あらすじ
彼氏がいるのに、別の人にも好意を寄せられている汐梨。バイトを次々と替える翔多。絵を描きながら母を想う新。美人の姉が大嫌いな双子の妹・梢。才能に限界を感じながらもダンスを続ける遥。みんな、恥ずかしいプライドやこみ上げる焦りを抱えながら、一歩踏み出そうとしている。若者だけが感受できる世界の輝きに満ちた、爽快な青春小説。
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Posted by ブクログ
後味がよくて若者に刺さると思いました。(特に大学生。もしくは大学を卒業した人。)
量がちょうどよくてすぐ読み終わるのでありがたい。
短い話が5話にまとまっている構成だが、同一の世界線上で数日の間に起きている話のため、読み進めていくうちにそれとなく伏線回収されていく感じが気持ち良い。(登場人物が全く別の話でつながっていたり、登場人物の謎の言動の理由が別の話でわかったり、など)
※軽いネタバレ含む
どの物語もバッドエンドや胸糞が悪くなることはなく、主人公が辛うじて前向きに進もうとして終わるため、後味もよくて読後感も非常に良いです。
Posted by ブクログ
作者の爆笑エッセイを読み、ラジオを聞いて朝井リョウさん像があるにも関わらず、作品を読んでも作者は見当たらない。そこにはちゃんと登場人物がいる。
何よりも好きなのは、自分が主人公になったと錯覚するほどの心理描写文。その時々の気持ちによって、風景を見てどのように感じるのか全然違う「それ」を見事に書いて閉じ込めているようで好き。
短編小説だけど、登場人物同士に関係性があって、ある小説では「クール」な女性として描かれている子が、主人公になった小説では葛藤を抱いていたり…それぞれ世界をどのように見ているのかを経験できる作品で好き。
1番心に刺さったのは「もういちど生まれる」。
ストーリー性がいいのはもちほん、始まりの文章が好き。
2026.4.28
Posted by ブクログ
久しぶりに結構いいなと思った本
すごく痺れたし、いま読めて良かった
また読み返したいと思う
淡くて暗くて儚い時代の物語たちなのに、
もう大人に入ってきてしまった自分にもすごく刺さる
いつまでも淡くて大切なものを、わすれたくないと思った
自分だけの感情と向き合うこと、人には人の黒さや美しさがあること
すべて、こぼしたくないね
そんななかで混ざりあって、溶けて、こぼれていくものもあるけど、大丈夫だよって
自分にも他人にも言いたい
最後のお話でたくさん泣けた
仕事や日常で、生きるために苦手なことを頑張っている自分をえらいと抱きしめてみたくなった
きらきらを夢みても、たくさん考えていても、今はできないこともある
必死にしがみついていることがある
思ったよりすれすれの所で生きている
やらなきゃいけない苦手なことがたくさん転がっているのだ
それでも信じたいものがあるし、もがいている自分だけは、そんな自分を認めてあげなきゃだよね
その人だけのきらきらを、いつまでも諦めたくないんだよね
見つかるといいな、わたしも、みんなも
Posted by ブクログ
幾つかの短編で全体が構成されており、各章の登場人物の繋がりがあることで人物の見え方が章によって変わってくるのが見応えがあり面白かった。
ある人から見た自分と自分の思う自分は全然違う面を持っていて、だからこそ今の自分というのは構成されていて、もがきたくもなるし変わりたくもなるしでも"自分"でいたい。
何者かになりたくて、何者にもなれず
在り方を探りながら人知れず葛藤を繰りかえす
あの子を羨んで比較をしては劣等にやられ
特別がただひたすらに眩しい
大人でも子どもでもない不思議な時期:若者ならではの瑞々しさを様々な境遇にある大学生男女を通して表された作品。
どんなに劣等感を持っていても、自分は特別じゃないと失望していても、向き合うことが怖くても、それでも全員が人生に諦めを持っていない、むしろ知らぬ間に希望があるからこそ思い悩む、そんな話に思える。
Posted by ブクログ
はたち前後の大学生を中心にした連作集。
大学に漂うふわふわした空気感をすごくよく捉えていて、忘れてたようなことまで思い出した。この本を読めばいつでも自分の大学時代にトリップできる。同じ時代の空気を缶詰にして保存してくれてありがとう、という気持ち。
Posted by ブクログ
ハタチになるという特別な瞬間、ハタチという節目の前後で起こる青年たちの心の成長とゆらぎとを描いた物語。朝井さんらしく、ジブンって何だ、を深堀するヒントが得られる一冊。
あと、作中に度々登場するらもう20なんだから、という描写に出会う度に、こっちは26やぞ、という切なさが込み上げます。
Posted by ブクログ
2015/11/23
1回目 ★★★⭐︎⭐︎
2026/8/15
2回目 ★★★★⭐︎
自分は特別な何かを持っていると、
自分だけは違うと思っていたあの頃。
何にでもなれると思っていた遠い遠い将来は、
思ったよりもずっと近くにあって。
それは線香花火のように、
最後の力を振り絞ってもがき輝く。
若さという輝き、それ自体がなんなのかわからぬままもがき苦しみながら、別の光を見つけて、大人になっていく。
あの一瞬、一瞬を切り取って、
言葉にしていく。
初めて読んだ時は、痛くて苦しかったのに。
大人になったいま、美しく輝いて見えた。
朝井リョウは天才だ。
Posted by ブクログ
