朝井リョウのレビュー一覧
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雄介の何事にも首を突っ込んで夢中になろうとする姿勢は最初こそ無理して生きがいを作るためのものだと思ったが行動をしている状態というよりも行動したという実績を求めているように感じたことを踏まえると"生きがい"よりも死に際になっても残る"死にがい"という言葉の方がしっくりくる気がした。
智也も感じていたように自分は外的環境によりたまたま夢中になれるものがあっただけで1歩間違えば雄介のようになっていたかもしれないというのは最もだと思った。
普段生きがいを考えながら生活をしていなかったがそれはそれで幸せなんだろうと思った。生きがいを作ることに夢中になってしまう -
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ある家族の日常を、柔らかなタッチで描いていました。
朝井リョウさんはメディアでお見かけした事はありましたが、小説は初めて読みました。
朝井さんの優しそうなお人柄が感じられる一冊でした。
読み終わると、あったかい気持ちになって、大切な人に会いたくなるような本でした。
大切な人が亡くなった後も、日常は続いていきます。
様々な手続きはあるし、学校も仕事も待ってはくれません。
だけどいつもの日常に戻ったつもりでも、なにか違う気がするんですよね。
【いつもの日常】と【自分だけの日常】の2つができてしまったみたいな。
ふと、自分だけなんだか止まってるな、と思ったりします。
大切な人を失った悲しさや -
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ネタバレ舞台女優のファンクラブ幹部の女性、その女性の小学校時代の同級生、舞台女優。三人それぞれのお話。
いずれも面白かったけれど、彼女たちはこれからどうなっていくのだろう…と気になったりはしない。想像する余白は十分にあるはずなのに、どうなろうがまったくもってどうでもいいな、と思う。
このような読後感になるのは、とても物語的であった幹部の女性とその同級生のお話すら、舞台女優(のお話)が無化してしまったからなのかもしれない。彼女のやったことは、彼女のやったことを語るお話は、彼女自身だけでなく他人の人生の物語をも無化してしまう力を持っているのかもしれない。それならば、物語を無化する物語だと言えよう。
この舞 -
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ネタバレ・サイリウムを映した綺麗な表紙と「武道館」の文字に惹かれて購入
・朝井リョウさんは『何者』から入って『桐島』『正欲』『インザメガチャーチ』など何冊か読んでいるが、テーマの切り取り方が痛みを感じる程鋭いが、比較的マイルドな作品という印象を受けた
・売れ始めのアイドルグループが、夫々の思いを抱えながら、学校生活、ファン、スタッフなどと向き合いながら武道館ライブを目指す
・主人公以外のメンバーにも焦点を当て彼女らの関係性を絶妙な粒度で描きつつ、学友、ファン、スタッフ、印刷業者などの周辺関係者にまでふれていて、コンパクトにアイドルの世界を俯瞰した様な気持ちになる
・なぜ朝井リョウさんは、こんなに登場人 -
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初めて文芸誌を買った!
このボリュームで510円はお得。
「特集:キトヴォラの今」朝井リョウ
キトヴォラって何?けみさゆろって何?って思って調べてしまった。きっとこれらに当てはまるのは読者それぞれの解釈なんだなぁと思った。すごく短いお話だったけど、朝井リョウ味があって考えさせられた。
「落ち着いて」小川哲
すごいリアルだと感じた。
『優しさは冷たさでもある。「君に文句を言わないよ」という温かいルールの裏には、「だから僕にも文句を言わないでね」という冷たいルールが存在する。誰かに対して怒ってしまうのは、誰かのことを期待して信じているからで、怒るのをやめるためには、他人に期待しないように生きな -
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ネタバレまだ途中だけど、1作目の「健やかな論理」が良すぎて、2作目に進む前に止まってしまった。
希死念慮というか、なんかもういいな、みたいな感覚、長らく忘れていた気がするけど、久しぶりに刺さったな。パッと終わらせてしまう勇気は最後まで出なくて、その瞬間には足が竦んじゃうんだろうけど。
この2年間大事な人と過ごして、こういうことを考えずに生きてこられたんだなと思った。これから大丈夫かな。
「自分にも見えないものが、ずっと積もってるんだよ。最後の一滴が何なのかは、誰にもわからない。」
最初の話がよかったな。全体を通して暗くて救いがなくて、引っ張られそうになった。
「考えても仕方のないことなのだか