朝井リョウのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
実在の店について語られているから、ガイドブックにもなっています。
書き手28名の中には物書きが本職の人もそうではない人も。中にはちょっと鼻につくなぁって感じであまり好きになれない人もいるけれど、総じて楽しい。
余談ですが、数日前に『仮面ライダーゼッツ』でイカつ過ぎるミムラを見たばかりだったので、書き手の中に彼女の名前を見つけたときには笑ってしまった。ごめんなさい。
私は大の酒好きゆえ、ついお酒の章に目が行きつつも、酒だけじゃアカン、美味しいものも食べたい。ほかの章との合わせ技で存分に楽しませてもらいました。
コロナ下でアルコールの提供禁止になったとき、ノンアルコールの一人呑みじゃやっぱり酔えんのよと思いながらも、おかげで読書が捗ったことを思い出します。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ私も長年STARTOが好きなので、大好きなアイドルの話だけど、若い女性アイドルの葛藤や苦悩に心が締め付けられるような気持ちになる部分も多かった。
歌って踊ることが大好きでアイドルになりたい自分と、大好きな人がいる自分、そのどちらも自分なのに両立しないのはなぜだろう
アイドルである前に一人の人間なんだから人を好きになることだってあるじゃん!っていう気持ちも、
プロなんだからもっと自覚持ってよ!メンバーやスタッフやファン、、迷惑をかける人たちのことを思い出さなかったの?!っていう気持ちもどっちもちょー分かるの。
男性アイドルの方がアイドルとして長く活動するイメージがあるし、女性アイドル独特の文化は私の見ている世界と少し違うのかなと思うけど、アイドルだとプライベートで制限がかかってしまうのは同じだよね。
私の好きなグループにも徹底してプライベートを隠し、世間にプロのアイドルと言われる人がいる。
ファンとしてはとってもありがたいことだけど、その人の幸せはそこにあるのかな?その人はファンのために生きること、アイドルとしての自分を完璧に見せることを自分で選びとったのかな?選択したから正解にしないといけないと思っているのかな?と色々なことを考えてしまった。
とにかく、推したちが幸せでいてくれればいいな。
お互いがお互いの幸せを願っている場所、それしかない場所はアイドルの現場でもあるよ!と思いました。
ラスト1期生が再集合してデビュー曲を歌う場面
アイドル好きとして私もテンション上がりました
アイドルと恋愛どちらも選ぶことは出来なかったかもしれないけど、6人で笑い合える未来があって良かったなと思った。
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Posted by ブクログ
ネタバレアイドルだろうと芸能人だろうと1人の女の子であることには変わりないんだなと改めて感じました。
特に「どうして成り立たないのだろう。若くて、女の子で、歌うことと踊ることが大好きで、大好きな人も大好きだという状況はどうして成り立たないのだろう。」という1文にすごく考えさせられた。
もう戻れない、ここを超えてはいけないとわかっていても一時の感情に身を委ねてしまう、しかもそれを自覚してしまっている。そんなのは若い女の子だからではなくて、大の大人であっても有り得る話で、実際に愛子の母のエピソードでも触れられていた。
けれど、同じグループのるりかのようにそれを守ることが正しいとするメンバーもいれば碧のように愛子と同じ道を行くメンバーもいて、アイドルの中でもそれぞれ価値観はバラバラ。その対立というか意見が様々に存在するのも読んでいて面白かったし悩ましくもあった。 -
Posted by ブクログ
正しい価値観同士を対峙させて、ぐちゃぐちゃになって、巡るめく歴史の一部なんだよという物語だった。本当に人間関係の歪なすれ違いをそのまま標本にしてるみたい。合理と人間臭さは確かに程度問題にするとどちらかに軍配は上がるけれど、どちらが正しい答えなのかではなく、人間同士のぶつかり合い自体に人の営みの価値を感じさせてくれる。解決ではなく、対話を重んじていて、どちらの言い分もわかるからこそ、人間は本当にままならないし、わかり合おうとすることしか今の所手立てはなくそれ自体が人間らしいのかなと感じた。やっぱりこの人の作品はそういう綺麗事で終わらせないぐちゃぐちゃさせて、そのぐちゃぐちゃが世界の至る所にあると思わせてくれるところが好き。
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Posted by ブクログ
本のタイトルが、全ての話に共通していることであり、ズシンと心に来る一文だなと思った。
どの話も終わり方はたいしてスッキリしないしハッピーエンドでもない。でもだからこそとてもリアルだと感じた。特に好転もしない、明らかな光が見えるわけでもない。不安も絶望も後ろめたさや後悔も、地続きでこれからも続いていく。でも、それでも。どうしても生きてる。
それぞれの主人公や登場人物に対して、どうしようもないな、共感できないな、クズだなとか思う場面も多かったが、でもなんとなく分かるような。そんなもの悲しさ。
最後の話の最後の二言が好き。私の立つ舞台。私の人生。
朝井リョウはとにかくリアルな話を書くし、衝撃的な事柄や設定の自然な挿入も上手すぎる。そして伝えたいことが分かりやすく伝わってくる。 -
Posted by ブクログ
オタクになってから読み返すと、初めて読んだ時とは全く違う作品だった。
印象に残ったのは、「正しい選択」とは何かという問い。正しい選択とは、自分で選んだ道を信じ続けて、正しかったと思えるように生きること
絶対的センター碧や愛子の恋愛には共感する部分もあったが、オタクの立場からすると「それも全部承知の上でアイドルになったんじゃないの?」という気持ち
だからこそラストには違和感が残った。脱退して別の人生を選び、その選択を信じて歩んできたなら、それも一つの正しい選択のはず。それなのに、13年後に初期メンバーとして武道館のステージに立つ結末は、作品のテーマと少し矛盾しているように感じた。
もし自分が今のメンバーを応援しているファンだったら、正直あまり歓迎できない。武道館は今のメンバーが努力を積み重ね、13年間継続してようやく掴んだ夢の舞台。そのステージに立つのは、その道を歩み続けたメンバーであってほしい。過去のメンバーへの感謝はあっても、そのポジションはもう今のメンバーのもの。