朝井リョウのレビュー一覧

  • 何者

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    ネタバレ

    朝井リョウさんの本が読みたくなり久しぶりに読んだ。
    就活を終えた身だから痛いほど理解ってしまう描写が多かった。
    最後の最後にりかさんが突きつけた言葉が、今まで拓斗視点で読んでいだからこそ一緒に嘲笑していた私たちのことを刺しにくる感覚があった。
    誰かを笑うくらいなら必死な人の方がかっこいい。
    冷笑という言葉もあるが、りかさんのセリフは最もだと思う。
    けど傍から見るとどこか痛いと思ってしまう自分もいるという複雑でぐちゃぐちゃな気持ちになった。

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    2025年12月14日
  • そして誰もゆとらなくなった

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    長い。長いのにどうして全部面白いのだろうか。
    全く飽きずに最後まで読めました。
    朝井さんのエッセイは自分が“書く”時にもすごく参考になりそうな、読みやすさが備わっている。
    お気に入りのエッセイ3冊です。

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    2025年12月14日
  • 時をかけるゆとり

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    日常を豊かに伝える天才的な文章力。冒頭の筆者年表を読んで、若くして文章で大成する人は幼少期からこんな取り組みしてるのだなあと、のっけから感心した。

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    2025年12月13日
  • そして誰もゆとらなくなった

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    ついにゆとりシリーズ3部作目!
    朝井氏の身の回りってこんなにも面白い出来事起こっちゃってるのなんなの。
    排泄するたびにこんなに書けるなんて、お腹痛くなればなるほどネタが増えて困らないねえ。
    結構ミーハーでアクティブに動けるからホールケーキ5つも食べちゃうし余興に力入れちゃうし、けど服や家には全く興味がないって人間味おもしろい。

    わたしもゆとり世代。
    読んでいくにつれて、あぁ、ゆとりって通用しなくなってきてたなぁって気づいて寂しくもなるし、大人にならなきゃ明日も頑張ろうって何故か思えた。何故か。

    ゆとり代表の朝井氏
    お腹の調子は悪いけど笑いの調子はすこぶる良い!

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    2025年12月13日
  • 風と共にゆとりぬ

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    ネタバレ

    前作より更にパワーアップした朝井さんのエッセイ。
    クスっとさせられるエピソードばかり。
    肛門に悩まされているのは切実すぎる。

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    2025年12月13日
  • 生殖記

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    ネタバレ

    生殖器視点で書くという発想の斬新さに、まず驚かされた。
    数年前に話題になった議員の発言や、現在の社会の風潮に対する作者の違和感や思考が、生殖器視点(ある意味での神視点)という構造をとることで、感情論に流れず、非常に客観的に伝えられていると感じた。

    また本作では、わたしたちが共同体感覚を持つこと=安心感を得ることだという点が、繰り返し提示されている。

    「仕事でも家庭でも社会貢献活動でも何でもいいから、自分を走り続けさせてくれるものが欲しい」
    という言葉は、特に印象に残った。

    おそらく今は、価値観が多様化する中で、
    「共同体への貢献=善」とする構造そのものに違和感を覚える人が、少しずつ増えて

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    2025年12月13日
  • 風と共にゆとりぬ

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    圧倒的にくだらなくて、声を出して笑ってしまう。

    肛門記なんて、分かりみも強すぎて、笑いと涙なしには読めない。

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    2025年12月13日
  • GOAT Summer 2025

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    黒の紙が素敵
    もちろん表紙も素敵だけど
    中の紙の黒は素敵すぎる
    黒の紙にシルバーの文字
    ゾクゾクしすぎる
    そのうえ
    どのお話もゾクゾクしたし
    のめりこめた

    思った

    前作の特集愛より楽しかった
    どうやら私の中では
    愛より悪が勝っているらしい

    そして
    GOAT をつい買ってしまうのは
    一枚一枚の紙が素敵だからかも
    紙の力は偉大
    だから本はダンゼン紙派


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    2025年12月12日
  • 生殖記

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    ネタバレ

    なんとなく私が読んできた朝井リョウの作品とは全体の流れが違う気がした。一貫して生殖本能の視点から1人の人間が描写されている。
    あれほど隠したがってる秘密も、打ち明けてしまいたいと思っているような節が見えるしょうせい、人間だなぁ。それも自分から打ち明ける勇気はないから相手がもう一歩踏み込んできてくれればいいのに、なんて期待してしまうのもめちゃくちゃ人間。都合のいい物語みたいに他人は思ったほど踏み込んでこないし、一瞬の勇気は本心を隠すことを続けてきた年月に簡単に勝てない。

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    2025年12月12日
  • 何者

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    確かに身に覚えがある、それでも都合が悪いから見ないフリしている感情を突きつけてくるのが私の中の朝井リョウ。
    最初と最後で登場人物の印象が大きく変わる、畳み掛けるようなラストがやっぱり好きです。
    何者かになりたくてもがく姿は醜いんだろうけど、それでも私からすればやっぱり綺麗で、誰が見ても綺麗なものなんてつまらないし、私も存在するかわからない周りの目を気にするのをやめてもっとカッコ悪く足掻いてもいいんじゃない?若いんだし、とか思った。

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    2025年12月12日
  • 正欲(新潮文庫)

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    多様性ってなんだろう。正しいってなんだろう。
    悶々としながら読んでました。

    私には少し重く、読むことにすごく時間がかかったけどとても面白かったです。

    けれどあまりに自分の中で複雑な気持ちが溢れてしまって終盤は泣きながら読んでました。

    私の中で正解はまだ見つかってないけど、
    視野が少しだけ広がった気がします。

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    2025年12月10日
  • 正欲(新潮文庫)

