朝井リョウのレビュー一覧

  • 風と共にゆとりぬ

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    面白い。ヒーッヒッヒッヒと笑いながら読んでたら子供になんで笑ってるのか聞かれたから、おもしろかった部分をかいつまんで話したら、全然おもしろくなくなった。
    やはり書き方が上手いのだ。

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    2025年10月26日
  • GOAT Summer 2025

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    悪というテーマで様々な作家さんが書いているが、切り口や題材がそれぞれ違って面白い。私は特に三浦透子さんが書いている「悪と友だち」が心に残った。

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    2025年10月26日
  • 星やどりの声

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    家族の物語。六人兄弟姉妹のそれぞれの視点から、見た一夏が亡き父が残していったモノやコトバを拾い集めながら喫茶店「星やどり」を中心に描かれてる。最初は誰が誰だかわからないまま進んでいったけど最後は登場人物の人なりがわかってきて、そこはこいつがそーゆよなーって場面が増えて面白かった。ただ、誰に感情移入すれば良いか分からない、それが正しいのかもしれないけど。ラスト、店を子供達だけで回す所、それを見て、もういいよねってなる母はすごい良かったな。家族って良い。

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    2025年10月25日
  • そして誰もゆとらなくなった

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    ―笑いながら、少しだけ寂しくなる。
    “ゆとり世代”が、大人になる瞬間を見た。

    この本を読み終えてまず思ったのは、「ゆとり」は終わった、という静かな確信だった。かつて“ゆとり”という言葉に振り回され、自虐し、笑い飛ばしてきた世代が、もう“ゆとり”を名乗らなくても生きていけるようになっていた。それは敗北ではなく、成熟のかたちだと思う。

    『時をかけるゆとり』と比べると、語りのトーンは明らかに落ち着いている。朝井リョウの筆致には、もう若者特有の「焦り」や「自己嫌悪」よりも、“これまでを見渡す余裕”がある。笑いの中に、年齢を重ねた温度が滲むのだ。特に「腹と修羅」や「ホールケーキの乱」には、かつての勢

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    2025年10月25日
  • もういちど生まれる

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    何者かになりたいと考え出す時期である大学生あたりの若者を中心に物語を描く作品。
    大人と子供の狭間、モラトリアムな時期をよりリアルに描いており、あの頃特有の少しぐちゃぐちゃとした内面を各キャラクターごとに表現できていて、面白い。

    また各章の人間関係の連鎖も見てみて非常に興味深かった。

    ⭐︎4.2

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    2025年10月24日
  • 世界地図の下書き

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    ネタバレ

    様々な理由で親と暮らせない子どもが集まる施設での物語。家族の都合で大学受験を諦めることになった子のために、小学生だけで密かな作戦を決行する。
    朝井リョウはどうしてこんなに小学生が感じるものを書くのが上手いのか。なんとなく感じる年上の気持ちや大人の事情だったり、小学生の交友関係がリアル。
    『密かな作戦』にはそれを達成できたら、というそれぞれの子どもの思惑が最後に回収されたのがよかった。

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    2025年10月23日
  • 風と共にゆとりぬ

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    秋から冬へ移行するこの時期に、押し合いへし合いする朝の満員電車の中で、これを読んだことが過ちだった。

    後悔は先に立たず、である。

    読めばわかるが本書は失笑の連続だ。ちなみに言っておくと、失笑は「笑ってはならないような場で、あまりのおかしさに、思わずふき出してしまうこと」である。

    察しの良い方はお気付きであろう。そう、この本は読めば唐突な笑いに「ぷっ」と吹き出してしまい、周りに人がいれば「なにあの人、キモチワルイ」と白い目で見られる、そんなオプションがついているのである。

    それが文庫なら1,000円以下で手に入る!実にお買い得!!───とはならない。

    こちらとしては出会い頭の衝突事故そ

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    2025年10月24日
  • 風と共にゆとりぬ

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    家族や友人、会社の同僚や上司に恵まれ“THE・勝ち組”に見える作者。
    が、唯一勝てない相手は痔瘻。常に自分の肛門に反抗期の子を抱えながら、作家活動をされてるのかぁ…と思うと、ずっと見上げてた存在が実はすぐ隣りにでも居そうな人間として輪郭を感じることができた。

    結婚式やファーストバイトに対して感じてた違和感をこの上なくしっくり来る文章にしてくれて、感謝。

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    2025年10月20日
  • 風と共にゆとりぬ

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    前作に引き続き本作2作目。
    期待通りユーモアたっぷりなお話ばかり。
    爆笑というよりは終始こみあげる笑いが絶えなかった。更に笑いに拍車がかかったよう。
    隅から隅まで朝井さんのワードセンスが光りまくりの”ゆとりシリーズ” 著者紹介文まで面白いとは…
    この面白さから抜け出せなく…即3作目へ突入
    どこか自分と通じるものがあり、気が合いそうで仕方ない。この魅力的な作者、これからも追いかけていきたいなと思う。

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    2025年10月20日
  • わたしの名店

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    食べることは生きること。
    思い出の味やお店から今は亡き人を偲んだり、
    ただただ好きな食べ物への愛があったり。
    様々な作家による名店にちなんだエッセイ集。
    隙間時間にピッタリ、お腹が空くこと間違いなし!

