無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
【正しい選択】なんて、この世にない。
「武道館ライブ」という合言葉のもとに活動する少女たちが、最終的に“自分の頭で”選んだ道とは――。
様々な題材を通して現代を描き続けてきた著者が今回選んだのは「アイドル」。
視聴者のあいだで物議を醸したドラマ化を経て、待望の文庫化。
解説には、音楽家として多くのアイドルをプロデュースしてきたつんく♂を迎える。
結成当時から、「武道館ライブ」を合言葉に活動してきた女性アイドルグループ「NEXT YOU」。
独自のスタイルで行う握手会や、売上ランキングに入るための販売戦略、一曲につき二つのパターンがある振付など、
さまざまな手段で人気と知名度をあげ、一歩ずつ目標に近づいていく。
しかし、注目が集まるにしたがって、様々な種類の視線が彼女たちに向けられるようになる。
そして、ある出来事がグループの存続さえも危うくしてしまい……。
「人って、人の幸せな姿を見たいのか、不幸を見たいのか、どっちなんだろう」
「アイドルを応援してくれてる人って、多分、どっちもあるんだろうね」
恋愛禁止、炎上、特典商法、握手会、スルースキル、無料文化、卒業……
この数年であっという間に市民権を得た言葉たちの中には、
アイドルという存在から発生したものも多い。
新しい言葉が生まれた場所から見えてくるのは、今を生きる人々の様々な一面。
現代社会での生き方を模索するすべての人へ送る、真摯な物語。
Posted by ブクログ 2023年05月21日
普通の女の子がアイドルとして徐々に売れていく中で湧き上がる気持ちが書かれていて、率直な彼女たちの気持ちが垣間見れたような気がした。
自分の叶えたかった夢と、身近な大切な人。。
売れていけばいくほど関わる大人たちが増えて、自分で決められることも減っていって、行動の責任も大きくなって、グループ内でも大事...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月03日
鳥肌が立った。涙が滲んだ。読んでいて自然とそうなっていた凄絶なラストだった。
これは、私が女性アイドルのファンを長らくやっており、一ファンとして長年胸の内に溜まっていた靄がこの小説によってようやく取り払われたからだと思う。
この十年ほどで女性アイドルを取り巻く環境やその秩序は大きく変わったと肌で感...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年02月11日
アイドルファンではないしアイドルの気持ちなんて考えたこともなかったけど女の子たちの選択の物語でひたすら胸が熱くなった。
正しい選択なんてない、あるのは正しかった選択だけ。という言葉に私も背中を押された。
アイドルを取り巻く色んな社会時事に触れてて、ただの女の子たちの物語になってないところが本当に感服...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年12月16日
モーニングオタの私は絶対に読まねばと思っていた本書。さらに解説がつんく♂なら読まずにはいられない。j=jの推しはドラマを演じた5人の中にはいないが、それぞれ鮮明にイメージできて読みやすかった。
アイドルはファンに生涯を捧げる以外で幸せになることを許されず、心ない誹謗中傷を受けてもスルーしなければ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年10月30日
歌って踊れるアイドルは、歌って踊る以外の要素も求められて、かつその枠からはみ出す子は叩かれたりもする。。というなかなか不条理な職業。
とはいえその傾向が極端なだけで、その他の職業も少なからず同じ現象はある気がする。出る杭は打たれる、ということかなぁと。
世の中は今の世の中の基準で人を判断して、出る杭...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年10月09日
歌って踊ることが大好きな愛子を、読者は保育園のころから知っているので、アイドルグループのメンバーとなった愛子にも親しみや応援の気持ちしかない。
でもほとんどの場合、わたしたちが知るアイドルというのは「アイドル」としての姿しか知らないので、些細なことで炎上するし、恋愛御法度といわれるし、その年代にして...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年07月14日
やっぱりこの人の本は読みやすい!けど、会話とか行動が妙にリアルで心がぞわっとする時がある。
アイドルはファンより幸せになってはいけない、アイドルを卒業したら不幸になってほしいと思われてるみたいなとこ、妙に納得したなぁ。あとは、最後まで愛子が世間からどんなアイドルと見られているのかを描写しないところ...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。