朝井リョウのレビュー一覧

  • 時をかけるゆとり

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    朝井リョウさんってこんなにフットワーク軽い方なんだ!!!
    正欲や短編集を読んだことがあるから感じたギャップだと思う。日々の中に潜む面白さ、面白さを掴みにいく姿に憧れた。
    難しい言葉を全く使わない、そんな文章がとても読みやすくて、何度も何度も読んで学びたいなと思った。

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    2025年11月25日
  • 生殖記

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    こんな構成、展開ってあった?!と新鮮な驚き。
    自身がセクシャルマイノリティに関心を持っていることもあり、読み込んでしまった。
    現時点ではまだ道半ばで明るくは語れないテーマだが、語り手をまさかのこの存在にすることで読者を引き込む手法に脱帽。
    朝井リョウさんの素晴らしい筆力に胸を打たれました。
    自分の性自認や性的指向について、食べ物の好き嫌いを話すかのように何の衒いもなく語れる世の中が来ることを私は切望している。
    尚成と楓、同じ性的指向だけれども表出が真逆で、どちらが幸せとか簡単に決めつけることは決してできない。
    ただ、生い立ちは生き様を確定してしまうと痛感。
    ラストにもグッと来た。

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    2025年11月25日
  • イン・ザ・メガチャーチ

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    朝井リョウさんの文体とは相性があまり良くないと思いつつ、読み進めてしまう
    令和の人の孤独感を偏った視点から見た
    人のむなしさ

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    2025年11月25日
  • 正欲(新潮文庫)

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    ネタバレ

    私にとって多様性とは何かを考える作品でした。水に対する性的要求は理解できなかったが、私にも内なる何かがあると思うし、多数派になることが正解なような世の中で、自分が自分でいれているかを考える作品だったと思います。
    朝井リョウ作品では、先に生殖記を読んでいたので、性的な観点という意味ではそんなに違和感なく読めました。

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    2025年11月25日
  • 正欲(新潮文庫)

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    多様性の時代に取り残され排除されてしまう人たち
    自分は誰とも繋がれないまま、孤独に生きていくしかないと諦めながらも、それでも人の欲求として、ありのままの自分を肯定してほしいという願いが切実でした

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    2025年11月25日
  • 桐島、部活やめるってよ

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    ネタバレ

    一つの学校の中で自他を見つめ合う青春群像劇。
    誰もが経験したことのある嫉妬・羨望が重なり合う痛気持ちいストーリーには何とも言えない切なさが詰まっていた。
    陽キャグループに所属し何でもできる低体温の広樹が羨むのは、映画部で周りから笑われることに苦しむ前田涼也だった。
    それは、目標と生きがいを持ち高揚感に溢れる「ひかり」を前田が宿していたから。
    広樹が前田に話しかけるラストシーン、前田は広樹の野球バッグを見て目を逸らす。自分の内面を見られなかった広樹は自己嫌悪に陥り物語は終わる。
    周りからどう見られるか、コミュニティの中でどんな立ち位置にいるのかなんてことは、どうでもいい。熱量を持つ人間になりたい

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    2025年11月25日
  • そして誰もゆとらなくなった

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    2025年19冊目

    読みやすく、面白い コロコロ変わる文体が軽やかでずっと楽しい
    ホールケーキの乱お気に入り 

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    2025年11月25日
  • 生殖記

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    性的なマイノリティだけでなく、あらゆるマイノリティの処世術を学べる話でもある。
    自分はあらゆる意味で多数派な部分があるけども、自分が少数派になった時も心が強く持てるようなヒント、少数派に対して上辺だけの対応にならないヒントの両方があった。

    また、自分の子供や、後世に生きる人達が少数派に対して狭量な人間にならなかったり、少数派になっても前向きに生きていけるようになる活路も一つ示唆されていて、少数派も多数派にも必読の価値がある本だと思った。

    考えの違う人間に対し、自分ももっともっと認知能力や想像力を働かせられる人間になりたいと同時に、世界の一方的な「しっくり」から自分を守って、自分が1番幸せだ

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    2025年11月24日
  • 正欲(新潮文庫)

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    水に性欲を抱く人を描いた作品。

    ゲイやトランスなど、流行の中で「マイノリティ」と言われる人々すらも超越するマイノリティがそこには存在した。
    世界には自分では想像も「できない」、「思いもつかない」趣向が存在する。成人同士、異性同士の性欲は正しいもの(正欲)として奨励されのに、それ以外の性欲は厳しく規制される。ではそこに属する人々は誰と共感/共鳴し生きていけばいいのか?

    自分は「多様性」を受け入れていると言えるか?
    そもそも「多様」という言葉を真の意味で理解できていたか?(多様とはポジティブなものではない、自分の想像力の限界を突きつけられる言葉であり、時に吐き気を催すものがすぐそばで呼吸してい

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    2025年11月24日
  • 風と共にゆとりぬ

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    卒論の執筆の合間に……頭を空っぽにして読めるエッセイです。ユーモアの緩急が刺さりました。卒論のストレスを読んでる時に忘れさせてくれます!ありがとう!そして、痔瘻という私のスマートフォンで変換15個目にある、訳のわからない恐怖を覚えた単語も心に刻んで、私はこれから生きていきます。早く第3部も読みたい!!!

