朝井リョウのレビュー一覧

  • 生殖記

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    相変わらず、浅井リョウの言葉の使い方が好きだ。

    ともすればネガティブになりがちなテーマを、予想外の立場で捉えて俯瞰し、フラット、且つ興味深さを隠さない物言いが、新鮮でとても気持ちが良かった。

    どう生きて行くかなんて人それぞれ、という「多様性」という言葉を初めて良い意味に捉えさせてくれた作品。
    「正欲」もそうだったが、この人の作品は、気付きと共感をどちらも得られるので好き。

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    2025年11月22日
  • 時をかけるゆとり

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    朝井さんの表現力(とエピソード)が凄すぎて圧倒されてしまう。
    何度も吹き出してニヤニヤしてしまった。
    終盤の直木賞受賞のエッセイは、グッと心を捕まれてしまった。
    エッセイがあと2冊あるから次も楽しみ。

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    2025年11月21日
  • そして誰もゆとらなくなった

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    本当に何も考えずに読める。いい意味で何も教訓がないし、何も考えさせられない。どんな人がどんなタイミングで読んでも楽しめるのではなかろうか。そういった意味ではすごく純粋なエンターテイメントなエッセイだった。何かに行き詰まっている時、日々の生活に楽しみがなくなりそうな時に読むと頭の中をリセットして、わくわくへの感受性を高めてくれそう。

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    2025年11月20日
  • 何者

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    めちゃくちゃ痛快。
    よくぞ言ってくれた!の快感
    耳が痛い居心地の悪さ
    両方ビシバシ響いてくる作品だった。

    小説を読むことを避けてきたけど、
    虚像の物語を通して伝えたい実像を捉える。
    この作品を通じて小説を読むという行為が好きになった

    理香の
    「いくらつまらないって叩かれても、他人に点数をつけてもらうことを絶対にやめなかった。」
    「カッコ悪い姿のままあがくことができないあんたの本当の姿は、誰にだって伝わっているよ。」
    という台詞が特に印象的だった。

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    2025年11月20日
  • 生殖記

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    ネタバレ

    また朝井リョウがとんでもない作品を生み出してしまった。まさにおったまげフェスティバル。

    設定はふざけてるのに内容は全然ふざけてない。むしろめちゃくちゃ現代社会に真正面から正論パンチ。人間じゃないという設定だからこそ書けるものなのかもしれない。

    多様性を認めているフリをする社会とマイノリティとして生きる人の温度差が、「正欲」よりも近い感覚で描かれてて面白かった。

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    2025年11月20日
  • 時をかけるゆとり

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    笑った!久しぶりにエッセイで泣き笑いしました。細やかな描写、等身大の視点、こんなにも一瞬の感情を言語化できるなんて^_^
    ゆとりシリーズ、続きを早く読みたいです

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    2025年11月19日
  • 時をかけるゆとり

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    は〜面白かった〜!
    初めて朝井さんの作品を読んだのですが、自分にもこんなキャンパスライフがあったのではって思うほどの没入感。とにかく言い回しが面白すぎて噂の朝井ワールドにまんまと魅了された1冊でした(笑)

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    2025年11月19日
  • そして誰もゆとらなくなった

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    木こり?笑
    このエッセイを読み始めて、読者が一番最初にクスッと呟いてしまう言葉ではないでしょうか。

    本作も前二作品と同様に、大変面白いエッセイでした。
    お気に入りのエピソードは
    「空回り戦記〜説明会編〜」
    「精神的スタンプラリーin北米」

    二つとも声を出して笑ってしまいました。
    自分の目の前で、その出来事が起きていて、それを体験しているかのような没入感がありました。

    朝井さんは、スタンプラリー感覚で自分が人生の中で経験しておきたいと思うことにチャレンジする圧倒的な行動力の持ち主だと思いました。
    「人生に一度は!」と思いつき、南米や北米に行ったり、催眠術師の会に行ったり、ホールケーキを19

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    2025年11月18日
  • そして誰もゆとらなくなった

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    大好きリョウアサイ!!!
    ゆとり3部作の2作目まで文庫で購入してしまっていたため、文庫での発売を待ちに待っていました!
    これは絶対面白いと分かっていていて読むのに、その期待を超えて笑かしにきます笑
    通勤中も仕事の休憩中もニヤニヤ読ませていただきました。
    私にとって文章で声が出るくらい笑うという初めての経験をくれたシリーズです!
    疲れて物語が読めないとき、何も考えたくないとき、そんな時でも読めて、笑えて、元気が出る本です。
    ずっと本棚に置いておきます!笑

    浅井さんは凄いスペックをお持ちなのに、そう感じさせない振る舞いなのも、けっこう大変な体質をお持ちなのに色々な事に挑戦されるのも、凄いなぁ

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    2025年11月18日
  • 世にも奇妙な君物語

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    5編からなる短編集。
    世にも奇妙な物語が好きな著者が、原作を作ってしまったとのこと。

    短編集だからサクサク読めるし、世にも奇妙な物語を観てるようにテンポよく物語が進んでいく。

    途中で随所にみられる違和感を察知しながらも予測できずに物語が進み、終わりへ向かってどんでん返しがあったり、背筋がゾワッとする展開がある。
    そして、散りばめられていた違和感をすべて回収してくれる。

