西加奈子のレビュー一覧

  • うつくしい人

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    常に周りの目が気になって、素直になれなかったり、思い詰めてしまうことはすごく良くわかる。特に1人の時はそうで、頭の中でぐるぐる考えて、マイナスから抜け出せなくなって、気づいたら暗闇の中から抜け出せなくなってる。
    なんでこんな性格なんだろう、なんでこんなに生きづらいんだろうって、何も気にせず生きてそうな人を横目に、自分のことが好きじゃなくなって、他人をただ羨ましがってしまう時がある。
    でも、この小説を読んで、そういう自分みたいな人間を客観的に見ると、案外、なんだか愛おしいのかもとも思った。
    繊細で、周りを気遣えて、人をよく見てる。愛される箇所がたくさんある。

    「私が誰かを美しいと思う時、私も誰

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    2024年05月14日
  • くもをさがす

    匿名

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    体験した人にしかわからない

    ガンにかかった友達が何人かいる。友達は治療の辛さは詳しくは言わないけど、回復するまでの不安や、治療や副作用の辛さを垣間見ることができた気がする。
    海外在住故、医療従事者のカジュアルさに驚いたり、怒ったり、救われたりというのも頷きながら読み進めた。

    #タメになる #感動する #ドキドキハラハラ

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    2024年05月13日
  • 通天閣

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    登場人物2人とも、自分のことを棚に上げて文句ばっかり言ってました。笑 だけど、ぶつぶつ言いながらも側から見ると実は素直で、少しだけ人に優しくて、何より精一杯生きていて、とても愛らしい2人です。通天閣の周りにはこんな些細な人情劇がほんとに溢れてそうです。作者のリアルな書き振りに感心しました。

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    2024年05月05日
  • サラバ! 上

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    満場一致 うちの家族は妻も母も父も姉も弟もみなよく本を読む。実家に帰った時に面白い本を言い合ったが、この本もみんな読んでいた。でも、家族の個性は小説の登場人物の個性ほどではない。あまりにかけ離れた世界でもないけど、すぐそこにはない世界。内面の世界は小説と現実がうまく重なっていると思った。外国に住んだことはないが、旅先でも誰かと友だちになって別れ際に「サラバ」と話してみたい。あと、表装が好きだ。タイル状の模様、Sybillaのような色調が世界観にマッチしている。

    「僕はこの世界に、左足から登場した。」
    主人公はイランのテヘランの病院で生まれ、破天荒な姉や幸せを願う母、朴訥な父と共に暮らす。イラ

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    2025年12月03日
  • くもをさがす

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    いつもの西さんの小説での情景やセリフも大好きですが、この作品では彼女の実体験からの感情をリアルに感じることができ、何度でも読めます。泣いたり笑ったり、忙しく、一気に読んでしまいました。

    #笑える #泣ける #感動する

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    2024年03月09日
  • しずく

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    西加奈子さんの作品を作品を順番に読んでて、これは5冊目。
    本作は短編集で、今までの作品よりはちょっと切ないものも多めかなぁという印象。

    どれも素敵だけど個人的に好きなのは「灰皿」。少し「きいろいゾウ」に通じるものがあった印象。

    好きな人の要求を全て受け入れようとしたり、逆に秘密から目を逸らしたり。でもそれは全て愛故に起きたこと。

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    2024年03月03日
  • 通天閣

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    愛されるためには愛すること。
    遠くにいる他人を幸せにするんじゃなく
    身近にいる人を大切にすること。

    現実はドラマみたいに派手じゃないし
    突然奇跡が起こって何もかも変わる!
    なんてことはないけど
    毎日コツコツ生きていくことも悪くないなあと
    そんな私の毎日を肯定してくれる小説でした

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    2024年02月23日
  • きりこについて

    匿名

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    凄まじい話しだった。
    展開も早くて一気読みしてしまいした。
    自分を可愛いと思い込んでるキリコに最初は嫌悪感を抱いたけれど、キリコはただ素直なだけだったんだと分かり自分が恥ずかしくなりました。
    素晴らしい女性、周りも幸せにする心温まりました。
    自分は犬派なんですけど猫の事をこれからはもっと観察して見ようと思います。

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    2024年02月16日
  • サラバ! 下

    匿名

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    すごく感動しました。
    何度も泣きそうになりました!
    自信と強さをもらえました!