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    2025年10月20日
  • 世にも奇妙な君物語

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    5作の短編から構成されている。
    どういうテーマで書かれているか知らずに読み始めたからか、1作目の途中からの雲行きの怪しい展開にゾッとした。
    そこからはどの作品も最後にはえ!?そういう展開!?という驚きが隠されているのでは?とある程度結末を予想しながら読んでいたが、それを超えてくるゾワっとする後味を残してきた。

    何にでも理由を求める風潮があるけれど、なんとなくでやってることの方が多いと思う。ふと思いついたものを文字に起こして共有してくれるのが、小説家のお仕事なので、これからも私のような凡人には想像し得ない独創的な世界や価値観を私に見せてほしい。

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    2025年10月19日
  • 死にがいを求めて生きているの

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    話も面白いが、毎回作者の言いたいことがありそのメッセージに痺れる。

    【以下本文より】
    自分とは何かが必ず違う誰かと共に、この世界で生き続けるしかない、今その方法を考え続けることは考え続けながら生きることは、これまで連綿と続いた分断の歴史という巨大なものに立ち向かうこと、そのものではないだろうか。
    それって、結局生きてるだけでいいってやつを言い換えただけじゃないのか?
    そうかもしれない。だけど、実際に何も特別なことはしなくていいんだ、自分だけにできることも、世の中への多大な影響力もいらない。自分とは必ず何かが違う誰かとここで暮らし、対立しては、対話をする、それでいい。その繰り返しの先には対立を

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    2025年10月15日
  • 世にも奇妙な君物語

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    登場人物のキャラ立ちというか、輪郭をすごくハッキリ表現される作風だったので、ストーリーが非常に想像しやすく、読みやすかった。
    世にも奇妙な物語の起承転結をシンプルかつ的確に書かれていて、特に13.5文字はハッとなった。

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    2025年10月13日
  • 武道館

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    ネタバレ

    解像度の高さが、さすが朝井リョウ。

    “武道館”を合言葉に活動するアイドルグループ「NEXT YOU」。
    主人公はそのメンバーのひとり、愛子。
    幼い頃から歌って踊ることが大好きだった愛子と、共に夢を追うメンバーたちが、夢を叶えるために日々活動を続ける物語。

    ただ、単純なサクセスストーリーでは決してないのが本作の面白さ。
    ファンには見せない裏側が、時にファンにとっては残酷なほど緻密に的確に描かれており、その解像度にただただ感心させられる。
    これが10年前に書かれたというのが衝撃。

    崩れない前髪、落ちないヘッドドレス。
    配信サービスが当たり前になった今だからこそ、その価値が問われるCDと特典商

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    2025年10月13日
  • イン・ザ・メガチャーチ

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    風見鶏が自分の意思で興味ある方向に首を伸ばしているかのように振る舞う流行も、一応流行とは言われないほどの期間関心を持たれ続けているから風見鶏らしさを意識せずにすむような分野も、似たり寄ったり、五十歩百歩では。
    心から気に入っています、と理屈抜きで夢中になれる感覚をくれるものは、アイデンティティというものの不安定さや、もしかしたらそんなもの存在しないのではないかという疑念を感じさせない
    世界情勢や社会問題に対して自分の意思を表明する、劣等感から心を守るために自分に対する負荷を適度にして生きる、どれもただの、「こうするといいっぽいよね」っていうどこかしらの誰かに都合よく作り出された考えにすぎない。

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    2025年11月29日
  • ままならないから私とあなた

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    ネタバレ

    薫ちゃんズレてるな、と感じるのは私も前時代的なのかな
    恋愛の描写がすごく好きだった
    最後どうなったか描かれてないけど、主人公の性質を考えると夢を諦めて、結婚して子供を産むんじゃないかなって気がした
    科学技術であんなことができるって分かったら私ならもう創作続けられないかも

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    2025年10月12日
  • どうしても生きてる

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    生きることと死ぬことは対立する2つの事象ではなくて
    互いに相手を手繰り寄せるように繋がっているのだと気付かされる。

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    2025年10月12日
  • 少女は卒業しない

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    『エンドロールが始まる』『屋上は青』の女の子の感性がとても美しくて好きだ。どういう子なのだろう。いつか会って話をしてみたい。

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    2025年10月08日
  • ままならないから私とあなた

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    正解も間違いもなくてどの部分を切り取って信じるかの違いで価値観が形成されるんだなと

    これからどんどん新しい時代になっていってきっと私は自分の生活が変わってしまうことを怖いと感じるんだろうなと思いました。

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    2025年10月06日
  • ままならないから私とあなた

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    カオル(オーディブルで読んだので音しかわからない)が開発したソフトがお披露目されるシーンで、「いやまさかね」と思ったまんまのソフトで笑った。それはやってはダメでしょう。でも2025年の今、アートの世界はAIが作ったものが圧巻している。私はアーティスティックな人間ではないけれど、触れるもの、身の回りに置くものは人間が作り出したオーセンティックなものにしたいので、カオルが目指す世界は理解できない(もちろんAIのお陰で利便性が高まることも理解した上で)。ていうか大学で研究が及ぼす倫理的な影響について触れなかったんかい。そこに盛大にツッコミたくなった。
    カオルは、親友の夢がいつの間にか自分の夢になって

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    2025年10月06日