【感想・ネタバレ】死にがいを求めて生きているののレビュー

あらすじ

誰とも比べなくていい。
そう囁かれたはずの世界は
こんなにも苦しい――

毎日の繰り返しに倦んだ看護師、クラスで浮かないよう立ち回る転校生、注目を浴びようともがく大学生、時代に取り残された中年TVディレクター。交わるはずのない彼らの痛みが、植物状態の青年・智也と、彼を見守る友人・雄介に重なるとき、歪な真実が露わになる。自滅へひた走る若者たちが抱えた、見えない傷と祈りに触れる物語。

文庫版特典:特別付録/本作と螺旋プロジェクトに寄せて
解説/清田隆之

【電子版巻末に特典QRコード付き。〈螺旋プロジェクト〉全8作品の試し読みを読むことができます】

※〈螺旋プロジェクト〉とは――
「共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画

〈螺旋〉作品一覧
朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』(本作)
天野純希『もののふの国』
伊坂幸太郎『シーソーモンスター』
乾ルカ『コイコワレ』
大森兄弟『ウナノハテノガタ』
澤田瞳子『月人壮士』
薬丸岳『蒼色の大地』
吉田篤弘『天使も怪物も眠る夜』

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

朝井リョウさんの作品にしては真っ直ぐで伝えたいメッセージが後半に畳み掛けるように書き連ねられていく作品。相変わらず感情の機微がきめ細かで人物情景描写が美しい。様々な人のエピソードから浮かび上がってくる堀北雄介と南水智也の人物像。2人の生きがい。生きがいって何なんでしょうか。哲学者のショーペンハウアーは生きる意味など無いのだと表現していますが、それでは私たちは日々生活するだけで無数に線が引かれ対立を助長される毎日をどうやって駆け抜ければいいのでしょう。とても面白い作品で何度でも読みたくなりました。素敵な本に出会えたことが嬉しいです。

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2026年09月25日

Posted by ブクログ

あえて敬称をつけずに言わせてもらうが、朝井リョウの作品は読んでいて胸が苦しい。
一致しているわけではないが同じ時代を生きてきているからか、社会からの圧力に右往左往し影響を受けまくっている登場人物たちに痛々しいくらい同情してしまう。自分の過去と重なる部分が多い。だから読み進めたくなくなる。
仕事、仕事、仕事の日々は頭の中に全く文章が流れてこなかった。5日間という奇跡のシルバーウィークの後半2日間でようやく読み終えた。精神的に余裕のある時にしか読めない本だ。
生きがい。死にがい。自分は何のために生きているの?なんのために生まれたの?何を残せるの?何も成し遂げてないのに生きていていいの?
自分を見失うたびに、
あいつより劣ってる、あいつのあそこには優れてる。あいつもきっと問題を抱えてるはずだ。人は見せないだけで不幸を抱えてる。
そうやって安心してきた。
でもそれをすればするだけ疲れるだけだ。
じゃあ、人は何を生きがいに生きるのか?
自分のためだけには生きられない私は、誰かのために生きたいし、誰かのありがとうを聞きたくて他人に手を差し伸べる。
人という生き物は難儀だ。
どの世代に生まれても、どの社会に生まれても、誰しもが抱える問題。誰しも繰り返す悩み。この悩みを持っている私は平凡だ。平凡がいい。

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2026年09月23日

Posted by ブクログ

「きっと、生きる理由なんてなくても、世界は繋がってしまっているのだから、生きる理由をどこかで背負っている。だから無理に生きる目的を作る必要なんてない。」
物語を通してこれが1番伝えたいことなんだろうなと私は思った。それと同時に、人間は有限という時間の中で他者よりも何かを成し遂げたいと思っていて、自分の人生に何かしらの意味があると思いたいがゆえに、生きる目的・意味という虚像を作り上げてしまう、否、作り上げずにはいられないのだろうなとも思った。

