ああそういえばタイトルは生殖記だったと腑に落ちた。生殖器の視点から紡がれる人間観察日記、成程人間とはいかに面倒臭い生き方をしているのか思い知らされた。自分は異性愛個体ではありながらも主人公と同じく、マイノリティに属している自覚があるところもあり、共同体感覚は持ち合わせて居ながらも、その発展に寄与できて居ない自分を嘆きながらも、正直面倒臭いと思っている部分もある。自分が楽しければそれでいいじゃん、別に女性だからって結婚して子供産むのが当たり前じゃないんじゃん、仕事だって別にほどほどでいいじゃんって思ってしまっているし自分の趣味を人と許有したりとか拡散したりとかを
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Posted by ブクログ
帯のとおり、本当に頭を使わずに読める、朝井リョウエッセイ!
すんばらしい経歴があり、数々の貴重な経験をしている、みんなが羨やむ人生に見えるけど、突然降りかかる災いと体調に振り回される日々でもあり、すごい人にもすんごい弱点があるもんだなと思わされる。
下記の言語化が私にも当てはまり、「確かに!」となった!!
「どうやら私は、条件が複数あるもの、つまり単純比較できないものを無理やり比較しなければならないとき、多大なストレスを感じるらしい。」(本書では物件探しが例に挙げられた。)
と同時に、これまで朝井リョウの本・ラジオから「面白い〜!」はあったけど「わかる、共感〜!」は感じたことなかったなと -
Posted by ブクログ
ネタバレ短編集
最後の何様を読んで
やっぱり誠実かなあ
嘘をつかない若者と仕事がしたい。
訳のわからない理由で勝手に辞めないでほしい。
数回の面接ではわからない?
社会人になり長年たくさんの人たちと関わることになると、なんとなくその人の人となりがわかる気がします。
人事部の人は、採用時と採用後の人事考課を長年見ていると、人を見る眼の型が作られるのかもしれません
初めての面接官であれば、自分を何様と思わず、誠実に、誠実な人は誰かを考えるとよかったのではないかと思いました。それが先輩からの期待だったのでしょう
多様な人材を採用する現在の会社では、誠実さをどの程度重視しているのだろうか?評価の一