朝井リョウのレビュー一覧

  • ままならないから私とあなた

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    いろいろと考えさせられる文学的作品。
    性的表現は多め。
    中学生には早いかもしれないけれど、大人には興味深く読めると思う。

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    2025年07月01日
  • GOAT Summer 2025

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    書店で何度も値段の表示を確認してしまった。ボリュームがすごく重いので家で読むしかないけど、至福のひととき。究極の黒い紙、NTラシャ漆黒も初めて知ったし、BOOK HOTEL京都はもう絶対泊まりに行こうと思う。梨さんのプロフ帳が懐かしく、斬新なホラーでした。

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    2025年06月29日
  • GOAT Summer 2025

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    紙とインクへのこだわりをぎゅっと詰め込んだ一冊なので、500ページ以上にわたる分厚さを忘れるほどにページをめくる手が止まらない。『悪』というテーマをあらゆる角度から楽しめた。その中でも市川沙央さんの『悪のロール』、カツセマサヒコさんの『みんなのこうえん』は印象的。

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    2025年06月24日
  • 公式トリビュートブック 『チ。 -地球の運動について-』 第Q集

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    本編の『チ。』も大変面白かったが、この本ほど、芸術作品の感想を他人と共有する面白さを感じた本はない。

    私自身はこの物語を、基本的には「物理学史の中で大きな出来事のひとつの地動説」として捉えており、それに付加される形で、想いを託す生き方、学問の暴力的な性格、倫理と迷いといったサブテーマを学んでいた。

    しかしながらこの本を読んで、とても哲学的な思考、それも大変深い洞察を与えてくれる漫画なのだと再実感した。

    この本を読んだ後にもう一度読むと、見方が大きく変わりました。

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    2025年06月16日
  • GOAT Summer 2025

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    すごい文芸誌がでてきたな、というのが正直な感想。紙質や装丁にもこんなに凝って、定価が510円というのも信じられない。
    執筆陣は新進気鋭の方ばかりだが、そうであるが故に原稿料が安いのかしらと邪推してしまう。前号の発行部数がとんでもないみたいだから、回収できてるのかもしれないけど、とにかく安い。
    ターゲットを若い世代(20代くらい?)に設定してるのか、どの話もやたらと厭世的だったり、不必要に難解な言い回しが多用されたりしてウンザリしたところもあるけど、令和の文芸誌として若い世代に受け入れられるといいなと思います。

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    2025年06月15日
  • 少女は卒業しない

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    ネタバレ

    綺麗で爽やかで甘酸っぱくて、でもどこか苦いところもある高校の青春をこんなにも色鮮やかに描写していて面白かったです。なんだか果物のレモンみたいな小説だなと思いながら読んでいました。

    どの話も「さよなら」するためのけじめをつける登場人物たちの話ですが、各章丁寧に登場人物たちの気持ちが描かれています。

    「四拍子をもう一度」までは純粋な青春を描いたものでしたが残りの2篇でズドンと大きな衝撃を与える話が続いたので読んだ後もずーっと余韻が残っています。

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    2025年06月12日
  • スペードの3

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    誰しもが持ってるけれども口に出さない、
    道徳的ではない欲望を、朝井リョウ氏は
    どうしてこんなに解像度高く表現できるのか。

    朝井氏の話としては、今後どのように生きるべきかが示されているので、明るい気持ちで読み終えることができた。自分の現在のポジションを変えたいなら積極的に動こう、そんなところだろうか。

    私は長年の宝塚ファンですが、
    ファンから見ても正確にファンクラブの裏側を描いていて素晴らしい。
    ただ、会員の属性が多様なファンクラブにおいては、会への貢献度(チケットの購入枚数)に応じて序列(いい席のチケットが与えられる)をつけることで、他の会員も競ってチケットを買うようになるので、運営として

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    2025年06月08日
  • 何様(新潮文庫)

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    4.0/5.0

    人間の実像と仮面、本音と建前…そういったものの間にある感情やあやふやな状態を描くのが本当に上手い。
    人の感情や欲望は簡単な言葉では表せないほど複雑で、この世の中に生きる全ての人がそれぞれにそれぞれの事情や葛藤を抱えながら毎日を過ごしているという当たり前の事実にハッとさせられる。
    朝井リョウさんの小説は、人間の面倒くささと面白さの両方を感じられる。

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    2025年06月07日
  • 武道館

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    この作品が世に出て、もう10年が経過しているのが恐ろしい。私も若者ではなくなったということか。この時代から変わったことは、配信サービスとAI、ポリコレ周辺、コロナ、右傾化、戦争あたりだと思うが、そんなに変わっていない気もする。

    さて、本作は中堅アイドルの奮闘を克明に描く一作。アイドルも一人の人間。だが、一人の人間としての幸せを、周りは許容してくれるわけではない。ファンもいる。運営もいる。ラストは怒涛の展開。

    AKBにハマっていた時期、ふと、アイドルを戦国武将に似ていると思ったことがある。一瞬のきらめきのために、全てを懸けているんだ。

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    2025年06月03日
  • スター

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    本と映画が好きだから、作り手の難しさはよく分かった。
    人々の価値観は変容するし、多様化するし、昔ながらの権威もそのままの地位ではいられない。
    自分も古典を美化しがちなところあるなと思った。
    けど、古典で今もなお読まれている本は、確率的に良い本である確率が高いよね。海外の本でも、わざわざ翻訳されているんだから、海外の著者の本は質がいいことが多いはず。質がいいとか、基準が存在しないけど、いいと思う人が多い確率が高い、とここでは定義しておく。