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2026年09月20日

Posted by ブクログ

たしかに、死にがいかは分からんけど目標とか目的がなかったら自分も生きる気力がわけへんからそーゆー意味では自分も何かを求めてるんやろうなとおもった。

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2026年08月24日

Posted by ブクログ

朝井リョウらしさ全開の小説だと思った。生きづらさの描写がとても上手い。

自分は「生きがい」というものを普段あまり意識していないし、生きづらさにも鈍感なほうだと思う。それでも朝井リョウの作品を読むと、普段は無自覚でいることを否応なく意識させられ、自分の立場まで危うくされるような感覚がある。だからこそ、朝井リョウの小説は面白い。

本作で特に印象に残ったのは、智也自身も「生きがいなんてなくてもいい」と考えているようでいて、実際には「雄介を止めること」を自分の生きがいにしてしまっているところだ。相手を否定することで、自分の存在意義を作ってしまう。この構造こそが本作の核心であり、これを軸に一つの小説に仕立て上げた朝井リョウは、まさに天才だと思う。

本作品は「対立」というテーマで描かれているが、現代の生きづらさは、対立そのものよりも、他者との比較から生まれるものなのではないかと思った。

そもそも「自分らしさ」というものも、他者と比較して初めて自覚できるものなのではないだろうか。

SNSが普及したことで、身近な人だけでなく、本来ならば分断され、知ることのなかった人たちの生活まで簡単に覗けるようになった。その結果、私たちは必要以上に自分を他人と比較するようになったと思う。

さらに今は、価値観そのものが一気に多様化している。仕事、恋愛、結婚、家族、お金、趣味など、「こう生きるべき」という一つの物差しではなく、さまざまな物差しが存在するようになった。

一見すると自由になったようにも思える。しかし、物差しの種類が増えたことで、かえって自分がどの物差しで自分を測ればいいのか分からなくなっているのではないか。

他人と比較するための基準は無数にあるのに、どの物差しも自分を測るには曖昧で、自分がどこに立っているのか分からなくなる。

これが、私が考える現代の「生きづらさ」なのかもしれない。

朝井リョウの作品は、普段なら考えもしないことを考えさせてくれる。そして、一度考えてしまうと、以前と同じ場所には戻れないような感覚がある。だから、朝井リョウの小説は面白い。

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2026年08月15日

Posted by ブクログ

これはかなり好きだった。
何のために生きているのか、生きがいとは何か、に途方に暮れている自分の今に響く。
今どきの若者らしい心の中の葛藤がすごく生々しく詳細に表現されていて、朝井リョウの文章にかなり惹かれた。
命の使い方なんて、生きがいなんて、どこにいたって感じられるはずなのに。
俺は死ぬまでの時間に役割が欲しいだけなんだよ。
結局は本当に大切なものから逃げているだけなんだ。

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2026年07月24日

Posted by ブクログ

ゆとり世代には刺さります。
朝井りょう作品でダントツ好き。
他人事じゃないよな〜こういうとこあるある。
客観的視点を与えてくれます。

大学独特の空気感も懐かしい。

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2026年07月16日

購入済み

深すぎる

雄介を見て存在意義とは、生きがいとは、といった難しいことだけど、少しは誰もが考えたことはあるようなことになんとも言えない気持ちになった。生きがいとはなんだろう、読み進めていくほど考えさせられる本だった。

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2023年01月15日

Posted by ブクログ

誰かにとっての普通や頑張っていること、美しいことが、ほかの人の目から見るとゾッとするくらい気持ち悪くて馬鹿らしい。という価値観や見方の転換がうまいなぁとどの作品を読んでも思う。
登場人物のなかに自分と完璧に当てはまる人物がいなくても、自分が頑張っていることや意識してない行動の一つ一つが、他人から笑われてるかもしれないという気持ち悪さがつきまとう。
評価軸を自分の中にもって生きることの難しさと大切さを感じた。

