朝井リョウのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
少し前の本だけど、
朝井リョウさんってほんとうに、
この時代が産んだ人々の動向や感情をうまいこと小説にしてるよなー、とどの本を読んでいても思う。
虚栄心や疑念、嫉妬、妬みのような感情は、きっといつの時代にもある。けれど、その感情がどんな場面で、どんな形で表れるのかに、その時代らしさが出るのだと思う。
この小説で特にすごいと感じたのは、読者自身もその構図に巻き込まれていくところ。Twitterで夢や目標を語る人たちを、どこかイタイと感じさせる。けれど最後には、その視線が自分自身にも返ってくる。
その構図が見事で、思わず自分のSNSをみるときの感情を省みざるをえない小説だった。 -
Posted by ブクログ
世の中が移り変わるとき、その狭間にいる人たちの葛藤について考えさせられた。
新しいものをすぐに受け入れられる人もいれば、どうしても受け入れられない人もいる。
そこには、昔から受け継がれてきたものを守りたい気持ちや、「本物とは何か」を問い続けたい気持ちがあるのだと思う。
私はどちらかというと、新しいもの、便利なもの、楽しそうなものに流されやすい。
でもこの小説を読んで、一度立ち止まって、それをどう受け取るのか、どう使うのかを考えることも大切なのだと思わされた。
映像の世界の話ではあるけれど、私自身もものをつくっているから、創作に向き合う人たちの言葉が強く残った。
特に、「自分じゃなくて、自 -
Posted by ブクログ
正欲と性欲がかかっている。
多様性って、なんだろう。普段「多様性が大事だ!」と声たかだかに主張する人ほど、自分の身近な人と違う人を排除しているような気がしてならない。
人と違うことを自分で認識してる人は、あんまり積極的に自分のことを語りたがらないからね。本当は。
語りたがる人が何人かいるからこそ、その人達だけがやたら目立つだけなのではないのか、とか思ってる。
・社会とは、本当によくできている。誰が命令しなくとも、まともな岸にいる人は、その岸の治安を守ろうとする。まともである、すなわち多数派であることに執着する者は、異物を見つけ出し排除する活動に、誰から頼まれなくとも勝手に勤しむ。
・みん -
Posted by ブクログ
多分誰もが経験しているが表には出さないいやらしい部分をここまで表面化し、書き出していること、新しいしすごいと思った。
こういう、自分にも覚えがある状況で、真実味がある心理描写の文章は読みたくなる。
自分も大なり小なり拓人たちと同じで、分析癖・意識高い系を馬鹿にしてしまう気持ち・他人の幸福をどうにかして覆したい気持ちには覚えがあるので身につまされたが、それが作者の狙いなので、悔しい。現実では、分析や、他人との比較の中で自分を納得させることは、必要なことだと思う。それが人間の性質の一面だと思う。
ぐちぐち腐ってばかりだと進むことはできないということなんだろうけど、進むこと=いいではない。止まっ