朝井リョウのレビュー一覧

  • イン・ザ・メガチャーチ

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    ネタバレ


    男性の孤独がテーマでもあったようだが、自分の父は職場で趣味の友達がいるから寂しそうには見えない。母親の方がむしろ、一人で完結する趣味しかないから友達もいないし心配だなあと思っているので、あまり共感はできなかった。

    とはいえ、自分の子供が、身の丈に合わない金額を積みたくなるほど何かに入れ込んでしまっていたら、親として何ができるんだろう。と考えさせられた。
    今の時代、推し活だけじゃなくて作品にも出てきたゲームとか、中毒になりやすいものはたくさんある。のめり込む前に気づいてあげたいなあ。でもやっぱり、物語を重要視する国見が言う通り、「自分自身を使い切らせてあげる」ことをしないと、結局不完全燃焼に

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    2025年12月19日
  • イン・ザ・メガチャーチ

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    作者の考えてること、問題意識などテーマはよく分かった。
    ただ「朝井リョウさんが考えること」を登場人物の口に乗せているように強く感じてしまって、あまり入り込めなかった。
    小説なんだから当然なんだけどね。
    ハナについてしまったというか。

    推しがいたこともないので、推し活動の先鋭化や陰謀論へハマっていく様子に共感はできなくても納得してしまう展開ではあった。
    特に久保田慶彦の孤独と男性同士のケアのあたりを男性作家がここまで表現するのはさすが朝井リョウさんと言うしかない。

    「どの角度から見ても間違いなく本質的に正しい答えなんて、どこにもない」
    だから宗教戦争は起きる。
    飢餓や環境問題、人口爆発。

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    2025年12月19日
  • 武道館

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    私自身がアイドルに全く興味がないためか、あまり没頭できず終始イライラしながら読んでしまいました笑
    登場人物たちに全然魅力を感じられず、それぞれの嫌な部分や精神年齢の幼さばかりが目に付いてしまいました。
    そもそも登場人物たちはまだ高校生くらいの幼い子どもたちなので、心が未熟でも当然ではあるのですが…
    でも「アイドル」という職業に就いているにも関わらず、プロ意識に欠ける行動には辟易してしまいました。
    仮にもお金をもらって仕事をしているのですから、それ相応のパフォーマンスをする責任があると思います。
    「アイドル」の恋愛禁止というルールについて言及する気はありません。
    様々な考え方と価値観があると思い

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    2025年12月17日
  • 生殖記

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    初めてのパターン。タイトル面白。

    選択していると思い込んでいる自分を疑わせる作品。

    なんだろうな〜、本を読むと何かしら救いになることを受け取ることができると思ってはいるんですが、この本はそうではなくて、現実?をスパッと叩きつけられるような感覚になる。

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    2025年12月16日
  • 正欲(新潮文庫)

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    世間の多くの人には理解されない欲求を抱えた彼、彼女らのストーリー。
    欲求なんて、人の数ほどあって当然なのに、多数派の人たちは少数派の人たちを排除しようとする。欲求は曖昧なもので、自分がもつ欲求が"正しい"ものなのか不安になる。不安だからこそ、自分が多数派に属すことで安心を得て、正当化し、そうでない人を排除する。それでは"正しい欲“とは誰にとっての正欲なのだろうか。多数派の人たち?世間?多数派が正しいとも言い切れないし。多数派の人たちだって、簡単に覆されうるほど欲求は曖昧なものなのに。

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    2025年12月16日
  • 正欲(新潮文庫)

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    読む前の自分に戻れない、というほどではないかなぁ。朝井氏の小説は、だいたいこんな結末になるよなーって予想したら、まぁそうだった。
    最初、八重子は嫌だったけども、結局、八重子の言ってることが真っ当だった気がする。結局のところ、お互いに話さないと分かり合えないと思うので。

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    2025年12月16日
  • 桐島、部活やめるってよ

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    桐島、部活やめるってよ ★3.3
    有名やったから気になってたやつ、ようやく手を付けた。
    とある中学校のクラスの生徒それぞれの視点を描いた話。いわゆる陰キャラ、陽キャラの人たちが互いにどう思い合ってるかが面白かった。映画部の陰キャの生徒は陽キャとはかかわらないようし、女子からもバカにされるが映画にのめりこんで楽しんでいた。一方、特にやりたいことの見つからない陽キャの一人は実は好きなことがあってそれに夢中になれている映画部のクラスメートを羨ましく思っていたりするのも面白かった。中学、高校時代はそのコミュニティが全てみたいな感じがするのが懐かしく感じた。大人は学生に対して「何にでもなれる。自由だ。」

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    2025年12月16日
  • 何者

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    帯とかで衝撃の結末と書かれていたが、別にそんなでも‥という気持ち。登場人物の心理描写がよく、全員に共感できる部分があり、サクサクと読み進められた。

    自分の中の冷笑をどうにかしないと、と思っている中で読んだ作品なので、自覚しつつ素直に生きていきます。

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    2025年12月16日
  • そして誰もゆとらなくなった

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    オーディブルで。ゆるい腸のお話、張り切り過ぎるサプライズの話など、前回と同じようなことを、毎度やっているなあと、面白かった。しかし、旅行の際、トイレの確保が必至というのは、本当に辛いことだろう。個人的には、塩見三省+ちいかわというビジュアルを持つおじさんをみんなで愛でる話が、失礼じゃないのかな? と若干ドキドキしながら、ツボだった。塩見三省+ちいかわ。この、絶妙な感じ。公共の看板広告に素人の写真を載せるだなんて。さすがにそれは無理なんじゃと思ったけれど、ご本人が喜んでよかったよ。

