朝井リョウのレビュー一覧

  • 正欲(新潮文庫)

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    ネタバレ

    私にはこの文章がとても合っていて、スルスルと読んでしまいました。文章が綺麗な上に比喩表現の多さ、読み応えがありました。

    八重子と大也が罵倒し合うシーンが一番好きです。結局八重子は大也のことを何も知らず、そしてもしかしたら誤解してるまま…大也と離れることになってしまいました。
    けれど、多分八重子は一度でも異性と心をぶつけ合うことができてそこだけは悔いはないのかなとも思いました。

    逆に児童ポ◯ノについては、かなり考えさせられました。
    そして、水フェチでそこまで悩むか?とも思いましたが、登場人物を水フェチにしないと、(他の挙げられてる例だと逆に)一般的には嫌悪感が勝って読者は話に入れないのだろう

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    2025年12月19日
  • 何者

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    完全に主人公の立場に立って読み進めていたら、急にこちらに焦点が当てられて、やられたと思った。最高にカッコ悪くてダサい姿に私はなれていない気がする。その姿で足掻くしかない、すごく記憶に残る言葉だ。きっと私も数年後には就活をしているのだろう。就活が始まる前に、自分の武器を身につけたい。

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    2025年12月19日
  • 正欲(新潮文庫)

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    自分のものさしだけで話をしてはいけないんだな
    って強く思わされた。

    多様性ってよく言われる時代だけど
    都合のいい言葉なだけなのかもしれない。

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    2025年12月19日
  • 学生時代にやらなくてもいい20のこと

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    『時をかけるゆとり』の改題前のものらしいこの作品。ゆとりシリーズ三部作の一作目。知らずに二作目から読んでしまった。その二作目に出て来た眼科医さんがとても気になり、早速一作目も読んでみる。

    この一作目の方が断然面白かった。そして気になっていた眼科医。期待を裏切らない面白さだった。何せ、この本で一番大笑いしたところが、眼科医とのエピソードでエンヤが出てきたところだったのだから。読んで良かった。

    そして、学生時代作者が行った大島への旅行での盆踊りについての章は、楽しい中にもしみじみとした趣があり心に残った。
    その地域の盆踊りなどの行事を受け継いでいくことの意味を考えさせられた。学校の音楽の授業で

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    2025年12月18日
  • 世にも奇妙な君物語

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    シェアハウさないは、推察しながら読んで楽しめた。先読みすることなく、作者の意図するタイミングでもしかしてと疑問を持ち、やっぱりと感じる感覚が心地良かった。再読して最後までの流れがほんとにきれいで、伏線も自然ですごいなと感じた。
    立て!金次郎は感動する場面もありながら、それでは終わらないところが、朝井リョウさんだなと感じた。最後のオチも好き。
    脇役バトルロワイヤルはこれまでの物語もすべて含みつつ、一つのドラマのような要素もあっておもしろかった。これも最後のオチがさすがだと思った。
    何度も読み返したい、おもしろい本だった。読書を始めたい人にもおすすめの本だと思う。

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    2025年12月18日
  • 桐島、部活やめるってよ

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    高校生の世界、こんなやったなー。狭い教室の中での世の中を毎日必死で人の目を気にしながら生きていたかも。懐かしい。でも、もうあの世界には戻りたくない

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    2025年12月18日
  • イン・ザ・メガチャーチ

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    ネタバレ

    推し活や陰謀論に巻き込まれていくようすを、主要人物三人それぞれの視点で描いた物語。

    作者の現代の解像度の高さがすごい。
    オタクの話し方とか、運営の搾取の仕方とか、まわりとうまくいっていない大学生の感じとかお金がない人の感じとか。
    とくに澄香のその、大学で周りとうまくいっていない感じが分かるからこそ苦しかった。
    ただ最後はある種いい居場所ができてよかったのかな、とも思う。
    主要人物はみな救われない結果にはなったが、澄香だけはまだなんとかなる、と思ってしまうのは少し自己投影してしまっているからだろうか。

    物語があることの強さ、は本書であったサバ番はもちろん、ほかの消費行動でも感じることだ。

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    2025年12月18日
  • 生殖記

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    オーディブルで。
    語り手の設定よく思いつくなあと笑
    同性愛者で生きづらさを抱えている主人公。
    生きづらいながらも、変にひねくれたり人にいじわるする人にならず立派。幼少期は辛い経験もしたようだけど、社会人になってからの仲間がいい人たちでよかった。

    最後はオペラを作る計画、オペラを食べた分のカロリーを消費する筋トレの計画をたてて、こうして時間が過ぎて行く計画をたてている時が一番しっくりときて最大幸福値を感じられるって気付けていたこと。
    いい風が吹いて「しあわせだなあ」と呟いけていてよかった!

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    2025年12月18日
  • 世にも奇妙な君物語

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    エンタメだと思った。世にも奇妙な物語で映像化されたところが思い浮かぶように作られている。実際ありえないと言い切れないとも思える。

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    2025年12月18日
  • 正欲(新潮文庫)

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    ネタバレ

    2冊目 言葉は難しいからまだ自分の感情を言葉にできない。

    いろんな立場の人の言葉を見て、ほとんどの人の言葉に納得した。寺井啓喜の感覚はわたしは理解できていて、息子の新しいことをするという不安定な状態の考えだけで小学校を休んでYouTubeをやるとか心配でしかなく、言葉の端々に嫌な雰囲気を出してしまう。寺井啓喜はわたしの母とも似ていて、でもその感覚はちゃんと私に継がれていることを改めて実感させられた。
    佐々木佳道や桐生夏月、諸橋大也、のパートは知らない性の世界でずっと不思議な気持ちがしてた。嫌悪感はなく、理解はできず、でも孤独な気持ちが晴らされる夏月と佳道のセックスのシーンと大也と八重子

