朝井リョウのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
冒頭の4行で心を鷲掴みにされました!
今後還ってくるのは、これまでやってきたことよりも、これまでやってこなかったことのほうなのかもしれない。
こんなことを書ける朝井さんって本当に天才なんだと思いました。
(すみかの体重をはっきり書かないのもまた秀逸でした。勝手に全く太っていないと推測)
内容は推活について。
私自身は推しがいないし、
この本を読んで見つけられそうにないと思った。
それがいいことなのかどうかは分からないけど。
視野を狭くして、没入する
それが出来たら本当に楽しそうとも思うし
自分に直接は何もしてくれない他人(と思ってしまうのがすでにダメなのでしょうが…)になぜあんな -
Posted by ブクログ
朝井リョウさんの本を読んだことがなく気になるテーマだったので購入。私自身、最近某サバイバル番組で推しに投票しデビューメンバーになるまでを見届け、ファンクラブにまで入会したので、自分にも重なる部分がたくさんあって惹きこまれた。推し活はある種宗教だよなと昔から思っていたのだが、まさにそれを表す一冊だった。推しが自分の人生の支えになってくれることは確かに間違い無いのだが、その推し活が人生の全てになってしまうと、ごく狭い世界が自分の世界の全てであり正解になってしまう、それ以外は全て間違いであり、己の間違いには気づけない…そんな恐ろしさを感じた。そういうある種常軌を逸した集団をコントロールする集団もまた
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Posted by ブクログ
ネタバレ現代社会に蔓延る「チャーチマーケティング」の危うさと、それに絡め取られていく人間の心理を鋭く、そして残酷なまでに描き出した作品である。物語の中心にいるのは、友人や恋人との人間関係に悩み、無力感に打ちひしがれる内向型の女子大生だ。英語が得意で留学を希望していたものの壁にぶつかり、自己肯定感を失った彼女が、チャーチマーケティングによって自身のリソースを全て巻き上げられていくストーリーである。
チャーチマーケティングとは信者がコミュニティに依存し、搾取されていく構造であり、音楽ライブのような熱狂と仲間との繋がり(居場所)を提供し、本質的には無価値なものに対して、団体が発信するストーリーによる権威付 -
Posted by ブクログ
そうか朝井さんの小説はミステリーだったのかと合点がいった、本屋大賞。一人一人の織りなす物語、縦糸、横糸に、さらに斜めに飾りにと糸が混ざって、タペストリーが完成する感じ。思えば桐島も星宿りもスペードの13も、そんな切り口で読み取れるのかもしれない。
この読み解きに至ったのは、朝井さんが古畑好きということをポッドキャストで聞いたせいもある。伏線が(冷蔵庫の卵が、雨の中の犬の足が…)散らばっていて回収されていく気持ちよさ。違いは、そこで解き明かされるのがミステリーではなく、俯瞰していなかった時にはわからなかった人間関係、というところだろうか。
推し活部分の描写は、「推し燃ゆ」に似ていて、当時推し -
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ネタバレ面白かった!
予想以上に性欲の話だった。そして予想してなかった世界だった。
でも夏月がいう「季節がない」ってのはすごくわかるなー。
多くの人がまとも側の岸にいようと、確かめようとする。ずっとまとも側を選び続ける確率なんて低いのに。自分が想像もしない世界があることを頭に留めておかないといけない。
大也と八重子の罵倒シーンはかなりの読み応え。途中並行線すぎて狂気さえ。違う、違うんよ。でも本当のことなんて言えないし言っても分からんし……すごいなーこれ現代に生きる人全員に読んでほしいわ。みんなの感想見るのも楽しみだな!
カバーの鴨にはどういう意味があるんだろう。
初めての朝井リョウ本でした。本 -
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ネタバレ感情よりも論理性が揺さぶられる本だった。現代の色んな課題や闇のテーマがいくつも張り巡らされていて、読みながら色んなことを考えるのにリソースが足りなかった。たくさん色んな考えが大渋滞だったけど、人を動かすのは物語であること。視野を広げるより狭めた方が行動できること。幸せの正解がない世の中で、没頭できること、他にジャッジされないところまで自分のリソースを使い切れること、これが幸せなのかなと思った。でも、派遣のすみちゃんはどこかメタ認知していて、抜け出したいような感じがしたね。
3人のエピソードに共通して出てくる味噌汁、これは脳みそを溶かすことのメタファーなのかと感じた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ資本主義から生まれた大量消費社会の中で、居場所をなくし孤立していく人たちの「物語」を求める物語。
推し活で利益を得たい運営側で働く、家族に捨てられ孤立した中年男性の視点
居場所がないと感じていた大学生が推し活にはまる視点
推しを失って、怪しい団体の思想にはまっていく視点
この3視点の物語が、最後は見事な形で収束していく。
もう、頭を殴られたみたいな衝撃。
痛すぎて直視できない。もうやめてーの連続。
まず、怖いのは、怪しい団体の、なにか大きな黒幕が日本を衰退させようとしているんだという主張が、なんだかそれっぽく聞こえてしまうこと。
食料自給率とエネルギー自給率の低下、自衛権をもたず、経 -
Posted by ブクログ
ネタバレ朝井リョウの本は世の中の解像度を上げてくれる。本当によく観察してる、何より目がいいんだろう。質とは、価値とはなんなのか、「質がいいものに触れろ」という祖父の口癖がこの本の核にあり、その言葉を胸に激動する世の中でもがき考え続ける尚吾の姿が印象的だった。朝井リョウは人が何かに影響されて変わっていく様子を描くのが上手い。とんな本でもvividに読み手が怖さを感じるほどに人が変わっていく。例えば、「知らないうちに悪い遺伝子に触れることで自分も生まれ変わってしまう。」という医者の発言が、大企業の経営者に反発した際に自分に戻ってくるシーンは震えた。皆、知らぬ間に変わっていくのだ。また構成の秀逸だと思う。朝