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2026年09月25日

Posted by ブクログ

私が思ったことをそのまま記録として残します。レビューというより読書感想文に近いと思うので、レビューとしての参考にはならないと思います。

最後の方で、今まで自分が感じていた絶望から救われる気がしました。私は何かに繋がってないといてもたってもいられなくなります。ただ引きこもりなだけの私が外に出ると、みんなが当たり前に持ってる繋がりのようなものが目に見えてわかるんです。そこに自分が存在してる事実は、水の中に一滴の油が垂れているような、沈むこともできずただ浮いている油のような邪魔者感が拭いきれませんでした。私は家族と過ごす時も、水の中に落ちた油のような感覚がありました。学校でも職場でもそうです。家族からしたら私は何も話さないよく分からない子だと思うんです。扱いにくい子、自分の子供なはずなのに好きな物すら分からないで何を考えてるかわからない同居してる別の子という感覚があるように感じます。もちろんお腹を痛めて産んだ子ですが、母親だからとなんでも分かるわけでもなければ、幼い頃から病気を疑われるほどに言葉をほとんど話さなかった私の事を詳しく知っている方がおかしいですよね。それでも病院に連れていかなかったのは、母も私を自分の子供として本気で扱うことを無意識にサボっていたのではないかと感じます。そんなこんなで家の中でも私は人との繋がりを感じられませんでした。学校でもそれが癖になっているからなのかめんどくさいからなのか、繋がりは持てず、担任の先生が言う「クラスのみんな」の言葉の中に私が入っているという感覚はありませんでした。現在夜職をしているのですが、その中でもやはり客からは夜職らしくないという言葉をかけられたり、スタッフと仲良くできることもなく、働いている女の子と比べても私だけ何かが違うような感覚があります。おそらく家でも学校でも職場でも扱いにくい子というポジションにいるんだろうなと思います。外へ出る度、周りの人の繋がりが見える度、何も繋がってない私の存在が気持ち悪くて居心地が悪くて仕方なくなります。本当に繋がりが消えたとかんじた時に、周りを傷つけたくなったことも自分をこの世から消したいと思ったことも沢山あります。その時の感情を私は上手く言葉にできませんでした。ですが、この本の特別付録の部分では、その時の私の苦しみをサッとすくって文字にしたようでした。何が辛かったのか一言一句外れることなく、わたしの心の中に蔓延っていたモヤモヤをサッと取り出してくれました。私の中で、人との繋がりはおそらく読書のみでした。だからこそ、自分に繋がりを感じなかった時、必死に小説に食らいつきます。他の誰かも読んでいる小説を読むことで繋がりを感じていました。もし小説を幼い頃に買ってもらわなければ、面白いと思う小説家に出会わなければ、私はどうなっていたのか想像もしたくないです。自分の中の苦しみも理解できた上に、かんたんに苦しみから開放されたような気がしました。自分に都合のいい正解を見つけてくれた感じです。思考停止をせず考え続けることが大事だとは思ってますが、ほんとに辛い時に縋りたい本です。自分のことを傷つけないためにも、他人を無差別に攻撃しない為にも、この本は私が辛い時そのストッパーになってくれると思います。長々と文章を書いている通り、私は頭がよくありません。考えることが嫌いです。なので私は小説においては結局はただの物語でしょと思うようにして、小説を通じて投げ掛けられた問いや考えについては無視をすることが多いです。そんな中この本は、小説を通じて伝えてもらったものが本を閉じたあともしっかり心に残ったままです。物語を楽しむためではなく、伝えるための小説のように感じました。私が無視をしていただけでおそらくどの小説もそうなんでしょうね。たくさんの小説を楽しむ上で、今後はまた違う目線で楽しめるようになる気がします。今回の物語とは関係ないですが新たな発見があり嬉しいです。

最後に、このプロジェクトがなければこの本に出会えませんでした。プロジェクトに関わっている全ての関係者へ。本当にありがとうございます。そしてこんな素晴らしい物語を描き上げてくださった朝井リョウ様。本当にありがとうございました。

