朝井リョウのレビュー一覧
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平成の描き方が鮮明すぎて、とても懐かしくちょっとこそばゆい感覚も感じる本だった。
競争や順位づけってとても簡単に自分のポジションを表現してくれるものなのだと思う。中学生になって、テストで初めて順位が知らされた。特段張り出したりしなかったので、「自分だけが学内の順位を知っている」という状態だったが、頑張り方を理解することができてスッキリした感情を持った。
雄介の考え方は全然他人事ではなく、自分も少なからず、ポジションに安心したい気持ちを持っている。何かに挑戦して何者かになりたい自分と、安定した場所に身を置きたい自分が常に自分の中にいる。平成という時代によって、この感情が作られたかはわからないけ -
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最終の結果待ちで何をやっても集中出来ないから
久々に読み返してみた。
前田の話と菊池の話が特に良くて、
前田の話は毎回ドキドキしながら読んじゃうし、
菊池にはかなり共感してしまう。
なにかに熱中する他者が羨ましいけど熱中した先の失敗が怖くて挑戦できない気持ちわかるーーーーと思いながら、自分には大好きなものが沢山あって良かったなあと思った。
前買った時にはついてなかったカスミの話が追加されてた!個人的には前田と菊池の下りで完璧に締めくくられてたから蛇足かなとか思っていたけど、ミステリアスだけど芯があったカスミの、芯はなぜ生まれたのか分かる面白い話だった!現実にいて欲しい -
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朝井リョウ作品として考えたとき、『正欲』のあとに『生殖記』があること自体が、とても意味を持っていると思った。
『正欲』はマイノリティの物語でありながら、最終的にマジョリティ側の息苦しさも浮き彫りにする作品だった。
「マイノリティだけが被害者ではない」というカウンターが、強烈に刺さった。
一方で『生殖記』はLGBTを扱っているが、単純な「多様性万歳」の物語ではないと感じた。
今は多様化が当たり前の時代で、若い世代にとってはカミングアウトという言葉さえ特別ではないかもしれない。
けれど、その流れに乗れない人もいる。
多様化が社会で認められる前から存在していた人たち。
急に「言っていいよ」と言 -
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帰省の時に、電車で読む用として駅で購入。
いや、おもしろすぎるって笑笑
2時間電車で読んでて、ずっと飽きなかった。笑
船で周遊したり、自転車で京都まで行ったり、100キロウォークしたり、北海道まで行けなくなったり、楽しそうすぎる!!
大学生のうちに読めて本当に良かった!
残り一年、学生があるので、朝井リョウみたいに挑戦する夏にしたい!!!
計画立てよう!お金無くなるけどお金で経験を買うのだ!
就活もわかるわぁぁあと読みながら思った。現在進行形で苦しみ中。朝井さん、今はインターンというもので1、2年生から動き出すのですよ、意味がわかりませんね。笑まぁ10年以上前の本だけど、大学生の悩みはほぼ同 -
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久しぶりに声出して笑った
前作に引き続き肛門事情が炸裂していたけど汚らしさはなくポップだった。肛門の話をこんなにポップに書ける人は中々いない。
伊坂幸太郎さんの作品は読んでいるというより見ているという感覚になる。情景が浮かびやすいし、キャラクターが自分たちの近くにいるように思えるからだ。
朝井リョウさんのエッセイは読んでいるというより聞いているという感覚になる。読み手の反応を想像しながら書いているんだろうな、と思う。すこし顔を見ながら、でも自分のペースで、こちらが何か言おうとしてもそれを制して「いや!言いたいことわかる!でも待って!続きがあるの!聞いて!」と言われてる感触がある。この適度に置 -
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ネタバレ朝井リョウのエッセイ。
読み物で声に出して笑ったのは、中学生の時に読んだ「スケットダンス」以来!!!
文章で人を笑わせられるのすごい。
あと過去一気合いを入れずに読める本だった。
力を入れなくていい娯楽すぎて、疲れている時こそ読みたくなっちゃう。
そして、朝井リョウをこれまでとは違う面からさらに尊敬した。
この本では朝井リョウの大学生の時のエピソードが多く載っていて、その中で遠方のフェスに行くための交通手段が完全になくなって断念したり、100kmハイクがしんどすぎるなど、私なら超超気持ちの沈む出来事の中でも、朝井リョウはそれを面白がっていたり、笑い飛ばしていたりする。
たまにこういうメン -
Posted by ブクログ
再読。朝井リョウの本の中で1番好きかもしれない。表題作は、薫子の気持ちも、薫の気持ちも双方理解できることが多く、最後の言い合いのシーンはどちらの言葉にも共感した。渡辺くんとの出来事を回想し、「10分間の休憩も、ホットミルクも、あのときの私にはいらなかった。だけど、だからといって、いらないと切り捨てることをしないだけの想像力が、相手が大切にしているものを自分の中の正しさで排除しないだけの想像力が、今の私には身についている。」というフレーズがとても良かったし、こういった想像力は自分にも欠けている部分があるなと感じた。ずっと大切にしたい言葉。