朝井リョウのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
尚吾と紘がまた再会して、昔みたいに連絡を取り合う関係になれたのが純粋に嬉しかった。読みながら私も学生時代の親友を思い出した
本来は繋がらないはずの等号、たくさんあるよなぁ。自分の中だけにでもたくさんある。繋げて自分を納得させることも、繋げてしまって自分で自分を苦しめることも。
鐘ヶ江監督の意地が私は好きです、自分の大切なもの、自分を形成してくれたものを守りたい、その信念を曲げられないでいる、そういう自分にとっての「軸」が揺るがない人はかっこいいなって思う
受け取り手である私は、映像にしろ書籍にしろ、それぞれに「自分が」感じたこと/考えたこと、を大切にして、自分だけの価値観を持ち続けていたいな。
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・多様性って一人でやるもんでも一作でやるもんでもなくてさ、同時代に色んな人がいて色んな作品があること、じゃん。色んな極端が同時にあるっていう状態が〝多様性〟なわけで、私たちは一つの極端でしかないわけじゃん。そんなの当たり前だったはずなのに、そこがごちゃ混ぜになってる感じない?今って
・知名度と価値。創作者の人格と創作物の質。それとこれとは繫がらないはずのものを繫げる数多の不格好な等号に、ぐるぐる巻きにされていく。
・「誰かにとっての質と価値は、もう、その人以外には判断できないんだよ。それがどれだけ、自分にとって認められないものだとしても」 -
Posted by ブクログ
どうしても生きていくしかない人たちの人生の一部を切り取った6篇。登場人物が決断を明確にする前に話が終わることもあり「え?!どうしよう!こういう状況になったら、どうする???」と、全設定ネタバレの上で夫に決断を迫ったりもした。
「人生は暗転してくれない」
朝井リョウさんらしい、ポップでキャッチーで鋭く胸に刺さる言葉が散りばめられていて、私はやっぱり同時代を生きているこの人の言葉や物語が好きだな、と思う。
私が「どうしても生きてる」と次に感じるのはいつだろう。絶望の中に少しの希望が混じったタイトル。
毎日太陽が昇るまでパソコンに向かって仕事してた日々とか、産後の身体の痛みとか、つらかった瞬間はたくさんあれど、「どうしても生きてる」と表現するほど、絶望と希望の割合は偏ってなくて、たぶん希望もそれなりにあった。
絶望の割合が濃くなった現実に直面する時、私はこの小説の中の人たちのように、どうにかこうにか、折り合いをつけられるのかな。 -
Posted by ブクログ
【健やかな論理】
別にもういっか、といきなり風が吹いたみたいになる瞬間。そんな時ですら、1足す1の答えとして真っ先に2を選ぶ瞬間の輝きをもっていたい。
【そんなの痛いに決まっている】
心のままに泣いても喚いても叫んでも驚かない人がひとりでもいれば、人は生きていけるのかもしれない。それが、誰にとっても誰でもない存在としてでしか向き合えない人であっても。それでも。
【籤】
ー悪いおみくじでも、あそこに結んじゃえば大丈夫になるから。ー
私、ひとつだけではうまく結べなかったけど、全部を繋げられるような気がしてきたよ。自分で籤を書き換えられるかもしれないなんて思えるほどの希望はないけど、それでも。
それでも、生きてる。どうしても、生きてる。
世界が暗転してしまわないように。
本心が叫べなくても、叫べる場所や人がいるのなら。 -
Posted by ブクログ
推し活はあくまで物語の舞台というだけであり、本筋は他者への嫉妬や羨望、劣等感など、誰もが心の奥で抱いてしまう、だけど認めたくないような人間の歪みと言える部分だった。
3人の登場人物が交わっていくようで、交わり切らないところが少しもどかしくなる。
もっと長編でもいい。
うわっそういうこと?やられたー!が何個かあるのが楽しい。
3章目。いじめや病気、恵まれなかった家庭環境など、物語になるような過去を持っていないことに劣等感やコンプレックスを抱くつかさの描写が印象的だった。
それを自分も考えたことがあったから。
自分の人生にはこれといった挫折や不幸がないなぁと思ってたんだよな。
ないからなんなんだろう?なんでそんなこと思ったんだろう?と、自分でもわかっていなかったことが、少しわかった気がした。
こんなことまで小説にしてくれていたのかよ、リョウ!いつもありがとう!
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Posted by ブクログ
5編の短編。
でも、全部のお話の登場人物に少しずつ繋がりがあるので、読み進めるほどに繋がりがわかって、同じ出来事を別の人の視点から見れて楽しい。
大学生や専門学校生や予備校生が主人公で、みんなそれぞれ悩んでいる。自分は人とは違うし特別だと思ってみたり、努力せず成功している人を羨ましく思ったり、でも実はその人も努力していたことを知って劣等感を感じたり。登場人物たちは人には隠している心の内面を小説の中で曝け出してくれる。
いろいろな人の内面を覗き見できる小説ってやっぱりすごいね!
共感したり涙したりきゅんとしたり反省したり、今作も感情が揺さぶられた。