朝井リョウのレビュー一覧

  • 死にがいを求めて生きているの

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    各登場人物の視点での物語進行のなかで、時々現れる海族山族という物語が不穏さを感じさせる。それもそのはず、この作品は「螺旋プロジェクト」という海族山族の対立の物語を8人の作家が描いた競作であり、この朝井リョウさんは対立という構図が表面上は消失した平成という時代を表現している。

    学校では成績を提示したり、運動会での順位付けが行なわれなくなったゆとり教育が主流となり、テレビではSMAPが「ナンバーワンよりオンリーワン」と唄っていた時代、そのような競争や対立が失われていく状況を憂う一人の主人公として堀北雄介が登場する。彼はスポーツ万能で成績も良くクラスの人気者であったが、やりがい・生きがいを求めるこ

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    2025年11月05日
  • 武道館

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    ネタバレ

    巻末のつんくの感想は、やはりプロデューサー視点だなという感じで、実際に作ってきた人の書評だった。

    読み始めは、幼馴染と最後武道館で剣道かアイドルのコンサートどちらが行われるか、みたいな話しの流れになるかと思いきや、異なる終わり方だった。

    印刷の発注の下請け会社の人の話しとか、ちょっとなんでこれ話しに入れたのか、振り返ってもあんまりわかってない。

    アイドル同士がグループ内でたこ焼きパーティするような仲って、実際にあり得るのかなという疑問は読み進めながらあった。

    背負わされすぎる足枷の多さに対して、夢を売る仕事だから。というのは、やはり酷なことに感じられる。一挙手一投足見られて、そこまでス

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    2025年11月04日
  • 何者

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    感想 何者かになるために努力して、一方自分の中にひねくれた何者かがいた。現代人誰しもが少なからず当てはまるものかもしれない。報われなくても正直に自分を表現した主人公にそれで良かったと言いたい気持ち。

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    2026年01月12日
  • どうしても生きてる

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    好きな一節を抜粋

    痛いときに痛いって大きな声で言えることが、気持ちいいんだよ
    (中略)
    心のままに泣いても喚いても叫んでも驚かない人がひとりでもいれば、人は、生きていけるのかもしれない

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    自分が子どもと関わる仕事を選んだ理由ってコレだなぁ。コレをする子どもの姿を見ると、羨ましさも混じりつつスカッとする感じが好きなんだな〜

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    2025年11月03日
  • どうしても生きてる

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     生きていれば自分ではどうにもできないことに陥ることがある。それは、はずれくじのように起こることも少なくないからやるせないし、辛くて救いようがない。自分では間違っているとわかっていても、簡単には抗えない大きな存在に従い、飲まざるを得ないことまである。
     この短編の物語のような状況のみならず、もっと様々な八方塞がりなケースが存在していて、それには誰もが陥る可能性があるが、人によって本当にあらゆる受け止め方があるのだろう。ただ、人が苦しさをあまり感じずに生きていくには、呼吸をするように素直に本音を吐き出すことができるような存在がそばにいてくれることが必要なのではないだろうか。それを見つけられない私

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    2025年11月01日
  • チア男子!!

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    笑顔の真剣勝負。
    息子が大学で男女混合チアリーディングをやっているので読んでみた。
    朝井リョウ初挑戦。チアリーディングに励む男子たちの青春ストーリー。誰かを応援するためにそれぞれ心に傷のある男子の心が次第にシンクロしていく。
    2分30秒に込められた思い、最終章は圧巻。

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    2025年11月01日
  • GOAT Summer 2025

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    短編小説がたくさん読める幸せ。
    紙やデザインもお洒落でなんと税込510円は破格。
    『車止め』と『あの子にしか行けない天国』が好みです。
    この重さと厚さでは自宅で読む一択になりましたが
    書見台が欲しくなりました。
    あと4段構えになった作品は少々目にきつかった(苦笑

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    2025年10月28日
  • GOAT Summer 2025

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    悪というテーマで様々な作家さんが書いているが、切り口や題材がそれぞれ違って面白い。私は特に三浦透子さんが書いている「悪と友だち」が心に残った。

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    2025年10月26日
  • 星やどりの声

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    家族の物語。六人兄弟姉妹のそれぞれの視点から、見た一夏が亡き父が残していったモノやコトバを拾い集めながら喫茶店「星やどり」を中心に描かれてる。最初は誰が誰だかわからないまま進んでいったけど最後は登場人物の人なりがわかってきて、そこはこいつがそーゆよなーって場面が増えて面白かった。ただ、誰に感情移入すれば良いか分からない、それが正しいのかもしれないけど。ラスト、店を子供達だけで回す所、それを見て、もういいよねってなる母はすごい良かったな。家族って良い。

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    2025年10月25日
  • もういちど生まれる