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    2025年12月16日
  • 桐島、部活やめるってよ

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    桐島君を起点に何人かの物語が描かれていく。桐島君が一切出てこない人もいるけれどどこかで繋がっている。
    学校という世界で生きている学生はそれぞれに苦しみや譲れないものがあって、確立されたスクールカーストの中でどう生きていくか。
    菊池宏樹君の章が1番好きだった。
    自分は何者になりたいのか、体育のミスなんて気にならないくらい夢中になれるものがあるアイツらが羨ましい。自分が腹立たしい。醜い。
    宏樹は最後1歩踏み出した。
    私に勇気を与えてくれる章だった。

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    2025年12月16日
  • 生殖記

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    小生、小生、小生、小生って何の話?
    なんやろうねぇー自分の気持ちに素直に、正直に、生きられるって幸せ
    でも終始気持ち悪く、朝井先生って感じの作品

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    2025年12月15日
  • 生殖記

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    ネタバレ

    〜1周目〜
    2025.12.15
    目線が生殖器というのはびっくりしたけど、本人でもないし、第三者でもないし、という視点は新しいものだった。
    最後の方に繰り出される主人公に迫る他人から見た主人公とはというところを切り出されていたらどう展開されているんだろう、どうなんだろうと気になった。

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    2025年12月15日
  • そして誰もゆとらなくなった

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    朝井リョウのゆとりエッセイの中で1番読みやすかった。でも、1作目ほどの(エピソード自体の)爆発力はない感じ。2025年の直近のエピソード集というよりは過去のエピソードを色々。普通に面白い。

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    2025年12月15日
  • GOAT Summer 2025

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    面白かったけど少し重かった。短編集だから、結末が読めてしまったり、後味の良くない物語が続くとちょっと滅入っちゃった。
    旅特集編はあんまり好きじゃないなぁ。悪はよかった。

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    2025年12月15日
  • 桐島、部活やめるってよ

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    ネタバレ

    中学とか高校のときって、クラスメイトでもチームメイトでも、こういう序列みたいなものあるよなって思い出した。でもそうやって人間関係とか他人を学んでいたんだなっていうのも理解できた。意味があったかはわからないけど。
    桐島もそういうのが嫌になったんだろうなあと。
    学生の頃って学校が自分の世界の全てみたいなところがあるから、はやく逃げ出したくて仕方なかった頃の懐かしい気持ち。高校生の頃に読んでもきっとささってただろうけど、懐古できる今読めたのでもよかったなあ
    あと途中からもしかして、と思ってたけど、
    桐島でてこんのかい

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    2025年12月14日
  • 生殖記

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    ネタバレ

    同性愛者だということを隠して生きている30代男性の生き方を、生殖器である「私」が語る話。

    星3.5くらい。面白かったけれど、少し説教くさく感じるところなどがあり、「あーこれTwitter(現X)でよく見るやつ」というような身も蓋もない感想が何回か出てきてしまった。私がツイ廃なのが悪い。

    語り口調なのでaudibleととても相性が良く、さくさくと読み(聞き)進められました。ヒトではない「私」視点の話の進み方も斬新で面白かったです。

    終着点はどうなるんだろうと思っていたのですが、会社の上司や元後輩や同僚たちの監視カメラ個体たちから「もしかして」の疑惑を解消させないまま、主人公が主人公なりの“

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    2025年12月14日
  • スター

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    ネタバレ

    尚吾が監督に脚本を提出していたときに浅沼から言われていた、多様性に目を向けすぎようとしているという言葉、私が朝井リョウさんの「どうしても生きてる」を読んだ時にまさに感じたことでした。
    朝井リョウさんもその葛藤を乗り越えたのかなと、勝手に推察していました。

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    2025年12月14日
  • 正欲(新潮文庫)

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    性的嗜好の多様性についての小説。
    結局のところ、多様性も地政学と国家の関係と同じなのではないだろうか。
    各国家が覇権国家、さらには世界統一を目指すのと同じように、数多くの種類がある個々の性的嗜好も争い続け、表面上は理解を示しても本質的に共感することはない。実際のところ統一国家なぞごめんなので、個々が違うことを理解し、争いを避けながら自国が栄える道を探すという方向性でいいのではないだろうか。そんなことを考えさせられた。

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    2025年12月13日
  • 桐島、部活やめるってよ

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    有名な本で ようやく読めて良かった

    皆んなそれぞれ悩みや 抱えているものがあって
    箱庭のような人間関係の中で
    傷ついたり 傷つけられたり

    けして面白くなかったわけじゃないがい
    自分が この本を読むのはちょっと遅過ぎたかも
    高校時代に読みたかった

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    2025年12月12日
  • 死にがいを求めて生きているの

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    「自由と言われて嬉しいのは、その中でお揃いにしたくなる友達がいるから」
    今作のベスト・オブ・心に残ったワード
    「ドリンクバーくらいすぐ命注ぐ」
    人生で初めて、小説読みながら声出たワード

    死ぬまでの時間に役割が欲しいだけ、死ぬまでの時間に意味がないと不安でたまらない、だからいつも何かと戦って命を燃やす。
    私はこれまで、自分で自分の価値を築き上げないといけないこの時代に、勉強というわかりやすいかつ他人と比べることが正当化されているもので自分の存在価値を見出してきた人間なので、それ以外を求められる大学に突入し(というより勉強で得られる最強の肩書を手にした上で勉強を捨てることを選んだ)、ほんとうに気

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    2025年12月12日