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    おもしろかった
    正しく思うことで否定して大事な人を傷つけてしまって関わることができなくなってしまったと思う…先に読んでいたら傷つけなかったかもしれないけど、変わらなかったかなとも思う
    根幹に関わるけど間違ってると言われるようなことは言えずに抱えてしまうなと思う

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    2025年12月10日
  • 正欲(新潮文庫)

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    ネタバレ

    満願からの欲望繋がりで正欲を読んでみました!朝井リョウさんは「何者」以来の2作品目。

    最初、元号が変わるまでに何が起きるんだろう?ってずっともやもやした気持ち悪い空気が漂っているなーというかんじでした。元号が変わることで、何か今まで抱えていたものが新しい価値観や新しい考え方が変わるというそういうニュアンスなんですかね?→実際変わりませんでした……

    視聴者の要望に応えたい子供YouTuberと自分の欲を満たしたいのかもしれないコメント投稿者。お互いの欲が満たされていると考えると…難しいですね。

    人間の数だけそれぞれ考え方や欲望があるのだと思います。ただ、それを分類したときにマジョリティに当

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    2025年12月10日
  • 正欲(新潮文庫)

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    「多様性」とは結局のところ社会が包摂(角を削って丸くして社会に溶け込ませるようなイメージ)できる限りの多様性でしかない。包摂しきれない多様性は社会から排除され、なかったものとされる。「多様性」という耳触りの良い言葉が孕む欺瞞を鋭く描いた作品。

    特殊性癖とは違うが、私はアロマンティック(他者に恋愛的に惹かれない)を自認しており、恋愛とは無縁でありたいと思っている。なんでも恋愛に結びつけられ、なぜ恋愛しないのかと問い詰められ、恋愛していない者は劣等であるとジャッジされる異性愛至上主義社会にほとほと疲れている。そのような私にとって、この作品は「多様性」批判でありつつ異性愛至上主義批判でもあると感じ

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    2025年12月10日
  • 正欲(新潮文庫)

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    “多様性”についての価値観が変わる一冊。
    今の時代だからこそみんなに読んでほしい!
    多様性とはなんぞや?という内容ではなく、マイノリティの人がどのような人生を歩んできたかという内容。
    ただ作品中の登場人物は、LGBTQをマイノリティの中のマジョリティと定義づけるなら、マイノリティの中でもさらにマイノリティな嗜好を持っている人たち。

    誰にも理解されない悩みをもつ人たちが、ある事件をきっかけに人生が触れ合いだす。

    浅井リョウは心情表現が非常に豊かで、読んでいて性に合う。違う作品も楽しみ

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    2025年12月10日
  • 正欲(新潮文庫)

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    比べるのはお門違いかもしれないけど、私も特殊フォビアを持っているからか特に夏月に共感した。
    自分がおかしいという自覚、孤独や諦め、それでもやっぱり卑屈でいることにも飽きてきて、人生が底を打ったときに初めてありのままでいることを肯定できるようになった気がする。 
    今やっている仲間探しも、世間体だのプライドだの色んな鎧を脱げたから前に進み出している感覚があり、そんな自分で出逢うご縁だからこそ深く繋がれるんじゃないかなと思った。
    私のこれまでに輪郭をつけてもらった気分だ。

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    2025年12月09日
  • 正欲(新潮文庫)

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    ネタバレ

    自分の視野の狭さを、想像力の低さを責められているような気分になる。正欲というタイトルの意味がわかったとき、その窮屈さに嫌気がした。正しい欲。社会にとってマジョリティにとって普通で正しい欲。
    なぜこの本を読もうと思ったのかを思い出していた。帯にあった「読む前の自分には戻れない」というキャッチコピーだ。確かに自分はもう「多様性」という言葉を気軽に使えなくなってしまった。「多様性」という言葉の持つ"正しさ"に気づいてしまった。
    「多様性」とは、どこかの誰かが定めた"正しさ"にみんな従えって上からもの言ってるのと同じなんだと思う。"正しさ"と

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    2025年12月10日
  • そして誰もゆとらなくなった

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    ちょwwまwwwマジでwww反則wwww
    てな感じのエッセイ集。

    若干の「面白いやろ??ん??どや???」感が本文からうっすら感じられるので鼻につく人もいるのでしょう。
    が、それを圧倒する面白さだと思うのです。
    活字読むの辛いなーという時の箸休めにぜひ。

    この本が好きな人は土屋賢ニもオススメです。

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    2025年12月08日
  • 何者

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    桐島部活〜 で衝撃を受け、2冊目【何者】を読みました!
    桐島部活〜 は高校生のリアルすぎる
    何者は大学生のリアルすぎる、、
    細かいところまで本当に共感できたり懐かしさもあったり。
    何者は最後の衝撃的な展開にやられました!!

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    2025年12月08日
  • 時をかけるゆとり

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    ⭐︎3.9
    ・評判通りの面白さ。電車で読めないとかいう感想を見る度にそんな大げさな〜と思っていたけど、本当に何度も吹き出してしまった。大学生のアホさが凝縮されたようなエピソードばかりで、ここまでバカになれる学生って最高だよなぁ〜と懐かしさも感じたり。お笑い芸人の面白さとはまた違う、小説家朝井リョウならではの表現が本当に楽しい。カッコつけて書いたという直木賞の自伝エッセイ『ルーレットの目』、非常に良かった。グッときた。
    次作も楽しみ。

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    2025年12月07日