なかなかに面白い、そして読みやすい。すぐ読み終わっちゃった。
一人ひとりを別の視点から見れるのが面白いね。椿はだれがみてもかわいいのね。ナツ先輩なんか好きだなぁ。
1番好きなお話はやはり「もういちど生まれる」かな。書き出しがすごくてどうやったらそんな文章かけるの!?と驚き。堀田先生ナイスぅぅぅとなり。梢もかけがえのない一人の人なのだよ。と伝えてあげたくなった
ところどころ私の知らない(知らないというか縁のない?)大学生像が出てきて焦りましたが^^;
大学生のうちに読めてよかったね
Posted by ブクログ
3.85
もういちど生まれる、表題作以降で、分かってくる。
私はもう人生の晩夏?初秋?くらいだけど、もしかしたら、、
もういちど生まれることも出来るのかも、、、と勇気貰った。
Posted by ブクログ
5編の連作短編集。それぞれの登場人物たちにかかわりがあり一人ひとりを別の人の視点で見られる面白さがあった。「周りから見たらこうなのにホントはこうだったんだー」て感じ。
19歳から20歳という年齢の危うさや漠然とした不安感がキラキラとした若さの中にあるのが懐かしくも思った。
Posted by ブクログ
オーディブルにて。
19歳の大学生たち周辺の短編集。若さゆえの将来の悩み、生きづらさ等が描かれている。
朝井リョウ節炸裂。人間ドラマの小説なんだけど、哲学的に書く方法が本当に好き。突き刺さる。
Posted by ブクログ
5編の短編。
でも、全部のお話の登場人物に少しずつ繋がりがあるので、読み進めるほどに繋がりがわかって、同じ出来事を別の人の視点から見れて楽しい。
大学生や専門学校生や予備校生が主人公で、みんなそれぞれ悩んでいる。自分は人とは違うし特別だと思ってみたり、努力せず成功している人を羨ましく思ったり、でも実はその人も努力していたことを知って劣等感を感じたり。登場人物たちは人には隠している心の内面を小説の中で曝け出してくれる。
いろいろな人の内面を覗き見できる小説ってやっぱりすごいね!
共感したり涙したりきゅんとしたり反省したり、今作も感情が揺さぶられた。
Posted by ブクログ
最近YouTubeで朝井さんをよく見るので、読み始めの頃は何故か朝井さんの声で脳内再生されて入り込めなかった。
読み進めるうちに物語の繋がりがある事に気づいてからはその人とその人がそういう関係性だったのか。と面白く読めた。
それぞれの年代の人の解像度が高くて、高校生の時、大学生の時こんな気持ちだったなぁと思わず振り返ってしまった。
ダンサーの子が苦手な所を人前では練習しないと言う描写がピアノを習っていた頃の自分とすごーく重なった。なんでこんなに色んな立場の人の気持ちがわか?んだろう!すごい!
Posted by ブクログ
19歳から20歳にかけての、子供とも大人ともいえない年齢でもどかしさを感じている人たち。
作品に出てくる人物たちと同じく、自分もそれくらいの年齢のときは、このままでいいのかなとか、他の人とは違う特別な何かが欲しいとか、漠然とした不安や焦りを抱えていたなーと懐かしくなったり、当時の苦い気持ちも蘇ってきたり。
私は大学には行かずに10代のうちから早々に社会に出て働き始めたので、大学生ってキラキラした青春のど真ん中を生きていて楽しいことしかなさそうに見えていたけど、それは外から見えている一部でしかなく、大人になりきれない年齢のもどかしさを感じているのはみんな同じだったんだ、といい大人になって今さらわかった。
この若い感性をそのまま文章に閉じ込められる朝井リョウはすごい。
サラッと読める文章なのに心にしっかり残るものがある。
解説の西加奈子さんが言葉が私が思ったことを全部的確に書かれていて、作家さんの言語化のすごさを改めて感じました。
Posted by ブクログ
これを大学生のうちに読んでよかったと思う。それで何年後かにまた読むべきだと思う。
みんな何者でもないっていうことを薄らと感じながら、天国みたいになまぬるい世界、これがものすごく克明に描かれていて、痛くて、苦しかった。
Posted by ブクログ
大学生前後の若者たちの5つの物語が綴られた短編5作品。作中に描かれている人物の、別視点での物語が展開されていき、章が変わるとイメージしていた人物の別の一面が見えてくる。
若者ならではの葛藤や、何者かになることへの憧れ、そうなれない自分への絶望、他者への羨望や妬みなど、青々とした描写が鮮明に描かれている。
自分の大学生時代の記憶を思い出しながら、もどかしさや焦ったさ、憧れなどを思い出させてくれる作品だった。
Posted by ブクログ
若さゆえの自分に期待してる感じ、それに相反して周りと比較して妬んで嫉妬して一喜一憂する感じが
学生の時の私にもあった感情だなと懐かしく思えた。あの頃はなんだが色々なことがキラキラして見えたり憧れを抱いたりしたけれども、それ以上に嫉妬や後悔、不安な気持ちが大きかったのかもなぁとも思う。30代に突入した私に色々淡い未熟な感情を思い出させてくれた大切な作品だった。
Posted by ブクログ
ひーちゃんは線香花火
変わらない夏なんてないのだと。
確実に毎年違ったことが起こる。人の気持ちは変わる、人間関係だってささいなことで変わってしまう。
だから、たいしたことなんかじゃない。全部たいしたことじゃない、なんて言葉で終わらせられない。
主人公の女は愛されすぎている、前世で何をしたのか気になる^_^
全部読んだ!こういう短編が繋がってる本大好き!!