    論理的な心理描写をする朝井リョウならではの、人に恐怖を感じさせ、絶望を抱かせるようなロジカルな仕掛けにまんまと嵌められている感覚。

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    2025年11月17日
  • 時をかけるゆとり

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    2025.11.17

    まだ読み終えていないもののもう星5をつけてしまいたくなるくらいおもしろかったのでなったので評価。
    さくらももこのエッセイみがあるな、と思ったら案の定著者も同作が好きと知り、ますます好感が持てた。何度も声を出して笑ってしまうので今後さくらももこのエッセイ同様、何度も何度も忘れた頃に読み返してハハッと声に出して笑おうと思う。

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    2025年11月17日
  • イン・ザ・メガチャーチ

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    めっっっちゃくちゃ面白かったーーー!!!!!面白すぎてページを捲る手が止まらず半日で一気読みしてしまった。
    今年自分の中で推し活とファンダム文化の解像度が爆上がりしたこともあり、面白いし滑稽だし可笑しいしでゾワゾワした。
    Xで見たなぁこういうオタク、がいっぱい出てきたが、もし私が推し活の当事者ではないまま読んでいたら、登場人物たちを嘲笑の対象として、もっと引きながら読んでいたと思う。
    多少強引に感じる展開もあったけど、孤独、自他境界線が曖昧、低賃金など生活基盤が脆い、のどれかに当てはまる人は、推し活が危ない方向にいきがちなのは、この1年弱界隈を観察していて実感しているので説得力があったな。

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    2025年11月17日
  • 死にがいを求めて生きているの

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    ネタバレ

    私が生きてて疑問に思ってたことを言語化してくれて、スカッとした。人助けはその人のため、その人の生きがい、死にがい、生きてるための理由。人助けされてる人はそれに利用されているだけ。でもこんなことに気付かずに人助けしたり、されたりする人生がよかったなあと思ったり。ここで終わっちゃうの!ってなったり、逮捕されちゃったり、報われなかったり、続きが気になるけど、それでこそその人の人生ってことなのかなあ。私は生きがいも死にがいもないから、雄介みたいに無理矢理でも見つける熱量があるのは羨ましい。地味に礼香の職場体験の時の一言一言が核心をついてて、読んでいて辛かった。

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    2025年11月16日
  • どうしても生きてる

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    一度に大量に摂取するものじゃないね、彼の作品は。

    頼むから人生を楽しんでいないでくれ、朝井リョウは。楽しみながらこんなの書かれたらおれは生きていられなくなっちゃうのよ。

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    2025年11月17日
  • 時をかけるゆとり

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    何気なく終わってしまう出来事でも こんな視点で見ると面白い出来事になるんだなぁと楽しく読ませてもらった。
    こんな文章力がほしい。才能がほしい。

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    2025年11月16日
  • 桐島、部活やめるってよ

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    初めての朝井リョウ。
    仕事や結婚を題材にした小説も読むが、やはり学校を舞台とする小説の方がすんなりと入ってくるし、細かい描写に気づく余裕も持てる。
    何年後かに読み返してどう感じるのかも楽しみだ。

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    2025年11月16日
  • スペードの3

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    今年、業務量のあまりの多さに、押し潰されそうな日々を送っています。頼んでくれた人のため、社会のため、と思って倒れそうになりながら奮闘していますが、、、本書の「ハートの2」を読んで、なんと自分は偽善的でカッコつけだったのだろうと、なんだか笑いたくなりました。むつ美が「誰かのため、という前提で行っていた物事は全て、自分のため」と気づき、生きるのが楽になったシーン。私もすごくスッキリしました。頑張ってる業務は人のため、ではなく褒められたいという自己承認欲求を満たすため、迷惑かけないため、というより怒られたくないため。まぁ、自分でも気づいてはいたのですが、それが言語化された本を読んで、それでいっか!と

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    2025年11月16日
  • 風と共にゆとりぬ

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    朝井リョウさんのエッセイ2冊目
    相変わらず声を出して笑ってしまうほどに面白い

    少し真面目な話も混ざっているが
    基本はどうでもいいバカ話ばかりで
    頭を空っぽにして読める

    今回はうんこ関係の話が多く
    同じく苦しめられている立場の自分には
    共感も持てるという
    いいんだか悪いんだか分からない感情で読んでいました

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    2025年11月16日
  • 何者

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    若者たちがそれぞれの生き方を模索しながら、それまでに積み上げてきた経験、培ってきた性格、未来への想い、友人との確執や 時に嫉妬。
    そんなものをとても巧みに操って、一人一人の生き方を描きだしている。地下鉄で語り合うみずきとタクトの様子は、東京の地下鉄の情景と、二人の思い、会話を巧みに混ぜ合わせていて、その風景が浮かぶ。うまいなあ、思わずつぶやいた。

    就活という一斉に飛び出して、まるで玉入れ競うような勢いと共に、だんだん方向が変わっていき、時に大きな息をすいたり、吐いたりしながら、SNSやパソコン、携帯の上だけで、自分を隠すように飾る。友人との溝、本音を言えないままに、離れていく心と心ーひりつく

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    2025年11月15日
  • 何者

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    物語の内容から解説まで、「まさに」としか言いようがない。主人公と共に達観しつつ、傍観して読み進めていた自分にクライマックス、急に焦点が当たるかのような感覚。読みやすい、けど忘れ難い作品。

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    2025年11月15日