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2026年09月23日

Posted by ブクログ

朝井リョウさんの本を初めて読みました。
心の中のモヤモヤや人間の生きづらさ、日常に潜む細かな描写や揺れ動く感情などの言語化能力に終始圧倒されました。
さすがの作者だな〜と。

雄介と智也を対比させてるようで、最終的に根本的なところは似通っていて、平成で唱えられた綺麗事の中でもがく若者が上手く表現されてた。

今まで読んできた本の中でいちばん壮大なテーマであり、自分の視野の狭さを改めて思い知らされた。
人間という生き物は、常に自分の価値を見出さないと生きていけないことを改めて感じたし、他者がいる以上この生きづらさは一生付きまとう人生のテーマだとも思った。
とてもとても深くて考えさせられるお話でした。

朝井リョウさんの本、まだまだ読みたいと思います。

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2026年09月22日

Posted by ブクログ

朝井リョウさんの作品4作目

人の感情を言語化するのが相変わらず天才的だと感じた。

堀北雄介は勉強、運動ができ、目立ちたがり屋だという印象であったが物語の後半からかなり印象が変わった。
雄介は趣味ややりたいことが特になく、学生時代は周りと比べて目立つ存在であったが大人になるにつれて、学校というルール規範やイベントが減るようになるにつれて、目立つ機会が減ってしまっていた。
やはり、学生の時のプライドなどもあり、他の人と比べて上に立っていたいという気持ちは捨てきれられないのだろう、他の人が多方面で何かに打ち込むこと中、何もやれてない自分に酷くコンプレックスを抱いてしまう。

ここで雄介は擬似的に生きがいを探すことをする。
特に興味がないジンパの復活や学生自治の復活という大義名分のもと活動している自分を作ることで生きている意味を見出している。
目的と手段が逆転している現象が生まれる。

初めは雄介に共感できなかったがこの生きがいをさがないと自分は何のために生きているのか?みたいな気持ちはとても共感ができた。
昔と比べてSNSで他人と比較しやすくなったことや自由な生き方ができるようになったことでどのように生きればいいのかわからず、こんな生き方でいいのかと考えてしまう機会も増えていってるのは若者が抱える現代病なんだと感じた。

生きがいにおける3パターンのカテゴライズが面白くとても納得できた。
自分もパターン3に近しくて終盤の雄介の行動には共感を持たざるを得なかった。

平成が生み出したありのままに生きていい価値観、生きがい、生産性、社会へのつながりが生み出した生きづらさが言語化されてた。

解説や朝井さんのあとがきの内容まで含めて平成の影の部分が文字として表現されてて自分自身はどう生きるのがいいのか再び考えさせられ、負のループが生まれんじゃないかと思った。

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2026年09月23日

Posted by ブクログ

私たち平成生まれは、

みんな違ってみんないい、
ナンバーワンよりオンリーワンと言われ続けて、
気づけば成績も絶対評価になって、
運動会で順位をつけなくなって…

好きでなったわけでもないのにゆとり世代と呼ばれて、なんだかちょっと大人たちからベースディスられて...
俺たちの時代はなぁ〜!とか言われて...

ナンバーワンにならなくてよくなった代わりに、
オンリーワンの何者かにならなきゃいけない呪縛。

もともと特別なオンリーワンなんて思えない。


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2026年09月17日

Posted by ブクログ

やりがい、生きがいって無いといけないのか?多様性やありのままを受け入れなさいという時代になったからこその、何も無い自分に焦る、人と比べてヘコむことは自分にもある。ナンバーワンよりオンリーワン、自分らしくありのままが何よりも尊い風潮への嫌悪感に共感してしまった。