    人と比べることが無意味になる。なぜなら存在してるフィールドが違うから。現代ではフィールドは細分化し、増殖する。
    だけど、本当にいいものは違うフィールドの人に

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    2025年05月29日
  • 武道館

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    2025年 22
    【正しい選択】なんてこの世にない。
    「武道館ライブ」を合言葉に活動してきた女性アイドルグループ「NEXT YOU」。独自のスタイルで行う握手会や売上ランキングに入るための販売戦略、一曲につき二つのパターンがある振付などさまざまな手段で人気と知名度をあげ、一歩ずつ目標に近づいていく。
    しかし、注目が集まるにしたがって、様々な種類の視線が彼女たちに向けられるようになる。そして、ある出来事がグループの存続さえも危うくしてしまい……。
    「人って人の幸せな姿を見たいのか、不幸を見たいのかどっちなんだろう」「アイドルを応援してくれてる人って、多分どっちもあるんだろうね」
    恋愛禁止、炎上、

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    2025年05月30日
  • もういちど生まれる

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    いいもの食い、部屋へ行くのもいい 回文好き

    失恋の話はなんか胸が痛くなるから読みたくないのがわかった。読んでて面白くはあるんだけどね。気分落ち込んじゃう

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    2025年05月25日
  • チア男子!!

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    ネタバレ

    笑えるし泣けるしで面白かった。
    男子だけでチアをやるっていうのも良いし、メンバー1人1人に個性があって魅力的。
    面白い事をしたい、誰かのために何かがしたい、自分を変えたいなど動機はそれぞれだけどみんなで練習して目標に向かって努力している姿はカッコよかった。最初は楽しい雰囲気で和気藹々としていたけど、目標が高くなるにつれてメンバー同士の意見が合わなくなる感じもリアルで良かった。それでも最後までみんな辞めずに続けて、最高の演技が出来て良かった。感動した。
    特に最後の儀式はめちゃくちゃ泣いた。今まで聞けなかったメンバーの本音や努力の軌跡が見えて本当に泣ける。最後の演技の途中にノートの話が挟まれてて余

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    2025年05月25日
  • スター

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    なんとなく読書熱が蘇ってきたタイミングでスラスラ読める著者を。勢いにのりたい。
    大きな物語の消失からの現代を描く現代を生きる作家、という印象で、この作品もまんまのテーマ。「みんなが知ってる」という大きなスターが不在になってこれからどうなるやら、みたいなことを切り込んで書きたかったのだと思うし、目配せの効いたバランス感覚がいいなと思う。結論としてはきっとこれからクラスタ的なコミュニティがたくさんできるけど、いいものはそのクラスタを越境するよね。って。おおむね同意でありがとうって感じ。 
    ただ個人的には最近真とか美とか善とか、絶対的な基準があるのではないかと感じ始めているので、特に黄金比とか数学的

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    2025年05月24日
  • もういちど生まれる

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    自分の大学生活が懐かしく思えた。当時は特別なことは何もしてないし平和な学生生活やな〜と思ってたけど、そんな日々も今振り返ると青春やったんかなと思う。

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    2025年05月24日
  • 何様(新潮文庫)

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    ネタバレ

    「何者」のサイドストーリー集。
    「何者」を拝読してからだいぶ時間が経っていたため内容を理解できるか不安だったけど、それぞれのお話が独立していて読みやすかった。
    就職や面接、進路、新社会人など、いろんな面で悩む人の葛藤が描かれていた。

    逆算のお話で沢渡さんが言っていた「きっかけとか覚悟とかって、多分、あとからついてくるんだよ」が忘れられない。
    1歩踏み出してチャレンジする人を見るとその勇ましい姿にまぶしさを覚えるけれど、本人からしたら万全の覚悟なんてそうそうできていなくて、あとから振り返った時に「あれがきっかけだったんだな」って
    思うのがざらなのかもしれない。

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    2025年05月23日
  • ままならないから私とあなた

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    例えば、生成AIで作られたものに対して自分はどう感じているのか、作品を読みながら、登場人物たちの台詞をなぞりながら考えた。ここに書かれた文章だって自分の癖を学習させれば、勝手にレビューを書いてくれるかもしれない。私が書いたものよりもより、人々に刺さる文章が作れるだろう。でも、その時の年齢、自分の状態などがノイズになって、良い意味でオリジナリティとなるのだろう。自分でああでもない、こうでもないと悩む時間が楽しかったりするのだ。

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    2025年05月22日
  • チア男子!!

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    素直な気持ち、綺麗な表現、熱いストーリー。
    純粋に気持ちよく読めた。

    他のみなさんが述べられているのと同様、
    朝井さんが表現する『暗い裏』を感じるためにも『明るい表』を体感しておくことで他の作品を読む時の厚みがより一層増すようにこの作品が機能している。

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    2025年05月21日
  • スペードの3

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    一つの物語に3つの視点。それぞれ背景や思いがあっておもしろい。第二章ではあだ名が同じだけど途中までどっちかわからなくて惑わされて意外性があっておもしろかった!!

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    2025年05月20日
  • ご本、出しときますね?

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    2016年~2017年に BS で放送されていた番組を書籍化したもの。オードリー若林氏が各回2人の作家をゲストに迎えて行う鼎談集である。もともと知り合いの方も多いようで、堅苦しい話も小難しい話もなく、気軽に読める。

    小説を読んだだけでは分からない作家さんの側面が見られて楽しいし、読んだことのない作家さんも、話がおもしろい方の本は読んでみたくなる。また、毎回の鼎談の最後に紹介される本も、興味をひかれるものが多かった。

    読書の幅を広げたい方に。

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    2025年05月19日