朝井リョウのレビュー一覧
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笑いまくって、ハードル低く読めるのがよい。
あとがきに、さくらももこのエッセイが本を読むこと=楽しい、を教えてくれたと書いてたが、このエッセイもそんな感じ。笑
表現の仕方がシュールだし、私のまわりや同世代が使うような表現が多くてハマった。ハードルが特に上がってない状態で、表現なりエピソードなりで笑わせてくるのが本当にうまい。あとはフォントや改行の仕方も、もちろん言葉選びも面白い。
所々、お、深いなと思わされるところもあるのがさすが作家だと思う。私は下記にハッとさせられた。
"興味関心。それは即ち"愛"と言い換えられるものだと思う。〜他者や旅先への興味関心とは -
Posted by ブクログ
ネタバレ朝井リョウにしてやられた!!!といった感じ。
主人公や、その周りにいる人々が就職活動をする…というお話。主人公がいつも一歩引いて周囲の人間を観察するため、一癖あるタイプの登場人物たちを揶揄しながら読み進めることになる。
このときに「あぁ、いるよねーこういう人。分かるわー。」などと思いながら読んでしまったため、私は朝井リョウの掌の上であった。お前が感じていることは、お前だけが感じていることではないぞと言われたかのように思った。私の浅はかな考えなど、周囲には筒抜けなのである。
何者かになろうとしている人を一歩ひいた位置で観察し、分析したフリをする我々こそ、何者かになろうとしているのではな -
Posted by ブクログ
拓人の穿った目線は社会に出る上で捨てた方がいいものだと思った。物事を斜めに見たり尖った思想を持っている自分が「何者かになれる」「特別である」と信じていいのは学生までだなと社会人になって1年目の今、強く実感する。そんな目線を持っていてもなんの武器にもならないし、スカした奴というレッテルを貼られるだけだからだ。その一方で自分も「こういう奴は嫌いだな」と頭の中で色んな人を否定し続けてきたのも事実で、拓人に共感したくなくても共感してしまうのが悔しかった。ついこの間まで大学生だった自分にとっては共感できる状況や心理描写が多くて面白かったが、不安定な時期に読むと拓人に同族嫌悪的な感情を抱き、自己嫌悪に陥る
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Posted by ブクログ
ネタバレ馬鹿みたいに聞こえるかもしれないけど。
朝井さんの言葉を綴る力はすごい。
心情の言いあらわし力というか。
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ないものをあるように見せる人が、先へ進む世界。
あるものが、ないようにされてしまう業界。
「ものを創って世に送り出すっていうのは、
結局は、心の問題なんだと思う」
「私は、誰かがしてることの悪いところよりも、
自分がしてることの良いところを
言えるようにしておこうかなって、思う」
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かたちのないものを創りだして、
評価をするのは他者であるシビアな世界。
だからこその悩み、プライド、価値観。
自分の芯を持ち続けることの難しさや、
時代によって変わるもの、変えたくない -
Posted by ブクログ
前作1号では何ひとつしっくり来なかったテーマ設定、今回は非常に良かったです。後半テーマが旅になってしまうのかよと途中ガッカリした位に。
どこを見ても画一的に描かれてしまった「愛」に対して、「悪」は多様な側面から描かれていて大満足ですし、「悪」というテーマなだけに胸糞エンドでも納得感があるし、綺麗に終わっても満足感があってとても良い。むしろ前作は何故ハピハピな物が無かったんですかね。愛なのに。
後半テーマの旅もブックホテルの話から始まり、「うん、本好きな人の大半旅とか興味あるわけないじゃんかねww(私個人の偏見です)」って感じで冗長ではなくサクサク読める小作品ばかりで良かったです。
ただ、仕様