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大きい、小さいに限らず誰しも悩みがある。
いくら信頼していても、大切に思っていても言えないことだってある。
自分が自分ことを大切にできればそれでいいかなって思いました。
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ワタシの好きな、どこかで繋がってる短編は、「連作短編」と呼ぶらしい!こちらもそうでした。
20才になる若者たちの話。何者でもないことを愁える、若者たちの話。のように、ワタシには感じられました。各キャラのお話が予想通りの展開だったので、☆みっつ。
Posted by ブクログ
一見強そうに思う人も、複雑な感情を持っているんだなと感じた。
若い人がそれぞれ輝ける場所や安心できる場所を求めて苦労している様子がとてもよくわかった。
Posted by ブクログ
朝井リョウらしい、大学生の日常を詰め込んだような連作短編。
こういうモラトリアム的なものを経験した人には刺さるかな。
短編は関係ないようで実は全部繋がっている一つのお話。一つ目のひーちゃんを読んだ時点ではなんだこれ?という感じ。
それぞれの話で登場人物が入り乱れて、注意してないと誰がどれだかわかんなくなる。
双子の話とダンサーの話が印象に残った。(というかそこに向かって話が進んでいる感じ)
どちらも明るい話とは言い難い。主人公は思い悩みもがいている、卑屈で陰気な内面。
最後は吹っ切れるのだけど、ダンサーはやらかしがデカいので兄が可哀想だった。
Posted by ブクログ
「さっきのシーンさ」
「自殺のシーンっていうよりも」
「この世界に生まれ落ちたみたいだったよ」
誕生日おめでとう。便せんには、先生の下手くそな字でそう書いてあった。
「もういちど生まれたみたいだった」
ここが!良すぎる!堀田先生に救われたッ...
Posted by ブクログ
朝井リョウ節ですね。いつの大学生もこんな感じで変わらないんだろうなー。大学生の複雑な心境や各々の境遇などが鮮明に描かれていて大人が読むとふーんって感じだと思うけど社会をまだあまり知らない高校生とか大学生が読むとブッ刺さる本だと思う。読む年代を少し選ぶ本だと思った。
Posted by ブクログ
感想で「瑞々しい」と例えようとしたら、西加奈子さんの後付けでやられた笑
始めは椿ちゃん好きじゃないなー、ハルはツンツンしてて感じ悪いなー、と思っていたけど、読んでいるうちに別の一面が見えてきて登場人物達に申し訳なくなった。
でも、椿と梢のお母さんはひどい。
名前にしても椿は花で梢は木の枝の先端。生まれて早々姉妹の格差を感じる(椿の花はポトリと落ちるので、少し不吉な名前ではあるが)。
私がもっと若ければもっと共感できたのにな。
もっと早くこの本に出会えばよかったな。
Posted by ブクログ
短編集だが、登場人物につながりがある。解説で西加奈子さんが書いていたとおり、別の人の物語の中と、その人自身の物語の中での違いなど描かれていた。
Posted by ブクログ
22.5.15
著者は「自分は何者なのか」という劣等感を抱いた主人公の作品が多くあると思う。
若いが故に際限なく溢れるそういった劣等感を持つ主人公に対して、正直嫌悪感はあるが人間の内を表す表現力はやはり高い作家だと思った。
匿名
比喩的表現の幅がすごい
最後の話がグサっと来ました。
特別でありたいでも何者にもなれない、20代前後の社会的に曖昧な立場で漠然とした不安、葛藤に悩まされる様を美しい文章で綴られていてよかったです。
それがたとえ逃げ道だったとしても選択には同じだけの勇気が必要なものなんですよね。