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    2025年12月18日
  • 桐島、部活やめるってよ

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    男子バレー部のエース・桐島が部活を辞めるそうだ――。そんな噂話が波紋を広げる。桐島が居なくなったことでレギュラーメンバーに変動があった部内、帰る時間を合わせる必要がなくなった友達、その周囲の人間関係。直接にせよ間接にせよ、桐島が部活を辞めることで彼らの日常が揺さぶられる。桐島に替わってリベロのポジションを得たことで、桐島が見ていた本当の景色を知る風助、桐島の友達に恋するブラスバンド部部長の亜矢、クラスカーストの下位にいるが信頼できる友と映画制作に燃える涼也、精神病の母を持つ実果、何となく情熱を持て余している宏樹…。みんな自分の世界が一番って顔しているのに、常に人の目を気にしている。身の内から迸

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    2025年12月17日
  • 生殖記

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    ネタバレ

    2025/60

    面白かった〜〜〜〜〜。
    久しぶりにイッキ読みしてしまった。
    朝井リョウさんの本をもっと読みたくなった。

    生殖本能が語り手という斬新なアイデア
    いったいいつどうやって思いつくんだろう。

    生殖本能の軽口が面白いし可愛すぎて、笑いながら読んでた。この個体、レスどころかネバーなのに。

    確かに何が欲しいか分からないとか、自分が子供が欲しいか悩んでるなんて「優雅な悩み」なのかもね。満開の桜の中にいる人は、自分が綺麗なものに囲まれているって気が付かないから。


    日本には国教もないし、明文化されたルールは少ないはずなのに「なんとな〜くの空気」で決められたことがたくさんある。すごく分か

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    2025年12月17日
  • イン・ザ・メガチャーチ

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    インド旅行の友に。溢れるエネルギーの塊に触れながら、本当に平和な国ニッポンしみじみ噛み締めるとともに、あと何年かはこの奇跡が続いてくれますようにと2000年以上前に作られた仏像、神様の立派な像に手をあわせる。エローラやアジャンタ遺跡の神さまに「宗教と推し似たようなもの」と言ったら、どんな顔されるかなぁ。黒幕説の滑稽さが、逆に真実味高める。エネルギー、食糧自給率。15億人を食べさせる大変さ、目の当たりにして、日本人はもっと自覚が必要だと痛感した。個人的にはせめて「恥ずかしいからやらないこと」を繰り返さないようにしよう。

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    2025年12月17日
  • 生殖記

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    共同体への不信感、社会での生きづらさを抱えながら、それでも生きるべくこの生息地でいかに生きるのか。日常生活での人との関わりや経験をやり過ごすと言いながら、多分普通の人以上にいろいろと考えて、ある意味都合の良く、とても器用に生きていると思った。独り言のようなやや毒舌な語り口が楽しい。老いることを残念と思うのではなく時間が経つことが楽しみとなるような生きがいとは何か。日常生活こそ人生、自分に「しっくり」な生き方を見つけたい。

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    2025年12月17日
  • 生殖記

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    ネタバレ

    「正欲」の時も独特なタイトルだなーって思ってましたが、今回もそう思いました。てか、ほんとに「生殖記」やないかい!と冒頭を読んで心の中でツッコミました(笑)ポップな語り口なのが面白くてツボでした。
    すべては資本主義から来ている悩みとか、わかりやすい表現だなと思いました。ずーーーっと、今より良くを続けていくって大変ですよね。資本主義社会にいる限りは、新商品を生み出し続けないといけないし、人間も「拡大・発展・成長」に貢献し続けなければならない。どの企業も分かっているけど考えないようにしているというか。もう完成形なのに、「これ、いる?」って性能をちょっと足して新商品出すとか、スマホ業界がすぐ思い浮かび

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    2025年12月17日
  • 時をかけるゆとり

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    面白いので電車の中では読めないww
    思わず笑っちゃうエピソードばかり!
    落ち込んだ時、ちょっと元気もらえます^_^

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    2025年12月16日
  • ご本、出しときますね?

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    本好き芸人であるオードリー若林と小説家達とのトーク本。小説家であっても一人の人間。人の面白さから読みたくなった本が沢山ありました。
    書き手の面白さから本を手に取りたくなる一冊。

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    2025年12月16日
  • 何者

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    就活の情報交換をきっかけに集まった5人の大学生たちの人間関係や内面の機微が主人公・二宮拓人の視点と各々のツイートを織り交ぜながら精緻に描かれている。SNS上で努力アピールをしたりイタい文章を並べる就活仲間たちを遠巻きに嘲笑する主人公の態度や、彼と同一の視座に読者を置こうとする筆運びにモヤモヤしたけれど、最後に待ち受ける展開が全てを晴らしてくれて痛快だった。

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    2025年12月16日
  • イン・ザ・メガチャーチ

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    視野を広げたら見えてくるもの
    視野を狭めたら見えてくるもの
    その時見えないといけない
    正しいものが見えるように
    自分だけの力で
    自由自在に視野を操ることが
    この小説を読んだ後の
    私の理想

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    2025年12月17日
  • 生殖記

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    かなり異色な語り手。
    とはいえ、語り手の話す人物の生き方に少なからずも共感を覚える人も少なくないのでは?と思えた。
    全てではなく、〇〇に関してはそう。というような。
    1つの事をクリアしたら、次はコレ、コレをクリアしたら次はアレ、という永遠に続く人生。
    「多様性」という便利な言葉が出来て、多少は生きやすくなったけど。中々な深刻な問題を軽快な語り口で切り裂いていて面白かった!

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    2025年12月16日