西加奈子のレビュー一覧

  • 炎上する君
    西加奈子さん大好き。「絶望するな、僕らには西加奈子がいる。」の又吉さんの帯と後書きもよかった。
    猫とおしりがかわいい。
  • ふくわらい
    西加奈子ワールド全開の作品だと思います。西さんが描かれる女性は個性的という形容詞に治まりきれないところに魅了される。クラスにいればからかわれたりいじめをうけたりするかもしれないが、それを凌駕する個性で近寄りがたい雰囲気を醸し出しているのではないだろうか。プロレスラーとの言葉のキャッチボールは読み手を...続きを読む
  • 円卓
    三人称神視点に慣れてないのか、偶像劇の小説になれていないのか、最初はかなり読みづらく、かなり苦労した。これ誰の独白なんだろう、え、もしかして西さんの気持ちを書いてないか?みたいなところも多々あった。読み飛ばしても先には進めるけど。

    中盤になるとだんだん慣れてきて、物語の面白さに引っ張られるように次...続きを読む
  • 円卓
    こっこは変わった子であると感じたが、自分の考えと似ている部分があると気づいた。
    昔から感じていた他者とは違う自分の考え方。この本ではその考え方を否定せず優しく包んでくれる、そんな感じがした。
  • うつくしい人
    旅行、バカンス、リゾート。そんな模写が丁寧なので自分も心を癒す短い旅に出たような気分になれた。
    3人のアンバランスな掛け合いが好き。
    百合と同じく仕事、周りの人、自分の思考などなどに疲れてモヤモヤしている時に読んだので、とても響いたし、癒された。
    読書ってすばらしいな〜
  • 炎上する君
    久々に西さんの本を読んだ。
    西加奈子のファンなのに、読んでない作品があった。
    そうだそうだ。西加奈子ってこんな人だった。私の書く文章は全てこの人に影響されている。

    笑いがあって、幻想的で、読者が想像できる余地がたくさんあって。強い感情、シニカルな冷静さ。そして全体的に私を肯定してくれる優しい包容力...続きを読む
  • さくら
    「さくら」は私の愛読書になった。

    和室に表紙もなく転がってる本を見つけた。
    これは何か母に聞くと、以前父が買った本をどこからか弟が持ってきて表紙を剥ぎ取ったらしい。

    私の弟はいつもそうだ。よく表紙を外す。

    そんなボロボロの状態な小説を、パラパラとめくり
    読み進めていった。気づけば最後まで読み終...続きを読む
  • 字のないはがき
    《本屋》【再読】疎開した小さな妹が、葉書に、丸で元気か、家族に伝える。ついに、✕が、届いた時、病気になっていた。帰ってきた妹見た父は!原作、文、挿し絵、なかなかないコラボで、贅沢な絵本。
  • ふくわらい
    言語化するのが難しい、『ふくわらい』という作品として体に染み込んでくるような感覚だった。

    かなりセンシティブなグロ。

    定の中に定着されない他人及び自己の存在というものがあるべき場所に落ち着いていく、
    定の見る世界が平面から立体になっていく、
    出会いや出来事の中でそれが自然と、次第になされていく表...続きを読む
  • 白いしるし(新潮文庫)
    再読。
    なぜだろう。止まらなくなる。

    恋は止められない。たとえ叶わなくとも。
    幸せとはなんなのだろう。その定義を恋愛の成就のようなものとして捉えるのは女性の特徴だろうか。

    解説に男修行という言葉が出てきた。男修行を終えたら幸せが待っているのか。
  • 円卓
    西加奈子さん、一旦幼少期に戻る。現代に戻ってくる、決められた時間内しかその幼少期の記憶は持続しません。という状況で、決められた時間内にその生々しい子供時代の感覚や記憶や感性を閉じ込めたような作品だなと感じました。
    なぜか消えない子供の時の濃い記憶にをふと思い返した時に、あれは本当にあった出来事なんだ...続きを読む
  • 字のないはがき
    4年生が国語で「一つの花」を勉強しているので、これを読み聞かせ。
    向田邦子さんの妹さんの話。
    子どもが真剣に聞いてくれて嬉しい。
    担任の先生がボロ泣きしてくれて嬉しい。
  • 窓の魚(新潮文庫)
    作者が西さんで、裏表紙のあらすじにひかれて手に取った。
    日を空けて少しずつ読んだのだが、これは何度も読み返しても違った味がするやつだと思った。

    登場人物それぞれが恋をしていたのかは分からない。し、誰にも共感はできなかった。これが恋愛感情なのだとしたら本当に暗の部分を書かれていたのだと思う。
    しかし...続きを読む
  • 舞台
    葉太の初日で全てを盗まれたニューヨーク旅行を通じて、葉太自身の心情やその変化が描かれている。

    なかなか人には見せられない嫌らしいところが鮮やかに描かれている。

    自分も葉太のような外面を気にしたり、他者を蔑む側面があったな、と感じた。

    この小説は、それでも自分を愛していいよと言ってくれている気が...続きを読む
  • きいろいゾウ
    読み進めるうちにどんどん終わってほしくないと思ってしまうほど好きな内容だった。
    日常生活と今までの出会いにひとはそれぞれ濃いモノを持っており、だがそれに気づけておらず、まだ見ぬ幸せのようなモノを追いかけているのかもと。
    なんてことない田舎の暮らし、登場人物もすごく少ないが、朝食後のほうじ茶、ご近所さ...続きを読む
  • うつくしい人
    とても良き。
    特に序盤の妄想レベルの人目で神経をすり減らす感覚、心底被る。不登校から母の可哀想を独占した私自身の姉。姉がそれで幸福だったとは思えないが、娘としての強烈な劣等感と人間としての甘い優越感はぐっさり。とても似ている。
    今、私はたくさん話せる、聞いてくれる、でも程よく他人事でいてくれる人がい...続きを読む
  • うつくしい人
    百合の回復前と後の世界の見え方が
    同じ場所で対比されることですごく変わってて嬉しい
    姉を求めて、羨ましくて、コンプレックスで
    でもそんな気持ちに自分にも気付かぬうちに自分がダメだと思い込む
    行き先がいつの間にか辛い道のりになってる時ってあるけど
    でもたぶんそんな道半ばの自分も誰かの行きたい場所だった...続きを読む
  • うつくしい人
    日常が続いているからこそ、その残酷さがあるからこそ、わたしたちは生きていける。
    何かを忘れ、思い出し、悲観に暮れ、笑い、怒り、消えてしまいたいと思う。
    ゆりちゃんが満タンになった
  • おまじない
    さまざまな悩みをもった女の子、女性たちが登場する短編集。

    「孫係」にすごく共感した!
    本当は腹黒く性格が悪いのに、相手が望む自分を演じることに疲れる(罪悪感)ということは優しいってことだ、というおじいちゃまの言葉がすっと心に入ってきた。

    相手の意見に流されて自分を見失いがちだけど、今自分は「物分...続きを読む
  • 円卓
    良い作品に出会うとその作者に傾倒してしまうので西加奈子さんを読むのを避けていたのですが、禁断症状が出てきたので手にとりました。主人公の琴子が大人びているようで子供の部分が垣間見るところに引き付けられます。小学3年生の目線がリアルに描かれていて自分が小学3年生の思い出しながら読み進めることができました...続きを読む