朝井リョウのレビュー一覧
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Audibleにて。
こんな作品があったんだと、旅行の道中で見つけて移動時間で聴いてみました。
オムニバス形式の作品それぞれに主人公がいて、青春どストレートだったり、そこにまた淡い感じがあったりと毎回キュンx2させてくる系。出てくる高校生たちも当時私が高校生だった頃に近い年代だったから、感覚が当時に少しタイムスリップした。
私が今まで読んできた朝井リョウ作品は、毎回どこかしらに刺々しさや鋭い針のような文節や表現が沢山あって、でもって読者への問いかけが激しかったんだけど、これはサラサラいける。捻くれていない。中学生から高校生になるだけで、身体も心もとんでもなく大人になるんだなぁ(自分はどうだった -
Posted by ブクログ
最初はアイドルの話かと、半ば冷めた目で読んでいたけど、主人公愛子の「アイドルの自分」と「本当の自分」の葛藤が面白くて熱くなっていく。
歌って踊ることが好きと、幼なじみと過ごすことが好きは、アイドル前からあったことで決して矛盾しない。
でも、アイドルとして生きていくためには、選択をしなくてはいけない。それが、その時代の流れで時代のルールなのだ。十年後、二十年後は変わっているかもしれないけど。
「正しい選択なんてこの世にない。たぶん、正しかった選択、しか、ないんだよ」
「何かを選んで選んで選び続けて、それを一個ずつ、正しかった選択にしていくしかないんだよ」
愛子の選択、杏佳の選択に幸あれ。そう祈っ -
Posted by ブクログ
ネタバレ3人の女性が主人公。
つかさ様ファンクラブを取り仕切る女性、くるくる天パのアキちゃん、つかさ様。
一章のアキちゃんとむっちゃんの叙述トリックがおもろかった、そこで種明かししちゃうんだ的な。普通の本なら最後に明かす種な仕掛けを中盤で明かしていた。
最終章のつかさ様から円への感情が人間らしくてよかった。ほどの良い悲劇があることで、演技の背景に深みが生まれる、私には何もない(悪い意味でこれで順調すぎた)
ファミリア内のいざこざやアキちゃんからみちよへの制裁なども、つかさ様からは何も見えていないけど、それぞれで悩みや葛藤をもちつつ、自分のコンプレックスや黒歴史と奮闘している様がおもろかった。 -
Posted by ブクログ
やっぱり朝井リョウさんの作品は癖になる。
多くの人があえて触れないよう、臭いものには蓋をするようにしてきたことに対して、容赦なく言及するので、毎回はっとさせられます。
雪子の「人間らしさを大切にしたり、無駄に思えることや曖昧なことにこそ価値がある」考えと、薫の「合理性や効率性を重視し、変化や進化を好む」考えは、自分と他人の”違い”としての視点で描かれていて、実際この2つの考えの違いで、人間関係が上手くいかないことが多いのが、現代社会だと思う。
また、この対極の考えは自分の中にも併存していて、日頃から都合のいいようにそれぞれ使い分けていたなと再認識させられ、何とも言えない気持ちになった。
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Posted by ブクログ
誰しもが持ってるけれども口に出さない、
道徳的ではない欲望を、朝井リョウ氏は
どうしてこんなに解像度高く表現できるのか。
朝井氏の話としては、今後どのように生きるべきかが示されているので、明るい気持ちで読み終えることができた。自分の現在のポジションを変えたいなら積極的に動こう、そんなところだろうか。
私は長年の宝塚ファンですが、
ファンから見ても正確にファンクラブの裏側を描いていて素晴らしい。
ただ、会員の属性が多様なファンクラブにおいては、会への貢献度(チケットの購入枚数)に応じて序列(いい席のチケットが与えられる)をつけることで、他の会員も競ってチケットを買うようになるので、運営として