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2026年09月16日

Posted by ブクログ

相変わらずのリョウさま。

承認欲求強めな人が出てきたり、
己にがんじがらめになってもがく人が出てきたり。

リョウさまは
自分らしくとか生きずれーな!
とか思っているのだろうか。

リョウ様は
時代を読むのが上手い。


南水を軸にその周辺の人たちの人生を見ながら話が進んでいく中で、
わかるわかると思いながら読み進めた。

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2026年09月13日

Posted by ブクログ

対立や競争は避け、ナンバーワンよりオンリーワンという風潮に社会の流れが変わっていく中で浮き上がった「生きがいとは何か?」という疑問について考えさせられる話。

自分も受験勉強という競争を終えて、大学に入学したとき漠然と「このまま何もしなくていいのか?」という焦りや不安、空虚な感覚になったことがあったので、そして今でも時折そう感じることがあるので、共感できた。

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2026年09月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「生きがいがあってそれが家族や仕事。自分以外の他者に向いてる他者貢献。家族や大切な人がいて仕事が好きで生きていて誰からも何も言われない、責められない。」
「生きがいはあるけどそれが他者や社会には向いてない人。家族や大切な人がいなくても趣味がある。好きなことがある、やりたいことがある自己実現人間。」

「生きがいがない人。他者貢献でも自己実現でもなく自分自身のための生命維持装置としてのみ存在する人。」

わたしの生きがいって一体何なんだろう、この3つのどれなんだろうなって個人的にすごい良かったし考えさせられたな。
一番最初の章に出てきた雄介のイメージがすごく良かったけど読み進めれば読み進めるほどどんどん悪い方に変わったなぁ笑

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2026年09月01日

Posted by ブクログ

それぞれのエピソードが自分の黒歴史や見てきた様子を物語っているのかと思うほど、ゾッとするのよ。
的確に適切に抉ってくる。
小学校中学校で持て囃されてた人が、どんどん、燻り冴えなく見えてくる現象、田舎の狭い視野でのヒーローが自分の人生と折り合いをつけていく様。
体験してないのにじわじわと侵食されそうになる感じ。ほんと、素晴らしい。昔の意味での、素晴らしい。

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2026年08月25日

Posted by ブクログ

転職して、仕事に慣れなくて、家族ともうまくいってなくて。
そんな今の自分が読むべき本だったと思う。

人からの評価が得られないフィールドに移り、自分自身の価値は何なのか、そもそも自分のやりたいことって何かとか、そんなもんあったのかなとか、自分にできることと、生きてくこと(稼ぐとか、最低限の人とのつながりと)のバランスに目を背けたり。そういう今の自分の危うさと物語の人物たちを重ね合わせて読んだ。

物語のなかの登場人物たちは答えは提示してくれず。いやそもそも、人から与えられた答えに納得できる性質なら今の危うさに至ってないし、答えは与えられるものじゃないのはわかってる。これからも情けない自分と向き合いながら生きてくしかないんだなと改めて認識した。

表立っては、誰も私を評価しない。私自身も他人とは比べない。他人は他人でしかないから、比べることに意味がないし、そんな発想にすらならない。
私自身が、日々自分への絶望を深めていって、この先どうやって生きるのか、どんな人になるのかわからない。目標設定がないんだもの。

この空気感を言い当てられ。つまりはそういう人がたくさんいるってことだな、よくある悩みなんだなと思えたのが、よい収穫なのかも。

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2026年08月24日

Posted by ブクログ

死にがい。生きがい。死にがい。生きがい。

第1章の見え方が読み進めるうちに180度変わる。
死にがい、私は何を甲斐にしているんだろう。

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2026年08月20日

Posted by ブクログ

エッ!?と途中で最初を読み返してしまった、こういう本でえすき

雄介みたいな人間まじで嫌すぎる
でもお父さんの職場の体験はキツかった

だったら今日が、何かが変わる前日なのかもしれないって、思おうよ
⬆️好きだな〜と思ったのにクソむかつく

人生人に期待しなくなってからすごく楽だし生きやすいけど、生きがいがなくなると毎日が本当ただの消化試合になる。生き甲斐がなくてもどころかない方が生きやすいけど、自分の為に生きるために自分を追求することを続けていける根性がないと生き辛くなるのかな。


