朝井リョウのレビュー一覧

  • どうしても生きてる

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    短編集。
    朝井リョウらしい文面。
    物語とは思えないリアルな展開や感情はどうやって書いているのだろうといつも感じる。
    少し気持ちが暗くなるが、世の中そんなハッピーに包まれてないぞとも思うし、みんな頑張ってんだなって俯瞰して見れるところもあり、面白かった。
    ただ、暗い。とにかく。

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    2025年11月09日
  • ご本、出しときますね?

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    村田沙耶香さんのインタビューを読み漁っていたところこの番組を知り、当方リトルトゥースでもあるので是非観てみたいと思い、映像を探していたら書籍化されてるとの事で読みました。
    若林さんと仲の良い西加奈子さんや朝井リョウさんのインタビューも載っていてとても面白かったです。

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    2025年11月09日
  • 何様(新潮文庫)

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    最近何者を読んだばっかだったから登場人物たちの背景や関係してる人のその後がわかって面白かった
    個人的には最後の若林さんの解説が興味深かった
    自分は反対でにアクセルがどっちも強い人間だと思う1度踏み出したら止まらない栄子側だなって

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    2025年11月06日
  • 何様(新潮文庫)

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    短編集だった。
    朝井リョウの作品を初めて読んだが、文章が飛ぶ事がたまにあり、読み始めた時はそこに読みにくさを感じた。読み進めるにつれて、慣れていき、自然と内容が入ってくるように感じた。

    題材として、世間の言語化しにくいが、不満に思っていることが、全体的に扱われていた。思考が単純な自分にとっては、そういう考え方あるのかと、考えさせられることがあった。

    最後の何様では、ただの人間が、急に面接する側になったり、業界人っぽい言葉を使い始めたりすることに困惑する。しかし、それは誠実にすることの1歩であると。自分を認めてあげよ、みたいなことが描かれていた。

    若林の解説も面白かった。

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    2025年11月05日
  • 死にがいを求めて生きているの

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    ネタバレ

    螺旋プロジェクトそのものを知らずに、作家で選んで読んだ。
    タイトルから暗い話かと思ったら、そうでもなくて。ここで終わるんだという感じもあった。

    雄介みたいなタイプ、いるよね…。私も苦手だな…。対立を生んで優位に立ちたい、リーダーになりたい人。私は対立、順位付けが全くモチベにならないし、逆にモチベが削がれるけど、父は自ら対立は生まないにしても対立、順位付けのある環境の方が好転するタイプだろうなあと思ったりした。

    生殖記を読んだあとに読んだから「生産性」をさらに感じた。自分の「生きがい」「死にがい」ってなんだろう。何も思いつかない。本当にそれってなきゃダメなものなの?と思っている。

    最初の雄

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    2025年11月04日
  • もういちど生まれる

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    ネタバレ

    「若さゆえの瑞々しさ」
    登場人物が繋がっていくところに、不思議な気持ちになる。
    ある人から見たその人と、その人本来の姿は似ているようで全然違う。

    「僕は魔法が使えない」が特に印象的だった。
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    こうやってひとは死ぬんだと思った。残された者の両手にありあまるほどの「そのひと」を残したまま、そのひとはもう二度とひっくり返されることのない砂時計になる。両手に何もなくなっても、もう、そのままだ。

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    2025年11月03日
  • 武道館

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    『イン・ザ・メガチャーチ』とは異なった、アイドル側に注目した作品だったと思います。
    個人的にファンは推しを「選ぶ」ことができ、推しはファンを「選べない」と考えていましたが、それは主観的な視点でしかないと気づかせてくれました。
    現在、アイドルでも結婚している方は割といたり、活動を続けているので時代が少し変化したのかなとも思ったり...

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    2025年11月02日
  • 星やどりの声

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    純喫茶『星やどり』を営む家族のお話し。
    父親が亡くなった後の、三男三女の兄弟と母親が物語の中心。兄弟それぞれの目線で一章ずつ描かれ、全部で六章。
    父親や家族、『星やどり』へのそれぞれの思いが描かれていて、とても温かい作品でした。
    双子の姉妹のお話しが特に好きです。

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    2025年11月01日
  • 風と共にゆとりぬ

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    大学生でデビューし、就職して三年ちょいで仕事を辞めるあたりまでの話なんだが、ちょっと面白すぎて。自意識過剰で、顔バレを恥ずかしく思っていて、服のセンスがゼロで、サプライズとなるとがぜん張り切る(張り切り過ぎる)。自分のことをここまで客観的に面白く書けるなんてー。小説でもこんなキャラ登場させたらいいのにねー。世話になっている税理士さんの結婚パーティで、柚木麻子さんと披露した「今夜はブギーバック」の替え歌が秀逸でした。

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    2025年10月31日
  • 風と共にゆとりぬ

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    文章がライトで面白おかしくエピソードが綴られていてスラスラ読めた。
    最後のエピソードが切ないながら一番面白かった。
    ただ私の感覚ではちょっと悪ふざけが過ぎるかな〜って言うエピソードも有り、そこは共感出来ずに読み飛ばしたりしたのも有った。

