朝井リョウのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ本屋大賞受賞からずっと朝井リョウさんの本が読みたかったけど、せっかく読むなら最初から行きたいと思いずっと手をつけずにいた。なのにラジオとか聞き出して、本読んでないのに作者についてはすごく知ってるという状態でやっと読み始めたこの本。
いつもラジオの話がとんでもなく面白いから、とんでもない何かなのかと思って読み始めた。勝手に桐島が視点で進んでいく話だと思ってたから読み進めててびっくり。学校ってそうだよな、桐島が部活辞めたなんて全然関係ないのにちょっとずつみんながみんなに影響を与えているんだよな。誰かに影響を受けた誰かに私も影響されてたんだよな。
物語の面白さというよりもまだ学生で、渦中にいる人がこんなにも俯瞰して書けるんだという驚き。私なんてあの頃は必死で自分のことしか見えてなくて、達観してるふりでしかなかったのに、、、今の私より大人な学生朝井リョウ、、、 -
Posted by ブクログ
「小説を、心の栄養に。」とのコンセプトで、様々な作家の小説やエッセイ、詩や対談を掲載した文芸誌の第2号。
今回の特集テーマは「悪」となっている。
前作の特集テーマ「愛」よりも、個人的には読みやすい作品が多かった。
「悪」というテーマゆえか、ミステリーの要素がある物語や、ブラックな内容の話が多かったからなのかもしれない。
テーマは同じでも色々なジャンルの「悪」があるのを楽しむことができる。
また、「サンクトペテルブルクの鍋」はいくつかの舞台が代わる代わる登場して混ざっていくような混沌としたもので、おそらく自分で選んで手に取ることはなさそうなタイプだった。
正直読むのにはかなり時間がかかり、内容も難しかった。けれど、自分の意思だけでは出会えないであろう物語を読むことができるのは、様々なジャンルを掲載している文芸誌ならではの醍醐味だ。
どれも読み切りで楽しめる作品でありつつ、今作は続きがWebで連載予定と書かれているものもあった。
木爾チレンさんの「あの子にしか行けない天国」は10月に単行本の出版が予定されているそうだ。
短編として楽しんだ上で、読みたい人は続きを改めて読むことができるというのも、文芸誌ならではの興味深い試みだと感じる。
また、前作の文芸賞で大賞・特別賞を獲った方々の作品が今作でも掲載されていて、文芸誌を継続して読むからこその楽しさがあった。
一冊でかなりボリュームがあるので、今後のシリーズもじっくり時間をかけて読んでいきたい。 -
Posted by ブクログ
高校生の頃の価値観を肌で思い出すような感覚になる。
自分の立ち位置はどのあたりなのかを無意識に図って立ち振る舞いを考えたり、一歩引いて俯瞰して物事を見てる気になっていても、実際は人を下に見て自分はまだマシだと安心を得ようとしているだけだったり、そんな状況に心当たりがありすぎて読んでて痛いくらいだった。
高校生の頃にこの本が原作の映画が話題になっていたもののなんとなく触れずにきてしまい、今さら読むのもどうなのかとか、読むなら絶対高校生のときに読むべきだったのに、と思って地味な後悔を続けていたけど、実際読んでみると、当時自分の見ないふりしていた汚い感情にも焦点を当てられてるようで、高校生の私だったら苦手になっていたかもしれない。 -
Posted by ブクログ
朝井リョウのデビュー作ということで、私が上から言えることではない、ということはもちろん承知であるが、大学生らしい青さと、他作品から鋭さは引けをとるものの、現実社会を忠実に描いている、と感じた。「青春」を美化しない苦さのある小説であった。とくに、グループを組むときの描写は、当時を思い出して(というか大学になった今でもあるのだが)苦しくなった。また、あの学生特有の、些細な一挙手一投足で天地がひっくりかえる怖さを思い出し、ぞっとした。しかも今はネット社会だから、それは私たちのころよりシビアなのだろう。ちょっとした笑い、一枚の写真、既読のはやさ…そんなもので高校生の天地はひっくり返るのだ。
そして、カーストの上に立つ者と下の者の描写がリアルだな、と感じた。当然私は「下」の者で、「下」である現実から騙し騙しに「自分は負け組じゃない」と言い聞かせるように生きてきたが、本作を読んで、「上」であることで得られる優越感、特別感=幸せ、ではない、虚しさを彼らも抱えながら生きている、と視点は、「下」の私にとって斬新であった。 -
Posted by ブクログ
すごかった。
これを読んだ誰かと話したいよ、頼むよ…。
他の方のレビュー見て確かにと思ったけど、先に朝井リョウのエッセイを読んでると文体がかなり似ているので作者の中身がだいぶでてしまっているような感覚はある(だからって=とも限らないけど…)
これを読んで朝井リョウと話したいこと
・人間の美醜ってどう影響するかな?やはり美しさは異性愛における魅力、優位性になるから、いくら磨いても異性愛個体の共同体の成長に関わるでしかないのかな 自分なりの美しさだけに拘ることでそこの軸から離れることってできないのだろうか
・人間が飼う動物ってどう思うかな?私は尚成が思っているようなこと、レイアウトで切り取られた内容のこと、犬と話したりさわってる時は忘れられるんだよなー そもそもペットとして飼う事自体がおかしいのかなあ