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    2025年11月24日
  • 正欲(新潮文庫)

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    朝井リョウにハマるきっかけ。人間は誰しも人に言えない性癖を抱えてるのでは?その対象が小児愛者であれば異常だ犯罪だと世間からバッシングされるが、たまたま自分は問題のないフェチで助かっただけでは?自分でもおかしいと思いながらも本能だから抗えない、そんな性癖を抱えて生まれてしまった人はどうやって生きればいんだろう。生きづらい

    朝井リョウはそんな人間の普段表に出さずに隠している本能が暴かれる感じがすごい、すごい、すごい

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    2025年11月23日
  • 正欲(新潮文庫)

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    他人に興味があり、他人が自分の許容範囲内にあるかどうかを知ろうとするから苦しむ人が出てくるのだと思った。互いに手を取り合う世界では無く、存在を否定されない世界がマイノリティにとっての理想郷なのだと思う。自分の視野を広げてくれた作品だった。他人を否定しない人間になりたい。

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    2025年11月23日
  • 時をかけるゆとり

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    爆笑必至的なあおりで、本当に吹き出す羽目になったのはこの本が初めて!
    朝井作品にはまったく触れたことがなかったから、これを機に読んでみたい。

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    2025年11月23日
  • 正欲(新潮文庫)

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    自らの正しさは人を傷つける。多様性を謳うこともまたそこから外れる人を傷つける。多様性もまた誰かの正しさで生まれた言葉で、この世界の全ての人を包括している訳では無い。なぜならマイノリティも、マジョリティが決めるものだから。
    私たちは確かめたいのだ。だから聞く。「あなたはどうなの?」って。自分の立ち位置を、マジョリティにきちんと、入れているのかどうか。それが相手を傷つけているかなんて想像もせずに。

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    2025年11月23日
  • わたしの名店

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    これはいいものを読ませていただきました!
    読んでいて幸せになれる本。

    やっぱりおいしい食べ物にまつわるエッセイが大好き。
    28人の著名人が実在する名店の思い入れのあるメニューを紹介してくれていて、すべての作品からその食べ物への愛が感じられて最高でした。

    初めて読む作家さんも何名かいらっしゃって、この方の文章好きだな、他の作品も読みたいなと思える作家さんに出会えるのがアンソロジーの好きなところです。

    同じくポプラ文庫さんから出版されている
    『3時のおやつ』も読みたくなりました!

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    2025年11月23日
  • 生殖記

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    凄かった。メタ認知というのか、メタ的視点で人間を第三者(神ではなく性器だか)でゴリゴリに描いている。凄く凄く引いて引いて書いているから、そこに引っ張られるとついそちら側の思考にはまってしまい、自分の生活や思考にも影響が出てしまいそうで怖かった。でも、「トリミング」や「次を作る」ということは、私もこれまでも考えたことはあって、共感できるところも多かった。作者の言語化力恐るべし。。また時間をおいてゆっくり読み込みたい。

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    2025年11月23日
  • 正欲(新潮文庫)

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    面白かった。

    殺人はなぜいけないのか、許されることと許されないことの線引きに正当性はあるのか、マイノリティ側の人間の行動を犯罪として片付けるのは社会をうまく回していくための都合にすぎない、などなど、昔からまさにこの本のテーマになっているようなことを考えることが多かったので、そういう題材を生々しく扱う本書に触れて改めて向き合うきっかけになった。

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    2025年11月22日
  • 生殖記

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    私は普通の異性愛者で社会の発展とかなんとかの共同者?の自覚があるタイプだから、尚成とは真反対のタイプだけれども、
    確かにマイノリティに自分が分類されたら尚成と同じようなことを考えるような気がする。
    人それぞれ、幸せって思えることが何かしら見つかるといいねと思った。
    最初は生殖器のナレーションがくだらなかったけど癖になってしまった。

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    2025年11月22日
  • 生殖記

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    ネタバレ

    男性器が主人公ということで、読みにくいのかな、とかシリアスなのかな、と思っていたけど、読み始めるととても軽快ですごく面白かった。

    後半から主人公の個体が社会でうまく適合していくための生き方や自分なりの幸せを見つけることができて、ほっこりしたエンディングでした。

    個人的に主人公の語りと、夜間のレム睡眠の働きがビックリマークで表されてるのが面白かった。

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    2025年11月22日
  • 正欲(新潮文庫)

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    先ず、初めに言わせて頂きたい。

    “この小説は小生が生きてきた中で作られてきた価値観を破壊された。それも粉々に。”

    私は今までの人生で割と“普通”の人生を送り、考え方や価値観も“普通”であると思っていた。
    ただこの自惚れとも言えるような“普通”を自分で決めてしまうという異常性に気付かされたのが今作である。

    複数の人物から織りなす群像劇の中でこの小説が言わんとするテーマが徐々に浮かび上がってくる。
    そこで私たちはそれらの人物の「誰か」に共感し、感情移入することになると思うのだが、別の人物から見るとその「誰か」すなわち「私」も異常な人間であるということに気付かされる。

    今まで何気なく過ごして

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    2025年11月23日