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    2024年01月31日
  • サラバ! 上

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    この先が気になる

    上巻でやめるつもりだったが、その巻末がとんでもない最後で
    先が気になる。家族がうまくいってないことはわかるが、
    うまくいっているところもあって、よくないところも
    他人事と思って面白くその推移を見ていた。
    海外勤務の親の子供たちの様子、それもこの家族に
    特有のことも多い。異国の様子が興味深いし、
    人と人の結びつきや、成長や変化の様子が
    興味深かった。宗教もだんだんといろいろに
    その姿を現してきた。これからどうなるのだろうか。

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    2024年01月29日
  • うつくしい人

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    自分自身をうつくしい人の対称と決めつけ、世の中に溶け込むことが正しい生き方。という主人公のやるせなさを痛いほど感じて、私も息苦しくなったけど…。ありがとう西さん、救われました。私も誰かのうつくしい人であれるように。

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    2025年05月03日
  • 舞台

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    最近考えていることとドンピシャだったので、ドキドキしながら読んだ。自分を「演じる」こと、悟られないようにすること、それを指摘された時の恥ずかしさ。共感できる部分がたくさんあって、小さい頃から今まで、いろんな場面で演じてきた自分を思い出した。「演じる」ことは自分が生きやすくするためでもあるけど、優しさでもあるんだと教えてもらった。

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    2024年01月20日
  • 円卓

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    ネタバレ

    「うるさいぼけ。」

    乱暴な言葉が口グセのこっこ(琴子)は小学3年生。

    でも、3つ子の姉たちや、両親、祖父母、担任などからはとても愛され、理解もされている。

    いつも一緒に遊ぶのは、向かいの棟に住んでいる、ぼっさん。

    こっこが少し変わっているのは、カッコイイと感じるもの。

    ・ぼっさんの吃音の喋り方
    ・香田めぐみが付けてきた眼帯
    ・その眼帯のめぐみが「体育を見学する」こと
    ・学級会の途中でパニックで倒れた朴君のその「パニック」などなど•••。

    カッコイイから、憧れるから、こっこは、眼帯や吃音やパニックをマネしてみたくなる。

    でも、「マネされる側の気持ち」を本人たちの口から直接聞くことに

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    2024年01月01日
  • 字のないはがき

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    さいしょおくってきた手紙が赤い丸だったけど、そのつぎのてがみからだんだん丸が小さくなっていった丸が、ぜんぶ黒で、なんで赤じゃないんだろうってしんぱいになって、さいごまで読んだらそのいみがわかった。

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    2023年12月02日
  • ご本、出しときますね?

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    本の内容はもちろん面白かった。
    それ以上に読んだことがない作家さんをたくさん知ることができたし、紹介されており本の中に読んでみたいものもたくさんあった。

    たまには意識的に新しい作家さんを開拓しないと読むものが偏っちゃうから。

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    2023年11月19日
  • ふくわらい

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    西加奈子の剥き出しの人間を描き出す、生々しい描写が、あまりにも濃厚で気持ち悪さを感じる時もあった、そして内容が単純にグロテスクと感じることもあったが、読み進めるのをやめられず一気に読んでしまった。

    愛することを知った定とその定を取り巻く人との愛が、定を祝福するようなクライマックスに涙が出た。
    「愛する」ということ、自分以外の人をそして自分自身を。

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    2023年11月08日
  • 字のないはがき

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    向田邦子 原作
    角田光代 文
    西加奈子 絵
    向田邦子さんの戦争体験を豪華な3人が絵本にしてくれました。

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    2023年11月07日
  • 字のないはがき

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    『第1回親子で読んでほしい絵本大賞、大賞受賞作』

     この絵本は、向田邦子さんの、「字のない葉書」(『眠る盃』所収、1979年、講談社)を原作としており、文を書かれた角田光代さんも語っているように、原作が戦争時代の向田さんの家族との思い出を綴ったエッセイということは、日常生活で起こった現実の話ということになる。

     また、原作があるものを絵本にした意義として、普段活字をあまり読まない方や、まだ読むことに慣れていない方といった、より広い層の人達に手に取っていただけることと、絵本の利点の一つである、無駄のない必要最小限かつ明瞭な文体と、それを補填してくれる絵が合わさることで、絵本ならではのジワジワ

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    2023年11月03日
  • 西加奈子最新短編小説集『わたしに会いたい』無料試し読み

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    ドッペルゲンガー

    ホラ-絡みで語られることが多いドッペルゲンガーを成長記録の中にたくまずに入り込ませている技法がとても優れている。テーマから想定される、おどろおどろしい語り口ではなく、平易で日常会話的な語り口なのでとても読みやすい。

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    2023年09月19日
  • ふくわらい

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    自分の語彙力がないあまり言葉に表す事を拒んでしまうほど圧倒的で熱い力を持った文章でした。
    西加奈子さんの「白いしるし」を読んだ時、20歳にして人生で1番の本に出会ってしまったと思いましたが、また違う1番に出会ってしまったと感じました。
    間違いなく、読み進めずにはおれない強さが、ありました。

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    2023年09月14日