朝井リョウのレビュー一覧
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令和最新版「暇と退屈の倫理学」補論、といってもいいんじゃないかな。ファンダム(ファン+キングダム)経済を、作者の朝井リョウさんの持つ「大きな物語を喪失した現代」の文脈で描く。この大きなテーマ自体は以前からなんとなく理解できてたと思うが、今はさらに「これって現代人の抱える暇と退屈の病理なんだな」って視座が持てる。そう、読書によって視野が広がっているんだ。そして、そういう風に視野が広がり、環世界を移動したからこそ、以前より暇と退屈に苦しむ人たちをみてると苦しくもどかしくなる。これも視野が広がることで得る新たな苦しみのひとつだろう。
そして、なんでこう苦しい物語なんだろう、という問いにも、上掲書籍に -
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別に何者でもないのに、自分を何者かのように描かないと成功しない就活。
私は最近就活を終えたが、就活しているところとか、エントリーシートとかを周りの友達にあまり見られたくなかった。おそらく友達に見せてる顔と、就活のために作り上げた顔が違いすぎたからだろう。かと言って就活でありのままの自分を見せたら、選考には落ちてしまう。対した経験も資格もないのに、どうにか踠きながら自分を何者かに見せないといけない。そんな就活って、自分が埋もれないように、「私すごいでしょ」ってアピールし続けるSNSとすごく似ている部分があるのかもしれない。SNSで、自分のいいところだけ、見せたいところだけを見せるのが上手なこの世 -
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「監視カメラ」は的を得ていた。何の疑いもなく会社の発展のために仕事をしてきたが、本当はそうではないかもしれないと。監視カメラがあるから、そうすることが正しいからと思いこんでいただけかも。だからといってそれをやめることはないけど。
自分は共同体感覚を強めることで幸福度を増すというスキームに知らずに乗っかっていたなと感じた。主人公の尚成はそうしなかったけど。
自分は起伏のない平凡な人生がいい。これ以上頑張って何かを成し遂げようという志もない。波風を避けてなるべくそれを受けない環境を整えて過ごす。お金もあまり使わない。釣りと読書、たまに料理で充分かもしれない。友達もいらない。飲み会でも飲めないし -
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ネタバレ特に好きな章は「21 直木賞を受賞しスかしたエッセイを書く」でした、ここだけはクスッとしながらもすごくじんわりあったかくなる章でした。
・宿に電話をすると、「玄関のドアの鍵は開けっ放しだし部屋の鍵はフロントに置いておくから、いつ帰ってきても大丈夫」という、セキュリティ面から見ると全く大丈夫ではない返事をいただいたので、私たちは二次会をたっぷり楽しんだのち、海に向かった。テトラポッドのすぐ近く、石垣の上に並んで寝転がり、皆で星を見た。島の空はとても澄んでいて、まるで海の底が見えるみたいに、天の向こう側が見えた。
・「寝不足で逆に元気」という最も腹の立つ定説を布教していた馬糞のような学生であっ -
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朝井リョウさんの本はこれが初めて!
本屋大賞とれたてのメガも気になるけど、あまりにも分厚くて怖いから、まずは読みやすそうな『何者』から!
まず面白かった!!!
朝井さんの本は人間味を抉ってくるみたいな話を聞いたことあったけど、まさにそんな感じ。
視点が鋭くて、わーそれ言語化するのかキッツ!みたいな場面が多かった。
ここからはこのお話の感想↓
私は転職活動をした時に周りのレベルの高さと自分を比べて焦ったり、それが故に自分を大きく見せようとしていた時期があったから、読んでいてすごく抉られる場面が多かった。
あと、人を観察することは悪いことじゃないとも思った。人や物事を客観的に見る力は大切だと -
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読み終わって思ったのは、
これは集団?群衆?社会?に対する作者の考察。
朝井リョウのエッセイのようなポップな文体で、社会に対する考察が書かれているから、私は「なるほど、こんな考えもあるのね〜」と楽しく読めた。
「私」の脳内再生音は朝井リョウの声だった笑
朝井リョウはどうして、こんなにもマイノリティ側の葛藤やもどかしさ、やるせなさを文章に落とし込めるんだろう…。
ミソは小説って部分で、どこまでも「主人公はこう思っている」と読めるところ。「それに属する人の全てがそうではないよ」と読める。
異性愛者個体全てが、共同体の発展を願っていないわけではない。ただ、尚成という個体は、家族、学校、友人 -
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社会人3年目公務員の私は、就活未経験ということもあり、「内定」をもらうことの大変さを知りません。だからこそ、登場人物5人が内定をつかみ取ろうと見えないところで必死になる姿にハラハラしました。
ただ、最後の最後で新事実が発覚し、頭の中は「ん、?!?!」と混乱。そして、自分の首根っこを掴まれ、鏡を見ろと言わんばかりの言葉の数々。実は自分が無意識に主人公と同じ視点になっていた事に気付かされる今までにない面白い本でした。
きっと「何言ってるんだこの人?」と思うかもしれませんが、読んだら分かります。そして、いろんな人の感想を見ても、「みんな面白いとか言ってるけど、どーせつまんないし。」と思って手に取