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    何者かになりたいと考え出す時期である大学生あたりの若者を中心に物語を描く作品。
    大人と子供の狭間、モラトリアムな時期をよりリアルに描いており、あの頃特有の少しぐちゃぐちゃとした内面を各キャラクターごとに表現できていて、面白い。

    また各章の人間関係の連鎖も見てみて非常に興味深かった。

    ⭐︎4.2

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    2025年10月24日
  • 世界地図の下書き

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    ネタバレ

    様々な理由で親と暮らせない子どもが集まる施設での物語。家族の都合で大学受験を諦めることになった子のために、小学生だけで密かな作戦を決行する。
    朝井リョウはどうしてこんなに小学生が感じるものを書くのが上手いのか。なんとなく感じる年上の気持ちや大人の事情だったり、小学生の交友関係がリアル。
    『密かな作戦』にはそれを達成できたら、というそれぞれの子どもの思惑が最後に回収されたのがよかった。

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    2025年10月23日
  • わたしの名店

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    食べることは生きること。
    思い出の味やお店から今は亡き人を偲んだり、
    ただただ好きな食べ物への愛があったり。
    様々な作家による名店にちなんだエッセイ集。
    隙間時間にピッタリ、お腹が空くこと間違いなし!

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    2025年10月20日
  • 世にも奇妙な君物語

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    5作の短編から構成されている。
    どういうテーマで書かれているか知らずに読み始めたからか、1作目の途中からの雲行きの怪しい展開にゾッとした。
    そこからはどの作品も最後にはえ!?そういう展開!?という驚きが隠されているのでは?とある程度結末を予想しながら読んでいたが、それを超えてくるゾワっとする後味を残してきた。

    何にでも理由を求める風潮があるけれど、なんとなくでやってることの方が多いと思う。ふと思いついたものを文字に起こして共有してくれるのが、小説家のお仕事なので、これからも私のような凡人には想像し得ない独創的な世界や価値観を私に見せてほしい。

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    2025年10月19日
  • 死にがいを求めて生きているの

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    話も面白いが、毎回作者の言いたいことがありそのメッセージに痺れる。

    【以下本文より】
    自分とは何かが必ず違う誰かと共に、この世界で生き続けるしかない、今その方法を考え続けることは考え続けながら生きることは、これまで連綿と続いた分断の歴史という巨大なものに立ち向かうこと、そのものではないだろうか。
    それって、結局生きてるだけでいいってやつを言い換えただけじゃないのか?
    そうかもしれない。だけど、実際に何も特別なことはしなくていいんだ、自分だけにできることも、世の中への多大な影響力もいらない。自分とは必ず何かが違う誰かとここで暮らし、対立しては、対話をする、それでいい。その繰り返しの先には対立を

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    2025年10月15日
  • 世にも奇妙な君物語

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    登場人物のキャラ立ちというか、輪郭をすごくハッキリ表現される作風だったので、ストーリーが非常に想像しやすく、読みやすかった。
    世にも奇妙な物語の起承転結をシンプルかつ的確に書かれていて、特に13.5文字はハッとなった。

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    2025年10月13日
  • 武道館

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    ネタバレ

    解像度の高さが、さすが朝井リョウ。

    “武道館”を合言葉に活動するアイドルグループ「NEXT YOU」。
    主人公はそのメンバーのひとり、愛子。
    幼い頃から歌って踊ることが大好きだった愛子と、共に夢を追うメンバーたちが、夢を叶えるために日々活動を続ける物語。

    ただ、単純なサクセスストーリーでは決してないのが本作の面白さ。
    ファンには見せない裏側が、時にファンにとっては残酷なほど緻密に的確に描かれており、その解像度にただただ感心させられる。
    これが10年前に書かれたというのが衝撃。

    崩れない前髪、落ちないヘッドドレス。
    配信サービスが当たり前になった今だからこそ、その価値が問われるCDと特典商

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    2025年10月13日
  • ままならないから私とあなた

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    ネタバレ

    薫ちゃんズレてるな、と感じるのは私も前時代的なのかな
    恋愛の描写がすごく好きだった
    最後どうなったか描かれてないけど、主人公の性質を考えると夢を諦めて、結婚して子供を産むんじゃないかなって気がした
    科学技術であんなことができるって分かったら私ならもう創作続けられないかも

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    2025年10月12日
  • どうしても生きてる

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    生きることと死ぬことは対立する2つの事象ではなくて
    互いに相手を手繰り寄せるように繋がっているのだと気付かされる。

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    2025年10月12日
  • 少女は卒業しない

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    『エンドロールが始まる』『屋上は青』の女の子の感性がとても美しくて好きだ。どういう子なのだろう。いつか会って話をしてみたい。

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    2025年10月08日
  • ままならないから私とあなた

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    正解も間違いもなくてどの部分を切り取って信じるかの違いで価値観が形成されるんだなと

    これからどんどん新しい時代になっていってきっと私は自分の生活が変わってしまうことを怖いと感じるんだろうなと思いました。

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    2025年10月06日