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    2025年10月29日
  • スター

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    同じ場所からスタートした2人が別々の道を歩み、そこで違う世界を見て、感じて、考えて、出した答えがまた2人を繋げる。

    「細かいところまでしっかりこだわる」尚吾と「自分の目で見て良いと思ったものを撮りたい」鉱。
    どっちが良くて、どっちがすごくて、どっちが本物かなんて比べることができないのに、勝手に上か下かを決めて優越感に浸ったり、相手を嫌いになったり、自分を信じれなくなったりするのは本当に勿体無いと思った。

    千紗が言ってた通り
    「そのときのために、私は、誰かがしてることの悪いところよりも、自分がしてることの良いところを言えるようにしておこうかなって、思う」
    この言葉の通り誰かと比べて勝手に優劣

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    2025年10月28日
  • ままならないから私とあなた

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    サラッと読めるけど、現代的というか近未来的というか、考えさせられる内容だった。時代と共に私たちは考え方を変えたり、でも少し立ち止まって本当にこれでいいのか?!と考えたりしながら生きていかなきゃいけないなかなと改めて思った。

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    2025年10月28日
  • 武道館

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    ほんとのことを言うときは、口元を隠したくなる。
    この表現がずっと頭に残っている。
    そういった、無意識下の言動を不意に意識する瞬間は、日常の中で時たま顔を出してくる。例えば、誰かに何かを伝える最中に、繰り返し同じ言い回しをしてしまう。そのことを意識してしまって空回りする。小さな自己嫌悪に陥りすぐ復活する。私にはたまにそんなことが訪れる。

    時代感やトレンドと言われるものによって、その時に正しいとされる価値観や倫理観が左右される。かつて正しかったものは、今はどれだけ疑わずに済むのだろう。かつて面白かったものは、今はどれだけ笑えるのだろう。そしてそれは今と未来に置き換えても同じことが言える。

    時代

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    2025年10月25日
  • 世にも奇妙な君物語

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    世にも奇妙な物語を模した5つの短編集。
    オチでガラリと主人公の形成が、良くも悪くも逆転してしまう。
    特に4話『13.5文字しか集中して読めな』は共感度が高すぎて瞬間的に『ぅあ〜死にたい....』という気持ちになった。
    1話と3話はかなり本家感が強く『なーるほどなぁ』と思える良作だった。
    最後の5話を読んだ時、だんだんと見えてくる登場人物たちの正体に『これが描きたくてこの1冊が生まれたのかなー』と想像出来たのは心地よかった。

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    2025年10月24日
  • 星やどりの声

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    3.8/5.0

    いい話、ではあったけど、若干薄味に感じた。
    それぞれの章の繋がりがもっとあったり、それぞれの苦悩や葛藤がもっと胸に迫るものがあると更に良かった。

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    2025年10月24日
  • 世にも奇妙な君物語

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    例えが分かりやすくて、勉強になります。物語も、テレビの『世にも奇妙な』に似ていて、不可思議な体験が一緒にできたような気がしました!

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    2025年10月24日
  • 星やどりの声

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    父を亡くした兄妹の物語。
    桐島、もういちど生まれると比較すると、ぐちゃぐちゃとした内情の描写よりは、爽やかさが作品全体に顕著に表れていた印象。

    ⭐︎3.5

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    2025年10月24日
  • スター

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    ネタバレ


    「そのときの自分にとっての百点が求められてるわけじゃない。毎日投稿してること自体をすごいって言ってくれる人がいる。動画長くして広告いっぱいつければ実入りは増える。ないものをあるように見せられるし、そういう奴でも勝ち続けられる」

    「尚否は初めて金銭が発生する映像仕事だって喜んでましたけど、俺はその金銭がなんか怖かったんですよね。俺にきた依頼じゃなくて、賞の名前とかその賞が持ってる歴史とか、そういう、俺自身とは関係ないところにある文脈に金が払われてる気がして」

    紘は、声に出さずに繰り返してみる。
    「どんな世界にいたって、悪い遺伝子に巻き込まれないことが大切なんです。一番怖いのは、知らないうち

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    2025年10月23日
  • 死にがいを求めて生きているの

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    ・螺旋プロジェクトの一冊
    ・客観的に見る、小さい頃からどこか歪みながら成長していく雄介の人生をみて、なんて過酷な人生だろうと思うと同時に、形は違うけど、自分もそうやって歪んだ成長をしてきているよなあと考えさせられた。
    ・主人公として自分から見る人生と、客観的に見たときの自分の人生って、相手の数だけまったく違ったように見えているはず。だとしたら本当の自分ってどこにあるのだろうとも思う。
    ・生きがいと死にがいって表裏一体で、客観的にみた自分の生きがいと死にがい、自分の目から見た生きがいと死にがい。人生を積み重ねるほどにどんどんと移り変わっていく生きがいと死にがい。何のために生きているのか。死んでい

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    2025年10月19日
  • ままならないから私とあなた

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    2作品とも、真逆の考え方を持った2人が意見をぶつけ合うことが主軸になっている。
    読者である私も、ハッとさせられる気づきを得ることもできた。
    ただ、2作品目の方は唐突な終わりに驚いた。
    はたしてこのあと主人公はどんな未来を選んで決断して進んでいくんだろう。

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    2025年10月17日