朝井リョウのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ朝井リョウさんってどちらかというとドロドロしたような人の心の嫌な部分を書くことが多い印象だったけど、こちらの小説では卒業を控えた高校3年生の切ないような淡いような恋愛の話を書かれていて新鮮だった。
その中でも朝井リョウさんらしい例えを含む表現によって、透き通っているような文に感じた。
そして毎回のごとく書き留めておきたい文章がいくつもあったので、以下抜粋。
ーーー私が身振り手振りをつけることによって、たまに重なる影は、手をつないだり、腕を組んだりしているようにも見える時がある。絶対に私ができないことを、のっぺらぼうの私はいとも簡単にこなしてしまう。
ーーー目的地に向かって、まっすぐに歩いて行くことができるならば、その人はきっと、大丈夫だ。
ーーー二人には、それぞれ、未来があった。こんな重しなんか置かなくても、どこにも飛んでいかない未来が、ちゃんとあった。
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匿名
クスッと笑えるエッセイ
身軽に、気軽に、軽快に読み進められるエッセイ集です。朝井さんのラジオを聞いているみたいで楽しめます。なんとなく昔読んだ三谷幸喜さんの文章に似ていました。
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Posted by ブクログ
なんかめっちゃリアルだった〜。私もどちらかと言えば主人公側の人間で、何者かになろうとしてる人たちをどこか冷めた目で見てしまうところがあるんだけど、最後でそういう自分こそ何者なん?と思い知らされたな。拓人と理香さん、どちらの立場からの意見にも納得できた。
私自身、もともとそんなに大したエピソードも持ってないし、就活のためにあえて行動しようともしたいとも思わず、日々の生活の中からガクチカと自己PR作ったタイプで、しかもそれで就活なんとかなってしまったから、そういう何者かになろうとわざわざ意識高く行動してる人たちのことを「出た起業」「出た出た海外で学校作るやつ」「また出たスマホのインターン」みたいに冷めた目で見てたのよ。でも、自分で道を切り拓く行動力のある人たちを、なんの行動も起こさず「評価する側」みたいな顔して見てた自分の存在にこの本を読んでから気づいてしまい、言われてみれば傲慢だったかも〜!!とちょっと反省した。別に行動するもしないも自由だし、正しい正しくないの評価ができるもんではないんだけど、それを前提にしても、自分が何者かを他者にアピールするためには、そういう行動力を発揮する方が実は正しいんだろうなとか思っちゃったよ。どうせ自分は自分でしかないと思うんだけど、やっぱり経験の積み重ねって人間力に響いてくるとも思うし。根本は変わらないにしても、ガワだけ見せときゃどうにかなる就活で勝負するカードとしては有効かもと思った。でも別に、そういうことしてる人全員が就活の手段としてやってるわけではないとはわかってるよ。本当にただやりたくてやりがい持ってやってる人もいるだろうし。それはそれでちゃんと意思持って行動してるんだから立派な何者かだわ。
あと、「俺って、ただ就活が得意なだけだったんだ」っていう光太郎のセリフ、痛いほど共感した。私もたぶん就活は得意なタイプで、自分を取り繕って、賢そうに愛想良さげに、「準備したこと」を話すのはできちゃうのよ。でもその自分って就活のために準備した自分でしかないから、いざ会社入ってみると素の自分じゃ全く戦えないわけ。戦えないというか、周りとのレベルの差にびっくりするというか。内定ってたしかに社会から肯定された気になるけど、あくまで取り繕った自分に対する評価でしかなかったんだなってこの本読んで気付かされた。そう考えると日本の就活って本当に茶番だよねえ。結局就活得意かどうかが命運を切り分けるもん。みんな何者かになろうとして、何者であるかを社会にアピールして、就活用の自分に評価が下されるわけでしょ。なんか不思議だね〜茶番だな〜。