朝井リョウのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ゆとりシリーズ3作目。
実は、前作より先にこちらを購入していて、途中まで先に読んでいたんだが、
方々探して前作をゲットしたので、しばらく中断していた。
私にとってはゆとりシリーズの中で、著者の日常が1番垣間見える作品だった。
なんというかここに来て、
小手先の小細工なし!な、エッセイの王道っていう感じ。
「時をかけるゆとり」も
「風と共にゆとりぬ」もエピソードひとつひとつが面白かったけど、
それぞれの作品を内容以上に印象付ける構成に惹かれる部分があった。
たとえば年表だったり、
読んでしまえばそれしか残らなくなりそうな「肛門記」の存在だったり。
今回のエピソードは、前作を受けて…というもの -
Posted by ブクログ
ネタバレ作中に、女性が活躍していることを快く思わないシーンが出てくる。実際には女性だからではなく、その女性が社会のニーズをいち早くキャッチできたから評価されているんだと思うけれど、ひとではなく女性だからと思ってしまうほど男性性の特権の強さが脅かされることへの恐怖を感じた。仮にもしそれが女性故に評価されているのだとしても、それは女性が社会的弱者の立場だから気付きやすいということの影響がある。
あとなんかしんどいなと思ったのが、陰謀論に絡め取られていく過程がリアルだったこと。裏事情は何ごとにもあると思うけど、そんな重大な事案の裏事情がいとも簡単にSNSでわかると思えるのはどうしてなのか。昔から今の過激な -
Posted by ブクログ
ネタバレ話題になっていたので読んでみた。
朝井リョウさんの小説は、気になりながらもまだ手に取れていない。
ほぼ同世代ということもあり、当時のブームや学校生活などで似たような経験があるな…と共感しながら楽しく読めた。
100キロハイキングや京都まで自転車で行ってみるなど、とにかく面白いと思うことに対して行動力があり、フットワークの軽い方なんだなぁと思った。
個人的に笑えたのは、お腹を下して民家に駆け込む話。
「もしおじさんが私を不審人物だと見なしトイレの使用を断っていた場合、私は絶望と共に脱糞し本当の不審人物になっていただろう」
というフレーズ笑
これ以外にも、さすが作家さんというべき面白おかしい