以下好きだったところ

絶対と唱えた願いが叶わなければ立ち直れなくなるほどショックを受けたかったし、祈りが実れば我を忘れて喜びたかった

十四歳という季節は、毎日毎日、どうしてどうして、が積み重なっていく

争いは集団になることによって核がわからなくなる

人間本来の生きる意味なんて普通の暮らしの中で見つけられるのに。命の使い方なんて、生きがいなんて、どこにいたって感じられるはずなのに

どうせ、担ぐっていう選択肢しかないんだから
女は選べる。男は選べない

結局、人と比べなくていいよ、自分だけの生き方を、なんて言われても、人はどうしたって色んなものと自分を比較してしまうんだと思います

勝手に比較が始まる。誰の口からも出ていない言葉が自分を締め付ける。心が滅んでいく

生きてるだけでいいんだよとか言ってる奴は、その状態には絶対ならねえんだよ

違いは、あらゆる対立の原因となる

そういうものだから、でいろいろ片付けちゃうの、やめないとなって思った、今

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2026年08月18日

Posted by ブクログ

「生きがい」にまつわる話。
雄介と智也は結構極端なキャラ設定だったけど、冒頭の病院のやりとりからは想像もできない関係性と背景があり、大変面白かった。

印象的だったのは与志樹から暴走するめぐみに伝えた言葉で「大きな社会問題に立ち向かいとか、そういう姿を誰かに見せつけたいからとかではなくて、目の前にいるめぐみの隈を消したい。それじゃダメなのかな」
ここは一番共感できたな、、
何かに取り組む時って社会的な場面ほど、かつ年齢を重ねるほど何か大きな意味を持たせなきゃいけないという切迫感があるけど、別に目の前の個に関することでも十分なんだと思う。

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2026年08月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

学生団体RAVERSの章で、留学生が「おままごとはおしまい」と発言した場面にドキッとさせられた。

誰かと競いたいわけではないのに、
自分が安心したいがために誰よりも努力し、
優れた人間になりたがる 、「私は有能な人間ですよ!」と思っていないと、その場にいることができない。

それは、
他人と比べて劣っている自分を直視できない、許すことができないからなんだなぁと読みながら感じた。

恥ずかしいことに自分にも当てはまっていて、日々の生きづらさが可視化された小説だった。

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2026年08月15日

Posted by ブクログ

タイトルに惹かれて読みました。
人と比べない、順位をつけないという時代が急に訪れ、オンリーワンでいいという言葉が流行った時代。その言葉に心打たれ、それでいいんだと頭では分かっていても、自分の中での他者との比較は終わらず、他人と何か違うものをしなければ、自分が輝ける場所を探さなければと長年自分も苦しんできた、そして苦しんでいるなと気付かされました。そして、自分の人生を振り返り、これからどんな生き方をしていきたいか見つめ直すことができました。モヤモヤする気持ちや自分で見てみぬふりをしていた気持ちが言語化されていて、目を塞ぎたくなるような感覚と同時に、スッと心に入ってくる感覚がありました。

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2026年08月15日

Posted by ブクログ

読み始めたときはタイトルの「死にがい」がピンとこなくて、生きがいじゃなくて死にがい?と思っていたけれど、終盤まで読み進めてタイトルに納得。

「ありのままの自分」「人それぞれ」みたいな言葉をよく聞くようになった今の時代でも、他人からの評価やコミュニティ内での自分の立ち位置が気になるのは変わらず、たぶんみんなが薄っすら生きづらさを感じているんだろうな。
雄介が他の人に比べて主張の仕方というか生き方が下手なだけで、誰にでも少なからず共感できる部分はあるはず。

この作品で海族と山族の対立として書かれていた問題は、そのまま日本人と外国人だったり、男と女だったりにも当てはめられるわけだけど、相手をそういう型にはめ込んで「この人は○○だから自分とは合わない」と決めつけず、その型を取っ払って1人の人間として見られる自分でありたい。

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2026年07月14日

Posted by ブクログ


「ナンバーワンにならなくてもいい、
もっともっと特別なオンリーワン」

SMAPのあの唄の歌詞。

人と違うこと、個性的であることが求められたあの空気。
みんな自分だけの何かを探しながら、同じ方向を見ていた。

ほんとうは、苦しかった。
なんにも特別じゃなかった。

オンリーワンを目指していたつもりでいたけれど、
本当はきっとナンバーワンになりたかった。
どっちを目指すのも、間違いじゃなかったのかもしれない。

あの時代を生きた私たちを否定もしない。
肯定もしない。

そっと背中に手を当ててくれる。

少し肩の荷が降りたような気がした。

ありがとう、朝井リョウ。

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2026年07月21日

Posted by ブクログ

途中で少し飽きてしまったので星3だが、テーマはよかった。生きがいがないと自分の存在価値が危うくなるのか、そこまで必死になる必要があるのか、私にはよくわからなかったが、それはきっと私は私なりの社会的ステータスを得られてるからなのかもしれない。特にやりたいことも、なりたい姿もなければ、何かに縋ってしまうのかもしれない。ところどころ 何者 と似たような、若者ならではの真理に迫るエグさがあった。

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2026年09月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

できれば目に入れたくないような、生々しい剥き出しの人間を描いた作品。
個人主義、自由主義が新たな価値観になりつつある今の時代は、自分で自分の生きていく足場を作らないといけないという危うさをも孕んでいるのかな。
自分にとっての生きがい、死にがいはなんなんだろう。
雄介のようにならない自信がない、馬鹿にできないのが恐ろしつつも面白いところだと思う。

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2026年09月01日

Posted by ブクログ

あんまり進まなかったけど、面白かったっちゃ面白かった。多分、主人公がちょっと痛くて、自分があるようでなくて、浅はかで迷走気味で。あんまり感情移入できなかったんだと思う。

バラバラの登場人物が、1人を通じて繋がっていくのが見えると、引き込まれていった。

生きていく意味。自分の価値。人からどう見られるか。自分はどうしたいのか。

そんなこと、あんまり自分は迷ってこなかったから大変そうだなーって感じだった。

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2026年08月02日

Posted by ブクログ

共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語を書く
という螺旋プロジェクト。この螺旋プロジェクトの平成のパートの物語。
確か伊坂幸太郎の『シーソーモンスター』も螺旋プロジェクトの一冊だったなと
そんなことを思い出したが、最早繋がり自体を忘れていた。

日常に倦んだ看護師、承認欲求に囚われた大学生、
時代に取り残されたTVディレクター。
交わるはずのない彼らの痛みが植物状態の青年・智也と、
彼を見守る友人・雄介に重なるとき、歪な真実が露わになる。

基本的には堀北雄介と南水智也を中心に、
その二人と関わってきた人物たちの視点で
小学生時代から続く10数年間が描かれている。

成長と共に歪な関係とその性格が露わになっていく形式は
中々センセーショナルに読めて面白かった。
個人的には時代に取り残されたTVマンである弓削晃久の物語が
年齢的にも内容的にもひどく胸に突き刺さってしまった。

そう、どれもこれも痛い人しか出てこないのだ。
痛い人たちをこれほどまで冷静に俯瞰して見下ろし描いている内容に
どうにもむず痒い感覚に陥ってしまう。身に覚えがある痛みばかりだからだ。

そんな人の心を抉るほどの鋭さを放つ物語なのだが、
どうにも、全ては海族と山族の対立という構図で収まってしまうのが
逆に非常に残念にも感じてしまった。
まぁそういったプロジェクトとして始まった物語だからしょうがないのだが。

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2026年07月22日

Posted by ブクログ

日々の小さな「生きがい」を積み重ねた先で、人生を振り返ったときに「あれが自分の人生だった」と思えたなら、その積み重ね全体が「死にがい」と呼べるのかもしれない。

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2026年07月15日

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